亜人の佐藤がキヴォトスを楽しむ   作:はふはふサドンデス

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そろそろ章タイトルのネタがなくなってきた


佐藤がキヴォトスを壊す
file.23 美甘


 

爆煙が晴れてくる。爆風に飛ばされた先生は壁に叩きつけられていた。それでもシッテムの箱のバリアで無傷でいた

 

(くそ……爆弾を…自分につけてやがった。無意味に思えるベストに、切断された片腕……)

 

「気づくべきだった………」

 

先生が体についた粉塵を払い、立ち上がる

 

「先生!無事ですか?」

 

トキが乗っかった瓦礫をどけながら先生に近づく

 

「ああ、問題ない。それより……ネル……」

 

出血と火傷を大量に負ったネルが倒れ込んでいる。

 

(さっきの戦闘のダメージもある。爆心地に一番近くにいたんだ。早く治療しないと…………)

 

先生倒れているネルを抱えようとすると手を弾かれた

 

「!」

 

「ゴフッ…!ゲホッ…!………佐藤は、どこいった………」

よろめきながらも立ち上がるネル。

口から血がこぼれている

 

「……ネル…一旦私たちにまかせて…君は休むんだ」

 

「足引っ張るわけにはいかねぇ。くたばるまで戦ってやる」

 

「先輩…」

 

ネルが弾倉を切り替えながら、佐藤が爆発したところに行く

 

「佐藤のヤツ、どこ行きやがった……」

 

「……多分、切断された腕のほうから再生してるだろう。さっきヤツの片腕がなくなっていた。体が粉々になるくらいの爆風で吹っ飛ばして、腕から再生してるんだ。どっかに投げたか、IBMが持っているか」

 

「その腕はどこにあるんだ…」

 

「分からないけど、私たちが一番困るのは地上だ。私たちを上層階に誘い出した後に地上に行って一気に振り払う。そうなったら散々ダメージを負った私たちは追いつけなくなる。」

 

「マジか……………」

ネルが肩で呼吸しながら割れた窓から下を覗き込む

 

「カリン、外から何か見えるかい?」

 

『地上には何も見えない…。と言ってもこの暗がりの中じゃよくわからないが』

 

「そうだよな、たとえ見つけたって………。どうやって捜索しようか。…トキ、アビ・エシュフの残り時間はどれくらいある?」

 

「何もしなくてもあと3分でエネルギー切れです。無茶な動きをすればすぐにガス欠になるでしょう。一応、銃は持ってきています。これを降りて戦うことも可能ですが」

 

「そうか…。ありがとう」

 

(ネルは重症、トキは生身。トキは生身でもかなりの実力者ではあるけど…。シロコも来てくれるとありがたいな。

どっちにしても佐藤の場所がわからない。

あいつの目的が今まで通り、校舎の破壊ならどこに向かう……考えろ……)

 

 

 

先生がふと、カリンのいる南の別棟の方を見る

 

(あれ………)

 

 

 

 

 

 

「あ、まずい」

 

ぽつりと一言、ひねり出す

 

「どうした?先生」

 

「…………カリン。早くそこから逃げるんだ…」

 

汗が止まらない

 

(中央ビルより少し細くて高い構造の南棟……

あいつが持っていた爆弾は適切に配置すればこのビルを破壊できる

だから爆弾は部下に設置された分を解除して、ここのビルを破壊できないようにしておいた……………

けど、それを、南の別棟を折るために、使うなら……………)

 

『先生、いったいどうしたん…ぐはッ…!』

 

カリンの無線が途切れる

 

「カリン…カリン?………カリン!!」

 

 

 

 

『やぁ先生!』

無線から佐藤の声が聞こえてくる

 

「「!?」」

 

「佐藤?!なんでだ?!」

ネルがあたりを見回す。

 

『ここにいたスナイパーのメイドさんから無線を借りてるよ』

 

「………やっぱり……そこにいるのか……お前……ははは…」

先生が肩を落とし、ため息と乾いた笑いを出す。目の焦点は定まっていない

 

『どうやら私のしたいことがわかってるようだね。

それなら話は早い。止めてみてよ、先生』

 

グチャ!

