ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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本当に遅れて誠にすみませんでしたァァァァァァァ!!!!

前にも話したとおり、アホして階段から落っこちるという馬鹿な事故をしてしまって、入院してました。はい。

本当に、皆さんも寝ぼけて階段降りる時は注意してくださいね? 体験談からお伝えします。

※ちなみに今回はカオス回です!注意して下さいませ!

それでは気を改めまして、どうぞ、ゆっくりしていってね!


7話 禍の団(カオス・ブリゲード)VS魔法少女☆四拳士(カオス・ブレイク)

―無 side―

 

光輝たちが戦かい『超獣鬼(ジャバウォック)』が冥界に放たれたあの日から幾日が過ぎた。今も尚、『超獣鬼(ジャバウォック)』を筆頭に旧魔王派の残党が冥界の街を村を、容赦なく襲っている。

 

そんな彼らと地球連邦軍の面々は戦い続けている。

 

そして、ここは、その地球連邦軍の要とも言うべき部隊。地球連邦軍 総司令官 結城光輝 率いる特攻部隊(超装甲・超武装)である。

 

ちなみに超武装とは、単純に光輝の面白半分で作られた頭のおかしい性能を持つフルアーマー式の戦闘スーツのことである。……どれぐらい可笑しいかというと、5歳児のなんも力も、その戦う才能すらないただの子供が、素手で上級のドラゴンを遅くても3分以内でぶっ倒せるほど身体能力等の力を上げる事が出来るのだ。

 

その代わり、そのスーツを脱いだ次の日には必ず筋肉痛になる。それも、想像を絶する痛みと痺れが走るのだとか……

 

 

超装甲とは、これも光輝の気まぐれと、結界が最も得意な結城翼の力、さらにレイジとナツルの『精霊魔法』によって作られた、世界最強のドラゴンとも言われる黙示録の赤き龍『赤龍神帝 グレートレッド』の本気の一撃すら耐え抜く、馬鹿げた防御力を持つTシャツのことである。もう一度いおう、"Tシャツ"のことである。

ちなみにこのTシャツは、同じ素材と結界術を編み込まれたパンツとセットである。しかも、普通のパンツとTシャツの重さなので地球連邦軍内やその家族の中で重宝されている程、大変人気のあるTシャツと下着である。

 

 

『おい! 全員無事か? けが人は、重症を負ってる負傷者はいないか!?』

 

『うおおおお! 滾ってきたぞ!』

 

『○□$ヾ□|▽△♪@<<@#○§/<◆?』

 

『何言ってんのかわからんぞ』

 

『ヒャッハーー!!汚物は消毒だァァァァ!!!!』

 

『弾幕薄いよ、何やってんの!』

 

『また、つまらぬものを切ってしまった……』

 

「くらいやがれ! 超必殺 飛鳥文化アタァァァァァァァク!!!!」

 

『ぎゃぁぁぁぁ!?』

 

『な、なんだコイツら……強ぇ!?』

 

『ひ、ひぃぃぃ!? 人間じゃねぇ! コイツら本当に人間かよ!! 人間の皮を被った何かじゃねぇのかよ!?』

 

『……あれ? なんかブ〇イ艦長いなかった? あと石川さん』

 

『知らん!貴様は何を訳の分からないことを言ってるんだ!今はそんなことよりも大事なことがあるだろうが!』

 

『や、やばい。に、逃げるぞお前ら!!』

 

『ごふぅ!!?』

 

……………………………………そこは、カオスだった。

 

何かを叫びながら火炎放射を撃ちまくるモヒカンの男

両手づつにガトリング砲――それもM61バルカンを持ち、腰にはM134が2門。さらに両肩にまるでウ〇ーマ〇ンの様なロボットの様な感じの機械的なガトリング砲が付いていた ザ・ガトリング男と言ったほうがいい謎の全身武器男

仕込み刀を振り回しながらバッタバッタと容赦なく切っている坊主の男――いや、漢。

何故か、空中でまるで前転でもするかのように、膝を抱えて高速回転しながら旧魔王派の悪魔達を轢き殺しているスト〇イのリ〇ウの様な柔道着を着ている、結城光輝がいた。

 

