……くっ。1番書きたい場所の物語は構築出来ているのに、そこまでにいく話数で面白いのがなかなか浮かばない!(´;ω;`)
でも、今回はいままで出してやりたくてやっと――やぁぁぁっと、出番がでる人がいます。……まぁ、題名で察する人は沢山いるかもだけどね! 是非もないよね!
さてさて、長話をしても仕方が無いよね。うん。それでは皆様いつもの如し、ゆっくりしていってね?
「さぁ、反撃開始といきましょうか」
俺は曹操を睨みながら腰に下げている村雨に手をつける。いつでも抜けるように抜刀の体制だ。
「よし、ソッコーで馴染んだ! さすが俺の駒!」
近くでイッセーが喜ばしげに声を出し、気合を入れている中、ふと違和感を感じた俺はその感じた方へ視線を向ける。
そちらを見やれば車道の一角に不気味な波動が出現し黒いもやのようなものが発生していた。そこから――鎌らしき獲物が飛びだしてきた。
装飾が施されたローブ、道化師のような仮面をした者が現れる――。
確か……そうだ。あいつはサマエルのいた擬似空間で俺たちに攻撃を加えてきた最上級死神(グリム・リッパー)……プルートだった。
《先日ぶりですね、皆さま》
死神の登場に曹操が嘆息する。
「プルート、なぜあなたがここに?」
どうやら、予想外の登場だったようだ。プルートは曹操に会釈する。
《ハーデスさまのご命令でして。もしオーフィスが出現したら、何がなんでも奪取してこいと》
………………ふぅ~ん。……そう。そうなんだ。やっぱりあの時のサマエルで諦めてなかったんだね。いったいどこまで執着さするのかねぇ。
「お前の相手は私がするよ。――最上級死神プルート」
すると、どこか聞き覚えのある声が聞こえてくる。
俺たちと曹操、プルートの間に光の翼と共に空から舞い降りてきたのは――純白の鎧に身を包んだあの女の子。……そう、白龍皇のヴァーリだ。
「やっぱり帰ってきたんだね、兵藤一誠」
「ヴァーリッ!」
イッセーが驚き叫ぶ。そんなヴァーリはイッセーの目の前でプルートに言う。
「あのホテルの擬似空間でやられた分をどこかにぶつけたくてね。ハーデスか、英雄派か、悩んだんだが、ハーデスはアザゼルと美猴たちに任せた。英雄派は出てくるのを待っていたらグレモリー眷属がやってしまったんでね。こうなると私の内に溜まったものを吐き出せるのがお前だけになるんだよ、プルート」
大胆不敵にそう告げるヴァーリ……だけど、そのいつもと変わらないポーカーフェイスには語気に少し怒りの色が見え、内心は荒ぶっているようだ。例えるならカム着火インフェルノォォォォオオウ!――かな?
プルートが鎌をくるくると回してヴァーリにかまえる。
《ハーデスさまのもとにフェンリルを送ったそうですね。先ほど、連絡がとどきましたものですから。神をも噛み殺せるあの牙は神にとって脅威です。――忌々しいけん制をいただいたものです》
「いざというときのために得たフェンリルだからね」
《各勢力の神との戦いを念頭に置いた危険な考え方です》
「あれぐらいの交渉道具がないと神仏を正面から相手することが出来ないでしょう?」
……そもそも、神仏と戦うと言うこと自体が危険な考えなのですが…………ヴァーリに言ってもスルーでしょうけどね。
《まあいいでしょう。しかし、真なる魔王ルシファーの血を受け継ぎ、なおかつ白龍皇でもあるあなたと対峙するとは……。長く生きると何が起こるかわからないものです。――あなたを倒せば私の魂は至高の頂きに達することができそうです》
あらら、白龍皇 対 伝説の最上級死神の開戦かな?
「兵藤一誠は天龍の歴代所有者を説き伏せたようだけど、私は違うわ」
ドンッ!
いきなり、特大のオーラをまといはじめるヴァーリ。開幕からクライマックスかな?とんでもない質量のオーラを辺り一面に放出している。
「――歴代所有者の意思を完全に封じた『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』のもうひとつの姿を見せてあげる」
光翼がバッと広がり、魔力を大量に放出させていた。純白の鎧が神々しい光に包まれ、各部位にある宝玉から――。
「我、目覚めるは――律の絶対を闇に堕とす白龍皇なり――」
すると、イッセーや俺の神器を通して白龍皇の所有者とおぼしき者達の意思が流れ込んでくる
『極めるは、天龍の高み!』
『往くは、白龍の覇道なりッ!』
『我らは、無限を制して夢幻を喰らう!』
その者たちは恨みも妬みも吐きださない代わりに圧倒的なまでに純粋な闘志に満ちていた。……戦いを通じてわかりあったというの? なに?白龍皇の歴代所有者はみんな戦闘狂の脳筋だとでもいうの?!
