ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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予定よりも10日遅れての投稿。……くっ。忙しいって辛いね。


6話 難攻不落の覇王

冥府――。

 

 冥界の下層に位置する死者の魂が選別される場所。そこに俺――アザゼルは赴いていた。

 

 冥府はオリュンポス――ギリシャ勢力の神であるハーデスが統治する世界だ。冥界ほどの広大さはなく、荒れ地が広がり、生物が棲息できない死の世界でもある。

 

その深奥にある古代ギリシャ式神殿が、ハーデスの根城の『ハーデス神殿』。そこに足を踏み入れると、すぐに死神どもが群がってきて敵意の眼差しを向けてきた。

 

 事前連絡無しでの訪問だった。相手にとっちゃ、襲撃に近い状況だろう。

 

 ここに来た理由は簡単。現在危機に置かれている冥界を骸骨オヤジの好きにさせないためだ。

 俺たちがたどり着いたのは、冥府に不似合いな煌びやかな祭儀場らしきところだった。

 

その奥から、死神を複数引き連れて司祭の祭服にミトラという出で立ちの骸骨さま――ハーデスの野郎がご登場された。相変わらず、嫌なオーラをまとってやがる。

 

 ハーデスを視認するやいなや、俺の隣にいた男が一歩前に出る。

 

「お久しぶりです。冥界の魔王ルシファー――サーゼクスでございます。冥府の神、ハーデスさま。急な来訪、申し訳ございません」

 

 そう、俺と共に来たメンバーの一人はサーゼクスだった。

 

 俺はオーフィスの件を始め、すべてを包み隠さずこいつに話した。許してもらえる立場ではなかったが、それでも一言「すまなかった」と述べた。

 

 ……リアスとイッセーをあんな目に遭わせた手前、殴られてもいい覚悟だったが、サーゼクスは進撃する巨大魔獣の群れと各地で暴れ出した旧魔王派の対応、民衆の保護優先を配下の者に伝達し終えたあとで、俺をこう誘ってきた。

 

「冥府に行く予定だ。アザゼルも同伴して欲しい」――と。

 

 この混乱に乗じて動きだすだろうハーデスの抑制。その答えが魔王自らの訪問だった。

 

 先ほど入ってきたイッセーの最新情報も得ている。それはサーゼクスにも伝えられた。安堵してたな、サーゼクスも。よほど心配だったのだろう。どちらにしてもオーフィスが同伴していてドライグも無事なら、どうにかして帰ってくるだろう。あいつは無敵のおっぱいドラゴンさまだからな。

 

 いちおう、悪魔サイドが次元の狭間の調査を開始したようだから、遅かれ早かれ帰還はできるだろう。あとはあいつの新しい体を作ってやればいいだけだ。……魂はともかく、神器(セイクリッド・ギア)がうまく定着出来るかどうかだが……。なんとか最小の被害だけで元通りにしてやりたいところだ。

 

眼球のない眼孔の奥を不気味に輝かせて、ハーデスは笑いを漏らす。

 

《貴殿らが直接ここに来るとは……。ファファファ、これはまた虚を突かれたものだ》

 

 ハーデスは俺とサーゼクス、そしてもう一人、神父服の青年を警戒しているようだ。

 

《そちらの天使もどきは? 尋常ならざる波動を感じてならぬが》

 

俺たちの後方にいるのは神父服に身を包んだブロンドにグリーンの瞳という青年だ。

 

――その背には十枚にも及ぶ純白の翼が生えている。

 

青年は軽く会釈をした。

 

「これはどうも。『御使い(ブレイブ・セイント)』のジョーカー、デュリオ・ジェズアルドです。今日はルシファーさまとアザゼルさまの護衛でして。まー、おそらく、いらないのでしょうが、『いちおう』とミカエルさまに命じられたものですから。天使のお仕事っスお仕事」

 

かなり軽い調子だな。……噂通りか、変わり者のジョーカー、デュリオ。その名の通りの天界の切り札だ。天候を自在に操る神滅具『煌天雷獄(ゼニス・テンペスト)』の所持者にして、空を支配する『御使い(ブレイブ・セイント)』――。

