ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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いろんなアニメや漫画を見ていてふと思いついたネタを題材として作りました! 原作の最新話はちょっと待ってね?

因みにこれは二話構成です。前半後半に分けて投稿します!

それでは、ゆっくりしていってね!


結城家の日常 その1

〜結城家の日常!〜

 

 

《肉の神王》

 

 

おっス! 俺の名は兵藤一誠、しがない高校二年生だぜ。ある日ひょんな事から悪魔に転生してからというもの、とても濃い日を過ごしている今日この頃。今日はある人物の家に、部長達リアス・グレモリー眷属と同じ悪魔仲間の匙元士郎が所属する生徒会、ソウナ・シトリー眷属の生徒会の方々と俺たちの顧問であるアザゼル先生を含めた一員がお呼ばれしていた。

 

その人物とは―――――

 

「やぁ、みなさん。ようこそ、我が家へ!」

 

そう、俺達の大切な仲間の1人、ツバサちゃんの実家だ。

 

本名は結城翼。結城家の三男にして、七兄弟いる末っ子だ。結城家が創った地球連邦軍の特殊部隊特別調査班の総隊長にして、結城家の巫女もやっている凄い子だ! まぁ、男だから厳密には『巫女』ではなく『覡(カンナギ)』なんだけどね。

 

――で、そんな俺達はある日いつもの部活動中にふと結城家の普段の日常が気になりツバサちゃんに話した。すると、たまたま一緒にいた結城家の長男である光輝さんに『なら、うち来るか?』と誘われたのでせっかくだし生徒会も誘って結城家の本家の方へ来たのだった。

 

 

「さ、どうぞ。あ、靴はここで脱いでね? スリッパはここに並べてるの好きに使ってもらっても構わないから。ハヤテ!あとの案内お願いね!」

 

「はい。かしこまりましたお坊ちゃま」

 

「うん。ちょっと残りの書類仕事終わらしてくるね!直ぐに追いかけるから! じゃっ!みんなそういう事で楽しんでってね」

 

タタタタター・・・・・と効果音が聞こえそうな勢いで走っていくツバサちゃん。

 

「ツバサ様〜!あまり急いで走られると転びますよ〜」

 

ハヤテさん?がツバサちゃんに手を振りながらそう叫ぶ。

 

「大丈夫〜! そんなドジはしn―――」

 

 

ツルッ

 

 

「へ?―――――ぇうッ!?」

 

 

盛大にコケた。それも顔から

 

 

すると、ツバサちゃんはプルプルし出すと、直ぐにすくっと立ち上がりこちらを振り向かずに叫ぶ。

 

 

「転んでないから。これはただ、気持ちよさそうな床にダイブしただけだから、決して服につまづいたとかそんな事ないから! だから転んだ事にかうんとしていないからな!!!」

 

 

そうしきり叫んだ後、ピューっと効果音がつきそうな勢いで走り消えていった。

 

「・・・・・ふぅ。皆様、驚かせて申し訳ございません。」

 

すると、ハヤテさんがこちらに頭を下げてきた。

 

「あ、いえいえ!驚きはしましたけれど全然気にしていませんから!」

 

俺達はハヤテさんにそういい頭を上げてもらおうとしていた。

 

「すみません。ツバサ様は普段は他の兄姉の皆様と違いしっかりとした人なのですが、家にいると何故かドジっ子属性が強化されましてあの様な事が度々おこるのです。もはや一種の呪いのようなものですね。まぁ、それはそれで愛らしい姿を見せてくれるので執事やメイド一同嬉しくは思うのですがね」

 

ハヤテさんはそう苦笑しながら言う。家ではしっかりしてるあのツバサちゃんもそんなポンコツなんだな。

 

「さて、ではこの家の案内へと進みますね」

 

そういい、ハヤテさんは俺達を連れてツバサちゃんの実家の案内を見て回った。

 

 

感想を言うと・・・・・とにかく凄かった。部長のご実家も凄かったけれど、ツバサちゃんの実家はもっと凄かったとだけ言っとく。とにかくいろいろと規格外でやべぇ。なんだよこの武家屋敷。とにかく広い、ただただ広い。しかも広いだけじゃなくて設備も凄い。訓練場とか屋内屋外問わずよすぎてやべぇ。終始アザゼル先生が興奮しっぱなしだった。しかも地下施設もあると来た。こっちは主に地球連邦軍の真の最終基地としてもつかわれているそうで、全世界にある基地に繋がっていてここから全ての部隊を指揮するらしい。ぶっちゃけ司令室の見た目はまんまロボット系のSFアニメの司令室だった。なんか未来すぎて言葉が出なかったとだけ言う。なんだよ、科学と魔法の融合でできた司令室って意味わかんねぇ。

 

因みにだが、屋外訓練場でチラッと見えた山にある建物の事を聞いたら、『あそこは翼様以外入れません。例えそれが光輝様達でも。あそこに入れるのは結城家の巫女か覡のお方だけですので。因みにその隣にある山には翼様達のお爺様とお祖母様が住んでおられる別荘がありますね』と言われた。ハヤテさんの言葉通り、かなり神聖な所っぽいので少し気になるが、それ以上にお爺さんやお婆さんが別居しているのに驚いた。一緒に住んでいないのだろうか?

