政府からの無茶ぶりで雄英高校ヒーロー科A組の生徒たちの社会科見学を受け入れねばならなくなった畜生街防衛室であったがある問題があった。
「連中の使うバスですけどどうしましょうか‥‥」
「?、別にこちらで用意しなくても良いのでは??」
「次長、よく考えてみてください。我が畜生街のバスは確かに防弾装備万全な上に応戦のためのM2ブローニング重機関銃用の銃座装備の物のみ走っていますが隔離壁の外ではそんな完全武装のバスはありませんよ?」
「あ!!」
そう。おそらく雄英側は普通の学校用のバスで来るつもりだろうがこの畜生街では自殺行為に等しい。
窓は防弾ガラスでなければ流れ弾で貫通するし、そもそも装甲版を取り付けていても危険なのだ。
何故かって?RPG-7携帯対戦車擲弾発射器が普通に出回っている関係で戦車でも危険な状況だからだ。
こんな街に普通の民間バスなんか入ったら数時間で穴だらけになった上で乗員・乗客が着ぐるみ全部はがされて運が良ければ放置、悪ければ死体となって川に浮かんでいるという事態になる。
雄英生徒らがそんなことになっては政府の介入を許して地獄絵図になるのは明白である。
「いやどうしましょう…?あの装甲車に分乗させますか??輸送防護車」
「輸送防護車ですか?いやまぁ確かにあれには九名は乗せられますけど‥‥」
・輸送防護車
オーストラリアで開発された装輪装甲車であるブッシュマスター防護機動車の陸自仕様の車両である。防衛室ではさらに改修を施して前後にM2ブローニング重機関銃を三丁装備可能にした上で十数台運用している。
とはいえ畜生街における運用目的はあくまで要人や囚人輸送任務の警護用であり、数の足りない軽装甲機動車やハンヴィーの数合わせ用に使用されている。
「しかし、あれは来客を乗せることを想定せずに改修していますから対応できるかどうか…」
「はぁ‥‥仕方ありません。大型輸送車*1を輸送用として派遣してください。四~五台はあったでしょうから予備の車両を動員してくださいね?あと輸送防護車と特型警備車F-3型*2を警護用に四~五台ほど」
「わ、分かりました!警備はどこに頼みましょうか?」
次長は警護をどこに任せるかカヤに聞いた。下手なところに任せたらそれはそれで事態が悪化するからだ。
「ゲヘナ戦闘団から一個小隊程度動員すればいいでしょう。私も行きますし」
「え?ちょっはぁ!?聞いてませんよ!?」
数日後
雄英高校 正門前
「相澤先生~。なんで正門で集合なんですか?」
「最初は雄英のバスで移動する予定だったんだがな?先方から『畜生街を馬鹿にしているのか!?』って苦情が来たんであちらさんが用意したバスで行くことになった」
A組の面々は頭を傾げた。ふつうにバスで行くだけなのになんで?と。
平和ボケここに極まれりである。
そこに‥‥
ギャギャギャギャギャ‥‥!!!
「ん?」「あれ?なんか聞こえるような‥‥?」
ギャギャギャギャギャ‥‥!!!
「「「「「「へ!?」」」」」」」」
なんとハイライトブルーとホワイトの色をした機動隊カラーの中型バスが雄英高校正門前にドリフトしながら現れたのだ。
そりゃ驚く。
ガチャ!!
そしてドアが開いたが‥‥
「うぷ…やっと着いた‥‥」
「し、死ぬかと思った…」
まず横乳が丸見えというかなり大胆な格好の少女と金髪で獣耳をして警察上層部のような恰好をした少女が下りてきたが…
「ちょっとモモカ!!確かにあなたに運転を頼んだ私にも落ち度はあるでしょうがもう少しまともな運転はできなかったのですか!!!」
「え~別にいいじゃん街じゃこれでいいわけだし」
「あれほど隔離壁の中と外は違うと言いましたよね!?おかげで護衛隊が全く追いつけていませんし、何台か現地警察とカーチェイスをおっぱじめる事態になっているんですよ!!」
運転席にてピンク色の髪をした少女が赤に近い髪色のさらに幼そうな少女に説教をしていた。
うん、何この地獄絵図。
次回 自己紹介
過去編を書こうかと思ったのですが、どれがいいですか?
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オールマイトとカヤの話
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カヤの防衛室創設前の話
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防衛室の日常話
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ヤクザとの抗争