回の次です。いや~失態を知りたい人は私の活動報告を見てみてください。
そして活動報告には二六話と書いてありますが諸事情により
二八話になっております。好きなだけ罵っても構いません。
ですが別に私の性格はMじゃないですよ?
身長のサイズはMぐらいですけどねw(私上手いこと言った~)
妃香梨が覚醒した直後妖忌は無数の見えない斬撃を放っていた。
だがそれは妃香梨の叫び声によってかき消されてしまう。
「消えろおおぉぉぉぉ!!」
妃香梨はそのまま刀を両手で握り妖忌に向かって振り下ろす。
その斬撃は徐々に分裂し拡大する。
妖忌は自分に当たる部分の斬撃だけ消すとようやく楼観剣を抜いた。
後で妖忌が漣に言ったことだが、ずっと白楼剣で戦っていたのは
妃香梨には直接には言えないことだが実力を図るためだったそうだ。
でも流石に身の危険を感じたらしく本気の眼差しになる。
「………行きましょう。」
妖忌がそう呟いた瞬間。双方から無限に近い量の斬撃が繰り出される。
それらはお互いにぶつかると一進一退したあと消滅する。
妖忌が動こうとした瞬間周りが全て斬撃で覆われる。
妃香梨の周りにも現れていた。そして両者に斬撃の雨が降り注ぐ。
「引き分け………」
妃香梨は最後の攻撃に耐えられず………というよりどうやら時間切れだったようで
攻撃を食らう前に倒れてしまった。
妖忌は最後の攻撃をなんとか耐え凌いだが立っていることもままならない
ほどダメージを食らっていたため膝をつきしばらくの間動けなかった。
少女睡眠中………
妃香梨は屋敷の客室に寝かせてきた。
漣が何故か行かされる事になって渋々従っていたが
実際、妃香梨が心配だった訳だからあえて否定はしなかった。
幽々子はふと気になって絶に聞いた。
「どうして紫の親代わりになったの?」
「ん?………どうしてと言われてもなあ。理由なんてあいつが運命の子だっただけだし
まあ、敢えて言うならずっと泣いても同情してくれる奴がいなくて可哀想だったから
だからかな。」
「うふふ………優しいのね。」
「どうかな。『表向き』ってこともあるかもな。」
「そっちの方は詮索しないわ………いいわね。紫は幸せそう。」
「かも………しれないな。」
「私は………この力で父を殺してから信用できる人は妖忌しかいなかった。」
「紫もお人好しだからな。俺と同じで………」
「………この桜に眠っている父は………桜の下で死にたいと言っていた。」
「あの人の口癖だな。」
「私は………私は………」
「おい………どうしたんだ?」
幽々子は徐々に顔色が青く悪くなっていく。
絶は急いで紫、漣、妖忌を呼ぶと幽々子は急に桜の方に歩いていく。
絶は焦った。まさか………『能力』が発動したのか!?
しまった。一番恐れていた事態だ。
こうなったら無理矢理、幽々子を気絶させるか!?
いや、そうすれば余計どうなるか分からない。
どうする!?どうする!?分かっていることは
西行桜は西行寺家を皆殺しにしようとしている!
理由は………いや、そんなことはどうでもいい!
「兎に角。幽々子を止めなければ………!」
皆が走りだしたがもう遅かった。
幽々子は西行桜に吸われて体だけ吐き出された。
心音はもう聞こえない。
紫と妖忌は声にならないぐらい泣き出した。
漣も涙ぐんでいる。
絶は悲しむ事よりも何もできなかった自分を責めた。
「また俺は………友を………見殺しに………………」
妖忌の顔は先程の時より10歳以上老けたような顔になっていた。
そして涙で顔が崩れていた。
いつも冷静………というかポーカーフェイスだった紫も
流石に平静が保てずにいる。何が起きたのかは理解できても
紫は受け入れたくないのだろう。頭を抱え何かを上言のように呟いている。
そして妖忌は何かを決心したようで大声で絶に言った。
「絶殿!この忌まわしき桜を消してください!」
絶は何も言わなかったが、ただ頭を縦に振るだけだった。
漣も頷いた。漣の目は何かに執着しているような感じがあった。
「(まずいな………漣も妃香梨も予想外だ!『計画』が少し危ぶまれる)」
西行桜もとい『西行妖』になった桜は枝が触手のようにうねうねと動き、
根っこにも似たような現象が起きている。
漣はいきなり西行妖に突っ込んだ。
無論、西行妖の枝が行く手を塞ぐ………が、漣が作り出した
霊剣から見ればただ斬るものが増えただけに過ぎなかった。
「『無音―
3つの深い傷が枝に刻まれた。
その傷から徐々に割れ目が増えていき最終的には枝は壊れていた。
絶とやっと落ち着いた紫は術式を構成していく。
封印しようと試みているのだ。
だが西行妖の暴走は留まらなかった。
少しずつ体積が大きくなっていき枝から蕾が落ちていく。
妖忌も怒りをぶつけるように襲ってくる枝や根っこを切り落としていく。
なんとか封印が完了した。かなりギリギリだったのだろう。
皆が皆………息を切らしている。この戦いに勝利した絶達だったが
絶達に与えられたのは達成感ではなくこの重い空気だけだった。
「………ちょっと行ってくる。」
「絶………?」
「少ししたらここに人が来るだろう。
来たら妃香梨には酷だが一緒に話を聞いて貰う。」
「一体誰が来るんだよ。」
「………………………俺の事が大っ嫌いな奴だ。」
絶の言う通り暫く待ってもその人は来ない。
どうしたものかと悩んでいると
やっとこさその人物が現れた。
その者を漣は知っていた。
その人物の名は『四季映姫』だった。
四季映姫は無愛想な顔をしながら口を開く。
「どうも皆さん。私は四季映姫といいます。閻魔になったばかりですが
妖忌さんは知っていますよね。では、いきなりですが結論を申し上げます。
西行寺 幽々子は完全に蘇生するのは不可能です。」
「なっ!い、一体どういうことですか!?」
「西行妖が吸い込んだ西行寺 幽々子の記憶など全てを回収するのは
無理だということです。」
「でも、一部ぐらいは取り戻せるんじゃないか?」
「いえ、出来たとしても自分の名前程度しか思いだせないでしょう………」
「私や漣、紫や妖忌さん………皆とは会ってなかったということになるの?」
「そうなりますね。」
「嘘よ………そんなの嫌………」
「私が閻魔になってそう経っていないので生意気な言葉に聞こえるかもしれませんが
そんな簡単に運命を変えることは難しいのです。それに絶も言っていたと思いますが
酷なことだということは薄々気づいていたはずです。」
「そう………なんだ。霊体のまま幽々子は生きていくのか………」
「ええ。そうするしか方法はありません。」
「そういえば………絶はどこに行ったの?映姫さんを呼んでから………」
「絶?………ああ。あの人ですか。さあ?私を呼出した後は知りません。」
四季映姫の話が終わると紫は一人境界の中に篭ってしまった。
妃香梨は起きたばっかりで何が何だかよく分からなかったのだろうと
漣は思ったがそうではなかった。何かを悔やんでいた。
その感情を感じ取った漣は何も言わずに妃香梨を抱きしめて頭を撫でた。
妖忌は守るべき者を失ってしまっている為、今度こそは………
というような気迫が肌で感じ取れた。
同時刻、絶は四季映姫の目の前に現れた。
「………どうしたのです?『――――』」
「その名で呼ぶな………」
「?」
「俺は!その名でも………『あいつ』でもない!俺は『絶』だ!」
多分今回は長いと思います。
約3日かけて書きました。
次回 「危険世界」