翼「俺の?……ってどんな話だよ」
まぁ〜、簡単に言うと、つばさちゃんが女の子――つまり、女体化する原因となったとある事件のお話だよ〜。たぶん、この作品を見てくれてる読者の人達も気になっていると思うからさ。てなわけでLet's go!
翼「なんで最後だけ英語?……まぁ、いいけどね」
翼&作者「『それじゃ、ゆっくりしていってね』」
―つばさ side―
今日は土曜日。学校がお休みの日だ。いつもなら悪魔の仕事が忙しい筈なのに、今日は珍しく悪魔の仕事がなかった。そんな暇な時間があり、俺と優子姉さん、それに夕麻 黒歌 カンナを合わせたオカ研メンバーとともにのんびりと部室でお茶をしていた。
「いや〜、平和っていいですね〜」
「ほんとよね〜」
「……なにをおふたりは言ってるんですか。まるで年寄りみたいですよ?」
俺と優子姉さんがそんなことを言ってると、夕麻がツッコミを入れてきた
「いや〜ね?だってさ、ココ最近本当に忙しかったんだもの。テロに誘拐に悪神に戦争に……と、本当に忙しかったんだから。たまにはこんなゆっくりとした時間が欲しいものだよ。」
「そうねぇ〜。最近は本当に忙しかったからね〜」
そんな話をしていたら、ふとイッセーがこんな質問をしてきた。
「そういえばつばさちゃん。俺さ、一つ気になった事があるんだけど、質問していいか?」
「いいですよ〜。どんな質問ですか?」
「ああ、それはな……なんでつばさちゃんは体の調子が悪くなったり魔力が枯渇したりしたら、女の子になるんだ?」
イッセーがいつもの調子でその質問をした瞬間。俺と優子姉さんと黒歌の空気が凍った。
それをいち早く感じ取った夕麻はかなり慌てていた。そして、次に空気を感じ取ったオカ研メンバー+イリナのみんなもオロオロとしだした。
「……イッセー。いや、兵藤一誠。」
すると、優子姉さんがイッセーを呼んだ。いつもの声だが、若干暗い。それに、顔を少し下に下げているため、目が見えないのが余計怖い
「は、はいぃぃぃ!!!」
イッセーは思わずその恐怖にビビっていた。
「いまの質問は無かったことにしなさい。いいわね? あなたに拒否権はないわよ?」
「……え? あ、でも、気になr「もう一度言うわ。忘れなさい。いますぐ。じゃないと……ね?」――あ、はい。忘れますすぐに忘れます!!」
優子姉さんの笑顔により、イッセーはガクガクと震えながら何度も頷いた。
そんな、優子姉さんと黒歌が殺気をほかのメンバーに放っている中、俺は口を開いた。
「そんなに気になります?イッセー」
「――え?あ、うん……て、あ」
イッセーはおもわず頷いてしまったため恐る恐る、優子姉さんの顔を見るとその笑顔はさっきよりも増していた。その事実を確認した後、すぐに前にいる俺に目を合わせてきた。
「……仕方が無いですね。別に隠すものでもありませんし。」
「つ、つばさ!?」
「ちょっ!本気かにゃ!?」
俺の言葉に驚く姉さんと黒歌。そんな2人に俺は笑いながら言う
「うん。どうせ、いつかは説明するつもりだったしね。それが遅いか早いかの違いだっただけだよ。……まぁ、正直いって、思い出したくないものも思い出しちゃうからあんまり話したくないけど、隠し事も嫌だしね。せっかく時間があるし話しちゃうよ」
「つばさ……でも」
まだ何か言おうとする姉さんを止める俺。
「いいよ。俺が好きで話すんだしね。」
俺は一度間を置いて、みんなを見渡した後話し出した。
「――そう。あれは13歳の夏だったかな」
―回想中―
ここは結城家の本家。実家だ。そんな実家にはいろんな便利な施設があるが、その中の一つ。戦闘ルームに俺はいた。
「おら! 龍介、いくぞ!」
「ふははは! 光輝様、御覚悟!」
ズドン! ドカン! ズガッ! ゴッ! ドスッ! ゴガン!
