亜人の佐藤がキヴォトスを楽しむ   作:はふはふサドンデス

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file.3 rabbits on the battlefield

 

 

瓦礫の山から佐藤が這い上がってくる。落ちていたハンチング帽をかぶり、立ち上がる。

 

「いやぁ~。飛行船を墜落させたのはBF1以来だ。あれも迫力があったけどやっぱリアルは違うなぁ。」

 

佐藤が武器を取り、歩き出す。

 

「このまま帰れるか、それとも……」

 

黒煙と粉塵が風で少しだけ飛ばされる。現場に到着したサキと佐藤の目が会う。

 

「その格好…特殊部隊かな?」

 

サキが無線を取りミヤコに伝達する

「こちらRABBIT2、佐藤と思しき大人を確認。武装している。RABBIT1、このまま戦闘を始めるか」

 

『佐藤の戦闘能力は未知数です。確実に無力化するためにあの作戦の準備を。あなたの位置なら実行できるはずだから。すぐにそっちに向かいます。それまで耐えてください。』

 

「了解。」

 

サキが銃を構える。

 

「こちらはSRTだ。お前は佐藤だな。今すぐ投降しろ」

 

「SRT?…あぁ対テロ用の独立部隊。ヴァルキューレの手に負えないときは君たちなんだっけ。」

 

「武器を捨てて手を上げろ!」

 

佐藤がショットガンを構えだす。

 

「クソ!RABBIT4!」

 

サキが無線と同時にしゃがみこむ。

 

「え?」

 

佐藤が困惑したのもつかの間、弾丸が佐藤の頭を貫く。ミユの遠方からの狙撃が命中したのだ。

 

『命中…確認…』

 

「よくやった!…………

 

…え。死んでる?」

 

サキが佐藤を確認すると佐藤は頭から血を流したまま倒れている。

 

「キヴォトスの人間じゃないとは聞いていたが……まさか弾丸一発で……」

 

「サキ、状況は?」

 

ミヤコが駆けつける。

 

「佐藤に弾丸が命中した。そして死んだ…のか?」

 

「とりあえず先生に連絡を___」

 

ミヤコが携帯を取り出す。

しかし、佐藤の頭から黒い粒子が浮遊し、リセットが始まる。

 

「おはよう」

 

「「え?」」

 

佐藤が起き上がると同時にミヤコに向け発砲。ミヤコが吹き飛ぶ。

 

「ミヤコ…!!なんで!?」

 

サキが銃を構える。しかし佐藤は素早く次弾の準備を済ませ発砲。サキの銃を吹き飛ばす。

 

「くっ…」

 

「キヴォトス人は頑丈。だから殺すより銃を無効化したほうが早い。」

 

サキが痺れる手で拳銃を取り出し佐藤に向けて撃つ。

 

「あ。」

 

佐藤の頭に命中。一旦の無力化に成功する。ミヤコと銃を回収し崩れたビルの瓦礫の後ろに隠れる。

 

「ミヤコ!大丈夫か?」

 

「…はい…痛むけど、戦えます。でも携帯が壊れました」

 

「あいつ死んでたはずだ。なのになんで…?」

 

佐藤はリセットを終え、サキとミヤコに呼びかける。

「私だけ一方的にキヴォトス人についてしらべているなんてずるいからね。私からも少しヒントだ。

 

私は亜人なんだ」

 

「あじん…?」

 

「亜人は死ぬと全て元通りになって復活する。そういう生き物なんだ。」

 

佐藤は辺りをキョロキョロしながら歩き出す。

 

「不死身ってことか?!あり得ないだろ…!」

 

「でもサキ、あいつはキヴォトスの外から来ています。なんだってあり得える。現に私達の前で生き返ってきました。飛行船で突っ込んで無事なのも、おそらく生き返っているから」

 

「じゃあどうすればいいんだ…。キヴォトス人じゃないから銃で気絶も狙えない。そして殺しても生き返る…。無力化の手段がない……」

 

「…………作戦を思いつきました。」

 

「本当か!何をするんだ?」

 

「佐藤を殺し続ける。」

 

「え?殺したって生き返るんだぞ」

 

「そう、生き返る。でもその死んでから生き返るまで少しのインターバルがあります。その隙に弾丸を撃ち込んで殺す。それを繰り返して先生が来るまで時間を稼ぐ。先生が来れば援護も色々受けられるはずです。」

 

「なるほど…」

 

佐藤が瓦礫からはみ出たサキの銃身を見つける。

「見つけた」

銃を構え狙いをつける

 

「RABBIT3、煙幕をください。佐藤と私達の間に。

RABBIT4、もう一度佐藤を狙って。佐藤が死んだら煙幕から私達が突撃します。最初は私が撃ちます。」

 

『りょ〜か〜い』

『わかりました…』

「了解」

 

モエが煙幕を放つ。

 