 

「仲が悪い?・・・・・いえ、むしろいい方です。超がつくほどの溺愛っぷりで。ただ単に、お爺様が憧れの隠居生活と言うのをしてみたかったらしく、そのお爺様にお祖母様がついて行かれた感じですね」

 

理由はただの隠居だった。隠居生活が夢って・・・・・まぁ、夢は人それぞれだし何も言わないけどさぁ。そういえばツバサちゃんのご両親が見当たらない。どこにいるのだろうか?

 

「ツバサ様のご両親ですか・・・・・・・・・・あの方々は・・」

 

ハヤテさんが顔を暗くして悲しそうに言う・・・・・ま、まさか・・・死んで―――

 

「いまは新婚旅行と称して世界一周の度に出ておられます」

 

ズコーー! そのセリフに俺達はずっこけた。てっきり雰囲気的に死んでるものかと

 

「死ぬ?―――ハハハハハ! あのお二人方がそう簡単に死にますか。『氷の女帝』と『超問題児』のお二人が殺られるなんて万に一つもありませんよ。何せあの兄弟姉妹のご両親なのですよ? ないですないです」

 

そう笑いながら言われた。因みにご両親の写真を見せてもらったがかなりの美形だった。1人は黒髪黒目の大和撫子みたいな人でツリ目と腰まである長髪が印象的な人だ。それ以上に胸がすごくでかい、うん、いい。あと、なんかドSっぽい感じもした。もう1人の男の人は短髪でつんつん頭の人で、耳にはヘッドホンをつけていた。こっちもツリ目だった。・・・・・ツバサちゃんの目は誰に似たのだろうか。

 

「因みに母親の氷翠様は氷の神器使いで、この能力を使う時に瞳と髪が青く変色してとても綺麗な人になるのですが、何せこのお方は敵には容赦がなくとても残忍な人なので、敵にすると1番恐ろしいお方です。ですのでもしも出会っても怒らせないようにしてくださいね?」

 

ハヤテさんにそう言われ身震いする。恐ろしや。

 

 

そのあとも、いろいろと見て回ったが、今日1日では見て回れないとの事で泊まることになった。幸い今日は三連休の初日、まだあと2日ある。まさか泊まり込みになるとは思っていなかったが、ツバサちゃんが荷物を持ってきてね?と、言った意味がわかった。

 

なんやかんやで回っていると、何か大きな扉の前にたどり着いた。どうやらここは多目的ホールだそうで、主に音楽祭や劇、または何らかの発表会などでつかわれている部屋らしく、いまは光輝様が主催のボディビル大会をやっているらしい。

 

「ではツバサ様の所まで行きますか」

 

そうして案内された部屋はホールが上から見渡せる程の広い部屋でとても高そうなソファーや机があり、そこに並べられている物も素人目で見ても高そうな代物ばかりだった。

 

「ん?おぉ、お前ら来たか! ちょうどいい、今始まった所だ。立ってみてもいいしこうして座ってゆったり観てもいい。好きにくつろいでいてくれ」

 

レイジさんがニカッとした笑顔を見せてきた。いつも笑顔がツバサちゃんとは別の意味で本当に眩しい人だ。

 

「きんにくいっぱい」

 

・・・・・・・・・・隣のアリアさんは見なかった事にしよう

 

「お姉ちゃん」

 

アーシアがショックを受けたような顔をしていたが、レイジさんがアーシアの耳にコソコソと何かを吐くと、決意したかのような顔で『どんな事があろうと私のお姉ちゃんはただ1人だけです!』と言った。レイジさんはそんなアーシアを見て満足げだった。

 

「あの人は隠れ筋肉フェチだから気にしないで。因みに好みはレイジ兄さんのような無駄な筋肉を削ぎ落とした筋肉。そうだね、アリアさんの言葉を借りるなら『超筋肉(ザ・マッスル)』かな?」

 

超筋肉(ザ・マッスル)って何!? え、気にしたら負け? ア、ハイ。

 

しばらくして、ボディビルの審査が始まった。会場にいるお客さんはかなり盛り上がっているようだけれど、素人の俺たちからしたらわけがわからないぞ

 

「なら俺が簡単に説明しよう」

 

そう思っているとレイジさんが手を挙げ説明してくれた。

 

