ここまで来れたのも今、読んでくださっている皆様のおかげです。
本当にありがとうございます。ではでは、最終回の本編どうぞ~
パンドラとの戦いから約百年後……その時代背景は戦国となり、今頃織田信長が本能寺で死んでいる頃だろう。俺と妃香梨は約50年の旅を終わらせ、50年間、また再び、ここに戻ってきてしまった。いや、いいことなのだろう。だが、俺からすれば、ここには思い出がありすぎて、どうしても……どうしても、我が家に対し、涙を浮かべてしまいそうになりそうで、嫌だったのだ。それは何百年経とうが一向に変わらない俺の子供らしさというか人間らしさなのだろう。
ここは『博麗神社』。昔から住んでいてぼろくなっていたので、思い切って神社にした。それは……まぁ、仕方ないことだったと思う。何故なら……
「いい気分ですね……『龍神様』」
紫に言われ、俺は「ああ」と呟く……俺は神。しかもよりによって龍神となった。前々からいた、神奈×諏訪は各地方で布教している諏訪子の子孫である巫女のところに引っ越しをしてしまったし、ここらの人はまだ神を信じているから信仰心に不足はない。
「しかし、やめてくれ紫。まだその名前に免疫がない」
俺は照れ隠しをしながら紫に催促する。無論、様付けで人と接することがないので、どうしても顔が真っ赤になってその場から消えたくなる。そんな時は能力という手もあるのだが……まぁ、今のところは何とかなっている。
「あらあらすぐに慣れるわよ。龍神様」
からかわれた。なら、やり返す。
「……紫姉」
「ごめん!やめて頂戴!」
必死に謝る紫姉にツボッたわ。
「あははは……」
「ちょっと、龍神様ー?紫をからかっちゃ駄目よー?」
そう言って、奥から出てきたのは妃香梨。だが、今は……
「か、からかわれたからやり返しただけだ。『光夢』」
そう、彼女も俺と同じように『博麗光夢』と名前を変えた。。いわゆる初代博麗の巫女となったのだ。
「やり返し方、子供か!」
「「呼んだー?お母様-。」」
そう言って、二人の子共が妃香梨……光夢にすり寄ってくる。二人ともそれぞれ男物と女物の浴衣を着せているが、可愛すぎてやばい。本当、自分の子供の可愛さで性格変わるわ。親馬鹿になっちゃう(本望)
「フフフ……何でもないわ。さぁ、『錬雅』『影夢』は紫お姉さんとお話しましょうねー」
「「はーい!」」
そう言って、三人はどこかへと行ってしまった。
「相変わらず、子供には甘いのね。紫は……」
「自分が絶にしてもらっていないことをしているんだろう……ある意味、親を超えたんだ」
「……そうね。できれば、あの光景を絶にも見せてあげたかったけど……」
「……まぁ、すぐにでも見せられるんじゃないか?後数百年もしないうちに……」
「え?どういうこと?」
「よく考えてみろよ。この世界の未来から……『十六夜咲夜』を」
そう、どこからか違和感を感じたのはここらあたりからだった。
「あ……でも、あれは絶が未来でやったことでしょ?」
「果たしてそれはどうだろうかな?今から百年前にも既に計画は始められたのに……ずっと、絶はそれをしなかった。そんな未来があると思うか?」
「それは……確かにそうだけど」
「……それに……咲夜には失礼だが、紫の時とは違って、
「ふふっ!なんでそんなに自信満々なのよ」
「そういうお前も疑ってないだろうが……」
何故ならそれは……
「「
「……な?それにあいつは『2回目の世界』の
「フフ……そうね。そうだったかもしれないわね」
「……まぁ、そのことは今ではもう……知ることもできない話だがな……」
そう、俺は過去に更けていたが、妃香梨……光夢が俺の隣に座って、肩に抱き着いてきた。俺はそれの返事をすべく、光夢を見つめて、軽く口づけを交わすと、お互いにふっと笑った。
「パンドラ。種族こそ神になっちまったが、好きな人と一緒に生きて、『人間』らしく生きるよ。そう……俺はお前に……誓ったはずだからな」
「そうね……あ、『俺』じゃないでしょ。『私達』よ」
「ああ……そうだな」
そう言って、俺は晴れ渡る空を見る。
「絶……あんたには見えるか?あんたが憎み、愛した世界はこんなにも……綺麗なんだぜ?」
あるところで、双子の可愛らしい男の子の兄弟がいた。弟は食事の後、眠くなって、家で昼寝をし、兄は暇で外に遊びに出た。
そして、その子供は公園でアメリカ風の外国人家族に挨拶した。
「は、はろー」
「Oh!Hello!でも、日本語で大丈夫だヨ。」
「まぁ、カワイイ!ねぇ、僕、あなたは何才かしラ?」
「4才」
「こんなに小さいのに頭がいいんだナ。初めまして、今日からここの近くに引っ越してきたんダ。よろしク」
「僕の家の隣に引っ越しの車がきてたよ」
「まぁ、そうなノ?じゃあ、これからお隣さんネ!ほら、あなタ。この子にうちの子とお友達になってもらいましょうヨ」
「そうだネ。僕、あそこのブランコを漕いでる子が僕たちの子供なんダ。一緒に遊んであげてくれないカ?」
「うん、いいよ」
そう言って、子供はブランコを一人ギコギコ漕いでいる独特な帽子を被り、紫色のワンピースを着た金髪の少女の隣のブランコに乗る。
「ハロー」
「……ハロー……」
「隣に引っ越してきたんだってね?僕、『八雲 絶』。これからよろしくね?」
「……私、『マエリベリー・ハーン』。よろ……しク」
「『マエリベリー・ハーン』?なんか言いにくいね。じゃあさじゃあさ!『メリー』なんてどう?可愛いと思うよ」
「!……うン」
さっきまで弱弱しく反応していたハーンだが、急に絶にメリーと言われた瞬間、俯くように頷き、頭をあげなくなった。
「……」
絶はブランコを少し漕ぐ。どうやらハーンの両親は周りの住宅地やらのマップを見ているようだ。
「……ねぇ、メリー」
「……」
「……さっきさ、『これからよろしく』なんて言ったけどさ」
「……」
「『これからも今までどうりよろしく』」
「言うのが遅いのよ馬鹿ァ!」
物語はまだ終わらない。始まりもしない。
その物語が可動するのは……
まだ後の話。
次回作予告
「東方一重録」
これは、禁忌が人を愛した物語。
何者も重なりはしない、一重な世界。
次回番外編「ぶっちゃけトーク回」