『…………あながち間違ってはいないわね』
――えっ!? マジで?!
「無限の破滅と黎明の夢を穿ちて覇道を往く――我、無垢なる皇帝と成りて――」
俺はルーツの白龍皇歴代所有者の衝撃的真実に驚いている中、ヴァーリの鎧が形状を少し変化させ、白銀の閃光を放ち始めた。
「「「「「「汝を白銀の幻想と魔道の極致へと従えよう」」」」」」
『Juggernaut Over Drive(ジャガーノート・オーバー・ドライブ)』
そこに出現したのは白銀の鎧に包まれし、極大のオーラを解き放つ、別次元の存在としか思えない者だった。周囲にあった公共物、乗用車も触れていないのにペシャンコとなってしまった。ヴァーリの体から滲ませるオーラだけで物が壊れていく。
やっぱりヴァーリは天才だね。イッセーが苦労して説得………説得と言えるのかな?あれ?……まぁ、いいや。とりあえず苦労した歴代所有者の意思、そして命の危険から捨て去った『真・覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』。その二つを自らの才能だけで己の力としてしまった。しかもそれを昇華して――。
……さらに言うと、イッセーとは違いいたって真面目で純粋でこれぞ正式の進化だ!――と言えるパワーアップの仕方だしね。
そう、イッセーのようにおっぱいつついて覚醒じゃぁぁ!……なんてこともなかったもんね、ヴァーリはさぁ。うんうん。これが進化だよ、これこそが覚醒パワーアップだよ! やっぱりイッセーの覚醒の仕方が可笑しいんだよね!
「――『白銀の極覇龍(エンピレオ・ジャガーノート・オーバードライブ)』、『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』とは似ているようで違う、私だけの強化形態。この力、得とその身に刻めッ!」
言い放つヴァーリに斬りかかるのはプルートだった。残像を生みだしながら高速で動き回り、赤い刀身の鎌を振るう!
――バリンッ!
儚い金属音が空間に響き渡る。――降りかかったプルートの鎌をヴァーリが難なく拳で砕いたからだ。
《ッッ!》
驚愕している様子のプルートだったが、そのプルートのあごに鋭いアッパーが打ち込まれていく。激しい打撃音をたたき出して、プルートが上空に浮かされる。そのプルートに向けてヴァーリは右手をあげて、開いた手を握った。
「――圧縮しろ」
『Compression Divider(コンプレッション・ディバイダ-)』
『Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)Divid(ディバイド)』
空中に投げ出されたプルートの体が――縦に半分圧縮し、今度は横に圧縮していく。次にまた縦に半分に――。プルートの体が瞬時に半分へ、また半分へと体積を減らしていく。
《こんなことが……! このような力が……ッ!》
プルートは自身に起こったことが信じられないように叫ぶが――ヴァーリは容赦なく言い放った。
「――滅べ」
目で捉えきれないほどのサイズまで圧縮されていった死神はついには何も確認できなくなるほど体積を無くしていく。空中で震動が生まれたのを最後にプルートは完全に消滅していった。最上級死神(グリム・リッパー)プルートはこの世に微塵の欠片も残さずに消えていった――。
――――――――――――――――――――――
「……はぁ、はぁ」
白龍から通常の禁手(バランス・ブレイカー)に戻ったヴァーリは肩で息をしていたが……。どうやら相当、体力と魔力を消耗するようだ。むしろ最上級死神を瞬殺する程の、あれだけの事をしたにも関わらず肩で息をする程度に済んでいるあたり本当に規格外な悪魔だね。
ふと横にいるグレモリー眷属のみんなを見ると、イッセーも含めみんながヴァーリの自分達とはかけ離れた実力に言葉を失っているようだ。そんな中でもサイラオーグは嬉しそうに笑を見せていた。……流石、強者を見ると戦いたくなる戦闘民族さんだな。これが後の戦闘狂か…。
「……おそろしいな、二天龍は」
そう言いながら近づいてくるのは――曹操だ。
「ヴァーリ、あの空間でキミに『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』を使わせなかったのは正解だったか……」
曹操にそう賞賛されるヴァーリだけど……。彼女は息を吐いた。
「『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』は破壊という一点に優れているけど、命の危険と暴走が隣り合わせ。いま私が見せた形態はその危険性をできるだけ除いたものよ。しかも『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』と違うのは伸びしろがあるということ。曹操、仕留められるときに私を仕留めなかったのがおまえの最大の失点だね」
ヴァーリの言葉に曹操は無言だった。――すると、曹操の視線が今度はイッセーに移る。
「確認しておきたい。――兵藤一誠、キミは何者だ?」
急に妙な事を聞かれたイッセーは困惑しているのか悩んでる様子だ。
「やはり、どう考えてもおかしいんだよ。自力でここまで帰ってこられたキミは形容しがたい存在だ。もはや、天龍どころではなく、しかし、真龍、龍神に当てはまるわけでもない……。だからこそ、キミはいったい――。」
「じゃあ、おっぱいドラゴンでいいんじゃねぇか」
面倒くさくなったのかかぶるように言うイッセー。曹操は一瞬間の抜けた表情を見せるが――すぐに苦笑してうなずいた。
「……なるほど、そうだな。わかりやすいね」
それだけを確認すると奴は聖槍の先端をこちらに向ける。
「さて、どうしようか。俺と遊んでくれるのは兵藤一誠か、それともヴァーリか、もしくはサイラオーグ・バアルか、もしくは結城翼か。または全員で来るか? いや、さすがに全員は無理だな。神滅具(ロンギヌス)みっつと祖龍を相手にするのは相当な無茶だ」
そう挑発する曹操。……何も、俺も参戦しなくても3人だけでも充分な気がするね。
「さぁ、誰からでもかかっt――ッ!」
ヒュンッ!