 

《……噂の天界の切り札か。その身に宿る神滅具(ロンギヌ)は世界の天候を自在に操り、支配できると聞く……。ファファファ、ミカエルめ、まさかジョーカーを切るとはな》

 

それだけの存在なんだよ、おまえはな。

 

いちおう、表に俺が連れてきた神滅具(ロンギヌス)所持者『黒刃の狗神(ケイニス・リュカオン)』の刃狗(スラッシュ・ドック)も待機させている。何が起こってもいいようにな。

 

《ファファファ、コウモリとカラスの首領、それに神滅具(ロンギヌス)がふたつ……。この老人を相手にするにはいささかいじめかますぎるのではないか?》

 

よく言うぜ、これだけ用意しても退けそうな実力持っているくせによ。……そうか、表にいる刃狗(スラッシュ・ドック)も捕捉されているか。さすがだな、冥府の神さまよ。

 

《茶を飲みながら話すのもやぶさかではないが、生憎私は忙しいのだ。用があるのならば、手短に頼むぞ》

 

 ……わかってるくせによ。それにやはり、オーフィスのことを掴んだか。それであえてこんな物言いするとは、どこまで逆撫ですりゃ気が済むんだこの骸骨ジジイ!!

 

 その後は、サーゼクスがホテルでの死神の件を追及するが、ハーデスはプルートが冗談半分でほざいてたことをまんま繰り返してとぼけてみせやがった。

 

――全く、腸が煮えくり返りそうだ……。 正直、この野郎ののど元に光の槍でも突き立ててやりたいぐらいだが……。俺がこの骸骨オヤジに食っていかないのにも理由があった。

 

……そう、俺のすぐ近くでサーゼクスが濃厚な怒りのプレッシャーを放っているからだ。普段、微塵も乱れたオーラを見せないおまえが、いま俺の目から見ても相当魔力が内側で荒立っているように感じるぜ?

 

 そしてサーゼクスは改めて不義を問うた。

 

「ハーデスさま、あなたが禍の団(カオス・ブリゲード)と裏で繋がっているという報告を受けています。英雄派、旧魔王派共にあなたが手を貸している――と。かのサマエルを使用したというではありませんか。もしこれが本当だとしたら、重大な裏切り行為です。立場は違えど、あれを表に出さないことだけは各勢力で合意だったはずです。私としてもあなたの潔白を疑うつもりはないのですが、いちおうの確認としてサマエルの封印状況を見せていただけないでしょうか?」

 

 ハーデスの野郎がサマエルを使用したかどうかは封印されている術式の経過具合を調査すればすぐに割れる。白なら、大昔に施された封印術式だろう。黒なら、最近施された封印術式ということになる。

 

それが確認できれば、この野郎を糾弾できる口実が得られるってことだ。

サーゼクスからの問いにハーデスは嘆息したように見えた。

 

《くだらんな。さっきも言ったが、私は忙しいのだ。そのような疑惑を問われているヒマなどない》

 

ハーデスはそれだけ言い捨てて、この場を去っていこうとする!

 

 この野郎、都合の悪いことはガン無視かよ! 立ち去ろうとするハーデスを追いかけようとする俺をサーゼクスが手で制す。

 

「わかりました。それを問うのはやめましょう。しかし、ハーデスさまに疑いの目が向けられているのは事実。ここはひとつ、こうしませんか? 冥界での魔獣騒動が収まるまで、私たちと共にこの祭儀場にいてもらいたいのです」

 

 サーゼクスはこの場にハーデスを繋ぎ止める案を申し出た。ハーデスが冥界の危機に横やりを入れないよう、事件が収まるまで魔王自らここで監視をするという案だ。

 

これは、最終手段だ。というよりもおそらくそうなるであろうことは事前に予測はできてはいたが。

 