俺の目の前では、筋肉の塊2名。兄さんの結城光輝とその部下、三木龍介のふたりが素手でひたすら殴り合いをしているんだけど……
「「フハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!」」
―――ズガガガガカガガガガガガガガ!!!!!!
「やりすぎだよ!? 戦闘ルームが無茶苦茶になってるじゃないか!」
ババシン!!!
俺は瞬時に懐からハリセンを出して、2人の頭を叩いた。
「む? なんだよつばさ。せっかくいい気分で戦ってたのに、なぜ邪魔をする」
光輝兄さんがこっちを見ながら不機嫌そうな顔と声で言った。
「……そんなの周りを見てから言ってよ。バカお兄様」
「む?」
俺に言われたので、光輝兄さんは周りを見ると……そこにはあちこちにクレーターが出来ていた。最初は平で何も無い場所の筈だったのに、あちこちにまるで流星群が落ちてきたかのようなくぼみが出来ていた。
「お、おふ」
光輝兄さんはこの状況におもわず変な声が出ていた。
「……まったく。これでわかったでしょ? もちろん――"ひとりで"直すよね?」
「―――え?」
また、変な顔……というよりも、驚いた顔をしていた。
「……え、いや、ちょ、流石にこれをひとりで直すのってのは〜「なにか?」――いえ、すんません。ひとりで頑張って直します。はい。」
光輝兄さんが何かを言ってきたので俺は笑顔で聞くと、光輝兄さんは素直に頷いてくれた。うん。素直な人は好きだよ?兄さん♪
「頑張って直してね〜。じゃないとご飯ないから」
「ええ!?そいつは酷いぞ!!」
「自業自得だよ。じゃ〜ね〜」
「あ!ちょ―――」
バタン。
俺は兄さんを無視して部屋をでていった。
――――――――――――――――――――――
時刻は過ぎて現在は夜の7時。晩御飯の時間だ。光輝兄さんはどうやら晩御飯までには終わらせれたみたいで、リビングのソファーでのびている。そんな光輝兄さんを見つつ、俺はテレビを見ていた。
「……お前、本当に鬼畜だな。本気でしんどかったぞ」
光輝兄さんが喋りかけてきたので俺はそれに返した。
「そんなの知らないよ。そもそも、あれはやりすぎたお兄ちゃんたちが悪いんじゃん。前にも言ったけど自業自得だよね。」
「うぐっ! そ、それを言われると言い返せない……」
そんなこんなで落ち込む兄さんを放置して俺はテレビを見ていたのだった。
……2時間後
ご飯も食べ終わり、俺は鍛錬室で精神統一をしていた。
「……ふぅ。こんなものかな」
しばらく精神統一あと、汗を拭いて風呂に入ろうと思って立つと、一つの紙を見つけた。
「……なんだこれ?――ふむふむ。どうやらなにかの薬品の調合レシピかな? と、いうことは光輝兄さんのか。なら、光輝兄さんの研究部屋に行くか。」
俺は、そのメモをポケットに入れて、部屋を出たあと光輝兄さんの研究室へ足を運んだ。
しばらく歩くと、目的の部屋に着いたので俺はノックをした。
「光輝兄さ〜ん。いる〜?」
返事がない。……どうやらいないようだ。
「なら、勝手に入るか」
ガチャ
俺は扉を開けて研究室に入った。
研究室にはあちこちに薬があり、その素材となっている植物や何かの骨の様なものがあちこちに散らばっていた。
――ここは、光輝兄さんが趣味で作っている薬の研究及び生産する専用の部屋だ。普段は誰も入らないが、俺はたまに届け物をしたり、こういった落し物をよくしているので研究室に入ったりする。光輝兄さんは普段、自室にいる時間よりもこの研究室にいる時間の方が多いので、俺は光輝兄さんを探す時はまずこの部屋にくるんだ。
「……さて。相変わらず散らかってるね〜。5日前に掃除した筈なのに、もう散らかってるよ。まるでゴミ屋敷だ。」
そんなことを思いつぶやきながらも、俺は兄さんがいつも座っている机にメモを置いた。
「まったく。今回はいったい何を作っているのやら。」
ほんと、今度は何を作るつもりなんだろう?