「今やっているのはフィジーク。ボディビルとは違い全身ではなく主に上半身だけを見て下半身は殆ど審査される事はないんだ。まぁ、もちろん審査基準はそれだけじゃないが、そこら辺は説明したところで素人からしたら一緒だから別にいいだろう。あとは大会ごとに規定のポーズでの審査だな。フロント・ダブル・バイセプス、フロント・ラット・スプレッド、サイドチェスト、バック・ダブル・バイセプス、バック・ラット・スプレッド、トライセプス、アブドミナル・アンド・サイ――これらが規定のポーズだ。これに含めてモスト・マスキュラーを入れる大会もある。 因みにいまの形はリラックスポーズ、所謂次のポーズをするための休憩期間って奴だな。何せ肉体美を見せる為には力を入れる。疲弊しきったものでは真の筋肉美を出しにくくなるしな」

 

そうレイジさんは語ってくれた。

 

「階級事に決勝ではフリーポーズという演目が行われる。自分の選んだ曲に合わせて自由なポージングをしていくんだ。もちろんこれでセンスも問われるから下手な物は選べないな。これが終われば次はポージングダウンだ。これは決勝進出者が一堂に会してポージングを行う事だ。俗に言う決勝戦だな」

 

そう丁寧に説明してくれるレイジさん。いま目下ではそのポージングダウンというのが行われている。音楽が流れながら司会者の命令によってリラックスポーズと規定のポーズを次々とやっていく。会場はおおいに盛り上がりとても楽しそうだ。

 

「ポーズダウンは大会でもっとも盛り上がる場面なんだ。」

 

「は、はぁぁぁ・・・・いぃ///」

 

レイジさんの横でアリアさんが目をハートにしてうっとりとしていた。

 

「アリア義姉さん」

 

ツバサちゃんはそんなアリアさんを残念な子を見る目をしていた。

 

すると、今度はライトアップされザワザワしだした。

 

「ここからは180プラスという階級だ」

 

「へぇ〜、さっきよりごつい人が沢山いますね! サイラオーグさんみたいな人がいっぱいだ・・・・・ん? 何人か出てきた?」

 

「このクラスは人数が多いからな、公平なジャッジが出来るように何人かに分けてグループ分けされてるのさ」

 

レイジさんの言葉通り、数人の人が前に出てライトアップされている中、各自いろんなポーズをしている。そんなポディビルダー相手に、テレビで見たような訳の分からない称号?や印象みたいな事をお客さんが叫びながら先程とは比べ物にならないほど盛り上がっていた。

 

「凄い迫力だね。流石は地球連邦軍の隊員の皆さんって感じかな?」

 

「応援は凄いディープだけどな」

 

木場と匙がそんな感想を述べていた。ふとさっきから大人しいアリアさんに目を向けると・・・・・

 

 

「キンニク・・キンニク・・キンニク・・・ハァハァ」

 

 

―――やべぇのを見た気がした。

 

「でも、優劣がわかりませんわね」

 

そういう朱乃さんに、レイジさんはうむといい頷いた。

 

「初心者では無理もないさ、ただ筋肉が大きいからいいって訳じゃない。全身の筋肉のバランス、肌ツヤの良さ、そしてポージングの美しさ。それらを総合して雌雄を決する。それが、ボディビルの真髄なのさ」

 

レイジさんは人差し指を天に高らかに上げそう語る。背後にキラキラとエフェクトが見えるのは気の所為だろうか?アリアさんもそのレイジさんの言葉に大きく頷いて、そんな二人を呆れた眼差しで見ているツバサちゃん。凄い温度差だ

 

「・・・・・ん? あれ?光輝兄さん?」

 

そう呟くツバサちゃん。目を会場に戻すと、なんと選手に混じって光輝さんがいた。光輝さんは他の選手と同じ全身裸体のブーメランパンツ一丁で佇んでいた。光輝さんの身体はごついと思っていたけれど、改めて見ると想像よりも大きかった。そんで俺でもわかる――あの人のアレもデカいと

 

『それではァ次の組、前へどうぞ』

 

光輝さんが前に出てきた

 

 

―――この時の事を俺は忘れない。いや、俺だけじゃない、この会場にい会わした人々はこう証言する

 

 

――――神を感じたと

 

 

 

 

 

光輝さんが、フロント・ダブル・バイセプスをポージングした瞬間

 

 

 

―――パァァァァァァァ

 

 

バリィ! バォン!

 

「―――喝ッッ!!!!!!!!」

 

パァァァン

 

 

「――ふんッ!!」

 

ズパァァン!