俺は巨大魔獣を全部殲滅するまでハーデスを神殿ごと結界で覆う案も検討したんだがな。サーゼクスは話し合いの場をいちおう用意したいと強く訴えかけてきた。

 

我慢強い男、というよりは被害を最小限に留めたいサーゼクス生来のやさしさがそうさせたのだろう。

 

ハーデスは足を止めて、その場で振り返る。

 

《おもしろいことを口にするな、若造。そうだな……。これはどうだろう。――お主が真の姿を見せるというのなら、考えてやらんでもないが》

 

 ――っ。俺はハーデスのその注文に一瞬言葉を失う。……そう来たか、このクソ野郎。

 

《噂にな、聞いておるからな。サーゼクスという悪魔が何故『ルシファー』を冠するに至ったか。それは『悪魔』という存在を逸しているがゆえだと》

 

 …………。

 

 一瞬の静寂。それを裂くようにサーゼクスがうなずく。

 

「――いいでしょう。それであなたがここに留まってくださるのならば安いものだ。ただし、身近の者たちは離れさせたほうがいい。――確実に消滅してしまう」

 

 ……本気でやるつもりか、サーゼクス。

 

 見守る俺とデュリオの前でサーゼクスは――身体が紅く紅く滅びの魔力で染め上っていった。

 

 そうして現出したのは――人型に浮かび上がる滅びのオーラ。その滅びの化身となったサーゼクスの周囲はそのオーラによって、塵も遺さず消滅した。

 

『この状態になると、私の意志に関係なく滅びの魔力が周囲に広がっていく。特定の結界か、フィールドを用意しなければすべてのものを無に帰してしまう。――この神殿が強固で幸いでした。どうやら、ここはまだ保つようだ』

 

 滅びの化身の口調はサーゼクスそのもの。これがサーゼクスの真の正体か……。

 

 以前、グレモリー現当主から聞いたことがある。サーゼクスは悪魔の突然変異体……いや、最早悪魔と呼んでいいかもわからないような存在だと。さすが、アジュカ・ベルゼブブと並ぶ現悪魔世界のたった二人のみの超越者。その実力は嘘ではないということか。

 

そう、それがサーゼクス・ルシファーという男。前魔王政府への革命が成功したのも当然だ。

 

『これでご満足いただけただろうか、ハーデス殿』

 

サーゼクスの言葉にハーデスは不敵な笑いを漏らす。

 

《ファファファ、バケモノめが。なるほど、前ルシファーも遥かに超越した存在だ。魔王というカテゴリーすら遺脱するものだ。いや、悪魔ですらあるのか疑わしいほどの力を感じる―――お主は何なのだ?》

 

『私が知りたいぐらいですよ。突然変異なのは確かなのですけどね。――とちらにしてもいまの私なら、あなたを消滅できます』

 

《ファファファ、冗談には聞こえない、か。この場で争えば確実に冥府が消し去るな》

 

ああ、いまのサーゼクスなら俺も冗談には思えないぜ。嬉しい誤算だ。最悪の場合ら俺たちでこのハーデスを力尽くでも止めるつもりだったが、いまのサーゼクスのパワーなら余裕で対応できる。

 

ったくよ、イッセー、リアス、おまえらの兄貴はとんでもねぇよ!

 

サーゼクスを見据えるハーデスのもとに物陰から死神が一名現れた。死神はハーデスに何かを耳打ちしているようだっだ。

 

 ハーデスが祭壇に設置されてある載火台の炎に手を向けると、炎にとある連中が死神を相手に大暴れしている様子が映しだされた。

 

『おらおらおら! 俺っちの棒にどこまで耐えられるんでぃ、死神さんよ!』

 

 ヴァーリチームだ。冥府に現れて、死神どもを相手に抗争を開始しやがったようだ。予想はしていたさ。あいつらがやられっぱなしなわけがない。

 

 ヴァーリの姿は見えない。……奴のことだ、何か企んでいるんだろう。

 

《……貴様の仕業か、カラスの首領よ》

 

ハーデスが最高に不機嫌な声音でそう訊いてくる。

 

