それではゆっくりしていってね!
はぁ、まったく。あっちは随分と派手をやらかしているよな。なんだよ、四拳士プディギュアって……。そのどこぞの某魔法少女シリーズみたいな名前は。てか、名前を汚すんじゃねぇ! 世の子供達があんなごついオッサンが魔法少女(?)の衣装を着て朝のTVに出たら泣くわ! 叫ぶわ! てか、オレなら確実にトラウマになるわ!?
……はあ。なんで家の長男の部下は皆、あんな変人ばっかりなのだろうか…。
「貴様は結城レイジだな! 貴様をこの場で殺す!!」
ほら、なんか来たよ。
「確かに俺は結城レイジだが……お前らは誰だ?」
「ふっふっふっ。まだ名を名乗っていなかったな。では名乗ろう! 我が名はヘイルズ・グレンデール。今は亡き三大戦争で活躍なされたかの真の魔王の一人、初代ベルゼブブ様の右腕をされたグレンデール公爵の血を受け継ぐ者である!!
ふははは!頭が高いぞ、人間よ! 我が前に跪くがよい!!」
……なぁーんか、面倒くさそうなのが来たなぁ。
「……アーソッスカー、ソレハスゴクエライデスネー。イヤーエライエライ。ソレハエラスギテバカニデキナイデスワー。ハハハハハハハ」
「貴様バカにしているだろう!?」
普通に言ったのに怒られた。解せぬ。
「……ま、まあ、いいだろう。どうせ貴様はここで朽ち果てるんだ。さあ!我が精鋭たちよ!! あの愚かな人間たちを皆殺しにせよ!」
『うおおおおおおおお!!!』
どこからとも無く魔法陣が次々と現れそこからゾロゾロと悪魔たちが出現する。
ひぃ、ふぅ、みー…………ふむ。ざっと3万と少しといったところか。光輝の所の戦力の半分といったところかな。
「どうだ! 驚いたか!! これぞ我が誇る精鋭たちよ! この戦力の前にどんな者でも無意味だ! フハハハハ!!!」
―――ああ〜、つまり、雑魚キャラを統括する慢心リーダーと言ったところか? 即ち戦う必要なし……と。
なら、ツバサから預かったこの"式神"と"使い魔の魔法陣"だけでいいか。
「レイジ様。いかがなされましょう」
すると、俺の隣に副リーダーであり俺の右腕である緋村剣太。赤茶色の長髪に女にも見えなくも無い程度の童顔で、かの飛天御剣流の継承者である俺の隊の中でも指折りの実力者だ。それに、スーツとメガネが良く似合う奴で超インテリのスーパー秘書でもある。
「そうだな。ほかの皆には手を出さないように言ってくれ。俺は今から"こいつら"を使うからな。巻き添えをくらいたくない」
「わかりました。では、そう伝えておきます」
「ああ、頼む」
俺と剣太の話が終わると、奴はまだ喋っていた。
「――であるから、貴様らは私達にひれ伏すがいい!」
……正直言って話を聞いていなかったなのでわからないが、とりあえずバカにしたのはわかった。
「それは出来ぬ相談だな」
「……なんだと?」
「なんたって、貴様らの墓場は――ここだ!」
俺は素早く懐から『式神』と『使い魔の魔法陣』を投げつける
「いでよ! 我に使える眷属たちよ! 奴らを駆逐しろ!!」
すると、まず最初に光った魔法陣から出てきたのは……
〜The Field『Over the ice』〜
「イイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ――!!」
『走るチルノ』だった……って、あの愚弟何してくれてんの!? なんつーモンをいれてんだよ!?
――シャンシャンシャンシャン!!
すると、タンバリンの叩く音が聞こえてくる。その音のなる方に視線を向けると
「…………」
某スマイリーのような顔をした巨体の青い妖精(?)……そう、ガチルノだ。
カラカラカラカラ――
「…………―――!!」
手には血濡れの肉切りの巨大な鉈をもった三角のピラミッド型の被り物が特徴の、『▲様』。
「イッショニアソボウヨ…」
ブルーベリー色の青い巨人、『青鬼』
「オオオオオオ――!!」
ライトの様に光る目と口が特徴の赤い巨人、通称『The Brute』
ヒュー……ドン! ヒュー……ドン!!
「ウォオオォォォオ!!」――ズズ〜ン!
身体が透明な雫の様な人形で、コンクリートの様な硬い円柱の物を転がしながら移動する巨人。通称『アメボウズ』
プシューーー……ウィーガシャン!ウィーガシャン!!
ピーーーーーダダダダダダダダダダダダダダ!!!!