曹操と俺たちの間に一筋の閃光が走った。曹操や俺たちは互いに後ろへ下がり閃光の走ってきた方向へと視線を向ける。――そこにいたのは
《危ないところでした。この『身代わり宝玉』がなければ死んでいるところでした。》
――なんと、先ほど殺されたはずのプルートだった。
「なッ?!」
「ッ!」
「なに!? どういう事だ!」
「………」
イッセー、ヴァーリ、サイラオーグは驚いた表情をしていた。ヴァーリに関しては先ほどの戦闘もあり、完全に消滅したはずの者が目の前にいることに声にならない声を上げていた。そんな中、曹操だけは訝しげに見ているだけで、驚いている様子はなかった。
かく言う俺も多少は驚いている。確かに奴の消滅は確認出来た。あれは少なくても死んでいたのだから。
そんな中、等のプルート本人は首をひねりながら考え事をしていた。
《……いえ、1度死んだのでしたっけ? まぁ、どちらでもいいでしょう。とりあえず―――》
―――全員殺せばいいのですから
ゴウっ!!
プルートの周りを禍々しいオーラが吹き上げる。先の白銀のヴァーリ程ではないもののそのオーラは凄まじく寒気をもよおす。おそらく、これが本来の死神の力なのだろう。
《私の本気を見せてあげましょう》
その言葉の瞬間――
「――ぐあっ!?」
隣で苦痛の声が聞こえたかと思うと、ヴァーリが膝をついていた。ヴァーリの前にはいつの間に移動していたのか、プルートが鎌を振り下ろした状態で佇んでいた。
「(俺が気がつかなかった?……いや、これは死神特有の気配の消し方か。生き物でない死神だからこそできる隠密術……いわゆる天然の完全インビジブルといったところか)」
そんな事を考えていると、イッセーも蹴り飛ばしたプルートがこちらへ向かってきた。俺は冷静にプルートの動きを読んでいるとプルートの姿がまた消える。気配も音もなく本当にいなくなってしまった。だが、俺には姿も気配も無くなろうとも関係ない。だって、"博麗の巫女の感"があるから。
「……そこかッ!」
ヒュンッ――ガキィィィンッ!
俺は感を頼りに背後に回るように180℃半回転して村雨を抜刀する。すると、村雨が何かを捉えたのか硬いものにあたった。――そこには、先ほど消えたプルートがいて鎌を振り下ろそうとした状態で村雨と対峙していたのだ。とうのプルートは防がれると思っていなかったのか驚愕した表情をして固まっていた。だが、そんな固まっていたのも一瞬のことですぐに意識を戻し距離をとる。
《まさか防がれるとは思いませんでした。ただの人間にしてはやりますね》
「ふふん。俺をただの人間だと思っていると痛い目を見るよ?死神さん」
《……そうですか。まぁ、次からは油断しなければ人間1人など殺すのに容易いこと。さっさと終わらせましょうか》
そう言いながらプルートは禍々しい鎌を構えてくる。かく言う俺も村雨を構えて迎えうつ準備をしていた。
『ちょぉぉぉっとまったぁぁぁ!』
そんな両者が睨み合っていたとこへ、また乱入者が現れる。
ズドンッと音を響かせ俺とプルートの間に落ちてきた誰か。みんな突然のことに驚き警戒しているが、俺は落ちてくる時に聞こえてきた声とチラッと見えた"鎌"と"赤髪"を見て誰が来たのかわかっていたのだった。
「――あいたたた。ちと派手にやりすぎたね。また映姫様に怒られちまう。さっさと終わらせないとね」
肩やお尻の砂をパンパンと手で払いながら頭をさする死神さん――そう、我らが幻想郷の死神、小野塚小町だった。
「小町さん、来ていたんですね」
「ん? そりゃそうさね。みんな頑張ってんのにアタイだけ寝てたらまた映姫様のお説教をくらっちまう。それだけは避けなきゃならないし、なによりツバサの助けになりたいからねぇ。呑気に寝てる暇なんてないさね」
カラカラと笑う小町さん。赤髪に赤目、ツインテールをしている人。服装は和服とヒラヒラのドレスを合わせたかのような独特な服を来ていて、同じく歪な形をした鎌を持っている地獄の案内人だ。主な仕事は地獄へと訪れた亡者を三途の川の向こう岸へと船で運ぶ船番の案内人で、希に現世にいる亡者を地獄へと連れて帰る仕事もしている死神さんだ。……でも、普段は寝てたりしてサボっているダメな人でもあり、よく四季映姫・ヤマザナドゥさんに説教をくらっており、同じくサボり魔仲間の美鈴とよく飲みに行ったりしている日本の死神でもある。…………あと、パッと見ただけでもわかるほどの胸の持ち主であり、おっぱい星人のイッセーが瞬時に小町さんに反応する程の大きさの人だ。
……てか、イッセー。俺よりも早く小町さんに反応してませんでしたか?