「な、なんなんだ、お前達は、何故我々の邪魔をする!」

 

すると1人の悪魔が問う。

 

「……む? そんなもの聞かなくてもわかるだろう。俺達はこの星、地球を守る地球連邦軍だ。ここ冥界も地球の中にある大切な場所。ましてや、俺達は地球を守ると同時に力のない民を守る役目もあるんだ。だからこそ、なにも関係ない民が危険に晒されているというのに、俺達が動かないわけがないだろう?」

 

光輝が何を当たり前の事をと、言いたげな目で悪魔を見ながらそう言った。

 

「くっ、だがアホは貴様らだ。貴様がこうして呑気に話してくれたおかげで時間が稼げた、ここに俺達の仲間達がくる! そう、我らの本隊……そのうちの5万もなぁ!! 確かに個々では倒せまい……しかし、あっとうてき物量で押せばいい話よ!!

さぁ、くるぞ! 我らが本隊がな!」

 

すると、眩い大きな魔法陣からゾロゾロのかなりの数の悪魔たちが現れる。光輝と近くで戦うレイジの部隊を合わせて約1万。そして、旧魔王派の連中、先ほどまで戦っていた者と増援できた者を合わせて約6万。最早、圧倒的数すぎてどうしようもない。

 

しかし、その様な圧倒的数にもかかわらず、光輝とレイジの2人は至って冷静だった。

 

「よう、光輝。どうする?この数。流石に分が悪いな」

 

「ふ、そうだな。こちらは1万に対して敵は約6万。最早笑えない戦力だ」

 

「まぁ、ただ数を集めただけの6万と、鍛えに鍛えた戦士が1万とじゃぁ、個々の能力では勝てるが、それでもやはり数で苦戦するだろうな」

 

「だな。……ならば話は簡単だ。それ程と"同じ戦力"を呼び出せばいい事よ」

 

「………ほう。ならば"アイツ"らを?」

 

「ああ、勿論だ。レイジもツバサからあの子らを渡されているのだろう?」

 

「なんだ、知ってたのか」

 

「ふん、何年お前達の長男をやっているの思っているんだ?これぐらい見抜けなくて何が家族だ」

 

「くっくっくっ、流石は我らがご長男さま話が早くて」

 

「さあ、無駄話はここまで……まずは各部隊を戦前から撤退させるぞ? 流石に俺達が今から呼び出す奴らはおっかないからな。いろんな意味で」

 

「そうだな…………よし、各部隊に次ぐ! わが結城レイジと、総司令官 結城光輝の名に従い即時に戦前から撤退せよ! 繰り返す、戦前から撤退せよ!!」

 

レイジが戦場にある映像モニターにてそう叫ぶと、戦場に透明の映像が映し出され各部隊の小隊長にはさらにインカムで連絡がくる。

 

最初は、圧倒的数の増援が来たことで逃げるのかと思い異論を唱えようとした部隊班たちだったが、その次の一言で思考を停止させる。

 

「これにより、"カオスブレイク"を発動させる! もう一度言う、今からカオスブレイクを発動させる! 戦場に残るのは勝手だが、それで"どうなっても"責任は取らん! さあ、それが嫌なら即座に戦前から撤退せよ! もう二度は言わんぞ? いいな! これにより、私と光輝は召喚に力を入れるため通信は切る。通信が切れてから3分以内に戦場から撤退することをオススメする。以上だ。お前達の武運を祈る―――」

 

ブツン……そうして、映像は途切れる。映像が途切れてから各部隊は思考を停止させていたが、いち早く覚醒した小隊長たちが、自分の部隊員を覚醒させいち早く撤退するよう呼びかける。そして各部隊の部隊員たちは各判断で急いで撤退するよう連絡が飛び交っていた。……どうやら、余程そのカオスブレイク作戦が恐ろしいようだ。部隊員たちの表情はまるでトラウマを抱えているような表情を浮かべている者もいれば、逆にとても嬉しそうな表情をしている"男"達もいた。

