ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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昨日、投稿したつもりが投稿していなかったことについさっき気がついて慌てて投稿です。

さぁ! 最新話なのですよォ!


15話 最終決戦 前半戦

あの化け物が倒された後、俺たちは曹操と対峙していた。……ちなみに山の翁はもういない。イッセー曰くすごく悲壮感漂う背中をしながら帰ったらしい。……あの人がそんな背中を見せるのだろうか?想像出来ないのだが。あ、あと泣いてなんかいないからなイッセー! あれは目にゴミが入っただけだから! だからその、わかったわかった――みたいな感じの顔と暖かい目を止めろ!ぶっ飛ばすぞ?!

 

「……それで、奴の七宝、四つまでは知っているよね?」

 

ヴァーリがこちらに聞こえるように言ってくる。

 

「ああ、女の異能を封じるのと、武器破壊、攻撃を転移させるのと、相手の位置も移動できるんだよな」

 

「他の三つは、飛行能力を得るものと木場祐斗かま有する聖剣創造の禁手(ブレード・ブラックスミス バランス・ブレイカー)のように分身を多く生み出す能力、そして最後は破壊力重視の球体だ」

 

「うん、そうだね。それぞれの能力の名前が、武器破壊が輪宝(チャッカラタナ)、飛行能力が象宝(ハッチィラタナ)、転移能力が馬宝(アッサラタナ)、攻撃の受け流しが珠宝(マニラタナ)、女性限定の異能封じが女宝(イッティラタナ)、分身能力が居士宝(ガハパティラタナ)、破壊力重視が将軍宝(パリナーヤカラタナ)。この七つの能力を合わせ持つのが黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)の亜種、極夜なる天輪聖王の輝廻槍(ポーラーナイト・ロンギヌス・チャクラヴァルティン)だね」

 

イッセーとヴァーリが曹操の能力について喋っていたので、俺がその各能力名を教えてあげた。二人はありがとうと言ってきたので俺は別に良いと言いながらも、曹操と対峙するのだった。

 

と、イッセーが俺たちの一歩前にでる。どうやらイッセーが戦うようだ。

 

 

「俺の相手は赤龍帝か。他はそれを察してまるで動かないときた」

 

別に動く必要ないしね。特に俺は。もう、やる事はやったさ。あとは、この冥界のヒーローに任せるさね。

 

「ああ、借りを返さないときが済まなくてさ」

 

「おもしろい。あのときはトリアイナの弱点を突いてさし込ませてもらったが、今度は全力のキミと戦おうじゃないか。―――成れ、紅の鎧に」

 

「もちろん、そうさせてもらうさッ! いくぜ、ドライグッッ!」

 

『応ッ! 相手は再び最強の神滅具(ロンギヌス)ッ! ここで倒さねば赤龍帝を名乗れんぞ、相棒ッ!』

 

「あったり前だろうがッ!」

 

イッセーは身体中から莫大な紅いオーラを放ちながら、呪文を口にしていくッ!

 

 

「――我、目覚めるは王の真理を天に掲げし、赤龍帝なり!

 

 

無限の希望と不滅の夢を抱いて、王道を往く!

 

 

我、紅き龍の帝王と成りて――――」

 

 

 

 

「「「「「汝を真紅に光り輝く天道へ導こう―――ッ!」」」」」

 

 

 

 

 

『Cardinal Crimson Full Drive!!!!』

 

 

 

イッセーの鎧の色がいつもの赤から真紅となり、形状も多少だが変化した。それと同時に曹操の方も禁手(バランス・ブレイカー)して天後光と七つの球体を出現させる。

 

間合いを取り、お互い睨み合ったあと―――イッセーはその場を飛び出していった。

 

 

「さて……俺はこちらに向かって来ている奴と対峙しようとしすかねぇ」

 

「ん?奴ってなに?」

 

ヴァーリが聞いてきたので俺は答えた。

 

「――みんなの知らない……もう一人の英雄派の幹部だよ。そんじゃ〜ね〜」

 

ヴァーリと離れ、俺はその場を後にした。

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

ここはイッセーと曹操が戦っているところから数キロ離れた反対側の広場だ。俺はその街の広場の中心でたたずんでいた。

 

