身長2m28cmの大男、平成元年の日本に転生する   作:はるあき 007

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本日は二話連続投稿。一話目です。






16歳-25 プレイオフ決勝戦 第七戦③

 

 

アントニオの代わりにアルフレードが入り、このプレイオフで何回か試したスモールラインナップの時間がやってきた。

 

PG:俺

SG:アルフレード

SF:パブロ

PF:フランク

C:ルーカス

 

 

アントニオが抜けた分のスピードを、アルフレードで補う形だ。

しかし、オフェンス力は間違いなく落ちるし、ディフェンスも厳しい展開になるだろう。

 

正直、アントニオが抜けるのは非常に痛い。

せめてここまでに点差を離しておきたかったところだが・・・こちらのスリーポイントが下振れてしまった。

 

いや、今更後悔しても仕方がないな。

俺は気持ちを切り替えると、マッチアップの相手となるラッセルを捕捉した。

 

レアロボールで試合が再開する。

ジェイコフがボールを受け取って、ジグザグとしたドリブルをつきながらボールを運んできた。

 

と、同時にラッセルがエンドライン側を回って逆サイドへと走り始めた。

俺はラッセルをチェイスする。

途中でマウリカのスクリーンによる邪魔が入ったが、大回りして躱し、追い続ける。

 

ラッセルは右ウィングの位置まで駆け上がると、ジェイコフからパスを受け取った。

俺はスリーポイントを打たれないよう、プレッシャーをかけながらディフェンスする。

 

とその時、ジェイコフが俺の右側に立ってスクリーンをかけてきた。

ラッセルがドリブルで左に移動する。

俺はジェイコフを躱して、―なっ!?

 

ラッセルがスリーポイントシュートを打ってきた!

こんな一瞬の間に打ち切ってくるのかよ!?

 

俺はオフェンスリバウンドを取りに向かうが、無情にもボールはネットに吸い込まれていった。

これで46-47。

あっという間に逆転されてしまった・・・

 

 

気を取り直しそう、オフェンスだ。

 

「一本取り返すぞ!」

 

俺は味方を鼓舞しながら、ボールを自陣へと運んでいった。

アルフレードとパス交換をしながら相手DFの動きを分析する。

・・明らかに、インサイドに寄ったディフェンスになっている。

アントニオがいないから、ある程度外のシュートは捨てて守っているのかもしれない。

 

こうなると、俺も中にドライブできないし、ルーカスたちもインサイドを攻めづらくなる。

中にはマウリカもいるし、外で攻めるしかないか。

俺はパブロにスクリーンを要求し、先ほどのお返しとばかりに少し左にドリブルしてズレを作る。

ここでスリーポイントを打――って、早いな!

ラッセルがチェックに来た。

 

くそっ!

スクリーンと俺の間を上手くすり抜けてきやがった。

何とかシュートをキャンセルしたが、もうシュートカウントが迫っている。

 

俺は強引にスリーポイントラインからフェイダウェイ気味のシュートを打つが、ラッセルのシュートチェックが強く、手元が狂ってしまった。

ちくしょう。

ボールはリングに弾かれて、マウリカがリバウンドを取った。

 

 

マウリカからラッセルにボールが渡ったので、俺はマンマークを開始した。

さっきはスクリーンを使って攻められちまったが、今度はそうはいかねぇ。

ビタづきでディフェンスしてやる!

 

そう思ってスクリーンとスリーポイントを警戒していると、インサイドにパスを投げられた。

振り返ると、マウリカがルーカスを躱してダンクシュートを叩き込んでいる姿が見える。

 

早すぎるだろ!

 

俺はそんな不満を漏らしそうになるが、ぐっとこらえる。

まずいな、アウトサイドのラッセルとインサイドのマウリカ、両方が止まらねぇ。

 

ラッセルは1 on 1ならどうにか守れるんだが、スクリーン使って走り回られると流石に守り切れない。

アントニオがいないと、やっぱ相当しんどいな。

どうすりゃいいんだ?

 

俺はどうディフェンスを修正すべきかを考えつつ、ボールを自陣へと運んでいった。

 

 

 

 

 

そのあとは、ジワジワと点差を広げられる展開になった。

 

ラッセルは好調でスリーポイントを一本も落とさずに決めてきたし、マウリカもインサイドで暴れまわっている。

ところどころで俺のスリーやミドル、パブロのスリーポイントシュートなども入ったので完全に一方的というわけではないが、それでも相手主導の流れを変えることはできなかった。

 

そうして前半終了まで20秒。

スコアは55-70、点差は15点まで広がっていた。

 

「一本取るぞ!」

 

ドリブルをしながら、周りに指示を出していく。

ディフェンスがインサイドに寄っている今、俺かパブロのスリーポイントシュートが一番高い期待値を持っている。

俺のスリーポイントはラッセルに警戒されているから、スクリーンプレイでパブロにスリーポイントを打たせるのが良いだろう。

 

タイマーを見ると、残り時間が6秒になっている。

ここだっ。

 

俺はパブロのいる右ウィングに向けてドリブルを開始した。

意図を汲んだパブロがこちらに向かって走ってきたので、俺はパブロのDFにスクリーンをかけつつハンドオフでボールをパブロに渡して

―はっ!?

 

気が付くと、ボールが手の中からスティールされていた。

振り返って相手コートを見ると、ラッセルがハーフラインからスリーポイントを打っていた。

 

「外れろっ!!」

 

思わずそう叫ぶが、そんな俺をあざ笑うかのようにラッセルが放ったボールはリングへと吸い込まれていった。

 

「入ったああああああああああ!!!」

「全部入るじゃねえか!!!」

「ラッソー!!!」

「お前は世界最高のシューターだ!」

 

敵地に駆けつけたレアロファンが大興奮している。

熱を帯びたサポーターたちは、レアロの応援歌を合唱し始めた。

 

 

・・・あのシュートを決めるのかよ。

反則だろそれは。

 

スコアは55-73。

18点差で広がってしまった。

 

後半、何とかして逆転しないと。

 

アントニオが出てくるから、さっきよりは楽になるはずだが。

 

「このレアロ相手に18点を返さなきゃならないのか・・」

 

俺はそのあまりに高いハードルに眩暈を起こしそうになりながら、重い足取りでロッカールームへと歩いて行った。

 

 

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