「……まぁ、いいや。そんなの光輝兄さんの勝手だし。でも、とりあえずこの部屋を片付けしますか」
……はぁ。面倒だけど、こんな散らかってるの見たら掃除したくなっちゃうじゃない。
そう思った俺は掃除をしていた。
「〜♪〜♪〜♪」
鼻歌を歌いながら掃除をしていた。
「〜♪〜♪――っ! 誰!?」
俺は異様な空気を感じ取り、その気配の元に視線を向けると……
カサカサカサ
「……?―――っ」
足音が聞こえる……この足音、もしかして……
カサカサカサカサカサカサ!!!
「――ッッッ!?」
その音が近づいてきた。……ま、まさか。
カサカサカサカサカサカサ―――キラン(✧_✧)
「――――ひぃぎゃゃゃゃゃ!!!」
俺の目の前にあの黒光りのGが現れた。しかもなんかでかい……(´;ω;`)
「ひゃああああ――」
ズルッ
「――あっ」
俺は慌てて避けようと動くと、足を滑らした。
そして――
ゴンっ!!
「――ふぎゅ!?」
俺は机に頭を勢いよくぶつけてしまった。
「―――ばたんきゅ〜」
そのまま気絶してしまった。
―side out―
―無 side―
結城翼が机に頭をぶつけた時、机にあったいくつかの薬が翼に落ちてきた。
カカタカタカタ……ガタッ
コンコココン! パリンッ! スッ――バシャッ!
いくつか薬が落ちた際、地面に落ちた衝撃で何個か割れたりする中で、一つだけ、つばさの頭の上で蓋が取れて中身が綺麗に降り掛かった。
その薬の入っていた瓶には……ドクロマークがついていた。それも奇妙なことに♡型の目をしたドクロが。
だが、デカイG+机に頭をぶつけたダブル衝撃で気絶している翼が気づくはずもなく、薬で濡れた状態で地面に横たわっている。
――つばさが気絶してから2時間後――
ガチャ。
突然、扉が開きそこからこの研究室の所有者である、結城光輝が入ってきた。
「……お? なんか片付いてんな。中途半端にだが。つばさがやってくれたのか? いや、しかし。あいつがこんな中途半端に終わらせるわけが―――ん?」
そこで光輝は気づいた。"部屋の隅にある机あたりだけやけに散らかっていることに"
光輝はそこに近づいた。……そして、初めて"それ"に気づいた。
そう、そこにはつばさが倒れていたのだ。
「――っ!?お、おい!つばさ!大丈夫か、返事しろ!」
光輝が慌てて駆け寄りつばさを揺さぶったり頬を叩くが反応がない。
「気絶している?……仕方が無い。汚れている服を着替えさせてコイツの部屋まで運んでやるか。」
そんな仕方が無いといいつつも、お姫様抱っこをしている光輝の顔はとてもニヤけていた。どうやら、つばさの寝顔をガン見しているようだ。
つばさの自室についた光輝は、服を寝巻きに着替えさせたあと、自身も自室に戻り、夜も遅いのでその日はねるのだった。
―side out―
―つばさ side―
――ん。ううん。……う、ここは? ――――俺の部屋か。
「……くっ。頭痛い。今何時だろう?」
時計を見ると、時間は14時。どうやら、あれからずいぶんと寝ていたみたいだ。日にち的に昨日気絶していたみたいだね。
「……うう。頭まだ痛いよ。それにしても肩がやけに重いな〜。いったい何だって―――」
ふにょん。
「……ん? ふにょん?」
俺は謎の違和感を感じて、違和感の原因である"胸"を触る……
ふにゅ
「……」
ふにゅふにゅ
「………」
ふにゅふにゅふにゅ
「………………」
な・ん・で・おっ・ぱ・い・あ・る・の!?