ああ、それだよ、それ。俺が見たかったのはおまえのそういうところだ。俺は堪えきれずに嫌みに満ちた笑みを浮かべてこう言ってやった。

 

「さあ、知らね」

 

《…………ッッ!》

 

ハーデスが体にまとうオーラの質が激情の色となった。

 

あーあ、随分とお怒りのご様子で。万全のヴァーリチームを舐めると痛い目に遭うぜ、骸骨さまよ。あいつらはいままで各勢力の追撃部隊をすべて退けたバケモノ揃いなんだからよ。

 

「死神を総動員しなければ白龍皇の一派は仕留められないでしょうな。それはあなたがここで指揮でもしないとダメでしょうねぇ」

 

 これでハーデスが冥界の危機にに横槍を入れられなくなったのは確定だ。冥府でヴァーリチームが暴れ回って、サーゼクスまで本気になっているのだから、冥界への嫌がらせどころじゃない。

 

俺の意見にサーゼクスが同意する。

 

『ええ、ですから、あなたにはここに留まってもらうしかないのですよ』

 

迫力と緊張に満ちた空間でサーゼクスは指をいっぽんだけ立てた。

 

『ひとつだけ。これはあくまで私的なものです。ですが、あえて言わせていただこう』

 

 滅びの化身は憎悪に満ちた眼光で冥府の神を鋭く睨めつける。視線を向けられていなくともこの場にいるだけで全身が凍りつきそうなほどの敵意――。

 

『冥府の神ハーデスよ。我が妹リアスと我が義弟兵藤一誠に向けた悪意、万死に値する。この場で立ち合う状況となったときは覚悟していただこう。――私は一切の手加減も躊躇も捨てて貴殿をこの世から滅ぼし尽くす』

 

ハーデスがただひとつミスをしたとすれば――それはこの男を激怒させたことだ。

 

いや、ふたつのミスか。俺も光の槍を手元に出現させる。

 

「骸骨神さまよ、俺もいちおうキレてるってこと、忘れないでくれ。まあ、個人的な恨みなんだがな、それでもいちおうのことを物申しておくぜ? ――俺の教え子どもを泣かすんじゃねぇよ……ッ!」

 

 俺とサーゼクスの敵意を真っ正面から存分に受けてもこのハーデスは微塵も気配を変えることなどなかった。

 

ま、これでハーデスの件はクリアあだ。若手悪魔ども、それに光輝たちを含めた地球連邦軍の奴らもあとは任せるぜ?

 

―――それとよ。

 

イッセー、そろそろ帰ってこいや。いい場面を全部取られちまうぜ?

 

――――――――――――――――――――――

 

「ふぉっほっほっほ。随分とやられておるようじゃのぉ。ちまちまと姑息な真似をするからじゃ。これを期にその性格を直すことじゃな。ハーデスの坊主よ」

 

俺はハーデスを抑えたことに安堵していると、突然別の声が聞こえてきた。隣のサーゼクスも気づいていなかったのかその声の主の方へと視線を向ける。

 

そこには、甚平を着たガタイのいい男がいた。しかし、顔には面をしており、狂言面の福の神の面をしていた。

 

《……おまえは何者だ? どうやってここへ来た。この我に気づかれずにどうやって冥府の神殿へと侵入したのだ》

 

ハーデスも気づいていなかったらしくその虚無の瞳には警戒のオーラを出していた。

 

「ほほほ。なぁ〜に、そんなに警戒するでないわ。警戒したところでオヌシらにどうこうできんのじゃから。このワシに気づかぬ時点でオヌシらのつみじゃよ。それにハーデスの坊主よ。ワシはお主に話をしに来たのじゃ。だからいい加減そのオーラを消せ、鬱陶しい」

 

爺さんのような言葉遣いの男がそう言い、腕を横に振った瞬間、音が消えた。……文字通り、ありとあらゆるモノが消えたのだ。ハーデスのオーラも、死神のかまも、俺の光の槍も、サーゼクスの体に纏っていた滅びの魔力でさえも……。