「さぁ、あんたの相手はアタイがするよ西洋の死神。アタイの名は小野塚小町。地獄の閻魔大王に仕える日本の死神さね」
《……私の名はプルート。死の神ハーデス様の部下の最上級死神(グリム・リッパー)です。早速ですが――死んでください》
プルートはまた姿を消して超スピードで小町さんに駆け寄る。俺はだんだんと目が慣れてきたのか、プルートの姿がぼんやりとだが見えてきたのだ。
そんなプルートはいまだ鎌を肩に乗っけて余裕そうな表情をしている小町さんに向けて禍々しいその鎌を振り下ろした―――が
パシッ
《ッッ!》
「おや、この程度かい?お前さんの力は。だとしたらアタイはガッカリだよ」
なんと、小町さんは後ろを見ずに背後で振り下ろされた鎌を素手で受け止めたのだ。受け取れられたプルートは俺が受け止めた時以上に驚愕しており焦りの感情が感じ取れた。
「どれ、アタイの番かな」
そう言いながら小町さんはプルートの鎌を引き寄せた。急に引き寄せられたことによりプルートは鎌と一緒に小町さんに引き寄れられ――
「ほいっと!」
ドスッ!
《――ゴハッ!?》
小町さんは引き寄せたプルートの鳩尾に重い拳を叩き込んだ。叩き込まれたプルートは血を吐き派手に吹っ飛ぶ。吹っ飛んだ先のビルに衝突し、五階建てのビルが倒壊した。
「おお~。派手に飛んだね」
カラカラと笑う小町さん。……実は小町さんは普段は結構なサボり魔ではあるが、美鈴同様、本気を出したら凄い人でもあるのだ。
《ッ!……なかなかやりますね、日本の死神は》
ガラガラと瓦礫の中から出てくるプルート。倒壊した五階建てのビルに埋まったと言うのにピンピンしている辺り、最上級死神(グリム・リッパー)ってのは相当頑丈なようだ。……そんな死神の防御力を拳ひとつで貫通させる小町さん…上位死神ってのは規格外な存在だよね。鬼神程じゃないけど。
「おや、まだ立つのかい?あんた」
《この程度で殺られてはハーデス様に見せる顔がありませんから》
………さっき白龍皇に瞬殺された癖によく言うよ。
《それに、たかが小さな島国の日本ごときの死神に負けるほど最上級死神(グリム・リッパー)の名は伊達ではないですから》
「……へぇ、言うねぇ」
プルートは睨み、小町さんはニヤニヤと笑っている。両者の間にはバチバチと音が鳴っているように幻覚が見えるほど睨み合っていた。
日本の死神VS西洋の死神。どちらも上位死神で、方や幻想郷の閻魔大王の側近部下である船番、方や死の神ハーデスの部下の最上級死神。両者ともに立場も実力も同じ……いや、ぱっと見小町さんの方が上かな?――まあ、それもそうか。あの人はこちら側の閻魔大王様の"第一補佐官"の人と仲良しだし、よく運動がてら模擬戦もしてるしね。
《いきますよ、小町ッ!》
「来な、プルート!」
両者の激突は始まった。先ほどまでの戦いが嘘のようなバトルが目の前で繰り広げられている。プルートが鎌を振り下ろしそれを小町さんが見切りスレスレで回避、その振り下ろしたスキを狙い小町さんが鎌を振るうがそれをプルートが後方へ避けるように回避、小町さんがプルートをおいプルートは小町さんを迎え撃つ。そして――
そんなバトルが高速戦闘の元おこなわれており普通の者では見えないだろうし、相当の修羅場を潜った者か、アザゼルやサーゼクスさん、兄さんや姉さん達ような実力者じゃないと見れないだろう。
「……ヤベぇよ!何が起きてるか全然見えねぇ!?」
「大丈夫だ、兵藤一誠。私も全ては見れてないから」
「すごいなあの赤髪の女。小町とか言ったか?相当な実力者だ」
