身長2m28cmの大男、平成元年の日本に転生する 作:はるあき 007
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日本スポーツ 朝刊
【日本、スペインに完敗。夢の決勝進出はならず】
“若き挑戦”、止まる――東雲大は静かに前を見つめた
日本時間25日夜に行われたFIBAワールドカップ決勝トーナメント 準決勝、日本代表は強豪スペインと対戦し、71-118で敗れた。
初の決勝進出をかけた一戦は、序盤からリズムを掴めず、スペインの完成度の高いチームバスケットに屈する形となった。
■立ち上がりでつまずき、追いつけず
日本は山田コーチがスタメンにクミントン・ウォーカー選手を抜擢し、東雲大とのツーメンゲームを中心に攻める新布陣を導入。
さらに、スペインのエーススコアラーであるアントニオ選手にはウォーカーがフェイスガードを仕掛け、徹底マークを試みた。
だが、世界ランク2位のスペインはその対応を冷静に読み切っていた。
アントニオが囮となり、ギャッソレンやランバといったベテラン陣が着実にスコアを重ね、日本のディフェンスを徐々に切り崩していった。
「作戦は悪くなかった。ただ、向こうの対応力が想定以上に早かった」(山田HC)
■東雲の健闘と沈黙
今大会最大の注目選手である東雲大は、序盤から崩壊する日本代表のオフェンス・ディフェンスを横目に、一人で獅子奮迅の活躍をした。
フェイダウェイ、ユーロステップ、スピンロール、高高度のジャンピングスリー、──持ち味の多彩なスキルを披露して相手ディフェンスを躱し続け、スペインの鉄壁のディフェンスを相手に、一人で得点を重ね続けた。
最終スタッツは62得点・4リバウンド・2アシスト・8ブロック。
「すごく悔しいです。でも、これで世界の壁と日本代表の現在地が見えました。次は負けません」
試合後、東雲は記者団にそう語った。
■“世代”の終わりと、“時代”の始まり
スペインとの実力差は確かにあった。
だが、日本は今大会でフランス、ギリシャ、ドイツを撃破し、国際舞台で確かな存在感を刻んだことも事実である。
特に東雲の登場は、日本バスケの“未来”が突然現在に現れたような衝撃だった。
山田HCは試合後の会見で語った。
「終わったというより、始まったという気持ちです。チームとして足りなかったもの、見えた課題はすべて次の4年間の財産になるはずです」
■次なる舞台へ──日本代表の歩みは続く
日本代表はこの敗戦により、ワールドカップを準決勝敗退で終えることになった。
だが、その戦いぶりは世界のメディアからも高く評価されている。
スペイン紙「El Deporte」はこう記した。
“やはり、ダイは17歳にして、既に“超常現象”だ。今後10年、世界のバスケット界を騒がせ続ける存在になるだろう”
更にアメリカのスポーツ紙「LL Sports」はこう記した。
“日本の若き才能に、今大会一番の衝撃を受けた。既にNBAのスカウトが大勢動き出したとの情報もある。我々はこのような才能を待っていた”
敗戦の先にあるもの──それは、終わりではなく、物語の第2章である。
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流石に無理でした。
ということで、これにてワールドカップ編は終了になります(三位決定戦などもあるので、いくつかの後日談は投稿予定です)。
次はNCAA編での物語をご期待ください。