 

そんな彼らが撤退するようすを見ながら最初は怪しみながらも、恐怖しながら撤退する様子に自分たちに恐れを成したのだと勘違いした悪魔達は嘲笑い地球連邦軍を馬鹿にする。 しかし、当の本人達はそんな事に構ってられるかというほど焦っていたのだった。

 

――その頃、光輝とレイジの2人は

 

「よし、俺はアッチで召喚をする。おい、龍介…いや、"ミルたん"。手伝え」

 

「了解しま―――いえ、わかった二ョ!」

 

光輝の隣にいたピチピチのスーツの漢が突然光ったと思えば、今度はピチピチスーツからピチピチの"魔法少女の衣装"へと変わった。……先に言おう。こんな魔法少女がいてたまるか。

 

「……相変わらずおかしな格好だな。まぁ、俺が今から召喚する奴らもおかしいっちゃおかしいがな。主に狂気的な意味で」

 

「それはお互い様だよ。さて、まずは俺からだな」

 

そう言うと、光輝は両腕を水平に上げ呪文を唱える。

 

「我は姫神、我は結城、我が名の元に歴戦の戦士達よ、我の声を聞きたまえ、我の思いを救いたまえ。我は結城の名を持つ者なり。さあ、今この時を持ってその偉大なる姿を見せよ!!

超天使 ハプシエェェェル!!!!」

 

カッ!――ドオオオオオオオオオ!!!!

 

光輝の目の前に魔法陣が形成されたかと思えば、ピンクの光の柱が巻き上がる。

 

すると、奇妙な音楽がどこからとも無く流れ出した。

 

デンデンデンデンデンデンデンデンデンデン……

 

ハぁッ………ハぁ〜アぁ〜

 

デンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデン……

 

ハぁッハァ〜アぁ〜アぁアぁ〜

 

デンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデン……

 

ハぁッ…………ハアぁ〜〜

 

デンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデン……

 

「LOVE&PEACE!!」

 

デンデンデンデンデンデンデンデン……

 

「それがぁ〜私のぉ〜ポ〜リぃシイ〜」

 

……なんと、中からとんでもない"モノ"が出てきた。

 

天使の様な羽と輪っかはあるが、なによりその姿が奇妙だ。てか、本当に天使なのかも分からない。ピチピチタイツの様なものに、肩まであるガーターベルトの様なもの、ほぼ裸に近い変態衣装を纏ったムキムキのオッサンである。

 

「うわぁ―……久しぶりにハプシエル見たよ。相変わらずすげーな。いろんな意味で」

 

「ああ、そうだな」

 

「ん?何を見てるんだ?」

 

「あいつのプロフィールみたいなものだよ。ほれ」

 

「ほほ〜。どれどれ……」

 

光輝からレイジに渡された紙に書いてあるのは……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【名前】ハプシエル

【属性】天使

【大きさ】筋肉ムキムキ中年男性

【攻撃力】惑星破壊の2000万倍以上の膂力。拳に魔力を付加

【防御力】宇宙生存。不老不死。不変不滅。

精神耐性×2

     物理防御:現代兵器で無傷。光輝と戦い無傷

     本体防御:単一宇宙+2αが破壊されない限り活動可能。歴史干渉無効(翼が歴史から消そうとしたが失敗)。

     力場防御:惑星破壊の2億倍で無傷。魂攻撃に耐性有り。

【素早さ】反応・戦闘速度は100mからの光速対応以上。移動速度は達人並み。

【特殊能力】人外やロボットにも効く精神攻撃×2のディープキス。

※ハプシエルにディープキスをされた者は不快感で気絶したり精神崩壊したりする。キスの精神攻撃は人間だけでなく魔族などの人外、ロボットにも有効。肉体の持たない幽体の霊的存在や精神的存在にも効果あり。

