東方二重録【完結】   作:咲き人

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第二話です。それにしてもこれを投稿してるのはいつなんだろうなw
実際にわからないんですよねまず本編考えて書いて修正して前書きと後書きを書いているので
この話別の方で言ってるんですがまあ、一応ということで。
今回は新たなオリキャラが出ます。


第二話「落下物」

彼女は走っていた。幼馴染の『大神 漣(おおがみ れん)』がいなかったのだ。

今日は学校が創立記念日で休校なため一日買い物に付き合う

という約束をしてくれたのにも関わらず家に来なかった為

漣の家に電話しても留守だといってくる。

漣は決めるときはすぐ決めて絶対約束を守ろうとする性格だから

忘れているなんてことはこれまで一度もなかった。

だからこそ漣に何かあったのではないかと無我夢中に走っているのだ。

体力には自信があっても流石に息が切れていく。

漣が行きそうな場所には大体行った。どうしていないのだろう?

まさか事故に巻き込まれてしまったのではないか?

その場合最悪、死んでしまっている。『そんなこと』はない。

確証なんてないただそう願っているだけだったそれぐらいしかできなかった。

『そんなこと』を確かめて自身の心に余裕を持ちったかったのか

病院に向かって走った。だが心には、

 

 

「頼む!待ってて!」

 

 

それを遮ろうと道路には渋滞している車達。

自分の大切な人がこの世にいないかもしれないのに

車なんかに構っていられるか!という彼女には初めて強い志が生まれた瞬間だった。

車が止まって空いている隙間をすり抜けている。だが、とても大きいトラックが

すごいスピードで走ってきた。なんと運転席には誰もいなかった。

ただこちらに走ってくる。後ろに避けなければたちまち轢かれてしまうだろう。

彼女がトラックの存在に気づいたときはもう手遅れだった。

彼女は自分の心配より漣の安全を心から願った。

そして・・・目を閉じた。

 

 

「ああ………私、死ぬんだなこんな早く終わってまうのかな?漣………ごめんね。」

 

「………………何、寝言呟いてんだ?んーこれだから人間は訳が解らない。」

 

 

「え?」目を開けた。正確には開けられた。そこは記憶にない場所。

天井が土で出来ている………洞窟だ。雨も降っているようでパラパラと音が聞こえる。

起き上がると初めて自分が死んでいないことが実感できた。

そこにはさっきの声の主がいた。後ろを向いていて詳しくは分からないが

黒いローブのようなものを羽織っている、あと男だということもわかる。

男は彼女が起きたことが分かると

 

 

「起きたか………お前は何者なんだ?」

 

「それは私のセリフです!あなたは誰ですか!?此処は何処ですか!?」

 

「セリフ?………何言ってのんか分かんないが、まず此処は洞窟だ。」

 

「それぐらいは分かります!ここは何県の何処ですか?というかここ日本ですか!?」

 

「何県?日本だと?………確かに此処はあと数千万年もすれば『倭国』と呼ばれるがな。」

 

 

男との話が噛み合わない。あと数千万年もすれば『倭国』と呼ばれる………ということは

もしかしたら私は過去に飛んでしまったの!?そういう考えしか頭に浮かばないのだろう。暫く長考する。それを遮るかのように男が話しかけた。

 

 

「なあ?俺の話聞いてた?お前は何者なんだ?ねえ?聞いてる?」

 

「うん。え?ああ私?私は『鳥遊 妃香梨(たかなし ひかり)』だけど。」

 

「『鳥遊 妃香梨』???………俺は『絶』だ。俺は………まあお前みたいな奴じゃない。」

 

 

男はやっとこちらを向いた。『絶』と名乗る男は何だか変な感じがする。

右目を常に閉じていた。病気かなんなのかは分からないし普通聞いてはいけないのに

絶はなんでも気軽に聞いてくれというので逆に質問の内容に困ってしまう。

 

 

「ねえ?絶はどうしてここにいるの?何で私もいるの?」

 

「ん?此処は俺の隠れ家なんだよ。お前は………急に降ってきたんだ。此処にな。」

 

 

唐突すぎて暫く口がポカーンとしてたが我に返って

どうしてそうなったのかというより、どこからそうなったのだろう?

