TRANSFORMERS Blue_Archive 番外編   作:H2O(hojo)

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こっちのスカイリンクスはプライムの見た目なので正直ヤマネコ要素ゼロである。
スカイリンクスがアリウス自治区から目覚めたときの話です。
「トリプルチェンジャーの反乱」の続きは最終編終わったら書きます。絶対。


短編読み切り
空飛ぶヤマネコ


アリウス自治区の古聖堂では今日もシスターフッドを中心に調査が続けられていた。

 

「ここは瓦礫がひどいですね…」

 

「ヒナタさんをお呼びしましょうか」

 

「そうですね、では呼んできます」

 

「お願いいたします」

 

タッタッタッタッ…

 

シスターフッドの調査員たちはアリウス自治区の深部にまで調査をしており、ベアトリーチェやテラーコンたちの戦闘で崩壊した場所にまで到達していた。だがここで瓦礫が行く手を阻んでいたため、調査員たちは怪力のヒナタを呼びに向かった。

 

「…というわけでですね、この先が瓦礫で埋まっておりまして、ヒナタさんのお力を貸していただきたいのです」

 

「承知いたしました。お手伝いさせていただきますね」

 

「あそこは確か、ロディマスとストームレインがテラーコンのスカージと戦っていた場所だったな」

 

「ではウルトラマグナスさんも私について来てもらえますか?心苦しい話なのですが、貴方から目を離すわけにはいかないもので…」

 

「仕方ないさ。今の私はトリニティとオートボットから観察処分を言い渡された身。こうやって手錠も無しに外に出してもらえるだけ温情さ」

 

シスターフッドの調査員の話を聞いたヒナタは、彼女たちの頼みを快く受ける。そしてヒナタは隣にいたウルトラマグナスに対して監視のために一緒について行くよう頼むと、彼はヒナタの頼みを素直に聞くのであった。

 

 

 

 

 

「こちらです」

 

「なるほど、これは確かに…」

 

「ひどい有様だな。道が塞がれているどころか、向こう側すら見えんとは…」

 

「地道に片付けていくしかないですね」

 

「私も手伝おう」

 

シスターフッドの調査員に連れられたヒナタとウルトラマグナスは、瓦礫が通路を塞いでいるのを発見する。そして2人は瓦礫の向こう側へ行くために、協力して瓦礫を片付け始めた。

 

ドシィィィィン…

 

「まぁ、これくらいでいいだろう」

 

「ありがとうございます。助かりました」

 

「礼はいいさ。監視対象とはいえ、今の私は君たちと同じこの調査隊のメンバーだと思っている」

 

「そうですね、はい!」

 

その後ヒナタとウルトラマグナスは協力して瓦礫を撤去し、目的地への道を作り終える。ヒナタはウルトラマグナスに対し礼を述べると、彼は自分はヒナタたちの仲間だと思っている述べ、彼女を喜ばせた。

 

 

 

 

 

その後

 

「これは一体…?」

 

「これは確かプロトフォームだ」

 

「プロトフォーム?」

 

「我々トランスフォーマーはキヴォトスの様々な乗り物をスキャンして擬態を行う。プロトフォームはスキャンする前の姿、すなわち素体のようなものだ」

 

「なるほど…興味深いですね」

 

瓦礫をどかして目的地にたどり着いた一同は、戦闘によって荒れた聖堂の端から謎の物体を発見する。謎の物体を見たウルトラマグナスは、これがプロトフォームであるとヒナタたちに説明した。

 

「しかし何というか…このプロトフォーム、大きな卵のようですね」

 

「我々が何かになる前の姿だからな…君の考え方もある種正しいのかも知れん」

 

「ですがこのプロトフォームとやら…まるで反応がありませんね…。不謹慎な言い方ですが、既に朽ち果てているのでは…?」

 

「いや、死んではいないだろう。キヴォトスに飛来した際に、何かしらアクシデントがあって休眠状態になっているようだ」

 

「休眠状態ですか…」

 

ヒナタはプロトフォームを見てそれを卵のようだと言い、ウルトラマグナスはヒナタのその感覚は間違っていないと述べる。一方シスターフッドの調査員はプロトフォームに全く応答がないので死んでいると考えていたが、ウルトラマグナスは休眠状態だと言って死亡説を否定した。

 

「どうすれば目覚めるのでしょうか…?」

 

「休眠状態のトランスフォーマーを目覚めさせる方法は強い刺激を与えることだ」

 

「強い刺激…銃弾でも撃ち込みますか?とはいえこんな大きな金属の塊に銃弾を撃ち込んだところで…」

 

「や、止めてください!そんな可哀想なこと…」

 

「あぁ、すみません…つい」

 

ヒナタはプロトフォームで眠っているトランスフォーマーを目覚めさせたいと思い、その方法をウルトラマグナスに尋ねる。彼は強い刺激を与える必要があると答えると、調査員は銃弾をプロトフォームに撃ち込むことを提案して、ヒナタに怒られていた。

 

「とりあえず今回は私のスパークを流し込んで、このプロトフォームを目覚めさせるとしよう」

 

「スパーク?」

 

「トランスフォーマーの命の源だ。こいつを少し分け与えてやれば、ヤツも目覚めるだろう」

 

「なるほど…では、よろしくお願いいたします」

 

ウルトラマグナスは自身のスパークを流し込んで、プロトフォームを目覚めさせる方法を取ることにした。トランスフォーマーの命の源であるスパークを使うことによって、休眠状態から強制的に目覚めさせることが可能なのである。

 

「よし、では始めよう」

 

ビリビリビリィ!!