※キスで1000年もの間 怨霊として動いていた地縛霊が一瞬にして成仏した。泣きながら翼に成仏してくれと頼み、成仏した際はとても清々しいほどの爽やかな顔をしていたという……

     ・10人に分身できる

     ・物理的には再生可能

     ・魂魄の状態(物理無効・不可視)になり人間などの高等生物に憑依できる※魔力を用いて魂魄の状態から肉体を組成し、それに憑依することで物理的な状態に戻れる

      魂魄のみの状態では物理無効で不可視になっている

      任意で肉体から魂魄を出せる。人間などの高等生物になら憑依して肉体を乗っ取ることもできる

【戦法】分身して攻撃

【長所】ある意味で最強

【短所】存在が迷惑

【戦法】分身して攻撃

【備考】

ハプシエル自身は正真正銘の天使であり、博愛主義者であり、平和主義者であり、善意の塊である。

しかし彼はバイセクシャルであり、マゾであり、目に付いた相手全員に抱擁とディープキスをする。

たとえ自分を殺しにきた相手でもキスマークまみれにするほど。更に人の話を聞かないので説得も効かない。

姿を見たと思ったら気づかれないうちに全力でその場から逃げられたし……もしも、気づかれ遭遇した場合――――諦めろ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「お、おう」

 

「……な? 凄いだろ? いろいろと」

 

「ああ、凄いわ。いろいろと……ん?そういえば他の2人は?」

 

「ん? ああ、そこにいるぞ。おい、プリズナーに厚志こい!」

 

すると、またごつい漢が2人出てきた。1人はボディービルダーの様な体格と日に焼けた肌色の漢。もう1人はしま模様の囚人服の様な服をきたケツ顎の髪がモジャモジャ漢。

 

光輝の背後には、光輝に負けずとも劣らない肉体を持った謎の四人の漢達がいた。

 

「……うわー。なにこれぇ…。カオス過ぎるメンバーダナー」

 

レイジが思わず棒読みになるほどの、圧倒的な雰囲気を誇る四人だった。

 

「くくく。これぞ、我が部隊の四人の親衛隊。四拳士だからな!」

 

ハハハ!と楽しそうに笑っている光輝。そんな光輝をレイジはウザそうに見ている。

 

「こっちからしたら、ゴツくて変な衣装のオッサンたちが四人もいたら恐怖でしかないけどな。……しかも、戦闘服なら尚更な」

 

どこか暗い顔をするレイジ。そんなレイジをお構い無しに光輝は4人に話を進める。

 

「いまからあそこにいる蝙蝠どもを叩き落としてくれ。なに、生死は問わない。好きなように暴れろ、"本気"でな」

 

光輝のその一言によってニヤリと笑う男達。そして、その男達は歩みを悪魔の方へと進めていくのだった。

 

「そんじゃま、俺も召喚しますかね」

 

どこか楽しそうな光輝にレイジも楽しくなってきて、すこしハッチャケようかと思うのだった。

 

―side out―

 

―悪魔(旧魔王派) side―

 

俺は悪魔だ。俺はどの種族よりも偉い旧世代の古き魔王の駒を受け継ぐ眷属の血を受け継いだゆうしょ正しい誇り高き悪魔だ!

 

そんな俺達はいまの不抜けた冥界とそれに満足している新魔王派の悪魔どもに報いを受けさせるため俺達は冥界を襲撃した。

 

そして、俺のいる団体はその悪魔達に力を貸している地球連邦軍という人間たち、その人間に悪魔の力を見せつけるため、滅ぼすために選ばれた部隊の1人だ。

 

最初は増援なしで戦っていたが、相手が思ってた以上にやるため増援を呼ぶ。相手は1万に対してこちらは合わせて6万。相手の倍以上の数によって一人残さず殺せると思った。……いや、思っていたんだ。

 

最初は奴らが光ったかと思えば次々と数を減らしていく。一瞬何をしているのかわからなかったが逃げているんだとわかれば最早笑いしか起きなかった。所詮は人間、力無き弱異種族。我ら至高の悪魔に勝てるはずがないんだと。次々に馬鹿にして言った。俺も最初はそう思った。でも、よく奴らの顔を見ると、なにか"別の何か"に怯えているようだった。無論、それに気づいたのは俺だけじゃない。回りの何人かも気づいたようだ。しかし、ほとんど全員は怖気付いて逃げているんだと、そう思っているのか歓喜や罵倒をあびせていたため、俺達もあの違和感は気のせいだと思いだして罵倒しようとした……

 

…………そう、あのバケモノがくるまでは。

 

ピカッ!

