先生はトリニティの古書館に来ていた
「ウイ、元気かい?」
「ええ、なんとか。腰も治ってきました。先生も無事で良かったです。ゲヘナのニュースを聞いたときは心配しましたよ」
「負けてしまったけどね…。生徒にけが人も出してしまったし……いろいろと問題ありだ」
「先生はよくやっていますよ。自分を責めないでください。」
「…ありがとう。………………それじゃあ早速本題に入るけど、亜人に関する本、ここにある?」
「残念ながら、ここにはありませんね」
「あぁ…」
「ですが、」
「え?」
「心当たりはあります。ついてきてください。」
先生がウイについていく。重い扉に閉ざされた部屋の前に案内される。
「ここから先にある本は私が読んだことがないものが多くあります。それに……その…経緯が特別なものばかりなんです」
「いったい、どういうこと?」
「おそらく、異世界から来た書物なんです。処理しようにも、どうするかわからずに保管だけしてあるものばかりなんです。」
「え……?」
「佐藤はキヴォトスの外から来たと、そう聞きました。だからもしかしたらここに…と思いまして……。とりあえずみていきましょうか」
ウイが鍵を開け、重い扉を押していく。先生とウイが部屋の中に入っていく。そこに並べられている本のタイトルを読んでいくと
『22世紀最新版 ネコ型ロボット 取扱説明書』
『五条家相伝術式』
『厄災とハイラル』
『銃の悪魔とその被害』
『パラディ島 楽園送りの手順』
『人類補完計画』
『オリマーの航海日誌』
「……なんだこのタイトルは……」
「えぇ、意味自体はなんとなく理解できるものがありますが……概念としてこの世界には存在しないものばかりです。誰かの妄想をまとめたといえば、それまでですが………それにしては現実的にまとめられているんです」
「なるほど……これは確かに…異世界の……」
「ここなら、亜人の記述がある本があるかもしれません」
「すごいよ、ウイ。これなら本当に……」
それから先生とウイは亜人に関する本を探していった。その中で一冊が先生の目に止まる
『(極秘)対亜人特選群 訓練要項 』
「これだ…!ウイ!見つけたよ!」
「本当ですか!」
先生が机の上に本を開く。
「対亜人特選群………コウマ陸佐って人が……」
「亜人の対策について書かれてある……。…これはすごいですよ…先生…」
「あ!佐藤についても書いてある!」
「やはり佐藤がいた世界から流れてきた本なのでしょうか…?」
「ここに名前があるってことは、向こうでもテロばっかしていたのか…」
「あ、IBMについて書いていますよ!」
「オグラ…イクヤ……。この人が……え〜っと…
IBM 正式名称を「invisible black matter」アドバンス、別種、黒い幽霊とも呼称する。
IBMは透過率が100%の未知の物質で構成されている……極めて不安定であり発生と同時に崩壊が始まっている。つまり5〜10分ほどで自動的に消滅する。また、個体差はあれど一日に1〜2体が限界。多くて3回。最高は9回ほどだが、これは例外。
また崩壊の際に発する電磁波で亜人と意思の疎通をしており、雨の日になんかにはIBMは動かしにくくなる…
これは……IBMともやり合えそうな気がしてきた……」
「うわ、まだまだ記述がありますよ」
「えっと?
IBMの粒子は特別な化学結合をしており、分断程度ではまたお互いを引っ張りあって再結合する…だがIBM同士が衝突すると、違う情報同士が混線し消滅する。そして頭部に対してIBMを衝突させるとIBMは完全に沈黙する。またIBM同士の頭頭が衝突すると亜人の間で記憶と精神状態の交差が起こる………
へぇー」
「IBMをぶつけるなんて……私達はどうやって……」
「いや、確かシロコがIBMの頭にヘイローをぶつけたとき、IBMが消滅して記憶が入り込んできたって言っていた。多分ヘイローとIBMが似ている部分があって混線を起こしていたのかも……」
「そんなことが………それならまだ希望がありますね」
「ん?IBMの自走…?
稀に長い間IBMをほうっておくとIBMに自我が芽生え、亜人の指示なしに動き出すことがある。
え、これってレアだったんだ…。佐藤は普通にやっていたからIBMの性質の一つとばかり……」
「……このフラッド現象って気になりますね」
「亜人の一生にあるかないかの感情の高まりと殺害が重なったときに起こる非常に稀な現象。特段注意する必要なし。フラッド現象が起こるとその特異なIBMの濃度に影響され周囲に亜人のなりかけが発生する
………なりかけ?」
「意外と気にしなくて良さそうな項目でしたね」
「それにしてもこの本すごいよ。コピーをとってもいいかな?」
「まぁ、極秘と書いてありますが、うちらの知ったことではないので構いませんよ」
「この情報さえあれば……佐藤に勝てるかも……」
「頑張ってください……!先生。この先もなにかあれば協力しますよ。あの子達を守れるのであれば…!」
「あぁ、ありがとう。ウイ!」
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サイバーヘルメット団アジト
「………。佐藤先生本当に大丈夫なのか?」
リーダーが不安そうに言う
「ニュースではゲヘナを破壊したと、報道されていますけどね…」
副リーダーがスマホを取り出す
「火山に飛び込んだんだ。いくら亜人でも死んじゃうんじゃ…………」
「やあ、生きてるよ」
佐藤がアジトに帰って来る
「ああああああ!?」
リーダーが絶叫する
「すごい、生きてる……」
「ま、正確には死んだわけだけど」
「…?なんかよくわかんないけどゲヘナは佐藤先生がぶっ壊したんだよね!」
「まぁね」
「ニュースによれば重症者二名、それも一人はあの風紀委員長のヒナ!最強だよ佐藤先生!」
リーダーの熱気をよそに副リーダーがパソコンを佐藤に見せる
「佐藤先生、この2日間でミレニアムの青写真を手に入れました。次はミレミアムでいいですかね?」
「う〜んまぁ……それもいいんだけど………」
「なにか問題でも?」
「なんかキヴォトス人って硬いばっかだしさ……それに多分先生も死んじゃっただろうし……」
「……?……………、あ、シャーレの先生、死んだんですね」
「多分ね……何にも考えずに砲撃をかましちゃったし」
「なおさらいいじゃないですか?厄介な指揮官がいないんですよ?」
「う〜ん、そうだな…。今度は君たちだけで行って来てよ」
「…………え?マジですか?」
「ま、頼んだよ」
「えっちょ…どこいくの……」
佐藤がアジトから出ていく
「……あらら、行っちゃいました。
まぁ、これは佐藤先生からの試練ってやつですかね?」
「そう…なのかな?まぁいいさ。
副リーダー!作戦を考えようか」
「そうですね、リーダー」
「次はミレミアムか………待っていろよアビドス。必ずこの復讐を果たしてやるからな………」
リーダーがヘルメットを頭にかぶる
ここらへんからサイバーヘルメットの奴らのキャラが変わってきちゃうんだよね