「……ねぇ、いい加減出てきたらどうなの?」

 

…………ふーん。まだ出てこないんだ。

 

 

「いい加減にしてくれないと鬱陶しんだよね。それとも俺に勝てる自信がないから出てこないのかな? だとしたら君の名が泣くよね。ねぇ、そう思わないかな?―――本多忠勝さん」

 

 

ガシャ、ガシャ、ガシャ――と、何か重い足音と鎧が擦れるような音が背後から聞こえてくる。俺はそっと後ろを振り向くと

 

 

「拙僧は隠密等というチマチマしたものは向いておらん。やはり、正面突破こそ拙僧の生き甲斐よ」

 

そこにいたのは上半身裸にハンドボールに近い大きさをした球がついた数珠の様な物をカバンをかけるように右肩から左横腹にかけている。頭はハゲていてどこか破戒僧の様ないでたち。下半身には戦国甲冑の佩楯(はいだて)、立挙(たてあげ)、臑当(すねあて)甲懸(こうがけ)の四点のみを装着した格好の大男がいた。身長は2m近くあるだろう。160しかない俺と比べるとその大きさはすごい。そんな身長に負けず劣らずの長槍を持ちながらこちらへ歩み寄る。

 

彼が手にもつ長槍からは得体の知れないオーラが漂ってくる。

 

 

「その槍、随分と物騒だね。少なくても、普通の武器ではないだろう。妖刀系統と同じか、もしくは……神器(セイクリッド・ギア)シリーズのひとつかな?」

 

 

すると目の前の男がニヤリと笑い出す。

 

 

「流石は日の本一の剣士にして、日本の守護者。その力眼からなる洞察力は侮れまないな。

いかにも! 拙僧のもつこの槍こそ、我が家の英雄、かの本多忠勝が持っていた長槍、名を『蜻蛉切』ッ! その槍如何なるものも貫き、この槍に止まろうとしたトンボが斬れた事から名付けられた名槍よ! 我が祖先のこの槍は長い年月をかけ神器(セイクリッド・ギア)へと進化し、いまや我らが家の家宝となった武器だッ!」

 

 

「何故君がそれを持っているの?」

 

 

「何故?何故と申したか? そのような事、聞かなくてもわかるまい。この槍は代々その代の当主が受け継ぐものであり我が当主だからこそこの槍を受け継いだ。そのような当たり前の事を聞いてどうするのだ」

 

それはいい。そんなの考えなくてもわかってた。……俺が聞きたいのはその事じゃなく

 

 

「自分の家の者を一人も残さず惨殺した君が、何故その槍を持っているのかと聞いてるの。――キミは元々、当主でも、次期当主でもなかった筈だが?」

 

そう、この男は元々その家の三男で、次期当主の座はなかったのだ。しかし、コイツは自身の家族も一族も皆殺しにしたのだ。当主の座を勝ち取るために

 

「ふん。あの家は名ばかりの雑魚ばかり。この槍は真に強き者が持つべき物だ。そこらへんの雑魚兵が持っていいものでは無い。だからこそ、真の強き者である拙僧が、紛い物を排除したに過ぎん。この槍は凄いぞ、如何なるもの貫き斬り裂き、どんな相手だろうが決して逃れない絶対必中の槍となる。これさえあれば拙僧は更なる高みへと昇格できるというものだ」

 

ヤツは槍を流れながら狂った笑を浮かべそう言った。その表情はまるで殺人鬼のようだ。

 

「それにしても、ただの蜻蛉切が絶対必中の槍ねぇ。なに? その槍って実はグングニルやらゲイボルグやらの神具だったりするのかな? 俺の記憶では蜻蛉切にはそんな神秘はなかったと思うけど」

 

「あの様なモノと一緒にするなッ!! あんな穢れた物など槍ではない! 神秘の槍とは拙僧が持つこの槍一つだけよ! 曹操の黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)も所詮は紛い物。拙僧はあんな小僧とは違い真の英雄なりッ! 拙僧も、拙僧のこの槍もッ! 貴様らのような紛い物と同じなわけがないだろうがッ!!!」

 

急に怒りだした忠勝の全身から可視できるほどの闘気が溢れ出ていた。……闘気だけでもサイラオーグ以上か。大きく言うだけの実力はあると見てもいいかな。―――まあ、光輝兄さんほどじゃないけどね