 

そんな効果音と共にまばゆい光が俺達の視界を奪う。突然の

 

デンデンデンデンデンデンデンデンデンデン……

 

ハぁッ………ハぁ〜アぁ〜

 

デンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデン……

 

ハぁッハァ〜アぁ〜アぁアぁ〜

 

デンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデン……

 

ハぁッ…………ハアぁ〜〜

 

デンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデンデン……

 

「LOVE&PEACE!!」

 

デンデンデンデンデンデンデンデン……

 

「それがぁ〜私のぉ〜ポ〜リぃシイ〜」

 

『ギャアアアアアアア!!!?』

 

……なんか、中からとんでもない奴が出てきた。

 

何だあれは、何だあれは!? 天使か?天使なのか! あんなの天使の中にいたか? いやもしかしたら、天使が我々の技術によって作った悪魔の駒に似た機能のカードによって転生した奴か? なら天使の階級を示す羽が二対四枚しかないのも頷ける。その前に奴は天使かどうかもわからない。いや、だが天使の羽と輪っかがある時点で奴は天s―――

 

「まぁ、キュートな蝙蝠ちゃんんんん♪」

 

ムキムキ! ググググ!

 

とてもいい笑顔でマッスルポーズ――モストマスキュラーをやるナニカ

 

「やぁ……なんてキュートなのかしら!」

 

サイドトライセップスをやりながら次々とポーズを決める男

 

「ああん♡吾輩、もう堪んなぁい!」

 

今度は腕を頭の後ろで組み、腹を出しながらくねくねしだすナニカ………………

 

―――あんな天使がいてたまるか!?

 

「ハプシエル、そこまでにするにょ!」

 

すると、俺達の後方からまた別の声が聞こえる。後ろを見るとそこには……

 

 

……魔法漢女がいた。比喩でもなく漢字違いでもない。あれは間違いなく魔法漢女だ。

 

たしか、あの衣装は人間界の"アニメ"と言うやつの魔法少女のシリーズアニメの主人公の衣装だったはずだ。我が友がハマっていたものだな。……私もハマっていた。最近は忙しすぎて見ていないがな。また、見たいものだ。確か、あの衣装は現、レヴィアタンのセラフォルーが着ているものでもあるな。……あのようにピチピチではないが。

 

……だが、それよりも、奴から凄まじい波動を感じる…。これが、闘気というヤツなのか!?

 

「な、なんだあれは……猫又か?」

 

「い、いやトロールか何かだろう。それにあれが噂に聞く地球連邦軍の……」

 

「なに!? 奴があの伝説の!」

 

「ああ、間違いない。ベルズ様の部隊の生き残りが残した報告書に書いてあった"モンスター"だろう」

 

「そうか、奴が、あの……」

 

どうやら目の前にいる奴が、旧魔王派の俺達の中で噂になっている『血濡れの破壊猫又』なのだろう。何故このような謎の名前なのか? 理由は至ってシンプルだ。奇妙な衣装に身を包み、頭部からは猫の様な耳のようなものが生えているピンクの漢(モンスター)が地球連邦軍にいると……そう聞いた。奴は我々の策略をいつも破壊し、奴の通った場所はいつも我々の同士の血で出来ている。血まみれたバケモノがいると聞いていたが、奴がやはりそうなのだろう。一致するものが多すぎて笑えないな。

 

そんな静寂な空気の中、カツンと音がして全員がそちらを向いた。

 

「ヒッ!?」

 