 

 

 

・・・・・なんと、次々と一斉に会場にいた人達の服が破裂し全裸になったのだ! 俺達はツバサちゃんが叫び、レイジさんが斬り裂いたおかげで防いだから全裸になるのは防げたけれど、会場はその出来事に放心していた。

 

 

「―――肉圧だ」

 

 

レイジさんがぽつりと言う。

 

「肉圧?」

 

「これ程までの肉圧を身につけていたとは、光輝、やるな」

 

レイジさんは猛獣のような鋭い目付きをしながら光輝さんを見ていた。・・・・・全裸で

 

「は、はぁぁぁぁぁあ////」

 

因みにアリアさんはいろんな意味で昇天して顔がもうとろけていた。

 

「え?肉圧?肉圧ってなに!?意味わかんないんだけど!? 本当になんなのこの家のお兄ちゃん達! 本気で意味不明なんだけど!! なんでポージングしただけで服破けるの! そんな変態チックな技はイッセーだけにしてよ!! もう変態はいらないぞ!?」

 

「いや、もう手遅れですお坊ちゃま」

 

「――ハッ!?そうだった、もう兄さん達は変態だったんだった!?」

 

『あああああ!』と頭を抱え叫びながら膝から崩れ落ちるツバサちゃん。そんな床に突っ伏しているツバサちゃんの背を撫でるハヤテさん。その目は慈悲で溢れていた。

 

 

ふと目線を戻すと、周りにいた他のマッチョ達がたじろいでいた。

 

『さぁ、俺を見ろ。真の筋肉は如何なるモノか魅せてやろう!』

 

 

会場に響く光輝さんの声。そして光輝さんは息を大きく吸い詠唱を始めた

 

 

『身体は筋肉で出来ている。

 

血潮は鉄分で、心は心臓。

 

幾度の鍛錬を超えて限界。

 

ただ一度の筋疲労は無く、ただ一度の肉離れは無し。

 

鍛え手はここに一人。

 

筋肉の丘で肉を鍛つ。

 

ならば我が脳髄に意味は要らず、この体は無限の筋肉で出来ていた。

 

【無限の筋製(アンリミテッド・マッスルワークス)】!!』

 

 

―――ァァァァアアン

 

 

一瞬の眩い閃光。あまりの眩しさに一瞬目をとじ、また目を開ける。するとそこに広がっていた景色は・・・・・

 

荒野のあちこちに落ちてある、まるでかなり年季の入った身体を鍛え上げる器材たちだった。

 

その景色を見た瞬間・・・・・会場の人や、マッチョ達は涙を流していた。

 

―――は?

 

「さぁ、よく見ておけみんな。ここに新たな王の誕生だぞ!」

 

興奮しっぱなしのレイジさんがそう熱く語る。すると―――

 

―――――ザッ!

 

―――――ザッ!!

 

―――――ザザッ!!!

 

マッチョ達が一斉に片膝をつきまるで騎士のような服従のポーズをして膝まづいているのだ!

 

「さぁ、降臨せよ、筋肉の神よ!――祝え!筋肉、筋肉、全てをしろしめす肉の王者! その誕生の瞬間を!!」

 

バッ!と両手を大きく広げるレイジさん。

 

「これが――肉の神王(ゴット・オブ・マッチョ)だ!」

 

レイジさんは両手を大きく広げとても嬉しそうに、そして興奮しながら叫んでいた。アリアさんは隣で涙を流しながらシスターが神に祈るかのように手を組み膝を折り祈っていた。

 

 

「・・・・・・・・もうヤダこの筋肉バカども」○| ̄|_

 

 

ツバサちゃんはそんな人達を見て膝から崩れ落ちて、両手両膝を地面に落として、ズーンと影を落としさめざめと泣いていた。そんな背中をぽんぽんと叩くハヤテさん。慈悲の目だけでなく、慈愛の目も含まれていたのだった。

 

 

 

 

《つばにゃん》

 

―三人称 side―

 

後に通称『肉の王誕生祭』と呼ばれるようになるアレから数分後、イッセー達はお客様専用のパーティルームに来ていた。

 

「どうだったかい?イッセーくん。なかなか楽しめただろう?」

 

レイジが片手にグラスに注いだ赤ワインを堪能しながら向かいに座るイッセーに問うた。レイジの隣では余程満足したのか肌が物凄くツヤツヤになっているアリアがニコニコと座っていた。

 

「はい。ただただ圧巻の一言です。ここまで凄いとは思っても見ませんでした」

 

「えぇ、イッセーの言う通り、まさかここまでの規模を誇っているだなんて・・・・・本当に凄いわ」

 

イッセーとリアスが心底驚いたかのような声音で言う。その言葉と表情にレイジは満足気に頷いた。

 

「ならよし。それなら俺もお前らをここに呼んだ甲斐があったてもんだ・・・・・・・・・・さて、と」

 

そう締めくくったレイジが少し真剣な顔をしながら視線を移す。つられ他のメンバーも視線を移すと

 

