ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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遅くなって申し訳ございません。 でも、やっと投稿できて嬉しいのですよ〜。

ただ、最近も夏突入したため忙しく寝不足なので誤字が多いかもしれないです。

まぁ、そんな事よりも暑いですね。いや、本当に……。皆さんは熱中症対策してますか? 自分はしてますよ?だってそうでもしないと暑すぎて倒れそうなんですもの。最近は寝不足もあり余計にねぇ。 ああ〜暑いんじゃぁ〜。

さて、無駄話はここまでにしておいて、いつもの如し挨拶といきますね。


それでは皆様、ゆっくりしていってね!


16話 最終決戦 後半戦

――ガキィン! ドゴンッ! ガガガッ!

 

何か硬いもの同士がぶつかり合う音が空に響く。

 

そこは元々美し広場だったのだろう。その広場を中心とした街並みは多くの人々が行き来し出会いを重ね、とても平和で大きな街だったと伺えた。だがしかし、今やその景色は失われあるのは廃墟と化した街並みだけだった。

 

ビルは破壊されたり貫かれたり、一軒家らしき建物は斬られた傷跡があり、広場中心の噴水があったと思われし場所には大きなクレーター、地面にも亀裂や土が盛り上がりひっくり返っている場所もある。その街のあちこちに破壊の傷跡が残り凸凹とした街並みとなり変わり果てていた。

 

 

そんな街の中心街で、二人の人影が対峙していた。1人は大柄な男で男に負けない大きさの槍を持っている。対するは、小柄な少女のような体型と格好をした者で腰には二本の刀を引っさげており、手には同じ大きさの十字槍を持っている。

 

「ほほう、なかなかしぶといなぁ。流石は地球連邦軍の参謀にして特殊部隊の総隊長殿。その実力は伊達ではないということか。拙僧の槍を見抜く眼力だけではなく戦上手でもあるとはな。拙僧の事を馬鹿にし挙句は英雄になりえないと暴言を吐くだけの実力はあると…………くっくっくっ。ならいっそう、より殺しがいがあるということよ!」

 

大柄な男は目の前の人物に対し、心底楽しそうだが狂人じみた壊れた顔をしながら槍を振るう。

 

「貴様のような輩に褒められても嬉しくないわ! お前は俺が絶対に倒す。お前の様な奴を放置するほど、俺たち地球連邦軍は馬鹿じゃないからな!」

 

対する巫女服を着た少年は十字槍を振るいながら槍を躱す。

 

男が槍を突くように伸ばせば巫女は身を後ろへと逸らしそのまま反転して槍を蹴飛ばす。すかさず十字槍を薙ぎ払うように横薙ぎに振るい大男に攻撃するが、大男は難なくそれを槍で防ぐ。

 

 

「かかかっ! 楽しい、実に実に実にッ!楽しいぞ! 結城ツバサッ!!」

 

「俺は全然楽しくないけど――ねっ!」

 

ブンッと振り下ろした槍を男は片手で掴む。

 

「―――ッ!」

 

「……ふん。他愛ない。貴殿の様な童女の様な非力な力では拙僧のこの強靭な肉体に傷を付けられぬ。ああ、悲しきかな。これが実力差というもの。貴殿がいままでどんな相手を倒してきたのかはしらぬ。しかし、いままで相手をしてきたのもは所詮雑魚だったということだ。所詮は井戸中のカエル。拙僧の様な真の強者には到底敵わぬということ。だからもう諦めて殺されよ。それとも、切腹を望むか?」

 

男は巫女服の少年―結城翼に呆れたかのような顔で問う。しかし、ツバサは不敵に笑った。

 

「ふん。そんなもの百も承知だ。俺はこんな体型だから一般的な平均男性よりも力が弱いさ。でもね、弱者には弱者なりの戦い方があるのを知ってる?」

 

「そんなもの、真の強者に関係――「それに!」」

 

 

「そう、それにだ。正直言うと君は俺が戦ってきた相手と比べたら圧倒的に弱い。………お前が真の強者?――はんっ、笑わせるな。真の強者とはこの世の頂点たる『神竜』と『三大祖龍』を――あの、マスタードラゴンと三体の古龍種の頂点を単体で倒した者のみ言える称号だぞ! 貴様のような小童に名乗れるほど軽いものじゃあないわっ!!