「クリュー!! 離れたらダメ!」

 

すると、そこには姉弟らしき人影があった。恐らく我々に見つからないよう逃げる途中、弟の方がコンクリートの破片を蹴り飛ばして躓いてしまい見つかったパターンだろう。

 

「こんな場所にいるのが運の尽きよ!死ね!!」

 

「あの偽物の魔王の下につくものは皆殺しだァァァ!!」

 

「その命置いていけ!」

 

すると、姉弟の近くにいた者達がいち早く2人に襲いかかる。天使らしき者に魔法漢女はかなり距離が離れ我々を挟んだ先にいるため到底間に合わない。あの姉弟が死んだと思ったその時―――

 

グオオオォオオォォォオオオオオオオオ!!!

 

「「「ひッ!?」」」

 

ビリ…ビリ…ビリ……!!

 

何者かが突然出てきたと思えば凄まじい咆哮と威圧によってそれは阻止された。いったいなんだ!? なにかバケモノがきたのか!!

 

「なんかえらい事になってるねぇー、大丈夫かい?」

 

すると、そこにいたのはただの浅黒い男―いや、漢だった。

 

「あ、はい。た、助けてくださりありがとうございます」

 

「ありがとう! 筋肉のおっちゃん!」

 

「ハハハ! どうってことは無いよ、それが僕の仕事だからね」

 

ニコやかな笑を浮かばながら楽しそうに言う男。

 

そして、そんな2人の姉弟を襲おうとした3人は

 

『なんだ……。人間………か?』

 

『…だよな?』

 

『ふ…踏み潰されるかと思った……

…………なんという迫力』

 

そう言いながらビクビクしていた。

 

「無事でよかったわ、2人とも」

 

すると、男の後ろからまた別の人物が出てきた。今度は囚人服の様な衣装のケツ顎モジャ頭の奴だ。

 

「あ、あなたは?」

 

「皆のヒーロー! ぷりぷりプリズナーだ。冥界のピンチだと聞いて駆けつけてきた!」

 

「私の名前は高田厚志。35歳でボディービルダーをやっているよ」

 

どうやら一般人と逸般人だったようだ。

 

「さて、君たちはここは離れた方がいい。あそこに私たちの仲間達がいるから行っておいで」

 

「あ、ありがとうございます! ありがとうございます! ほら、いくよクリュー」

 

「うん、お姉ちゃん! ありがとう! 筋肉のおっちゃんにケツ顎のおっちゃん!」

 

そう言って2人は魔法陣で消えていった。残ったのは先の2人と、未だジッとしている天使と魔法漢女の4人だ。

 

「そろったにょ。それじゃ、みんな変身するにょ!!」

 

はっ? 変身?

 

「マジカルトライアアアアアンス!!」

 

フワッ…と、高田厚志の回りに天使の羽の様な白い羽毛が舞い上がる。

 

ギチッ フワッ ビクビク! キュピン キラッ☆ ポンッ

 

「魔法少女ミルキー☆スパイラル! 推!!参!!!」

 

すると、筋肉のオッサンが魔法少女の衣装を………………って

 

『全然少女じゃねえええええええ!!!?』

 

思わず全員で叫んでしまった。

 

てか、こいつも魔法漢女の1人かよ!? ―――はっ!?ま、まさか奴も!?

 

俺は囚人服のケツ顎の方へと視線を向けると……

 

「オオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

するとミチミチと身体が膨れ上がり……

 

 

「覚悟しな! 変☆身!!」

 

バリバリバリ!