銃から戦車の様な弾を撃ってくる、四本足のまるで機械の蜘蛛のようなバケモノ。『ダマグモキャノン』
そんなヤツらがあちこち移動し旧魔王派の悪魔を血祭りにあげている。
ツバサに頼まれもしもの時用にと渡されてたとはいえ……これは………………
「…………ふ。……やっべぇ。とんでもねぇ奴らを呼んじまった気がする」
「いえ、気がするのではなく、文字通りとんでもない奴らを呼んでしまいましたねレイジ様」
隣にいた剣太がそう言う。
「…………デスヨネー」
もはや目の前は血の海だ。生き地獄だ。正直言って、四拳士の被害とは別で酷いぞ
『ギャアアアアアアア!!!? 腕が、俺の腕がァ』
『ちくしょぉ!あいつ何なんだよ!? あの三角野郎ビクともしねぇ! 痛みを感じないのか!?』
『なんだよあの青いの! 強すぎだろ!? 顔と身体のバランスがあってないのになんであんな機敏に動けんだよ!? おかしいだろ!』
『おい!? あの1番小さい青いヤツ分身してるぞ! てか速すぎて攻撃当たらん!』
『タンバリン持ってた奴が強すぎる! あんなヤツ勝てる気がしない! ――ってこっち来たぁぁぁぁ!?』
『ひぃぃ!?こ、こっちに来るなぁ!あっち行けよぉ!!』
『なんだよあいつ!何なんだよあいつ! 攻撃したのに身体をすり抜けるぞ! あの透明なの実体が無いのか!?』
『つ、強すぎる……』
『こ、これが、地獄というものなのか…?』
―――うん。
「カオスすぎ!ワロタwww」
「現実逃避はやめてください。そもそも、こうなった原因はレイジ様のせいですからね?
なんなんですか?この愉快なお仲間達は」
「わかってるよ!―――だけどさ」
俺はチラリと戦場を見る
『ギャアアアアアアア!!!?』
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!』
『いごォォォォ!』
『ガブッ! ごぼっ!? ごほッげハっ! 』
『マッチョ、マッチョはいりませんか?』
『やらないか?』
『あふん♡ おほっ♡ イグゥゥゥゥ!』
『もっとだ! もっと強く!! その程度じゃ私はイかんぞ?! さあ、存分にヤルがいい!!!!』
……………………
「これを誰が想像出来ると?」
そうだよ。式神と使い魔召喚して誰が今の状態を想像できようか……。誰がこんな地獄絵図の未来を見れるだろうか……。一部は血に染まり、一部は男と男同士によりピンク色に染まっている。
…………てかおい、誰だ貴様ら! なにいつの間に『青いツナギの男』と『マッチョ売りの少女』と『超兄貴のアドン&サムソン』の四人がしれっと増えてんだよ!? 本当にいつの間に増えたんだ! つい数分前までいなかったよな!?……え?いなかったよね?
「それは最初からこうなる事を予想すべきです。あのツバサ様から渡された式神と使い魔の魔法陣ならわかっていたことでしょうに。それに渡された時に『これはもしも、どう使用もない時に使う物だからそれ以外では絶対に使わないでね? 約束だよ! いいかフリじゃないからな!?わかった?』って言われていたじゃないですか。……そもそも、そんな禍々しい気配と赤黒い色をしているなら余計に警戒すべきですよ」
……確かに。言われてみればそうだよな。こんなにも、禍々しい気配と赤黒い色をしている時点でろくなもんじゃないし、何よりツバサにこれを渡される時にあんな事を言われていたんだから、使う時はこうなる事を予想すべきだったなぁ……。
………それに、まだあと数枚残ってるんだよね〜。式神も使い魔の召喚のやつもさぁ〜。どうしようかな、これ。普通に怖いんですけど。しかも、この残った数枚だけ気配が明らかに目の前で暴れている他のヤツらよりやばいんだよなぁー。うん。――別に、使わなくてもイイよね。『超獣鬼(ジャバウォック)』どもも蹴散らせてるしね。よし、絶対使わないぞ! 使わないからな!! てなわけで封印しておこう、そうしよう。
俺はそのまま懐のツバサに一緒に渡された専用のポーチの中に入れて、更に鎖を巻いて厳重に保管した。
「……さて、正直言ってもう殆どの敵を駆逐できているが、何人か何匹か逃げているから俺達は手分けして逃げた奴らをぶっ倒すか。――さあ! みんな待たせたな!戦の続きとシャレ込むか!!」
『おおおおおおお!!!!』
「そのいきやよし! ならいまから俺達は逃げた奴らを追いかけぶっ倒す事に力を入れる。CとF班は東へ、DにG班は西へ、BとEは北へ、俺と残りのA班は南へと行くぞ!――さあ、戦闘(ミッション)開始!」
『了解!!』
俺の部隊は一斉に別れて行動しだした。
――さあ、一匹残らずぶっ潰してやんよ。いまはいないツバサの分までな!!
今現在進行形で話を作ってます。そしてやっと次の話から主人公sideです! 次回は明日ですのでおたのしみに!
ちなみに、『The Beast』とは、MonstrumというPCホラーゲームの敵キャラです。Monstrumとは、steamっていうアメリカのゲーム会社で販売されているPCゲームであります。詳しくはWikipediaかニコニコ大百科で見てね!
このゲーム自体を見たいなら、ニコニコ動画とYouTubeで『コジマ店員』さんが実況をしていますので見てくださいね! 結構partがあるので面白いですよ〜。見る時はイヤホン推薦です! その方がドキドキ感が凄いのです。
それでは皆様、また次回でお会いしましょう!
バイバーイ(* ̄▽ ̄)ノシ