東方二重録【完結】   作:咲き人

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どうも咲き人です。
前回は多分一番長かったです。
今回も多分ながくなります。


第五零話「絶争奪戦―意外な結末―」

紫の石化が解けたのは偶然紫がスキマの中から見ていた景色に絶が通り過ぎた時だった。我に返った紫は状況を整理する。そして彼女にある光景が突き刺さった。その光景とは絶が他の女にキスをされた(させた?)シーンだった。普通はその女を恨むのが多分正解だろう………しかしこの時は絶が誘ってキスをさせたのだ………好きでもない(はず)の女に………紫はそれが許せなかった。何故自分にはそんな羨ま………ずるいことをしないで

他の女にはしたのか、分からなかった。それが腹立った。自分はもう要らないの?と思っていたが外にいる絶はしきりに

 

 

「紫ー?いくらなんでも遅くないかー?」

 

 

と呼んでいた。その言葉で少し不安が取り除かれ安堵したがしかし心に残っている悲しみはまだ胸を痛ませている。何故こんなに悲しいのだろう?

 

 

 

 

紫の思考回路

 

 

確かにお父様は女顔だし、実際まだ女性だと思われている節がある。それでも女性からの評価は高いし、好意を持っている人も少なくない。私もその一人だし、娘と見て貰いたいわけではなく、一人の女として見て貰いたいのが本音だ。そのことは沢山アピールしているしお父様がすぐ気づかないはずがない。でも、それでも尚、私には目も呉れず他の女とキスをしているのは解せない………確かにちょっとしつこすぎるかもしれないけど(ちょっとの範囲ではない)これは酷いと思う。私に他の男を探してくれというサインなの?それは嫌だ。どこかの馬の骨如きに私はついて行きたくない。それに私には夢がある。それを隣で支えてくれる人となると………やはりお父様しかいないだろう。

 

 

 

 

……………………………………………………

そういうことだったのね!さっきの光景(キスシーン)はお父様の作戦なんだわ!

お父様はこの戦いそのものに不満を持っているようでしたし多分能力を使って私達を気絶させ、お父様争奪戦(決して絶とは言わない言わせない)を滅茶苦茶にしようとしているんだわ!(凄え思考回路だな。正解なんだけど)

 

 

そうと決まれば………

 

 

ここで第三者視点でお送りします。

 

 

紫はひと思いに暴れてやれと思っているのか堂々とスキマから出て絶の前に現れた。

扇子で口を隠しているが薄く笑っていることが分かる。

いつもどうりの紫の姿があって少しホっとした絶がいたがそれはまた別のお話。

 

 

「どうした?急に現れて………」

 

「あら?私を呼んでいたので反応しただけのことですが?」

 

「本当か?俺はてっきり他の人とのキスシーン見て石化でもしたのかと思ったよ………」

 

「!?」

 

「え!?図星!?本当に石化してたの!?」

 

「そ、そんなことは今はどうでもいいじゃないですか///」

 

「(は、はぐらかされた………)ま、まあ………今『は』だしな。終わったらじっくりと聞いてやろう………」

 

「お、お父様~///」

 

「どうしたその甘えた声で助けを求めている子猫のような声は………」

 

「か、可愛がってくれませんか?」

 

「助けてって言ってるんじゃーな。しゃーねーよな~。」

 

 

絶はそういって紫に近づいた。

本当なら逃げるか反撃するだろうが………今回は紫に非があるため今日だけは反抗するのは諦めた。それどころか今回は逆色仕掛けをしてくれのだから寧ろご褒美だろう。絶は念のためか紫の顔色を伺う。

その所作ドキッときたのか顔が真っ赤になる。

そして絶の右手が紫の左頬に触れる。

 

 

「にゃ、にゃん///」

 

「………あくまで猫の役をやり通すんだな。」

 

 

一瞬猫耳がついているように見えたのは気のせいだっただろうか?それにしても………大人しかったら俺も少しは考えてやるというのに………と絶はそう思いながら紫の頭を撫でていた。

そして紫の耳元に近づくとボソッと絶が呟いた。

 

 

「この後も大人しくしたら今夜は一緒に寝てやる。やましいことをしない限りだがな。さて………後は俺に身を委ねろ。」

 

 

コクンと紫が頷くと絶も少し恥ずかしそうにキスをした。

紫にとっては長いキスだった。甘い香りが漂ってくる。そして紫はそのまま気を失った。

絶はそれをゆっくりと見届ける(死んではいないのだがそう見えてしまう不思議)

そして高らかに笑う………絶争奪戦勝者は何故か絶ということになってしまった。

 

 

一方、審査員側は………

(話す順番は漣、妃香梨、文、四季映姫、妖忌、幽々子となっております。

ご了承ください。)

 

 

「「「「「(°д°)」」」」」

 

「(/∀\*)」

 

「「「「「(;゚ロ゚)」」」」」

 

「(つ´∀`)つ 」

 

「………凄い景色を見てしまった。」

 

「いいなぁ………私も漣とあんなドラマチックなキスしたいなあぁ………………」

 

「漣さんもあーゆーのが欲しいんですかね?」

 

「な、ななななんて不埒なッ!これはあとで二人共説教で………辞めておきましょうか。

なんか幸せそうですし………」

 

「中々壮大でしたね。」

 

「妖忌ー。私お腹空いちゃったわ。」

 

「そうですね。このまま帰りましょうか………」

 

 

こうして以外な形で絶争奪戦は幕を閉じたのだった。

そしてその夜………………

 

 

「入るぞ。紫。」

 

「ひゃ、ひゃい!」

 

「そこまで緊張することはないと思うぞ。」

 

「でも、その………久しぶりに二人きりになれたから………」

 

「そうか?まあ、そうだな。よっと………」

 

 

既に布団が敷いてある部屋に入るとすぐ布団の中に潜り込んだ。

隣の布団には顔を赤めて恥ずかしそうにしている。

少し絶も顔が赤くなっていた。

 

 

「まあ………お前が娘で良かったと思うよ。本当に………」

 

「………どうしたんですか?いきなり………」

 

「お前が他人だったらお前に固着してかもしれなかったってことだ。」

 

「な、なな何を………!?//////」

 

「だがお前が俺の娘になってくれたことでお前を諦めることができる。」

 

「………………………」

 

「呪いが解けたらプロポーズをしてもいいんだぞ?」

 

「!………待ってますよ。いえ、私の方から振り向かせてみせますわ。」

 

 

紫が自分に背を向けている絶に今の気持ちを伝えた。

絶は少し嬉しそうに「そうか………」とつぶやくと、

絶は紫の方を向くとその口角は上がっていた。

そしてそのまま………紫の布団の中に入ってきた。

 

 

「ちょちょちょっと!?お父様がやましいことをしないって………」

 

「俺がやましいことをすることについては制限してないぞ♡」

 

「え?………///その………本が薄くなってしまいます///キャー!」

 

「うるさい。」

 

「あ、はい。ごめんなさい。」

 

「それじゃ………目閉じてろ。」

 

「はい///」

 

 

長い夜の幕開けだった。




R-18指定入りそうですが多分R-16.5ぐらいだから大丈夫でしょう。
実際R-17.999…っていうタグがある作品があるぐらいですし大丈夫大丈夫。

次回「日常 化狐」
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