「ち、ちょちょちよちょっとおちつけ俺。うん。落ち着こうか、一旦落ちつきましょうか。きっとこれは気のせいだ。うん。これはきっとなにかの間違いだよね。俺ってば男だよ?女の子見たいな見た目だけども、それでも下は付いているからね。そうだよ。下は付いているんだ。だから、俺は男の子なんだよ。」
そういいながら手を下に下ろしてとある部分を触ると……
ちーーん
「………………ない。ないないないないないないない! あ、ああああアレがないぃぃぃぃぃ!?」
お、俺のアレが無くなっている……だと…!?
「う、嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
俺はおもわず叫んでしまった。な!なんで女の子になっちゃってるの!? しかもいま気づいたんだけどなんかちょっと声が普段よりソプラノ声になってるし!?
「ど、どうしたんだ!?つば…さ………」
「ど、どうしたの!?つばさ…………」
すると、ズダダダダと走る音が聞こえたら、長男の光輝兄さんと長女の皐月姉さんが部屋に入ってきて、固まった。
「ど、どうしたの?つばさ。……てか、本当につばさなの? 」
「本当につばさなのか?」
光輝兄さんと皐月姉さんが困惑した顔と声で聞いてくる。
「う、うん。正真正銘、あなたがたの弟改め妹の結城翼、その本人です。はい」
「そ、そう。……それにしても、ねぇ」
「な、なに? 皐月姉さん」
「これはまた……ずいぶんと可愛くなっちゃって。…………女の子もイイわね(ボソ」
――ゾクッ
な、なんだ!? と、突然、悪寒が…。き、気のせいかな?
「……ふふふ。そうね、女の子になっちゃったのなら、その口調は宜しくないわね。――よし。いまからお姉ちゃんと一緒に女の子の勉強しよっか♪い・ろ・い・ろ・ね?♪」
……あぁ。拝啓、お母様お父様…僕は今日、死んでしまいそうです。主に精神的に……。
――――――――――――――――――――――
あれからずいぶんと時間が経ちました。俺――いえ、私、結城翼 改め 結城椿は皐月お姉様のご指導の元、女の子のあり方を沢山覚えました。
「まあ、こんなものかな。……さて、椿が女の子になった原因だけれど……おい、そこの愚兄」
すると、皐月お姉様が光輝お兄様を愚兄と呼びながら光輝お兄様の方を振り向きました。
「ぐ、愚兄って……まあ、否定する言葉がないので何も言えないけど。……んで、どうしたんだ?皐月」
「どうしたもこうしたもないわ。翼がこんなになっちゃった原因って……絶対にこれだよね?」
そういいながら、皐月お姉様が取りだしたのは、瓶に♡型の眼をしたドクロマークがついた空瓶だった。
「……おう。確かにそれを作ったのは俺さ。簡単に説明すると、どんな者でも、簡単に美女又は美少女へ女体化する超すごい薬なのさ!」
「なるほどね………………―――ナイスよ!お兄様!! 」( *°∀°)و
「――ふっ。」(o´・ω-)b✧
皐月お姉様と光輝お兄様ふたりして何故かテンションが上がっている中、私と優子お姉様とナツルお姉様の3人は呆れ返っていた。
「……何をしているのかしら。あのふたりは」(;・∀・)
「ほんとよね…」ε-(´∀`; )
「皐月お姉様……」(;一_一)
そんなふたりを見ながら、1日がすぎるのだった。
気がつけば、お気に入り件数が700件を突破……感謝感激でございます!
みなさま、これからも頑張っていくのでよろしくお願いします!
……それと、この話はまだ続くよ〜!