一応亜人の中にモデルがいる感じです
file.26 ドブネズミ
トリニティ、ティーパーティー
ミカが一人でテラスにいた
「ミカ様、紅茶です。どうぞ」
世話係がミカに茶を出す
「ありがと!……
……って…あれ?あなた、見ない顔じゃない?」
ミカが世話係を観察する
「………ああ、申し遅れました。
ベニカが深々と頭を下げる
「そっか、よろしく。
こんな時期に係が変わるなんて……何かあったっけ」
「んー……あえて言うなら、私の職場見学というものでしょうか…」
ベニカは頭を下げたまま話を続ける
「…………ん?どういうこと?」
「あなたの後任が決まったのですよ」
二人の間に沈黙が広がる
「………あぁ……なるほどね………その後任があなたってこと?」
ベニカが頭を上げ、ミカを見つめる
「えぇ、そうです。私が今後のパテル派の首長となりますので。今後ともよろしくお願いいたしますよ」
「なんでこのタイミングなの?」
「端的に言えば佐藤の影響です。ニュースをご覧になりましたか?あのミレニアムが陥落したと…。佐藤の次の標的は確実にトリニティ学園。我々としてはこれを活かさない手はない。手っ取り早い話、佐藤のテロの被害の責任を負ってあなたにはそのポストを降りてもらいます」
「よく考えるなぁー」
「エデン条約の件。それによって今のあなたはティーパーティーにぶら下がるパテル派の恥さらしでしかなくなりました。あなたに本当の終わりが来たのですよ」
「あはは、ホントだけどちょっと言い過ぎだよ〜」
「別に私はあなたの罪がどうだこうだと言いたいわけではありません。ちょうどよく佐藤が現れたわけです。あなたには彼と共に消えていただき、その後の全てを私に委ねる。それでいいのです」
「そんなにうまくできるかなぁ…?」
ミカがマカロンを口に入れる
「…………アビドス高校の砂狼シロコ……」
「……!」
「たしか数日前にここに来たと、存じているのですが……」
ミカの手が止まる
「………なんで知ってるの?」
「やはり秘密でしたか。ま、そこはどうでもいいでしょう。最大の問題点は佐藤と共謀している生徒を、神聖なティーパーティーの場に招き入れた点……………これはミカ様だけではない…百合園セイア様、桐藤ナギサ様。この両名の政治的判断力も問われる問題になるのです」
「シロコちゃんは無実だよ」
「ネットで繋がった社会世論がその真実を気にするとでもお思いで?世論の大半が反佐藤、反アビドスに傾いている今、あなた方ティーパーティーがアビドスの生徒を招き入れたという事実……今後の政治の情勢にどのように影響するでしょうかね?」
「う〜ん、…………よくわかんない☆」
「……まぁ、直に分かるでしょう。
そうだ………最後に一つ。ミカ様、あなたは極秘の部隊を運用していますね。装備からして対亜人の特殊部隊といったところでしょうか」
「へぇー、そこまで」
「最初はその部隊を隠し持っていることを告発して、あなたをティーパーティーから引きずり降ろそうかと思っていたのですが……………
部隊の構成員を確認してみたんです」
「うんうん、それでそれで…?」
ミカはロールケーキを頬張る
「正気ですか………?あのメンバー……」
ベニカがテーブルに手をつける
「え〜〜?結構ちゃんと考えたつもりなんだけどなぁ」
「いや!あなたはわかっていない!あれを公衆の前で運用したらどうなるか…!パテル分派…いやティーパーティー……それどころじゃない……。トリニティ全体の立場すら危うくなりますよ…!」
「気にし過ぎだって。顔にシワが寄っちゃうよ、ベニカちゃん☆」
「っ……!トリニティの武力は正義実現委員会、シスターフッド、自警団、救護騎士団ともう十分なのです。何であろうとあの対亜人用の部隊は絶対に運用させません!私がティーパーティーのホストになったときにきちんとした権限がなければ困りますからね!」
「あはは、たのしみにしてるよ」
ミカが目線を外に向けながら茶を嗜む
「最後にさ、私からも質問いいかな?」
「……え?…まぁ構いませんが……」
「あなたはさ、ティーパーティーのホストになって何がしたいの?」
「…………わたしは、あなたが失墜させたパテル分派の権威を再興させる……。いずれは桐藤ナギサ、百合園セイアをも抑え、ゲヘナを完全に潰します」
「わーお…………頼りになるじゃん…」
「…………言っておけ……」
ベニカがボソッと一言いうと、そそくさと歩き出しテラスを後にした。
バタンッ!
扉の閉まる音が大きく響いた
「………曽我ベニカちゃん………か」
ミカは持っていたティーカップを皿の上の置いた。
「……あの子の淹れたお茶………まずいなぁ」
曽我部は亜人のキャラでも上位に入ってくるくらい好きです