私の畜生街   作:島田愛里寿

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お待たせしました!


第十八話

さて、なんやかんやあって雄英生たちによる畜生街見学・体験学習は終わった。

 

 

彼らはその後、来た際とは違って大型輸送ヘリのCH-47Jチヌークによって送還されることとなった。

 

 

理由としては治安悪化に伴ってバス移動だと巻き込まれる可能性がでてくることや畜生街を空から見てもらって政府やヒーローたち畜生街解放・政府が統治するべきという派閥へのけん制をかねていたからである。

 

 

そんな理由から彼らはチヌークに押しこまれて帰っていった。

 

 

※峰田と緑谷の私物はちゃんと返却された。

 

 

 

 

一方、先日の時点で過労でぶっ倒れたカヤは数日後に一体何をしているかというと‥‥

 

 

 

「ううう…」えぐっえぐっ

 

 

「お疲れ様です。ささ、もう一杯」

 

 

あ゛り゛が゛と゛う゛ご゛ざ゛い゛ま゛す゛‥‥」

 

 

ここはサンクトゥムタワーエリア内のとある居酒屋。

 

 

今日はここが貸切られてとある団体が使用していた。

 

三大ヤクザの組長たちと新興宗教の教祖、そしてカヤとカンナである。

 

 

あまりの過労でカヤがぶっ倒れたと聞いて驚いた吉弔八千慧の提案で『慰め宴会』をやることとなり、昼間から飲みまくっているのだ。

 

 

カンナはビールをやけ食いならぬやけ飲みしており、カヤもまた酒を飲みながら泣きまくっていた。

 

 

普段は部下の手前、弱い一面をさらすわけにはいかないのだが、ストレス過多兼立場上は上司の三大ヤクザの組長たちに慰められている状況なので精神的に弱りまくったカヤは泣く他ないのだ。

 

 

「にしても本当にお疲れ様だったな?まさか連中が来る前後から犯罪件数が3000%も上がるなんて…」

 

 

驪駒早鬼はそう言いながらビールを飲んだ。

 

 

そう、畜生街に雄英生たちが来るという事態に前後して犯罪件数が急上昇したのだ。

 

 

おかげで矯正局からの集団脱走を許すわ、剛欲同盟からの公認を受けて活動していた覆面水着団を確保されかけるわ、ヘルメット団が活動を激化させるわ‥‥。

 

 

すでに彼らは帰ったのに事件件数は減るどころか増える一方であり、彼らが帰った翌日に復帰したカヤも再び書類地獄の飲み込まれ、結局この宴会の前日…というか宴会当日の朝の四時に終わって数時間しか寝てない有様だったのだ。

 

 

 

‥‥ちなみにこれは他の行政室も同じだったようで行政室室長の七神リンも持ち前の書類処理能力を持ってしても徹夜地獄から抜け出せず、書類を処理し終えた直後にベットに信じられない速度で直行し、そのままベットの上にぶっ倒れて今なお爆睡中である。

 

交通室室長の由良木モモカも普段は怠けているのが黙認されていたが現状猫どころか虫の手でも借りたい現状な為に問答無用で動員されて初日でダウン。

 

財務室室長の扇喜アオイも口には出さなかったがあまりの過労で現在熟睡中である。

 

 

…カヤ自身も途中で久々に個性を使って連邦生徒会のメンバーを三名呼び出そうかと思ったが調整や引継ぎの手続きがろくにできない現状で呼んでも足手まといだと判断して呼ばなかったのだ。

 

 

ある意味ではいい判断だったものの現場は崩壊寸前となってしまったが…。

 

 

 

そのせいで畜生街の行政部門や防衛室が機能不全に陥りかけてしまったために三大ヤクザと新興宗教が今回は非常時ということで手を組んで現在治安維持の代行をしている。

 

 

そんな中、三大ヤクザの組長たちや埴安神袿姫が今回の体験学習で最も苦労していたカヤをなぐさめているわけだ。

 

 

ほんとに室長は大変でしたよ~。先日なんか紙を食べて気を紛らわせていましたから~」べろんべろん

 

 

カンナはべろんべろんに酔いつつカヤが先日起こした奇行について話した。

 

 

「ちょ!!カンナ局長!!あれ見ていたんですか!?」

 

 

見てましたよ~

 

 

そう。カヤは先日あまりのストレス・疲労・空腹から真っ白のA4の紙をヤギのごとくむしゃむしゃと貪ってしまい、書類に確認事項があったリンがそれを目撃して慌てて止めるもリンが持ってきた書類まで食べようとしたりするなどカオスな事態になっていたのだ。

 

 

それを聞いた四人は(『一週間は休ませよう…』)と思ったとか。

 

 

 

 

一方その頃…

 

 

A組の面々は雄英に帰って話し合いをしていた。

 

 

 

…といってもその話に出てくるのは畜生街の治安が悪いことについてなのだが、彼らはやはり根本から理解できていなかった。

 

 

畜生街ではそもそもヒーローは要らないし、すでに社会が成り立っているのだがA組一同は善意からやはりヒーローがいたほうが治安が回復するだろうという考えでいたのだ。

 

 

善意はいいものであるが…

 

 

自分の価値観で判断し、相手の為と言い張って自分の価値観を押し付ける。

 

 

これが一番よくないのだがいまだ学生の彼らには判断が及ばなかったようだ。

 

 

 

とはいえ幸いにも彼らの意思が伝わることはなかった。

 

 

 

防衛室主導でしばらくの間畜生街の検問所が厳しく規制されて政府しか連絡が取れなくなったのとヴィラン連合等とのアレコレで畜生街に関わることは死穢八斎會の件まで待つこととなった。




次回 外のヤクザ?


次回は少し時系列が飛びます。


次回の更新は6月11日です!

もしこれの後に書くとしたらどれがいいでしょうか?設定自体は書いているんですが…

  • 転生カヤもの
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