 

「さぁ目覚めるのだ、眠れる戦士よ。その姿を現せ!!」

 

ビィィィィィィィィィィィィィ!!

 

「プロトフォームが光輝いて…!!」

 

「形を変えていってますよ!!」

 

ウルトラマグナスがプロトフォームにスパークを流し込むと、その影響でスパークが発光し始める。さらには丸い機体も変形を開始し始め、その神秘的な様子をヒナタと調査員は見守っていた。

 

「よし、プロトフォームを目覚めさせるのに成功したようだな」

 

シュィィィィィィィィィィィィィィィィン…

 

「・・・」

 

「む、今何かをスキャンしたな。本格的に姿を現すぞ」

 

「つ、遂に眠っていたトランスフォーマーが姿を現すのですね…!!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

 

「ギャオォォォォォォン!!」

 

目覚めたプロトフォームは、ストームレインの残骸をスキャンしながらその姿を変えていく。そして目覚めたプロトフォームはドラゴンのようないで立ちで現れ、アリウスの古聖堂にその鳴き声を響き渡らせながら覚醒した。

 

「す、凄い…」

 

「まさかこのような姿にトランスフォームするとは…これもアリウス自治区で目覚めた影響か?」

 

「しかし随分と大きいですね…」

 

「あぁ、どうやら大型のタイプのようだ」

 

プロトフォームから変形して目の前に現れたドラゴンのようなトランスフォーマーを見て、一同は息を呑む。見た目がドラゴンの姿をしているのは、どうやら朽ちたストームレインをスキャンしたからそうなったようである。

 

「ガァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

「危ない!!」

 

ドォォォォォォォォォォォン!!

 

「きゃあ!!」 「うわぁ!!」

 

「グルルルルルル…」

 

「くっ…どうやら寝覚めが悪いようだな」

 

だが例のドラゴンはいきなり彼女たちに襲い掛かり、それを察知したウルトラマグナスはヒナタと調査員を庇う。対するドラゴンは眠りを邪魔されたことを怒っているようであった。

 

「君たちはここから離れていなさい。ヤツは私が大人しくさせる」

 

「は、はい!!」 「気を付けてくださいね…」

 

「グギャアアアアアアアアッス!!!」

 

バサッ!!バサッ!!バサッ!!

 

「やれやれ、困ったヤツだ」

 

ウルトラマグナスは2人をこの場から離れるように促し、ドラゴンを大人しくさせるために戦おうとする。それに気づいたドラゴンはウルトラマグナスを睨みつけ、翼を使って空を飛び始めた。

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

「グラァァァァァァァァ!!!」

 

バシィィィィィィィィィィン!!

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ドォォォォォォォォォォォン!!

 

「ウルトラマグナスさん!!」

 

「あの巨体を一発で…」

 

ドラゴンはウルトラマグナスに近づくと、尻尾を鞭のように使って彼のことを吹き飛ばす。吹き飛ばされたウルトラマグナスは、身体が柱にめり込んでいた。

 

バサッ!!バサッ!!バサッ!!

 

「ギャアアァァァァァァァァッス!!」

 

「ううう…」

 

ドシィィィィン…!!

 

「何というパワー…どうやら私たちは眠れる獣を起こしてしまったようだな」

 

「グルルルルルル…」

 

ドラゴンはなおもウルトラマグナスを倒そうと、柱にめり込んでいる彼の元に近づく。ウルトラマグナスはめり込んでいた柱から降りると、目の前のドラゴンをプロトフォームから目覚めさせたことを少し後悔していた。

 

「ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ…」

 

「まったく…!!今度は何だ!?」

 

「ガァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

ボオォォォォォォォォォォ!!!

 

「うっ!!火まで吐くのかコイツ…!!」

 

ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ドラゴンはウルトラマグナスの前に現れ、息を吸い攻撃の準備をする。そしてドラゴンはウルトラマグナスに向かって火を吐き、アリウスの古聖堂を溶かすほどの威力であった。

 

ゴォォォォォォォォォォ…!!