 

 

「……ふーん、あっそ。興味無いね。それに、蜻蛉切は確かに凄いさ。その力も、その切れ味も、名槍に名を連ねる事はある。でもただそれだけ。なぜ、神器(セイクリッド・ギア)になったかは知らない。神器(セイクリッド・ギア)とは元々、聖書の神が作ったとされる物だから、キミがその蜻蛉切を神器(セイクリッド・ギア)と呼ぶなら、それはキミの名の祖先である、本多忠勝の持っていた蜻蛉切とは全く別物だと俺は断言するよ。――だって、あれはあくまでもただの槍だから」

 

……まぁ、そもそもにだ。いま現在も"当本人"が所持しているんだもの

 

「それに、キミも強いんだろうけどね。でもそれはただ強いだけ。キミが真の英雄かどうかと聞かれれば答えはNO。キミが英雄? はッ、バカバカしい。キミみたいな馬鹿が英雄なら世界中の誰もが英雄だよ。……キミは決して英雄ではない。そして、今後もキミは英雄になりえない。だって―――」

 

 

 

「キミにはその資格がないから」

 

 

 

俺は目の前の男、本多忠勝に言う。だってそれはそうだろう。理由はいっぱいあれど、その一つに彼は自身の一族を皆殺しにしてるのもあるしね。ああ、別に殺しをしたから資格がないってわけじゃないよ? 別に英雄と呼ばれる人達は何も万能じゃない。必要あれば殺しはするし、自身の愛した者や血族を手にかけるなんてざらさ。でも、それでも、彼らは欲に溺れての殺しはしなかった。いや、別に絶対欲に溺れずに殺しをしていないかと問われれば答えはNOだろう。人は誰しも欲に溺れる時はあるし、それ故に過ちを犯すこともある。それが戦場なら尚更さ。…………でもね、それでも、彼らは英雄になり得る事をした、歴史に残る事をした、次代に語られる事をしてきた! だからこそ、彼らは英雄と呼ばれるんだよ。

 

でも、コイツは違う。コイツは高みへと登るといい自身の欲の限りを尽くした。女、金、酒……ただひたすら欲に忠実に、罪のない者達にまで手を上げ血に染めた。それは英雄とは呼ばず、罪人。そう、ただの犯罪者だ。そんな者を誰も英雄とは呼ばない。いや、呼べない。だって、彼の生き様は正しく、人の皮を被った獣に過ぎないからだ。

 

 

すると、彼はブツブツと何かを呟いていた。……が、急に顔を上げ

 

 

「――殺す」

 

 

憎悪に染まった顔でそう呟いた。

 

 

「殺す。貴様は殺す。絶対に殺す。何がなんでも殺す。命乞いをしようとも殺す。全てを殺すッ!!!」

 

「拙僧が英雄ではない? この槍が偽物? 英雄になりえない?…………バカバカしい。そんな戯言なんざ付き合いきれぬ。――がしかし、この真の英雄たる拙僧を馬鹿にし、挙句はこの名槍『蜻蛉切』を偽物とのたまったその罪、万死に値する。故に殺す。だから死ね、小童がッ!」

 

 

『禁手化(バランス・ブレイク)』

 

 

忠勝が禁手化(バランス・ブレイク)をした。一瞬光り輝いたが、すぐに収まり、そこにいたのは全身を水銀色に染め、右肩にはよく分からない管状の装備がついておりその管状の中心である円盤状の部分には忍者文字の様な曲がりくねった謎文字がついており、似た文字が槍にも浮かび上がっていた。槍を含めた全身からは紫色の禍々しいオーラが漂っており。その姿は最早人とは言えなかった。

 

 

「拙僧のこの姿を見た者は何人たりとも生かして置いていない。故に、貴様もここで我が槍の錆になるがいいッ!!」

 

 

 

「やってみやがれ! このハゲ頭ッ!」

 

 

俺は魔法で博麗の巫女装束を着て、迎え撃った

 




今回は中途半端ですがここまで、2部制で構成しております! 続きはもうすぐできますので遅くても1週間以内には投稿できます! 最近忙しくてスロースペースなのですよォ……おやすみ欲しいのです

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