 

「つばさ甘やかすといいぞ」

 

 

「来てそうそう開口一番がそれか貴様は。だが許す!そして甘やかす!」

 

 

膝上に座られながらそんなことをのたまった黄緑色の美少女は、とても満足そうだった。

 

そして幸せそうだった。

 

 

「このたびは、お父様とお母様がご迷惑をおかけしまして……」

 

 

「ふむ、相変わらずながら、お前は子供らしくないな〜」

 

 

「うをーやめるのだ。ほっぺは引っ張るものでないぞ」

 

 

「うわ、もちもちだ」

 

 

そんな少女の頬っぺたをプニプニと軽く摘みながら『おぉ〜』と感心している翼。そして少女も嫌がるようなセリフを吐きつつ、その顔はとても嬉しそうだ。

 

 

「ミサキちゃんは相変わらず、レイジ兄さんに似て変に賢いなぁ〜。もっと子供らしくすればいいのに」

 

「一理ある。しかし親が親だから我がしっかりすべき、最近は奏と愛美の三人である薬品の研究中。これがその試作品」

 

 

ゴト――と机の上に置いたのは1つの瓶だった。透明なガラスで出来ており中身は澄んだ青色の液体が入っている。

 

 

「ま〜たこんな事をして・・・・・まったく仕方の無い子達だ。まだ小さいんだからこんな研究ばかりじゃなく、何度も言うけど子供らしい遊びをしなさい。例えばおままごととかさぁ」

 

 

「ならば、己を子供らしくしたければ全力で甘やかすといい。全力で甘やかされてみせる」

 

 

「言ったな〜。よーし、甘やかしちゃうぞそれー」

 

 

「わー、もっとかまえー」

 

 

ツバサは少女の脇を持ち座ったまま高い高いの体勢にして少女と戯れていた。

 

 

「まったく、ミサキちゃんはカナデちゃんとマナミちゃん同様、君たち三人娘は研究したりして大人らしい考えや行動してるなぁ〜と思えばこうした子供らしい甘え方で甘えてくるからなぁ。本当に不思議な子達だよ。特にこうして抱きつかれるの多いよね。なに? 抱きつくのが好きなの?」

 

 

「というより人のぬくもりが好き。あと綺麗な人や可愛い人も好き」

 

 

「真顔で言われると流石に恥ずかしいぞ?」

 

 

「事実だから仕方がない。だからつばさも好き」

 

 

「・・・・・まったく、そんな口説く口調までレイジ兄さんに似なくていいのに」

 

 

「我の父上だから仕方がない。それと、何よりもいっぱいぎゅーーっとしてくれる」

 

 

「ふふ、なんの〜。もっとぎゅーっとしてやるぞー」

 

 

「わはー!♪」

 

膝に向かい合うように座る少女に抱きつきギューっと抱きしめるツバサ。更に少女はそんなツバサの頬に自身の頬を合わせスリスリとすり合わせる。そんな二人の顔は実に幸せそうだった。

 

男子高校生と幼女の抱きしめ合う構図は、文字だけなら犯罪臭ただようが、実際の現場は、甘え上手な幼女が綺麗で可愛いお姉さんに甘えて、そして甘やかし上手なお姉さんがそんな幼女の願いを叶えるように存分に甘やかしている構図である。まさに平和の一言だった。

 

そんな二人の構図を見ていたメンバーは、もう癒しのオーラに当てられみな尊い目をして二人の様子を見ていた。

 

「相変わらずツバサが好きだな美咲わ」

 

「ええ、私達の娘は天才すぎる故にあまり他の人に関わりを持とうとしませんが、ツバサちゃんだけはそれこそ物心着いた時からいつも隙あらばベッタリしていましたからねぇ。まぁ、今よりも小さい時では私達以上に一緒にいましたから、それも自然の流れなのでしょうね。」

 

自身の娘の微笑ましい姿を見ながら呟く夫婦。そう、いまツバサに構ってもらっている娘は二人の子供なのだ。名前は結城美咲。生まれ持った能力者でもあり、僅か五歳という年齢である。

 

「つばさー結婚するがいい」

 

「おチビちゃんがそんなませたこと言わない。そんな事を言う悪い子はこうだ〜」

 

「わははは! こちょこちょはダメなのだ〜やめるのだ〜」

 

「ダーメ、やめないでーす」

 

 

そんな、二人の平和すぎる光景が映っている。

 

――しばらくして、満足したのか2人は落ち着き美咲はツバサの膝上から一旦降りると机の上に置いていた小さな瓶を持ち、それを空にかかげるように腕を上げた。

 

 

「これは試作品1号機『にゃんこ』。名前の察する通り猫になれる試験薬なのだぞ」

 

 