「あれ?まだ仲間がいるのか」

煙幕で二人を見失った佐藤が銃を下ろす。

 

『よし、煙幕完了。くひひ、見失ってるね。』

 

「RABBIT4、あなたの角度からなら煙幕がかかってないはず。今です」

 

『はい…!』

 

ミユがスコープを覗く。しかしスコープを除いても黒い影しか見えない。

 

「あれ?なんで?」

 

スコープから目を離すとミユの前に佇む黒い幽霊が視界に入る。

 

『作戦をを…かえたな……トザキ…くん…』

 

黒い幽霊が意味のない言葉を発する。

 

「え…なに…これは…」

 

『ウェルカム…パーティー…だ』

黒い幽霊がミユの銃の銃身を折り曲げる。

「あ……そんな…」

黒い幽霊がミユの体を掴む。

「は、離して……!」

 

『 は は は は は は 』

 

黒い幽霊は掴んだミユを思い切り放り投げる。

 

「ひゃぁぁぁぁぁああああ!』

 

ミユの断末魔が無線から聞こえてくる。

 

「ミユ!ミユ!?何があったの⁉」

 

「佐藤にもう一人仲間がいたのか?まずいぞ。援護なしに佐藤を殺せる自信はない…!」

 

「RABBIT3!何かありませんか?」

 

「今、榴弾の準備してる…!」

 

煙幕の向こうで佐藤が銃を構え直す。

 

「来ないならこっちからいくよー」

 

「RABBIT2は煙幕の外を左から回り込んで!私は反対から行きます!」

 

「了解!」

 

サキとミヤコが走り出す。その足音を聞いて佐藤は右に突っ込む。

 

「やあ」

「な!」

 

煙幕の中でサキと佐藤が相対する。サキが銃を構えたその時には佐藤はもうすでにショットガンの引き金を引いていた。

 

「くッ!!」

サキが散弾をもろに食らう。よろけたサキに佐藤が掴みかかる。

 

「サキ!」

 

ミヤコが銃を構える。しかし佐藤はサキにショットガンの弾を連続で撃ち込みながら盾にしてミヤコに向かって前進。

 

「そんな…」

 

ミヤコが誤射を恐れ、射撃をためらう。佐藤が十分に距離を詰めたところで、リロード。その次にサキを捨てて、ミヤコの頭に銃口を押し付け連続で発砲。

 

「んんっ!」

 

ミヤコが気を失う。佐藤の後ろではサキがふらつきながら立ち上がり銃を乱射する。

 

「うあああ!」

 

狙いがそれ、佐藤の足と背中に命中する。即座に佐藤が自分の胸にショットガンを撃ち込む。

「!?」

血しぶきがサキの視界を防ぐ。リセットを終えた佐藤がサキに向かって連続で発砲。

 

「がっ!」

サキが気絶する。

 

「ふぅ…君たちが何をしたかったのかわからなかったけど……キヴォトス人は頑丈で面白いね。

さてと、このまま殺すのも面倒だ。帰ろう。

………あ、煙幕の子。方向的にあっちかな?」

 

 

「やばいやばい、私もなにか援護を…!」

 

仲間の惨状に焦るモエ。

 

『黒い幽霊は…シューティングゲームの…BOMBみたいな…ものだよ……』

 

「え…?」

 

突如、目の前に黒い幽霊が現れる。モエが拳銃を構えるが、黒い幽霊はそれをはじき飛ばす。

 

「っ!何なのあんた…!」

 

『あ、つながった。久しぶりだなIBMを直接操作するのは』

 

佐藤が手を目に当てIBMを直接操りだす。

 

『この黒い幽霊についても教えておこうか。これはIBM。亜人が作り出すあぶれた命。亜人以外には基本的には見えない。ただ強い感情を向けたときとかは普通の人間にも見えるようになる』

 

「あ、あいびーえむ…?」

 

『例えば殺意、とかね』

 

「へえっ?」

 

IBMが周りの機材や武器を蹴散らしながら、モエの腹にパンチを決める。

 

「ぐへぇ……!」

 

モエが気絶する。IBMの形が崩れ消えていく。

 

「よし、これでパーフェクトだ。」

 

佐藤が目から手を離すと、無事だったヴァルキューレの生徒の何人かが佐藤の前に集まっているのが見えた。

 

「まだいるの?」

 

「総員!射撃用意!」

 

「うーん、そうだ!久しぶりにあれを使おう」

 

「撃て!!」

 

ヴァルキューレの生徒が指を引き金にかける。

それより早く佐藤が大きく口を開く

 

「ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙ア゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」

 

「「「!?」」」

 

付近にいた生徒達が動けなくなる。佐藤が歩き出す。

 

「亜人の特殊な声。向こうじゃみんな耳栓してるからね。通用するのが新鮮だよ。それじゃ、バイバイ!」




佐藤最強!佐藤最強!
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