 

「ぷりぷりプリズナー! エンジェル☆スタイル!」

 

う……肉の膨張によって服が裂けて全裸になった。

 

「(どう見ても天使ではない……というか人間じゃない。というかもう見たくない。帰るか)」

 

俺は思わずそう思ってしまったのだった。

 

「エンジェル☆スタイルの俺を見て生きて帰った者はいない」

 

ポーズをとりながらこちらを指さす全裸。

 

「(……なら、早く帰ろう)」

 

俺はもう、帰りたかった。……てか、帰ろうとしたら止められた。解せぬ。

 

 

「「我ら」」

 

「「四人合わせて」」

 

「「「「魔法少女 四拳士☆プディギュア!」」」」

 

……魔法少女プディギュア。なんだその国民的少女アニメ、プ〇リ〇アみたいな名前は

 

……それにしても天使モドキ×2(半裸と全裸)と魔法漢女×2か

 

「醜いな」

 

思わずボソッと口から出てしまう。うん。それ程醜いのだ。ガチムチ漢の姿なんぞ誰が喜んで見ようか。同じ四人を見るなら、これまた同じ地球連邦軍それも幹部クラスの結城四姉妹のを見たいな。うん。特に、あんな紛い物の漢の娘ではなく本物の男の娘である、結城四姉妹の末っ子、結城翼ちゃんのを見たいぞ!!

ぶっちゃけ、私は高貴な血筋をもっても、私自身はどうでもいいし、正直こんなどうでもいい事より日本のアニメを見ながらのんびりと好きなように過したいのだ!

しかし、アニメを見たり趣味に没頭するには金がいる。悪魔の資金は人間界で裏取引きさえすれば世界各国の金に出来る! 悪魔の世界で100円しか価値のない銅貨でも、日本円にすると約1000円にも価値が跳ね上がるのだ! こんなうまい話がないと思い、ここの旧魔王派にいるだけさ。なんせ、普通に働くよりかは稼げるんでな!

しかし、最近は負け戦ばかりでもう旧魔王の血を受け継いだ人達は1人も居ない。なのにも関わらず、このアホどもはいまだ夢ばかり見ているのだ。現実を見ろ現実を!……はぁ、転職したいものだな。

 

……む? そう言えば、結城翼と地球連邦軍で思い出したが――彼女のファンクラブでは普通の写真からエロえろな写真・それにオリジナルで作った非公式のファンクラブ内限定の結城翼関連の商品。つまりそういうヤラシイ物も合法的に裏取り引きされているそうだったな。―――よし。俺、この仕事辞めて地球連邦軍に転職しよう。そうしよう!

 

……確か、あの部隊――それも結城翼ちゃんのいる特殊部隊特別調査班のファンクラブ兼部隊員メンバーに入るには秘密の合言葉が入り、それを言うと試験無しで入れると。しかし毎回変わるんだったな……たしか今回の合言葉は、『ツバサちゃんは天使DAZE☆』。これを恥ずかしがらずポーズと一緒にイラストの写真通りにやればいいんだったな。ポーズは1mmもズレてはダメだったな確か。よし、毎日暇さえあれば練習している私にスキはない!……はずだ!

……と、コホン。いまは目の前の事に集中しなければいけないな。気づけば戦争になっていたなんてボク知ラナイ。

 

「エンジェル☆ラッシュ!」

 

ボボボボボボボボボ!!!!

 

『みんなよけ――ごふっ!?』

 

『あべしっ!』

 

『あべびぼるびばまじがねゃまだながざべぼじげぎあめりゆにてぼぢぼぶふぅ!?』

 

『ごブッ……つ、強ぇ…ガクッ』

 

『あ、兄貴ぃぃぃ』

 

 

 

「ラブテンプテーション」

 

ビビビビビ――

 

『う! 身体が!』

 

『ぐおお! 身体が、動かねぇ……!?』

 

『ど、どうなってやがる!』

 

「あなた達に幸あれ〜♡」

 

『ヒィィ!? こ、こっち来るなぁ!!』

 

ブチュゥゥゥゥゥゥゥゥ―――ギュポン!

 

『…………』パァァァァ――

 

『て、天に召され――ギャァァァ!?こっち来たぁぁぁぁ!!!』

 

『も、もうお終いだぁぁ…俺達はここで呆気なく死んでいくんだァ……』

 

『き、希望を捨てるんじゃねぇ! ま、まま、まだ、き、き、ききき希望は、ある、あるに、にに、違いない……たぶん!』

 

『もう無理だ。諦めよう…』

 

 

 

「ミルキィィスパイラルゥゥゥボンバァァァ!!!!」

 

ズンっ!!