「へぇ〜猫になれるんだ」

 

 

「なれるといっても、猫耳としっぽが生えるだけの予定だがな」

 

 

「それでも凄いよ?って予定?」

 

 

「うむ。なにせまだ実験の途中。何より大事な生身での実用実験を試せていないの、誰か適任はいないものか・・・・・・・・・・チラッチラッ」

 

 

「チラッチラッて効果音を口に出しながらこちらを凝視して来る人なんて初めて見たよ?・・・・・全く仕方がない子だな。飲んであげるよ、その薬」

 

 

「本当か!やはりつばさに頼むのが一番だな!結婚しよう!!」

 

 

「はいはい。もっと大人になってからもう一度言ってね〜。さぁ、早く貸して?」

 

 

そう実に軽くあしらいながら薬を貰うツバサ。彼はその瓶の蓋をポンっと開けた。

 

 

「あれ?そう言えばツバサちゃんって薬が効きにくい体質なんじゃ?」

 

 

そんな中、イッセーがそう呟くと一瞬キョトンとした顔をしたツバサが軽く苦笑しイッセーの問に答えた。

 

 

「確かにそうだけど、イッセーはもうお忘れかな? 俺は自分の体質を能力で自由自在に操れるんだぜ? だから効きにくい体質を逆に薬に効きやすい体質に変えれることだってできるんだ。まぁ、元の体質以上の体質に変えることも出来ないし、何よりこの能力は女性時にはまったく使えなくなるっていうデメリットがあるけどね〜。」

 

 

「あぁ〜そうだったな、てか、いままで何で体質で毒とか無効化しないんだろうと思ってたらそんな理由があったんだなー。納得したわ」

 

 

イッセーはそう言いツバサちゃんにもう飲んでいいよと伝える。ツバサはコクンと小さく頷き、そしてその瓶の中身を一気に飲み干した

 

「・・・・・――〜ッ!?」

 

するとツバサが一瞬ビクンッと身体が小さくはねると同時にツバサの身体が発行し出す。

 

一瞬視界が奪われたイッセー達は、光が収まったあと眩んでいた視力がぼんやりと回復していくなら、完全に視界が回復しきったイッセー達の目に飛び込んできたものは・・・・・―――

 

 

『みゃあ』

 

 

―――ブワッ

 

 

イッセー達の間に一陣の風が噴いた気がした。

 

 

―三人称 side out―

 

 

―イッセー side―

 

俺たちの前にいまとんでもない者が存在している。

 

『みゃぁお』

 

そう、猫耳と尻尾を付けたツバサちゃんだ。いまはクシクシと目元を右手で擦り猫の真似をしている。・・・・・本当に猫になんてなってないよな?

 

「・・・・・ハッ! しまった、意識をいっしゅんうしなっていた。な、なんてはかいりょく。さすがつばさ、おそるべし」

 

そう言いながらふーと汗をかく美少女、美咲ちゃん。なんと、あのレイジさんとアリアさんの子供だそうだ。俺たちと出会う前から既に出来ていたという事実に驚きつつも、何となく納得はしていた。むしろ、結婚もしてこんだけラブラブイチャイチャとしているのにも関わらず子供がいない方が不自然で仕方がないほどだ。そんな二人の子供なのだが、かなりの天才児なようで、今回ツバサちゃんがこうなった原因を作った大元凶でもある。

 

 

「どうやら、意識も本物の猫と同等になるみたいだな。これは成功か?」

 

 

そんなツバサちゃんの反応を見ながらブツブツと呟く姿は、ちょっと怖いと思う。

 

 

――ぽふっ

 

 

そんな擬音と共にお腹辺りに重みと温かみが来る。全員がこちらを正確にはお腹辺りを凝視してくるので俺もその視線へ向けると

 

 

『みゃあ』

 

 

ツバサちゃんが抱きついていた

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・ファッ!?

 

 

「なっ! えっ、ちょっ、え?!」

 

 

『みゃあ?』

 

 

俺がパニクっているとツバサちゃんの顔が近くなる

 

 

「ちょっ! 近い近い近い!? 一旦離れよ、な!」

 

 

俺は少し強く押す感じでツバサちゃんの両肩を持ちどかす

 

 

『みゃあー・・・』

 

 

―――ッ! そんな切なそうな顔と声を出さないでくれぇぇぇぇえ!!! 罪悪感もあるけれど、レイジさんとアリアさんの殺気が凄いからァァァ。

 

 

『・・・・・』(´・-・。)

 

 

・・・・・? どうしたのだろうか、俺の手をジッと見て

 

すると、何を思ったのかツバサちゃんは俺の右手を両手で包みそして―――

 

 

『みゃあ♪』

 

 

―――俺の手のひらにツバサちゃんの頬がスリスリと擦り合わさった。

 

 

「《つ、ツバサニャァァァァァン!!!!!!》」

 

――ギュン!