イッセーが嘆き、ヴァーリは目を細め真剣に見ており、サイラオーグは関心したかのように頷いている。……てか、サイラオーグ見えてんだこの戦闘。それよりヴァーリは傷大丈夫なの?え、治った?あら、そうなのですね。さすがヴァーリです。
俺も勿論だが見えている。プルートは死神特有の気配消しも同族には意味が無いのか、それとも使う暇が無いのかわからないが、ヴァーリを一撃で倒し俺に気が付かれず――感で防いだけど――接近した技を使っていない。
そんな戦いだが、とうとう終わりが見えてきた。小町さんは余裕があるのか鼻歌を歌っているしまつ。しかし相手のプルートは全身キズまみれで相当息も上がっている。
「~♪……っと、ほらどうしたんだい?動きが随分と鈍っているようだけど?」
ニヤニヤと笑を浮かべながら相手を挑発する小町さん。
《――ッッ! はぁ、はぁ……腹がたちますね。この私がこんな辺境の島国の死神ごときに遊ばれるなんて…》
「それもそうさね。アタイはよくこちら側の地獄へときて閻魔大王の第一補佐官の鬼神様と挨拶がてら運動も兼ねて模擬戦をやってるんだ。あの人と比べればたかが同族ごときに殺られるなんて事はないさね。こちとら伊達に長生きしてないよ。少なくてもあんたみたいな小娘にやられるほど私は弱くないよ」
ふふんと胸をはる小町さん。その時に大きな2つの山がタプンと揺れたことにより、イッセーが反応して鼻血を出している。そんな彼を横にいたリアスさんが頬を抓る。……イッセーェ。キミは本当に呆れるほどおっぱい星人なんだね。ドライグが可愛そうだよ。
『もう慣れたさ、相棒のコレにはな』
すると、ルーツの神器を通してドライグの声が聞こえてきた。……え? なんで君わかったの?心よんだ?
『元気を出しなさいドライグ。いつでも相談に乗ってあげるから。ね、つーくん』
「え、あ、うん。いつでも相談しに来てねドライグ! 君も俺たちの大切な仲間だからさ!」
『……ありがとうな、ルーツ、ツバサ。その時はよろしく頼む』
……いつもの頼もしい声が弱々しい。相当きてるようだね、心に。かの二天龍をここまで疲労させるなんて……イッセー…恐ろしい子ッ!
《その鬼神がどんな者か知りませんが、たかが鬼、所詮鬼、神を名乗ろうともその程度の魔物に舐められる程、私は弱くないんですがね》
「……………いやいやあんた。実際あの人に会ってみたらわかるさね。あの人がどれほどの規格外な人――いや、鬼か。……まぁ、舐めてかかると文字通りの痛い目…ですんだらいいほうかな?……とりあえず凄まじく酷い目にあうと言うことだけは言っといてあげるよ」
……あのプルートって人、とんでもない事を言いますね。かの鬼神様。それもその中でもトップでヤバい閻魔大王の第一補佐官――鬼灯さんに対してそんな事を吐けるなんて……おお、怖い怖い。俺は少なくても言えないね!そんな言葉。あの人に対してだけは絶対に。つか、この日本でも指折りの実力者なのにね。下手すりゃ神様超えるんじゃないだろうか? 仮にも鬼神だし、鬼の神様だし、八岐大蛇ぶっ飛ばしてるし、過去にいろいろやらかした諏訪子様にお仕置きしたそうだし、暴れまくってた鬼の四天王の華扇を除いた3人をぶっ飛ばして且つお仕置きしたそうだし、月に突撃した紫さんもお仕置きされたそうだし………………あれ?やっぱり鬼灯様って規格外?
「まあ、いいさね。アタイはアタイの仕事をやり遂げるだけ。………じゃないと鬼灯の旦那に怒られちまう(ボソ」
小町さんは堂々とした態度で余裕そうに言う……でも小町さん。最後小さな声で言ったみたいですけど俺にはバッチリ聞こえてますからね?
『鬼灯の旦那に言わんでくれよ?』
――この人、いきなり念話で頭の中に!てか、ドライグといい小町さんといい、人の心を読まないでください!