 

『ゲバっ』『ギャフン』『オゴッ!?』

 

「ミルキースパイラルハリケーン」

 

ズゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!

 

『『『『『ああああああああああああ!』』』』』

 

ずどどどどどどどどどどどど!!!!

 

 

 

『奴だ!奴を狙え! 攻撃してくる前に殺せ!!』

 

『『『『死ねぇえええええええ!!』』』』

 

数千人もの悪魔が一斉に一人を攻撃するが

 

「サイドチェスト!」

 

チュイン!チュイン!!

 

『……は? 無傷、え?』

 

『ば、馬鹿な!? 数千もの魔力を耐えただと!』

 

『本当に人間なのかよアイツ!』

 

「ダブルパイセップス!」

 

ピカー!

 

『ギャぶっ!?』 『ぽひゅンス!』

 

べシャッ!

 

『なんだあいつ!? 乳首からビーム出してきたぞ!!?』

 

『わ、訳わかんねぇ!!』

 

「アドミナブル・アンド・サイ!!」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!

 

「ははははははははははははっ!!」

 

『ギャー!なんだあいつ!何だあいつ!?なんでお腹からビームが出てんだよ!しかも聖なる属性混じってるしよ!?』

 

『あっつ! てか痛てぇ!! あいつ無差別かよ!?』

 

『駒みたいに回転しながらビーム出してんじゃねぇよ!なんだよこの無差別弾幕はよ!!ってこっち来t―――ギャアアアアアアア!?』

 

…………まさにカオスといった場面だった。我々の同志たちが呆気なく殺られていく。1人はただ純粋な物量の拳で潰し、1人は謎の力で動きを止めキスで殺り、1人はふざけた名前の技なのに、威力もふざけている程の圧倒的武力で殺り、1人は圧倒的な数で攻撃したにも関わらず無傷で 挙句の果てには無差別弾幕による攻撃により、悪魔達は呆気なく殺られていった。

 

気づけば6万いた戦士がもう100人もいない。……いつの間にこんなにも減ったのだろうか

 

そして、勝負は呆気なくついた。生き残った100人程の悪魔達は取り押さえられそのまま冥界の牢獄へと転移させられた。因みにだが、ずっと戦に参加せず隅っこで立っていた俺を含めた四人は、捕まえられず。地球連邦軍の特殊部隊特別調査班……つまり、結城翼ちゃんの部隊に所属できた。そして、そこで入隊記念として貰ったツバサちゃんのコスプレ写真の中に、魔王セラフォルー・レヴィアタンと一緒に魔法少女ミルキーのコスプレをしたのがあり、改めて思ったことがある。

 

―――――やっぱり。魔法少女ってこの事だよね。あんな漢女がするもんじゃないな。うん。




今回は第三者視点でお送りしました! そして最後の悪魔さん。もはやモブすら心を変えてしまう日本のアニメと翼ちゃんの誘惑の魔力。おそろしやおそろしや……。

ちなみにですが、最初は2話連続で投稿するつもりでしたが、2話ともデータが消えていたのでもう一度作り直していました。……てか、他の投稿作品の次の話を書いたデータも一緒に消し飛んでたので、既に意気消沈の三元新でございまする。
あぁ、苦労の結晶が呆気なく……orz

まあ、次の投稿はもう作成中ですので早くて明日、遅くても明後日には投稿したいですね〜。


あと、ハプシエルのプロフィールは、検索したら出てきたのでそこからコピーしました。wikiって凄いね(白目)

そして今回のキャラ。

四拳士

ミルたん→ハイスクールDxD
高田厚志→魔法少女プリティ☆ベルの高田厚志
ハプシエル→まかでみwaっしょい
ぷりぷりプリズナー→ワンパンマン

以上、報告でした!それでは次回でお会いしましょう!

それでは、バイバ〜イ (* ̄▽ ̄)ノシ


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