東方二重録【完結】   作:咲き人

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どうも咲き人です。
ちょっと前書きが短いのは前回からずっと追いかけられているからで………

「見つけました!」

ヒイイ!衣玖さんまで来た~!!逃げます!
そして今回今までで一番長い3838文字
………なんか縁起がよさそうだね。
ってんな悠長なこと言ってらんねえ~~~!!


第四四話「神想世界」

絶が地面に着地する直前に浮くことで

地面を傷付けることなく無事着地することができた。

そこはどこか寂しげな妖怪の山………

妙に静かだ。そして絶の嫌な予感は的中してしまった。

 

 

『誰もいない………』

 

 

生物は能力で探ることができるため周囲に誰もいないことは一目瞭然だった。

でもその事実があったところで絶が出来ることはたった一つ……………

家に帰ることだ………それしかない。

一旦家に帰り、何か考えるしかない………帰ってきた。

やはり誰もいない………何かの拍子にタイムスリップでもしたのかと思ったが

それもちがうようだ………妖怪の総本山の会議室に

月に行き占領するための計画が書かれてあったからだ。

それとどうやら時が止まっているわけでもないようだった。

結構昔に時が止まるという珍しい現象(第一二話参照)に出くわしたがその能力の持ち主は未来に帰ったし、

似た能力があるとも思えないからだ。

じゃあ、皆は誰かに殺されてしまったのだろうか?

妖怪達は殺されても何ら不思議はないが紫や妃香梨………

ましてや漣も殺されるなんてことはありえないと思うんだが………

漣の能力があいつらの中で一番最強でチートだからな。

よくよく考えたらデメリットが厳しいが………

それよりも滅だ………あいつにテレパシーを送っているのに届いていない………

ジャミングというよりはテレパシーそのものが出せなくなっているようだ。

何かの力のせいでテレパシーが使えなくなっているのかもな。

じゃあ、まずはその力の根源を叩き潰さなければいけないな。

と………………ん?おおっと。この『感情』は『怒り』か………

まずはこの感情の持ち主に会うか………俺の力を抑えている奴かもしれないからな。

 

 

暫く歩いているとさっきの感情の発生源に着く………

ここは河童達がほぼ許可なく造った秘密基地だろう。

色んな所に侵入者対策のロボットが沢山あった。

が、どうやら稼働している物は一つもないらしく………

電気が通っているものも無かった………

これは起こっていたものがやったのだろうか?

それとも河童達がやったのだろうか………

謎はどんどん深まっていく………

そしてやっとたどり着いた行き止まりに見つけた人物には

白い翼が生えていることと白い死装束みたいな服を着ている以外ただの人間と同じ容姿だった。

絶は彼を見た覚えは無かったが何か………懐かしくそれでいて強い力を秘めているようだった………

 

 

「お前は………誰だ?山の妖怪達はどうした?」

 

「………………え?あ!俺っすか?そうだなぁ………取り敢えず本名を言っておきましょうかね。

俺は『メイジ』って言うっす。しがない天使っすよ~。」

 

「俺は絶。この山の最高責任者だ。だけど天使か………そっか。地に落ちた天使とはなんか悲しいな。」

 

「な!失礼っすね!俺はこの土地を観察しに来ただけっすよ~。

そしたらこういうイカスデザインの基地を見つけちゃってですね………」

 

 

メイジと名乗る天使は恥ずかしそうに照れながら頭を掻いている。

言葉を聞く限りこういうメカニック的名のものには目がないのだろう。

色んな所を目を輝かせながら見回っている。

 

 

「そうだな………ここに俺とお前以外に誰かいなかったか?」

 

「そういえばここに2人の人間と1人の妖怪がいたっす。どうやら間違って檻に入っちゃったらしくてどっかに出るためのスイッチがあるって言ってたっすよ。」

 

「ん~。間違いなくそいつらだな。成る程な。でだ………お前はさっき『この土地を観察しに来た』と言っていたな?それはどういう意味だ?」

 

「そのままの意味っすよ。今度俺と兄弟と義姉さんが旅行でここに来るんですよ。

そして俺が偵察に来たら何か人が少しもいないしおかしいなぁ………と思ってたら檻に入っちゃった人達とあんたを見つけたって訳っす。」

 

「そういうことか………ありがとなメイジ。じゃあ檻に入ってしまったやつらの所に案内してくれ。」

 

「じゃあ、その代わりとして俺達がそれなりに自由にできそうな場所とか後で紹介してほしいっす。」

 

「分かった。なら出発し………………いや、先に行っててくれ。すぐ追いつく。」

 

 

メイジは不思議そうに絶の方を見ながらどこかへと歩いていく………

それはそうと絶の目はある一点を見ていた。

そこはただの空気しかないように見える………が、

わずかだが妖力がある。まるで隠れていたかのように………絶は分かっていた。

目には見えないがここに『境界』があることを………

多分メイジを敵として認識していたらしくここに逃げ込んだようだ。

どうやら他にも境界から妖力を感じられる。

妖怪達全員を境界に逃げ込ますとはある意味防災訓練みたいだな………

と絶は思いながらその空間に一言だけ「さっさと出てこい」とだけいい、

メイジの後を追った。言葉が届いているかどうかは絶には分からなかったが………

 

 

暫くするとテレパシーが発っすることが出来るようになっていたことに気づいた。

結局誰がこのようなことをしたのか分からなかったが兎に角滅に連絡することが出来て一安心だった。

滅は妖怪の山から少し離れた所にいた。

ただその前に滅の近くに誰かいる………誰だろうか?一応両方の『感情』や『感覚』を見てみる。

滅には『不安』『愉悦』という矛盾の感情があって近くのは『動揺』『戸惑い』『喜び』『半信半疑』そして『羞恥心』か………

はは~ん。分かっちゃった俺。滅………俺が目を離した隙に抜け目無いねえ~。

全くあいつはいつもそうだった。『気に入った女にすぐ告白する癖』やめた方がいいと思うんだけど………っていうかやめてくれ。

 

 

俺に操縦(体の支配権)が変わった時、超大変だったんだからな?

