東方二重録【完結】   作:咲き人

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どうも咲き人です。
いっつも『咲き人でうs』と最初打ってから『です』に変えています。
これは私の焦りからくるものなのでしょうか?
いや、焦りも何もないんですが・・・


第五一話「日常 化狐」

私こと玉藻前は八雲 紫という人物に匿ってもらっています。彼女に会った当初は何やら胡散臭い感じがしましたが実際はとても優しい性格の持ち主でした。

ですが彼女の父親と呼ばれている絶という人物に話を聞いてみると「あんまり信用するな」と言われました。信じる信じないは人の自由というものなので私は信じてみることにしました。別に絶様の考えを無下にした訳ではないのですが申し訳ない気がします。

そしてあれは私が彼女の式神になる前日の話………

 

 

私は絶様の家の留守をしていたときのことです。人里では私を探している人達がいるそうです。確かに他の人からしたら私は妖怪ですしそういう雰囲気が漂っているかもしれませんが私は………

 

 

玉藻前というそれはそれは綺麗な女性だった。皇帝はその女性に一目惚れをしてしまった。皇帝は玉藻前を城に住まわせて幸せな日を過ごしていたそうです。玉藻前も皇帝の寛大さや心の良さに惚れてお互いに愛し合った仲だった。だが玉藻前が城に来てから数日が経ったある日皇帝に異変が起きる。いきなり苦しみだし高熱を発したのだ。国の医師から見ても原因不明の病………それが皇帝にかかったということは振りまいた原因は玉藻前だった。国の兵士………いや、国そのものが玉藻前を恨み、そして殺そうとした。玉藻前は当然国から逃げて八雲 紫に出会い今に至るということだ。

 

 

「………と、言う訳で玉藻前は追われているって事だ。」

 

「そういうことだったのか………歴史の裏って結構あるもんだな。俺らはどっちかというと本当に悪女だと教えられた気がする。」

 

「そうね。漣も私も皇帝が病で寝込んでいるって最近聞いたばっかりなのにすぐに玉藻前がここに来たらまさか彼女だったとはね………」

 

 

今は霧の湖で散歩と称して人里の見回りをしていた漣、妃香梨と絶は玉藻前の話をしていた。皇帝の刺客がウロチョロしておりかなり手が早い。

 

 

紫が家に戻ると玉藻前が正座をしながらお茶をのんでいた。この島国の嗜みというかまあ、和風チックな感じである。そいう慣れの速さは式神という仕事にはぴったりだろうと紫が玉藻前に興味を示したのである。そして紫はゆっくりと口を開く。

 

 

「ねえ、貴女。私の式神にならない?」

 

「式神………ですか?」

 

「そうよ………私の部下になってほしいの。」

 

「………………………なら!」

 

「?」

 

「じょ、条件があります………」

 

 

漣、妃香梨、絶side

 

 

「思い出した。漣、妃香梨ちょっと耳貸せ。」

 

「「………え?」」

 

「どうせなら少しあいつらにサプライズしてやろうぜ。」

 

「へー面白そうだな。」

 

「こういうのもたまにはいいわね。」

 

 

???side

 

 

皇帝はさっきからずっと窓から暗い外を眺めていた。目覚めた時、兵士や臣下達はあの妖の呪いが解けたのですね。と喜んでいた。だけれど皇帝は浮かなかった。玉藻前が妖怪だとしたらなんだというのだ。私は確かに彼女を愛した。それだけで自分を苦しめる事になったのだろうがそんなことはどうでもいい。玉藻前は私が倒れる前に言った。

 

 

「ごめんなさい。でも、今でも愛しています。」

 

 

彼女の言葉に偽りなどなかった。私達はお互いを愛していたのに………所詮結ばれない愛だとしても最後にもう一度お前の顔が見たい。皇帝は静かに目を瞑りそう願った。そしてゆっくりと目を開けると窓の外に宙に浮いている玉藻前がいた。皇帝は驚きもせずただゆっくりと頷いた。もう会えない事も全て察したのだ。玉藻前も深く頭を下げた。顔を上げるとその顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。

 

 

「さよなら………貴方をずっと愛しています。」

 

「ありがとう………お前のことを永久に愛しておる。」

 

 

そして皇帝は窓を………玉藻前に背を向けた。玉藻前も同様に背を向けてゆっくりと暗い空の彼方に行ってしまった。

 

 

紫が待っていた場所に玉藻前は来た。お別れと式神になる決心は出来たからだ。そして長い時間が流れ紫と玉藻前は絶達の待つ家に帰ってきた。そして漣と妃香梨が真っ先に言った。

 

 

「お帰りなさい。二人共。」

 

「お帰り。二人共。」

 

「ええ。ただいま。」

 

「………ただいまです。」

 

 

玉藻前はそう言って顔を赤らめた。彼女にとって新たな帰る場所になるのだから当然だろう。そして玉藻前は少し大きな声で

 

 

「皆さん、私は紫様の式神になったのでこれからは『八雲 藍』と名乗らせてもらいます。無力ですがこれからよろしくお願いします。」

 

 

そう藍が言い終わると漣達はなんとクラッカーを鳴らした。この時代に勿論クラッカーなどあるわけがないので紫と藍は驚いて思いっきり後ずさりした。そして絶の「せ~の」に合わせて漣と妃香梨は大声で叫んだ。

 

 

「「藍お誕生日おめでと~~~!!!」」

 

 

藍はいきなりの出来事で何が何だかわからなかったが漣達が笑ったのに釣られて藍も笑った。幸せな日常が訪れた。

 




頭痛い。何だというんだ。
………今回は編集に時間をかけました。
主に時間がなかった。

次回「日常 河童」
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