『ははは、アタイのは感だよ!』
……まあ、いいですよ、もう。
「んじゃ、さっさと終わらせますかね」
《――まだだ》
「ん?」
《――まだ、まだ終わっちゃいない!!》
すると、プルートはおもむろにローブの中に手を突っ込み何かを探ると取り出してきた。
それは黒い宝玉だった。でも、その宝玉からは禍々しいオーラが出ており、ぱっと見ただけでも相当ヤバい物だというのがわかる。
「なんだい?そのヤバそうな物は」
《これは、ハーデス様に『身代わりの宝玉』と一緒に頂いた"とある魔獣の封印された宝玉"です。これは試作品とはいえまだ未完成。本来ならばオーフィスを捕える為だったとはいえ、この緊急事態なら致し方ありませんね。コイツらを消さなければオーフィスを捕らえることができませんから》
そう言いプルートは宝玉を天にかざした。
《宝玉に封じられし魔獣よ、いまこの時をもって封印されし力を解き放て! 全ての生きとし生けるものに絶対なる死を与えん》
ゴゴゴゴッ――と冥界の空にあくうんがたちこみピシャッ!と雷が鳴り響く。――そして、赤黒い巨大な魔法陣が出現する。
《蹂躙せよ! 複合魔獣ゴルゴーン!》
ピカッ!――と、閃光が弾くと同時に巨大な何かが現れる。その巨大な何かは徐々に形をなしていき、そしてそれは現れた。
その巨体は優位に巨大超獣鬼(シャバウォック)を超え、背中にはその巨体に似合った大きさの薄汚れた金色の二体四枚の翼があった。身体は上半身が女性で下半身が蛇といった、魔物の一体である半人半蛇のラミアの様な姿で、顔はあるにはあるが鼻はなく、あるのは目と口らしき位置にある黒い丸いものだ。それはまるで虚無であり、闇をそのまま顔の部分に埋め込んだかのようだった。
髪の部分は髪のようだが先端につれて蛇の様な形になっており、それはまるでメデューサのようだった。
そしてこの化け物は全身から凄まじいまでの禍々しいオーラを放っており、ゴルゴーンの近くにある建造物はみな石化し砕け散っていた。
名前にもゴルゴーンと叫んでいたし、おそらくゴルゴーン三姉妹をモデルにしているのだろう。複合魔獣というだけだから何かはわからないが複数の魔獣を融合させて造られたと思われる。
「な、なんなんだよコイツは……ッ!」
イッセーが怖気付いたかのように震えている。ヴァーリもイッセー程ではないが震えているようだ。かく言う俺もそうだ。何故か奴からは異様な……それも、ドラゴンに対しての凄まじい嫌な感じがする。俺の博麗の巫女の感も"かなりヤバい"と先程から警告を告げている。
それと、いつの間にかプルートの鎌が新しくなっていた。先ほどよりもより禍々しくなって
《この魔獣の名は複合魔獣ゴルゴーン。先の戦いでオーフィスから奪った力を使い、サマエルの力とオーフィスの力、複数の魔獣、そして最後にハーデス様自身の力を融合させ造った複合魔獣。それがこのゴルゴーンです。これはかのゴルゴーン三姉妹をモデルに造られた魔物ですよ。ちなみに、この新調した鎌にはこのゴルゴーンの中のサマエルの毒が仕込まれているのです。かするだけでも即死ですよ?》
『――なっ!?』
プルートの言葉に戦慄が走る。
――オーフィスの力にサマエルの力だと?! なんつー化け物を造ったんだよ!コイツらは!!
《まぁ、さすがにゴルゴーンの使う毒はサマエルの毒程の威力はありませんが、それでも元はサマエルの毒。その力は劣化してもなお凄まじい》
プルートはそう説明しながらも、どこから取り出したのか英雄派の連中が使っていた例のフェニックスの涙で回復する。それをみた小町さんは面倒くさそうな顔をしていた。
それにしてもサマエルの毒……か。劣化しているらしいとはいえ、元が元。油断はできないでしょうね
『ツバサ、こればかりはヤバイわよ。元々ドラゴンスレイヤーに耐性がある私たち古龍種なら多少の事なら大丈夫だけど元がサマエルの毒だから喰らいすぎるのは良くないわ。それに一番危ないのは赤龍帝よ。彼はまだ復活したばかり。戦えるまでに身体は馴染んでるとはいえまだ完全ではないわ。完全体なら回復するまでサマエルの毒でも耐えられるでしょうけど、今の彼では到底無理よ。何とかしてでも守りなさい』
「うん。わかってるよルーツ。せっかく奇跡的に助かったイッセーだ。やっとここまで帰ってこれたのにまた死にかける……いや、次こそ本当に死んでしまうかもしれないもん。絶対、この命に変えてでも守ってみせる!」
『そうね。でも、あなたも死ぬのは許さないわよ。死なずに無事に生きて帰ってこそ、本当の勝ちなんだから』
「そうだったね、ルーツ」
俺とルーツはそんな話をしながら、どうゴルゴーンと戦うか考えていると……
《さぁ、蹂躙しなさい。ゴルゴーン》
『オオオオオオオオオォォォォォォォォォォォオオオオンッ』
ゴルゴーンが声の様な音を出すと、髪の蛇の口が唐突に光だした。
―――ってアレはヤバいッ?!
「―――結界札『博麗式多重大結界』ッ!!!」
シュピン!――ピカッ!
ズドドドドドドォォォォンッ!!!