あーあ。帰ってきたら絶対こいつらイチャイチャしやがってるな………

きっと数分ぐらい前に滅が『俺の女になれ』とでも言ってんだろ。

全くキザなんだから………性格はイケメンなのにそういうところがダメなんだよなぁ………

 

 

数分前の滅side

 

 

「俺の女になれ」

 

 

滅の前にいる骨のような形の黒い模様の服を着て涙袋の周りは白く変色している容姿の女性は滅の言葉を聞くと顔を真っ赤にしてそれを両手で覆いながら滅に背を向けて話しかける。

 

 

「え?え?えええええ!?わ、わわわ私が!?あ、あんたの………お、おおおおおん女!?///」

 

「そうだ。なってくれ。」

 

「そ、そそ、そそんなこといきなり言われたってど、どうすればいいかなんて///」

 

「だめか?」

 

「だ、だめっていうわけじゃないけど………///」

 

「じゃ、決まりだな。」

 

「へ?………え?あ!は、はい………ふ、ふつつか者ですが………ど、どうぞ宜しくお願いします//////」

 

 

やっと滅の方向をむいた彼女はまだ顔を赤くした状態だが

ニッコリと笑い滅と手を繋いで妖怪の山へ歩いて行った。

 

 

絶side

 

 

どうしようか………滅は取り敢えずあんな感じだし………

まあ、テレパシーを送っとこうか。

 

 

「滅聞こえるか?」

 

『おお!絶じゃないか。一体どこにいるんだ?体の中にいないじゃないか。』

 

「思い当たる節はある………『あいつ』だ。」

 

『まさか!?『あいつ』はまだ封印されているだろ………!いやでも………可能性はあるな。』

 

「………俺は今妖怪の山の近くの河童の基地にいる………そこに囚われている漣と妃香梨と恐らく俺の勘が正しければ文辺りがいるから助けに行ってくる。」

 

『分かった。すぐ合流する。』

 

「ああ。末永くお幸せにな。」

 

『………………そうだな。』

 

 

さてと、さっき言った漣達だが目の前にいるんだよな………

もう着いちまった。早すぎ………いや、メイジが偶然にもショートカットを見つけたのかもな。

さて………スイッチだっけか………そしてやっぱり文もいたな。

 

 

「絶!無事だったんだな!」

 

「ん?あ、ああ。取り敢えずその話は置いといてくれ………」

 

「あややや!私もいますよ。」

 

「知ってた。」

 

「私も~。」

 

「いや、お前の場合漣の近くに居ない方がおかしいから。」

 

「あ!あったっす!これ多分ここのスイッチっすよ。」

 

 

メイジは押したそうにスイッチを眺めていて「えいっ!」と

スイッチを押すと鉄の檻の鉄格子が上下に動き、出られるようになる。

絶はペコリと頭を下げて

 

 

「すまんな。」

 

「大丈夫っす!約束がありますしね。」

 

「ああ。約束する。」

 

「迷惑かけちまってすまない。」

 

「いや、いいっすよ。」

 

 

メイジはそれだけ言うと何処かへ去っていった。

去り際に妃香梨と文も感謝の言葉を言うと手を振って答えた。

漣が絶に話かけようとしたときに初めて気づいた。

絶がいなくなっていることを………

 

 

「お帰り。」

 

「ただいま。ふ~ん。こいつがお前の嫁さんねえ~」

 

「よ、嫁って………まあ、あながち間違ってはいないかもな。」

 

「ほら出た~!もう、かっこよすぎだろ!」

 

「そうなのか?」

 

「全くもう少し自覚というものだな………」

 

「お前が言うな。」

 

「そういやさ。その女なんていうの?」

 

「『狂骨』だとさ。怨念を持つ妖怪だとさ。」

 

「………お前も悪趣味だろ?お前の嫁も悪趣味な気が………」

 

「なんか言ったか?」

 

「俺………これからお前と仲良くやっていけなそう。」

 

「な!?俺達兄弟だろ!?」

 

「兄弟喧嘩という言葉を知らない奴等の最期は近い………」

 

「何悟ってんだ!」

 

 

そして後日………『狂骨』と名乗る女性は滅の式となり絶は滅のことを漣達に話した。

漣は滅の能力を聞いてやっと驚いた。しかし、まさか思い当たる節があったとは思わなかった。

紫は昔から気づいていたらしいが妃香梨も知っていることには少し驚きだった。

そして長い長い2日間の戦争は終わった………

これからは長い長い日常が訪れるだろう………………?

 




次回は狂骨のお話です………え?絶と衣玖さんはどうしたのかって?
そりゃ………逃げ切ったんですよ。(大嘘)
いや~そりゃねえ~私だもん!(必死に土下座して許してもらった)
皆分かったでしょ?私のスゴさが!(プライドの無さの間違い)

次回「深騒世界」〇〇世界って書くのはもう無理ぽ。
そして二六話の再来が起きかけた。危なかった。

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