 

ノイズが無線に乗る。佐藤が無線を破壊したからだ

 

「………………………」

先生がうつむいたまま固まる

 

「先生、佐藤がしたいこととは……?」

トキが問いかける

 

「……南の別棟を爆弾で折って……こっちの中央ビルにぶつける……。それでここを破壊する」

 

「…マジで言ってんのか…」

ネルが南棟を見つめる

 

「佐藤が、あそこにいる理由はそれ以外ない。ヤツの使ってる爆弾ならいける……

どうしようか…………。トキ、あそこまで飛べるか?」

 

南棟の屋上を指差す

 

「……今のエネルギー残量では、途中で落ちますね」

 

「……そうか………」

先生が黙り込む

 

 

「私を向こうまで投げられるか?トキ」

 

ネルが割れた窓から身を乗り出し、別棟の屋上を指差す

 

「…………!………可能です……が」

 

先生がネルの肩をつかむ

 

「危険だ。風速もわからないのに。落下したらネルでも無事じゃ済まない。たとえたどり着いたとしてその怪我で佐藤に立ち向かえるとは………思えない」

 

ネルが先生の手を払って、トキに近づく

 

「カリンも心配だ。何が何でも佐藤のところにいかなくちゃならない。

先生、行かせてくれ」

 

アビ・エシュフの残った主砲にネルを乗る

 

「…………わかった」

先生が後ろに下がる

 

 

 

 

「……トキ、しっかり投げろよ…」

 

 

 

 

「ええ、信じて」

 

 

 

_______________________

 

 

 

 

「この子の銃には麻酔がついてないのか……」

 

佐藤がカリンからライフルを奪っていた。レバーを引いたりして確認を終える

 

『設置、終わったよ』

 

IBMがとぼとぼ歩いてくる

 

「お疲れさん、そろそろやってしまおうか」

 

佐藤が起爆スイッチをIBMに投げ渡す。それを受け取り

 

『………。またやるの?』

 

「え?またって?」

 

『ビル、倒してぶつけるの。またやるの?』

 

「やったこと…あったっけ?」

 

『うん』

 

「…………そうだっけ?覚えてないってことはないと思うんだけど…」

 

 

 

ダダダダダダダダ!!

 

「ん?」

 

弾丸が佐藤の横をかすめる

 

 

 

「佐藤オオォ!!!!」

 

 

 

マシンガンの弾をばらまきながらネルが突っ込んでくる

 

「あら」

 

激しい音をたてながらネルが室外機に突っ込む

 

 

 

「君は、ホントにタフだね」

 

佐藤がライフルを構える

金属の瓦礫をどけながらネルがあらわれた

 

「何回でも………ぶっ殺してやるよ、佐藤…」

 

「黒い幽霊は使わないでおこうか……獣同士の争いだ」

 

IBMが身を隠す

 

 

ダン!

 

佐藤のライフルが火を吹く。ネルがマシンガンでそれを受け止める。銃が弾かれ手から離れるが、それでも走り出す。佐藤が排莢を終え、再度狙いをつける。ネルの体ではなく、ネルの足元の地面に狙いをつけた

 

ダン! ガッ!

 

「!?」

 

ネルの走っていたところの地面が抉れる。体勢が崩れたところに、佐藤が排莢しながら走り出す。そのままネルの腹に銃床を叩き込んだ

 

「ぐッッ!!」

 

よろめいたネルの顔面に佐藤は銃口を押し付け、発砲

 

ドガン!!!!

 

「がはッッ!!」

 

口から血を吐いてふっとばされる。

地面に突っ伏して、うつ伏せになった

立ち上がろうとするが、体に力が入らない

 

「クソ………」

 

佐藤の足音が大きくなってくる

 

「君は頑丈で強い。キヴォトスでも有数の強さを持っている。けど君のその頑丈さが、死なないという安心感が、あらゆる判断を安易にさせているんだろう。

はっきり言おう。私は君を殺せる」

 

ライフルのレバーが引かれ、空薬莢が飛び出し地面に落ちる。佐藤の狙いがネルの頭に向く。

 

「スゥ……!」

 

ネルが思いっきり息を吸い込む。引き金を引いて、乱射。

佐藤のライフルの銃身に命中し狙いがずれる

 

ダン!

 

ネルの数ミリ横を弾丸がかすめる。

 

「あ」

 

ネルが麻酔を撃つ。

佐藤にはかわされたが、その隙に四つん這いになりながら佐藤から距離を取る。顔面を地面をぶつけながら盛大に転んだ。

 

 

血反吐を吐いて、それでも立ち上がる

 

「死ぬとか、関係ねぇよ……私は00なんだ……」

 

弾倉が空になった銃を投げ捨て、ファイティングポーズを取る。

ライフルを投げ捨て、それに応じる佐藤

 

 

 

 

「いいよ、やろうか」

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