 

 

そんな音が心臓から聞こえた。

 

 

『みゃあ、みゃあ』スリスリ

 

 

――あかん。死ねる

 

 

『――! みぁあ』

 

 

すると、ツバサちゃんは俺の手をはなし、今度は近くにいた木場の所に行った。

 

・・・・・危なかった。もう少しで悶死する所だった。

 

 

「な、何かな? ツバサちゃん」

 

木場が恐る恐る聞く。

 

するとツバサちゃんは何を思ったのか、木場の体中をクンクンと嗅ぎ回っていた。そんな中、木場は緊張してるのか、顔を赤くしながら固くなっている。それもそうだよなぁ。だって、つばさちゃんにむっちゃ近づかれてるんだもんなぁ。それもほぼゼロ距離で。

 

しばらく嗅ぎ回っていたツバサちゃんが、なんと大胆にも木場の膝の上に跨るように座ったのだ! これには木場も驚きより顔が真っ赤に染まる。いつか煙が出るのではないだろうか?

 

「つ、つばさちゃん?」

 

木場がそう読んだ瞬間

 

 

『みゃあ』コツン

 

 

木場のおでこと鼻を自分のおでこと鼻にくっつけたのだった。あと1ミリくらいでキスをする近さに来た瞬間

 

 

「〜〜〜ッッッ!!!―――きゅぅ」プシュー

 

 

声にならない悲鳴を上げ、目を回し頭から煙を吹きながらバタッとソファーに倒れた。

 

 

「木場ぁぁぁぁ!?だ、大丈夫か!?」

 

 

「きゅぅ〜」グルグルグル

 

 

俺は慌てて木場に駆け寄り抱き起こしたが・・・・・ダメだ! 意識が完全に飛んでやがる!

 

 

「な、なんですか。つばさ先輩」

 

 

子猫ちゃんの声が聞こえた。ま、まさか!

 

 

『みゃあ♪』チュッ

 

 

「はぅっ!」

ブフッ(*´ノi`)・:∴・:∴・:∴・:∴

 

 

小猫ちゃんの右頬にキスをした。瞬間、小猫ちゃんはボンッと音をだして鼻血をたらしながら後ろへと倒れる。

 

くっ、小猫ちゃんもやられたか!

 

 

『みゃあ♪みゃあ♪』ルンルン

 

 

「あ、あらあら。次は私ですの?」

 

 

今度は朱乃さんの所に

 

 

『みゃあ?』キラキラ

 

 

「い、いったいどうしm――」

 

 

『みゃあ』チューーーー

 

 

「〜〜ッ!?」

 

 

朱乃さんはツバサちゃんにキスをされた。それも唇に。そしてツバサちゃん・・・・・いや、つばにゃんは離れて朱乃さんに頬擦りしてからまた別の人の方へ移動する。

 

 

「・・・・・・・・・・ふふ」

 

 

ブシャァァァァ!!!(*´ii`)・:∴・:∴・:∴・:∴

 

 

朱乃さんは幸せそうな顔をして盛大に鼻血を出して倒れた。あぁ、朱乃さんまで。

 

 

『みゃあ』ウキウキ

 

 

「あっ、な、なんでしょうか」

 

 

次の標的はアーシアか!? やばい! アーシアにげ―――

 

 

『みゃぁん』

 

 

アーシアの頬っぺに顔をスリスリするツバにゃん。そして離れて

 

 

『みゃあ』ニッコーー

 

 

凄い眩しくも愛らしい笑顔でアーシアを見る。

 

 

「はうぅッ!?」キュ〜〜ン♡

 

 

アーシアは目をハートにさせ、頬を赤く染めながらゆっくりと後ろへと倒れた。

 

 

「アーシア!?」

 

 

俺は急いで駆け寄る

 

「アーシア、大丈夫か!」

 

「ツバサちゃん・・・・・可愛すぎます・・・・・」ガク

 

「ア、アーシアぁぁぁ!!」

 

アーシアまでやられてしまった! あとは部長とゼノヴィア、そして生徒会のメンバーだけだ

 

 

「くふっ」(*´ノi`)ポタポタ

 

 

「――ゼノヴィア!?」

 

ふと視線を向けると、ゼノヴィアが片膝を着いて片手を鼻に当て鼻血が落ちるのを耐えているが、手の隙間から滴り落ちている。

 

「ぜ、ゼノヴィア。大丈夫か?いったいいつやられたんだ」

 

本当にいつの間にやられたんだ

 

「くっ、私としたことが。みんながやられている中、いつでも来ても耐えてみせると意気込み挑戦したものの、ものの数秒で秒殺してしまった。猫と言うことで近くにあったボールを渡してどっかに遠ざけようとしたら、一度離れたと思えば振り返ってこちらに帰ってきたら、お礼のつもりか頬をペロリと舐められ、ニコリと鳴いて行ってしまった。しかも、イチゴの甘い香りがして、余計に変に意識してしまい、結果耐えられず敗北してご覧の有様さ」

 

お、おう。それはご愁傷さまだな。

 

「あら、何かしら?」

 

 

『みゃあ』ピト

 

笑顔で抱きつくつばにゃん。ぶ、部長が

 

「ぅ・・・・・ふふ、私と遊びたいの?」

 

―――た、耐えた、だと!?