 

《……この力、貴殿は…まさか―――》

 

すると、その現象に驚いていたハーデスが何かを確信したかのような雰囲気を出していた。

 

「ほっほっほ! やっと思い出したようじゃのぉ。じゃがまぁ、そんなことは正直どうでもいいのじゃよ。ワシの目的はただ、お主に"挨拶"をしに来た程度じゃからな」

 

その男は一息すると、ハーデスを見る。

 

「お主には、我が孫達が随分と世話になった。孫達はオヌシのせいでいまも冥界にて世界のために戦っておる。それと、一番末っ子の孫に関しては、友人の悪魔の小僧と一緒にいまも"次元の狭間"にいるのじゃよ。主の使わしたサマエルのせいでのぉ。……じゃから、ワシからもひとつ忠告しといてやろう。」

 

すると、突然、その男が光だし俺たちは思わず目をつむる。光はスグにやみ男の方を見ると、そこにいたのは…………

 

黒くゴツイ何かだった。全身がゴツゴツしており、太い両腕にはそれぞれ鋭く大きい刃が付いている。胸には赤いV字のような物が付いていて、背中には丸い何かを付けていた。

 

《やはり、『難攻不落の覇王』だったか》

 

『難攻不落の覇王』?なんだそりゃ?

 

『ほっほっほ。この鎧を着るのも随分と久しいな。最後にいつ着たのか忘れたわい。……まぁ、そんなことはおいといてだ』

 

全身鎧の男はハーデスに視線を向ける。

『二度と、今回と同じことを起こすな。ましてやワシの大切な孫に手を出したことを後悔するがよい。……次、ワシの孫達に手を出してみよ…。その身にその魂がこの世から消し去るまで、貴様を徹底的に破壊し燃やし尽してやる。ワシのこの『ZERO』の力でな』

 

《―――ッッ!?》

 

その暴力的な力に俺たちは戦慄した。サーゼクスのさっきの滅びの魔力の化身よりも明らかに暴力的な力に、俺たちは恐れを成した。ハーデスの野郎はそれを直に受けているのか、いままで変えなかった表情が恐れを成していた。

 

『ふん。ただの骸骨風情が。このワシに喧嘩を売るからこうなるのじゃ。………次は、正しい選択をすることをオススメするぞ? ハーデスよ』

 

その男は踵を返して、『じゃぁの』といいながら帰ろうとしたので、俺はその男を止めた。

 

『なんじゃ? カラスの坊主よ。ワシに何ようか?』

 

「……あんたはいったい何者だ? それにその姿、その力はいったいなんだ。あんたは人間なのか?」

 

俺の問にその男は考えるような仕草をし、言葉を発した。

 

『それはいずれ分かることよ。いまはまだ、その時ではない。じゃが、スグにまた会えるじゃろう。その時にワシの全てを話そうではないか』

 

……それとじゃ。と話を続ける男。

 

『ワシの孫達が随分と世話になったの。そこの魔王の小僧も孫が世話になっておる。感謝しておるぞ……では、ワシはそろそろ戻るとしよう。ワシのいるべき"世界"にのぉ』

 

「待ってくれ! あんたの名前だけでも教えてくれねぇか? それも、また次あったときなのか?」

 

『……ふむ。そうじゃな。それぐらいなら構わんぞ』

 

男は俺たちの方を振り返って言葉を発した。

 

『ワシの名は"姫神 幻夜(ヒメガミ ゲンヤ)"。人はワシの事を『原初の魔神(マジンガーゼロ)』と呼んでおる。……質問はそれだけじゃな?』

 

「ああ。引き止めてすまない」

 

『ほっほっほ。なに、気にすることなどないわ。ではな、また会おうぞ』

 

男はその言葉を最後に消えた。………まるで、最初ッからいなかったかのように。




ちなみに、原初の魔神(マジンガーゼロ)のモデルは最新のスパロボ大戦で出てくる、マジンガーZEROです! わからない人は調べて見てね!


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