心あたりがあるとするならば轢かれたと思った時だ。

何もあった気がせず気が遠くなってしまったから死ぬ時ってこんな感じなんだと思っていたがその時にはもう空中にいたのだろう。

そして絶に会って絶が言った言葉に疑問が生まれた。

あの時は急展開すぎて話の内容までは頭に入っていなかったのだ。

 

 

「絶は『これだから人間は………』って言ったよね?あなたは人間………人じゃないの?」

 

 

不安だった。絶が人間ではなかったら妖怪なのかもしれない。そうしたら殺される。

そう思っていたから聞いていなかったふりをしていたのかも知れない。

絶はにこやかに笑うと妃香梨の心中を察したように

 

 

「安心しろよ。俺は人間だった。だからといってお前を殺したりしない。現にお前は死んでいない。」

 

 

そう言われればそうだ。自分の隠れ家に人が降ってきたら格好の餌だろう。

なのに絶は妃香梨を殺さなかったどころか自己紹介したぐらいなのだから。

絶は洞窟の出入り口の方を向き雨が上がったことを確認すると立ち上がり、

外へ出ようとする、その時ガシャッという音が響き妃香梨はなんだろうと

絶を見ると腰に刀を差していた。妃香梨は目を輝かせながら、急いで外に出る。

外からはは洞窟が見えにくく確かに隠れ家にはぴったりだ。

そんなことより妃香梨は絶に

 

 

「ね!その刀!見たこともないんだけどなんて名前なの!?」

 

 

以上に興奮している妃香梨を見て絶は一歩下がった。なんだこいつ?

そう思っていても仕方ないだろう。絶は観念して

 

 

「これに名前はない………がそんなにこの刀が気に入ったのならくれてやるよ。」

 

 

妃香梨は唖然とした。とても素晴らしい出来の刀を持ってるぐらいだから

渡してくれるわけ無いと思っていたからだ。名刀であるだろうが

この時代に刀を作る技術なんてあろうのか?そう一瞬思ったが刀の美しさに魅せられ

頭の片隅に置いてしまう。刀を投げ渡され刀身を見て凄さが深まった気がする。

でもどうしてこんなすごい刀をポイッとくれたりするんだろう?という考えが戻ってくる。

 

 

「どうしてこんなにすごいのくれるの?」

 

「人間達は此処を『妖怪の総本山』と言う。つまりは『妖怪の山』だな。

 そんなところにいて武器を一つも持っていない人間の女がいるなんて危ないだろ。」

 

 

絶ってかなりのレディーファーストだったのか。でも『妖怪の山』ってどこかで聞いたことがあるような。だが次の質問が上がって質問しようとすると先に絶が

 

 

「お前はもしかして未来から来たのか?お前がいた時代は西暦何年だ。」

 

 

意外だった。絶は西暦という言葉を知っていた。絶の隠れ家である洞窟には何と歴史の教科書で見たボロボロのではなく新品の縄文土器があったのだ。

つまりここは少なくとも縄文時代だろう。

その時代の人間だって縄文時代という言葉を知らないどころか字をかけないはずなのに

そう………絶は私と同じ未来から来た人だったのだ。絶が聞いてきた質問には

「2014年」と答えた。すると絶は

 

 

「俺もだ。正確には2014年の4月30日にだな。」

 

 

流石にそこまで同じではないがこれはこれで安心する。見た目は20代の前半ぐらい。

最初のやり取りは妃香梨が何者か妃香梨自身に言わせるためだったのだ。

妃香梨は初めて神を崇めた。「ありがとう神様!神様マジ親切!」

 




皆さんは神を信じますか?私は信じますが、全ての出来事を神の裁きだとか
神のお告げだのと言って人を騙すのは賛成できません。どっかの邪教徒みたいに
「神が言ったことは正しいのだ。お前たちはそれに背いた。直に裁きが来るだろう。」
などとか言う、いい年した中二病患者には気お付けましょう。

次回「才或者」

――――追記;やはり・・・→………及び数千年→数千万年
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