 

「ガルルルルルル…」

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

「ウルトラマグナスさん!!大丈夫ですか!?」

 

「あぁ、問題ない!!」

 

「クソッ!!どうにか大人しくさせられないものか…」

 

ウルトラマグナスはドラゴンの火炎放射に何とか耐えるが、消耗が激しく息を切らしていた。ヒナタは彼のことを心配していたが、本人は問題無いと返した。

 

タッタッタッタッ…

 

「こちらで大きな音が聞こえましたが、何かありましたか!?」

 

「シスターマリー!?」

 

「な、何ですかあれは…!?」

 

「この場所で眠っていたトランスフォーマーを目覚めさせたのですが…どうやらまだ理性が目覚めていないようでして…」

 

「な、なるほど…」

 

ドラゴンとウルトラマグナスが戦っているなか、戦闘の音を不審に思ったマリーがこの場に現れる。マリーはいきなりウルトラマグナスとドラゴンが戦闘している場面を見せられ困惑しており、側にいたヒナタの説明を聞いてようやく事態を飲み込むのであった。

 

「グギャアアアアアアアア!!」

 

ガシィ!!

 

「うっ!!クソッ!!離せ!!」

 

「ガァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

ドォォォォォォォォォォォン!!!

 

「うごぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ドラゴンはウルトラマグナスの腕に噛みつくと、彼を地面に叩きつける。大柄でパワーがあるウルトラマグナスですら、ドラゴンのパワーには敵わなかった。

 

「ガァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

「もういい!!もうたくさんだ!!」

 

キィン!!ガシャン!!ギゴガギゴゴ!!

 

「このマグナスハンマーで貴様を破壊してやる!!」

 

「グルルルルルル!!!」

 

地面に叩きつけられたことでプッツンしてしまったウルトラマグナスは、背中に収納してあるマグナスハンマーを変形させて取り出す。そして破壊してやると言って、ドラゴンと殺し合いを始めようとしていた。

 

「お止めください!!」

 

「シスターマリー!?」

 

「マリーさん!!危ないですからそこから離れてください!!」

 

「ヒナタの言う通りだマリー!!今のコイツは理性の無い化け物だ!!」

 

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアス!!」

 

だがウルトラマグナスとドラゴンが殺し合いを始めようとしているところに、マリーが割って入り2人の動きを止める。マリーの行動を見たヒナタと調査員は、彼女に離れるよう叫んだ。

 

「いいえ…どきません」

 

「よせ!!そんなところに居てはソイツに喰われてしまうぞ!!」

 

「そんなことはありません。彼はただいきなり別の世界に来たことに驚いているだけです。本当はこんなことをする子ではないはずです」

 

「グルルルルルル…」

 

だがマリーはウルトラマグナスやヒナタたちの言う事を聞かず、その場を動かずに目の前のドラゴンを見据えていた。どうやら彼女にはドラゴンが何故暴れているかを、感覚で理解できるようだ。

 

「大丈夫ですよ…落ち着いてください。誰も貴方を傷つけませんし苦しめませんから」

 

「グゥゥゥゥ…」

 

「なっ…先ほどまであれほど荒れていたというのに、マリーの言葉を聞いた途端大人しくなるとは…!!」

 

「す、凄い…」

 

マリーは目の前で歯をむき出しにして威嚇をするドラゴンに対し、優しく語り掛ける。するとドラゴンは途端に大人しくなりはじめ、ウルトラマグナスたちを驚かせる。

 

「ふふふ…良い子ですね」

 

「・・・・・・」

 

「おぉ…何という事だ!!」

 

「う、うぅ…わ、吾輩は今まで何を…?」

 

「しゃ、喋った!?」

 

そしてドラゴンの凶暴性はマリーによって完全に沈静化され、穏やかな表情に変化する。そしてドラゴンは言葉を話しはじめ、どうやら正気に戻ったようである。

 

「ここは一体どこだ…?」

 

「ここはキヴォトスという惑星です」

 

「キヴォトス…?知らない場所だな…」

 

「貴方のお名前は何と言うのですか?」

 

「吾輩か?吾輩の名はスカイリンクス。天空を龍のように舞い、地をヤマネコのように駆け抜けるのだ」

 

マリーは起きぬけで混乱している彼の問いに、優しく答えてあげる。そしてマリーは彼の名前を尋ねると、彼はスカイリンクスと答えた。

 

「スカイリンクス…素敵なお名前ですね。申し遅れました。私はトリニティ総合学園、シスターフッド所属の1年生、伊落マリーと言います」

 

「マリー…」

 

「はい、マリーです」

 

「マリーか…うん、良い名前だと思う」

 

「ふふっ、ありがとうございます」

 

スカイリンクスの名前を聞いて、マリーは彼の名前を素敵だと答える。そして自分の名前を名乗ると、スカイリンクスも彼女の名前を褒めるのであった。

 

「ではスカイリンクスさん、一緒にトリニティ総合学園へ参りましょう。私達シスターフッドは貴方を歓迎しますよ」

 

「うむ、よろしく頼む」

 

こうしてスカイリンクスはシスターフッドのトランスフォーマーとなった。スカイリンクスはトリニティのため、シスターフッドのため、マリーのために今日も空を翔び、地を駆けるのである。




スカイリンクスは元はセンチネル・プライムがサクラコのために残しておいた存在です。結局マリーになついてしまいましたが...。

最終編が終わったら、こういう幕間や、イベントの話とかもこっちに投稿しようかなと考えています。
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