漣は困っていた。先ほどまで陰陽師に依頼されたことに自信を持った(という名目上)ため、胸を張って任せてくれと言った。言ってしまった。正直早とちりだったという気がしすぎてやばいのだ。そして都から少し離れた森に見つけた。見つけたはいいのだが……
「ひっく。ひっく。」
どう考えても、どこからどう見たとしても……いじめられっ子の妖怪なのだが……これを危険だと見てとれてしまう人間の方がおかしい。いや確かに嘘泣きという可能性もなくはないがこれは……
「ひどい、ひどいよぉ……どうしてぇ?ひっく。」
ガチですねこれは……しかも容姿は金髪でしゃがんでいるため、正確な長さは分からないが腰ほどはあるだろう。そして黒のスーツのような服にチラッと見える赤いネクタイ……うん。このどう考えてもこの
説明しよう。EXルーミアとは元々、東方紅魔鄕の一面ボスに出てきたルーミアから派生した二次創作キャラである。博麗 霊夢が付けているリボンと似ているものを頭につけていたため、それが封印なのではないかというほぼほぼ公式設定が更に展開されて、堕天したような翼に自分よりもでかくて禍々しい大剣を持っているという設定だったのだが、今はそのようなものを持っている気配はない。ということは自身の能力『闇を操る程度の能力』でしまっているのだろう。しかもこの人とても有名で東方の二次創作で小説やら動画やらで一役人気となり、二次創作キャラの中でもっとも認識が強いキャラだと思われる。しかも有名すぎてvocalやMMDにまで登場している。もはや原作キャラとして位置づけられていいんじゃないかとまで思えるほどである。ただ、知っている中では強気なキャラでアイデンティティーでもあった「そうなのかー」と言っていることがなくなり、幼さもなくなっていたのを見る限り、清楚で大人なお姉さんキャラだとばかり思っていたが……
「うわーん。」
……どこからツッコミを入れればいいのやら……まず、なんで泣いてんの?あんたこの時代から生きているってことは大妖怪クラスじゃないの?それに俺の気配に気づいてる?影が薄い役は絶だけでいいからな?まぁ、声をかければいい加減気づくだろうけれど……
「なぁ。」
「!?に、人間……!?」
どうやら人間という存在そのものに恐怖しているようだ。
「おい、そんなに驚くことじゃないだろう。お前、名前は?」
「……ル、ルーミア。」
「(知っているけどな)ならルーミア。なんで……俺を怖がる?」
その言葉がきっかけに一層に怯えるルーミア。だが、ある程度は信用してくれているのかおそるおそるではあるが答えてくれる。
「実は……その、すぐそこの人里で……」
「暴力でも振るわれてるのか?」
ルーミアは黙ってうなづく。
「許せねえなそれ。」
「え?」
「か弱い女の子にそれはひどいな。」
「か、か弱い……女の子///」
漣の意外な一言にルーミアは頬を赤く染める。そして少しだけ好意を寄せているなんてこと漣は全く知らずに話を進める。
「しかしどうにかならんものかねえ……俺がいるところは遠いし、人も当然妖も多いけど別段いがみ合うことはないんだがなぁ……」
「そ、そうなの……?」
少し希望の目でこちらを見てくるルーミア。上目遣いで圧倒されたように「ああ」と反応するしかなかった。
「そ、それはそうと……」
「?」
「お前陰陽師に狙われてるぞ。何したんだ。」
「え!?わ、私は別に……」
と、ルーミアは下唇を噛み締める。どうやらルーミアに暴力を振るった人間たちの独断のようだ。ルーミアは確かに人喰い妖怪ではあるが、今の状況ではとてもではないが人を食べられるような状態ではない。というかむしろそうしたのは人間の方だ。
とても怖いのだろう。ルーミアは震えている。漣はルーミアの肩をポンと叩くとそっと頭を撫でてあげる。
「安心しろ……困ってるなら助ける。お前みたいな奴は救いたいんだ。俺を頼ってくれないか?」
「……もう少し、撫でて。」
「……今日から始まるといいな…………その嬉し涙。」
次回「悲獣色」