結界が発動すると同時に無数の紫色のしたビームがこちらへ飛んでき結界に衝突する。結界にあたっていないビームは建物等にあたると、瞬間にその建物は石化し砕け散った。どうやら石化するビームのようだ。
近くにいたメンバー、グレモリー眷属やサイラオーグ、ヴァーリは結界で防げた。曹操もいたけど仕方がない。
結界の外にいたメンバー、小町さんやヘラクレスは…………うん。大丈夫っぽい。
小町さんは弾幕で慣れており余裕そうに避けている。どういう効果は知らないがカリカリと音をたてながらグレイズしていた。うん。彼女は特に心配していなかった。
ヘラクレスさんは地面をその巨体とは似合わない速度で回避していた。……残像が見えるのは気のせいだろうか?
「(でもどうしよう、俺自身もまだ回復しきってないからゴルゴーンを倒しきれるかどうか……かといって、純粋なドラゴンじゃない奴に龍殺しが効く保証もないし、村雨やノッブ達で対抗できるかと聞かれたら無理だと言える。禁手(バランス・ブレイカー)してもサマエルの力が含まれた攻撃をあたりすぎたら危ないし、なによりイッセーを守りながら戦うのはリスクが高すぎる!小町さんもプルートを押さえてもらわなきゃならないし。ヘラクレスだけじゃ倒しきれない………くっ!奴に対抗できるものは無いのか!)」
そんな事を考えていたその時―――
―――ゾクッ
――リゴォォォン…リゴォォォン……
――――――――首を出せぃ
side out
――――――――――――――――――――――
イッセーside
俺たちは曹操と対峙していたとき、あの時擬似空間で戦った最上級死神(グリム・リッパー)のプルートって奴が急に現れた。奴の狙いはオーフィスでヴァーリが瞬殺し、その後復活したがまた急に現れた小町さんっていう死神のお姉さんに敗北した。あのお姉さんはおっぱいが素晴らしいです。
そんなプルートは懐から取り出してきた宝玉からとんでもない化け物を呼んできやがった! プルート曰く、あの時擬似空間で奪ったオーフィスの力とサマエルの力を融合させた化け物らしい。ドライグ曰く俺の身体は完全に魂が肉体に融合しきれてないから、奴――ゴルゴーンの攻撃が当たれば次こそ即死らしい。完全体であるならば耐えれるらしいけど……。
そんな事を考えていたら、ゴルゴーンは攻撃体制にはいる。と同時にツバサちゃんが結界を張ってくれてゴルゴーンの攻撃から助けてくれた。小町さんがヤバいと思ったが余裕そうに避けている所を見ると平気そうだ。それを憎たらしげに見ていたプルートがいるのも見えた。
俺たちはどう戦えばいいかツバサちゃんに聞こうとし側に近いた時―――
―――ゾクッ
――リゴォォォン…リゴォォォン……
――――――――首を出せぃ
――――ズバンッッ!
―――ズッ………ヒュゥゥゥゥズドォン
………ズズゥゥゥゥンッ!
「…………はっ?」
誰かの間抜けた声が聞こえてきた。……でも、それもそうだろう。急に凄まじいまでの悪寒が感じ、俺たちは止まった。それと同時に鐘の音が聞こえてきたと思うと、誰かの声が聞こえてきた。
そして気がついたら、ゴルゴーンの首が断ち切られゴルゴーンはその巨体を地面へと落としていたのだった。
ゴルゴーンは首を断ち切られ即死したのかピクリとも動かない。どうやら死んでしまったようだ。
《…………な、何が――いったい何がおきたというのですか!?》
プルートが焦った声をだしながら狼狽している。それもそうだろう。なんたって先ほどまで勝利を感心していたのにその魔物がいとも容易く殺られてしまったのだから。
……でもいったい誰が?
「なぁ、ツバサちゃん。誰か知らn――ツバサちゃん?」
「………」フルフルフル
ツバサちゃんは顔を下にして震えている。どうしたのだろうか?
「なぁ、ツバサt――」
――ゾクッ
――なっ!? ま、まただまたあの悪寒が?!
「……ッ!!!!!」ビクンッ
ツバサちゃんが驚いた猫のようにビクンと跳ねた。こんな緊急事態にも関わらず不覚にも可愛いって思った俺がいちまったぜ。だが、こんな不安になっているツバサちゃんは初めて見た。
で、でもこの悪寒の正体は……
『――鐘の音が聞こえる。今日は特別重い首があるようだ』
虚無に声が響く。全員が声の方へ向くと……。
――死がいた。
比喩でも何でもなく、死を錯覚させるほどのとんでもない"化け物"がいたのだった。
俺は咄嗟にツバサちゃんを守る様に前にでる。なんでこんな事をするのかわからない。……でも、震えている子を守るのがヒーロー……ましてやそれが男ってもんだろ?
