笑ってごまかせるレヴェルじゃなかった……
そしてまさかの急展開
絶の体のコントロール下がアドバイザーに移った瞬間、アドバイザーの体から白銀に輝く翼が生え、服も灰色から白に染まってゆく。
「まさか……神になったというのか……?」
漣はアドバイザーの容姿だけでなく、アドバイザーが吸収した天照の神力、そして信仰の力がアドバイザーへと集まっていることを察知していた。そこまで分かっているのならもはや、聞くまでもないことだが、突然のことに頭がついていってないのである。自分が困惑している時にサッと他人の顔を窺うという漣のちょっとした癖で漣は後ろにいるであろう紫を見た。
紫は何故かスキマに隠れようとしていた。慌てて、まるで恥ずかしがるようにこちらに背を向けている……
それを見て一瞬で冷めた漣。
「何やってんの紫?」
突然漣からの呼びかけにビクッと全身を震わした紫は赤面のまま漣に返事をする。
「そ、そのっ!お父様に!また、惚れちゃって!///」
と言って、両手で頬を包むように隠す。まさか最近(前から)ずっと態度が冷たかったのは絶の体のコントロールが絶じゃなかったからなのー!?
遂に行き着いてしまった答えに漣はとうとう頭を抱える。隣で吐き気を我慢しながら聞いていた妃香梨も思わず苦笑を浮かべてしまう。
「ククク……やっと誤解が解けたようだな」
「アドバイザー!あんた知ってて黙ってたのかよ!」
「いいや、我は知らなかったが、絶にはオチが見えていたらしくてな。助言しない方が面白いと言ったのだ」
「絶てめー!」
と、漣はアドバイザーをどつく。
まるで本物の家族のように冗談交じりの会話に聞こえる。幸せな家庭のように見える……だが、それを崩すように一言の声が発せられる。
「貴様等ァ!」
声のする方をむくと地べたを這いずりながらも生きている天照であった。
「そんな……死んだんじゃ!?」
「神が……我がこの程度で死んでたまるか!おのれアドバイザー……神に歯向かう愚者如きが……!貴様に予言してやる!貴様に幸せなど訪れない!貴様に希望など与えられない!」
「……フン。そんなこと、とうの昔より知っている……人間にも妖怪にさえ、当然神にも嫌われていた……この我ですら……受け入れてくれるものがいる……」
~『良いか―――――よ。お主は絶対にそこから出てはいけない。誰からも必要とされていないのだからな……』~
~『何?お前が俺を苦しめている原因?ははは……そうか。なら良かった。お前が一番まともそうだ』~
「……貴様は絶を侮辱した。我は一番怒りを感じている。だが、もう貴様の顔は見なくてよさそうだ」
アドバイザーは天照を一瞥すると、振り向き、スキマへと足を運んで行った……
?「そうか……これで終わりか?少し改竄してやるか……」