 

『・・・・・・・』キラキラ

 

「な、なにかしら?」

 

つばにゃんの目がめっちゃキラキラしてるぞ、なにがおきるというのだ

 

『みゃあ』スリスリ

 

「あ、こら、ちょ、やめっ、やめなさい!」

 

なんと、つばにゃんは部長――リアスの頬に頬擦りし始めただ

 

 

『みゃあ♪』

 

「こ、こら、恥ずかしいから離れなさい」

 

リアスは優しく両手で離す、すると『みゃあ・・・』と悲しそうな目をしながら、しなッと耳と尻尾が下に垂れた。うっと胸を抑えるリアス。すると、意を決したかのような表情をして、つばにゃんののぼをこしょこしょと優しく撫で始めた。すると

 

 

『〜〜♪ゴロゴロ』

 

 

「―――――」キューーン

 

 

パタッ・・・・・・・・・・とリアスは静かに、そして幸せそうに倒れたのだった。

 

 

「・・・・・ふっ、グレモリー眷属はあと俺だけか」

 

 

するとつばにゃんは匙の方へと向いて

 

 

「お、おう!くるのか?しゃー!こい!!」

 

 

『みゃあ』プイッ

 

 

「がーーーん!」

 

 

匙の方を一瞬見ただけで不機嫌そうにプイッと顔をそらされた。それを見た生徒会のメンバーはシトリー先輩を含め全員それぞれ小さく笑う人もいれば、お構いなく笑う人もいれば、笑いを耐えようとして吹き出している人もいた。

 

 

『みゃあ』

 

 

ふと気がつくと目の前につばにゃんがいて・・・・・

 

 

『みゃあ』チュッ

 

 

唇に何か柔らかい感覚が一瞬感じた

 

 

『みゃあ♡』(///ω///)

 

 

ふとつばにゃんに視線を向けると、照れたように顔を赤くさせ、ちょっと目が潤んで気のせいか目の中央にハート型の模様が浮いてるように見える。

 

―――そして、俺の視界が真っ赤に染った。

 

 

―イッセー side out―

 

 

―レイジ side―

 

ブシュゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!

 

そんな効果音がついているような勢いで、きりもみ回転しながらちゅうに飛んでいくイッセー。飛び散った鼻血で皆とは別の意味で物理的に顔が真っ赤に染まっている。

 

「・・・・・やれやれ。どうやらあの薬、媚薬効果も含まれているみたいだが、愛娘よ。そこん所はどうなんだ?」

 

「――うむ。確かに薬の中に媚薬もいれたな!」

 

「なぜ入れたんだ?」

 

「つばさに飲ますためだ!」

 

「この大馬鹿者」

 

俺はバカ娘の頭にゲンコツを落とす。

 

ゴンッ

 

「痛い!?」

 

娘はあまりの痛さに蹲り、叩かれた部分に手を置いてプルプルと震えていた。

 

「痛いでは無いか、暴力は反対ぞ」

 

涙目をしながらこちらを見上げる愛娘。

 

「これはお前のせいだろ? 媚薬なんて入れやがってからに・・・・・それより、子供だけなのにそんな危ない物を使うんじゃない」

 

「む?こうきがくれたんだが?」

 

「・・・・・・・・・・あの愚兄め」

 

絶対に次会ったらしばく。

 

「で? 効果はいつまでだ」

 

「んー、たぶんあと10分ってところだな」

 

10分か・・・・・それまで持つかな?いや、持たねぇか

 

俺の目の前には倒れる骸が多数転がっていた。みんな文字通り萌死しているようだ。・・・・・いや、実際に死んでいる訳では無いが、もう死んでるようにしか見えんな。

 

はてさて、どうなる事やら。

 

 

俺はそう思いながら、目の前の惨状から目を逸らしつつ溜息をつくのだった。




妄想が膨らみすぎて気がついたら1万2千字超えていた。やべぇww 削りに削ってこれってwww


さて、では次回作はこれの後編だね。因みに次回の予定はショタ回だ! 原作にあった回をアレンジしたモノの予定だね!

ではこれにて、ばいばーい(* ̄▽ ̄)ノシ

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