『怯えるな契約者の友よ。キングハサン、助っ人に応じ姿を晒した』
キングハサン……そう名乗ったそれは大剣を持って、静かに現れた。
それは静かに、死と言う福音を鳴らしながら現れた。
2メートルを超える巨体。その顔は骸骨であり肩や胸、目の部分からは青白い炎が吹き出ていた。
『プルート……首を出せい』
そう、死は宣告した。
《き、貴様はいったい……》
「ふん」
プルートが何かを言おうとしたが、なにも聞きまいと手元の大剣を振るう。
一降りの剣はビルも何もかも真っ二つにして、それを切り落とす。
剣をふる音なぞしなかった、瓦礫の音さえも静かに落ちた。
プルートはその斬撃に反応ができなかったのか固まって動かなかった――否、動けなかった。
『無益、あまりにも無益……無数の知恵で何を積み上げた。無限の龍神の力を取り付けてまで何を掴んだ。毒に浸した鎌で何をした。己の愚かさか?絶対的な力による怠惰か?命を奪い合う欲望か? 愚か者め──首を出せ』
鋭い眼光でプルートを射抜くキングハサン。プルートは恐怖によるものか凍ったかのように固まっていた。……それもそうだ。だって睨まれてないはずの俺たちでさえこれなんだ。直接睨まれているプルートはご愁傷さまとしか言えない。
「…………グス」
隣にいたツバサちゃんはとうとう泣き出してしまった。そうとう怖いようだ。そんなツバサちゃんを庇うようにしつつたまに背中をさすって上げている。
『……神託は下った』
キングハサンがチラッとこちらを見た気がした。……気のせいだろうか?
『聴くがよい。晩鐘は汝の名を指し示した。告死の羽―――首を断つか、『 死告天使 (アズライール)』……!』
《あっ――》
スパッ――ドサッ……
いとも容易く、まるで豆腐を切るかのように首を断ち切られたプルート。今度は宝玉は無いのか復活する様子がない。どうやら即死のようだ。しばらくして、プルートの肉体は砂のようになり消えていった。
『汝が命運、ここに尽きたり』
キングハサンは己の大剣を地面に刺し両手を大剣にのせるように構える。その姿はとても様になっていた。
『契約者の友よ』
「――は、はぃぃっ?!」
急に俺の目の前に現れたハサン。俺は思わず直立不動となってしまう。――だってしかたがないじゃないか!
『汝は悪魔ではあるが、信じるに足る者のようだ。特に心がいい。何事にも動じぬ精神こそ、我らに必要なものだ』
「は、はぁ」
『汝なら、我の契約者を任せられる。いまは不安定な体とはいえ契約者を守るその勇気、その恐怖に負けない心。しかと見た。汝に契約者をまかせる』
キングハサンはそう言いながらその炎の瞳で俺を射抜く。
その力強い眼光に答えるように俺はキングハサンの目を見ていう。
「ああ、任せてくれ! ツバサちゃんは俺の大切な友達だ。友達を見捨てるなんて出来やしねぇ。それに命の恩人でもあるツバサちゃんだ、今度は俺がツバサちゃんを助ける番だぜ!」
するとキングハサンは最後に未だ泣いてるツバサちゃんを見ると、踵を返し何処かへと行った。
……気のせいか、その背中は孫に泣かれて渋々帰ってしまうお爺さんのような悲壮感が漂っていた。
ちなみにですが、小町とプルートの戦闘をイメージするならヤムチャ視点のドラゴンボールの戦闘シーンですかね。
あと、複合魔獣ゴルゴーンのモデルはFGOに出てくる複合神性ゴルゴーンですよ。ゴルゴーンの顔をオーバーロードに出てくるパンドラズ・アクターに変え、全体的に禍々しいオーラを纏った化け物です。FGOみたいに神性な感じは一切ありませんよ
キングハサンは主人公のツバサちゃんが好きです。孫が可愛すぎて大好きなおじいちゃんみたいな感じです。でも、当本人であるツバサちゃんはじぃじであるハサンはもう一人のおじいちゃんみたいで大好きだけど、戦闘時に急に現れた時のキングハサンが大の苦手で、最後の死宣天使では、自身のオーラに当てられたツバサちゃんが泣いちゃったのを見て八つ当たり気味にオーバーキルをしちゃっただけです。最後の去るシーンではイッセーが思った同様、ツバサちゃんが完全に泣いちゃっているのであまりここにいてもよけい泣かすだけど判断したおじいちゃんはすごすごと帰って行っちゃいました。是非もないよね。
ちなみにイッセーがキングハサンを見ても平気だったのは、キングハサンがツバサを怖がらせないようにとなるべく気を使って手加減をしてオーラを出していたのもありますが、一度死んで肉体を失い、本当の死をもう一度体験した事により少し感覚が鈍っていました。過去の修羅場も多数経験したことも平気だった原因の1つです。
さらに新たな肉体に魂が完全に馴染んでいないためもあり感が少し鈍っていますが、それでも元は情に熱く死にかけてもなお仲間を思い夢に出てまで助け出すほどの仲間想いが主なため、キングハサンのオーラにも動くことができました。ほかの人達は普通にガタガタと青鬼にあったたけしの如く震えていました。あれほど露骨には震えていませんけど。