いやあ………どうしてこうなった。
何を血迷ったのでしょう?なんということでしょう。
流石に何書けばいいのかわからないので本編です。
岸蛇から連絡があった。それは諏訪大戦の最終決戦の日と被ってしまい
最初から見れないと絶はとても悔しがっていた。
そもそも何故諏訪大戦を引き伸ばしたのか聞いてみると
普段、神様は自分にあった土地を見つけ支配し信仰を得る者だが
世界はそれなりに広いためピンポイントで土地が被る事なんてそうそう無いから
この山のどこがいいのかそれを確かめるためにわざと戦いを引き延ばしたのだと言う。
以前神奈子達に話していたことは上っ面で本音はもっとくだらなかった。
漣と妃香梨は深くため息をついた。
「そんな理由かよ………………」
「呆れた………」
「まあまあ………………」
「お前に言ってんだよ!」
「お前に言ってんだよ!」
「そうなのかー。あ、そういえばさ………」
「どうしたんだ?」
「いや………気のせいかな………」
「?」
「あれ?何かしらこの音………」
「あ!」
「なにか心当たりでも?」
「い、いや………何もないアルヨ?」
「無いのか、有るのかどっちだ。」
「あるかも………ってとこかな。」
「真ん中かよ………はあ………はっきりして欲しいぜ。」
漣はそう言って外に出ていく。
妃香梨はそれを見て慌てて外に出ていく。
隠れ家で絶はお茶を啜った。
「うん、うまい。」
「いいのか?」
「またあんたか………」
「悪かったな。これでも『お前』の心配をしてやってんだぞ?」
「『自分』の間違いだろ………俺心配されなくても大丈夫だし。」
「なあ………そ、ロソロ………イイカ?」
「駄目。無理しても無駄だから。」
「ケッ!」
「あんたは引っ込んでな。あんたが出る幕はもう少し後だ。」
「ワカッ………たよ。」
「そろそろ………約束の『白楼剣』と『楼観剣』を………
確か『西行寺家』だったけ?
おい。………いねえのかよ。面倒臭い。」
そうして絶も外に出た。そして空へと飛んでいった。
誰かに見られていたから………逃げる形で飛んでいった。
「………ふふ。」
漣・妃香梨side
「さっき絶が言ってたのはこれか………」
「そうかもね………でもこれってなんて言ったけ?」
妃香梨が指すそれは地面に突き刺さった
大きい岩にしめ縄がくっついているものだった。
「『要石』だった気がするが………なんでだ?」
「あれ?それって地震を蓄積させるやつじゃなかったけ?
ほっとくとやばいんじゃないかしら?」
「かなりやばいな。でもなんでも降ってきたんだ?」
「やっぱり絶に知らせるべきかしら。」
「いや、俺たちでやったほうがいい。さっきどっか行っちまったからな。」
「でもどうするの?普通に引っこ抜けばいいのかしら?」
「ま、それしかないな。扱えないだけで触れることはできるだろ。」
漣の予想どおり触れて要石を引っこ抜けた。
漣の知識の範囲での話だがこの要石は『比那名居 天子』しか扱えず、
しかもこの時代に天子はまだ生まれていない。
「やっぱおかしいな。」
「そうなの?」
「ああ。本当に分からないな。」
「ふーん。」
絶side
「はあ………はあ………流石に空気が薄いな。」
絶はある程度の高度まで達すると眼を瞑り、空気を掴む様な体制になって叫ぶ。
すると上空が暗くなり夜以上に黒くなった空に飛び込む。
「着いた。が、ここから長い永い階段をあがるのか。」
その階段を上がった先は一面桜の花びらが展開していた。
「此処はやっぱりお花見にはぴったりだな。」
「お待ちしておりました。絶殿ですね?」
「そのとおりです。」
「どうぞこちらへ。『西行寺様』もおります。」
「分かりました。」
「お待ちしておりました。私が『西行 ―――』です。」
「どうも。私は『絶』です。」
「では、早速ですがご用件の方を先に………」
「はい。こちらが貴方の言っておりました例の刀です。」
「おお!素晴らしい。流石絶殿でありますな。」
「恐れ入ります。ですが今のは『影打』でございます。」
「ほほう………『影打』もくださるのですか?」
「私めにはちと扱いにくい物でございまする故。
それはそうと『真打』は格が違いますので。」
「すみませんね。わざわざ来られたのにこんな素晴らしいものを頂いたら
こちらのおもてなしでは物足りませんな。」
「いえ、お構いなく。それに私からしたらこの立派な桜が何よりのおもてなしだと
思っております。」
「やはり貴方とは気が合いますな。………長く話していたいですが
私はすぐ死んでしまうでしょう。」
「またまたご冗談を。貴方の先々代からの付き合いですが貴方以上に話が弾む人は
おりませんでした。」
「ですが私がもし死ぬのなら私の誇りとなるこの桜の傍で死にたいものですな。」
「そう仰らずに………貴方は生まれてたった12年でしょう。早すぎますよ。」
「爺臭いとよく妖忌に言われていますからね。反抗したくなるのですよ。」
「元気なことじゃないですか。いずれあなたにも守りたい者が現れますよ。」
「人生とはそういうものですかな。」
「ええ。きっと………そうだ。俳句などはいかがですか?
これなら爺臭いなんて言われても構いませんよ。」
「はは、面白いことを言ってくれますね。歌の才能がないかも知れないのに。」
「それでしたら………お子様に遊びを教えるような感覚で。」
「それなら………そうですね。本当に面白いことを考えつくお方だ。」
「私はその歌を待っている所存です。」
「………初めての歌は『西行桜』でしょうな。私の理想の桜の名。」
「きっとそうでしょうね。では私はこれで………」
絶はそういうと階段を下りていった。
少しずつ消えていく絶を見て西行寺家の主は涙ぐんでしまった。
「守りたくても守れなかったら意味がない………
絶殿………貴方はそれを経験していたから、私に忠告を………ありがとう。」
やっと終わったー!次は十話じゃあー!のテンションで行くと腹が減りそうなので
小休止をします。今回は冥界を創って話を進めましたが時間軸が少しおかしいかも知れないので
名前を隠すことで代々続く西行家と魂魄家の時間軸を誤魔化しました。
一番疲れたのがこれですよ。ε=(・д・`*)ハァ…
これから約2週間の間ができます。すいやせん。
次回「光明物」