うちのルーツを含めた、『紅龍』『黒龍』舐めんなよ? それに、他にも『熾凍龍』や『煌黒龍』といった存在そのものが理不尽でおかしな龍や、『暴食龍』や『金獅子』とか龍じゃないのにおかしな連中だって多いんだぞ!?

それに理不尽なら家の家族がそうだ! 光輝兄さんやレイジ兄さんなんかその代表だし、家のお爺様だって存在そのものがおかしんだぞ!? なんだよもの投げるだけで"第三宇宙速度"を出せるって?! 頭おかしんじゃねえの?バーーーカ!!

そんな連中達を相手にしてからそんなセリフを吐くんだなっ!このハゲ頭ッ!!」

 

はぁ、はぁ……と息をきらす程の勢いで喋ったツバサに、男――本多忠勝は少し引いた。

 

「……とりあえず、貴様が苦労人だと言うのはよくわかった。だがしかし、そんな存在を知らない以上、貴様のような小童にその様な夢物語を聞く耳など持たぬ。そもそもだ、そんな存在がこの世にする訳がないだろう、バカバカしい。

だが、どちらにせよ今の拙僧の目的は貴様を殺すこと。先程の罪状の分も合わせて殺し尽くそう。この真の強者にして英雄たる拙僧を馬鹿にするものには死を! よって汝に最高にして最低の死を与えようぞッ!!」

 

「べーだっ!殺れるものならやってみろッ!!」

 

それと同時に二人は交差する。ギリリと槍同士をぶつけ力の押し合いをする二人。すると、また同時に離れると今度は槍を構えて走り出した。

 

「争点波山」

 

「十字紅蓮突き!」

 

風を纏った突きと炎を纏った突きがぶつかり合う。

 

―――ズドォォォオオオンッ!!

 

「ぜあぁぁあああああああっ!!」

 

「はぁぁぁぁぁぁああああっ!!」

 

 

ガキキキキキキキキキキキキキンッ!!!!!

 

 

そんな激しい戦いが繰り広げられその凄まじさは徐々にヒートアップしていく。

 

戦いの余波が広がる度に街は徐々に廃墟へと変貌していっていた。

 

「破顔蒼激ぃぃ!」

 

「あぶっ!? テメー顔を狙うんじゃねぇ! 爆槍ッ!」

 

ドゴンッ!

 

「ぬぅ!? 爆発する槍となッ!なかなかやるでは無いか! ふんっ」

 

「よっ……そりゃどぉもっと!」

 

ズガガガガッ!!

 

「天下無双・連撃ッ!」

 

「大烈火ァァァッ!!」

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!!!!

 

「そりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃッ」

 

「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃッ」

 

二人が槍を連続で突くように振るうとまるで何本もの槍に増えたかのように見えるほどの分身をしながらぶつかり合う。

 

「「おおおおおおおおおおおっ!!」」

 

両者一歩も引かない戦い。正しく意地と意地の勝負だろう。

 

――しかし

 

 

ピシッ

 

「あ」

 

そんな小さな音とともにキンッと何かが斬れる音がした。

 

 

その音の正体……それは、ツバサの持つ十字槍。それの刃の部分が根元から斬られていたのだ。

 

「ふははっ!天は我にありッ! その命もらったァァァァァッ!」

 

その隙を逃す訳もなく本多忠勝は蜻蛉切をツバサに向けて突き刺す。

 

その槍先は放心するツバサの心臓に向かっていき―――――

 

―――ドスッ

 

その小さな身体を貫いた。

 

貫いた槍の先端は赤く濡れており、柄をつたって血が流れていく。貫かれているツバサの目は既に暗く光が無くなっており、それは正しく死んでいる目をしていた。即死だった。

 

「ふふ、くくく、くははははっ! 地球連邦軍、特殊部隊特別調査班 総隊長、結城ツバサをうちとったりぃぃぃぃぃッ!!! やはり我には勝てなかった様だな! 愉快、実に実に実にっ!愉快だぞ! はははは!!」

 

本多忠勝は槍に貫かれたツバサを掲げながら狂ったかのように笑い出す。周りには誰もいないが、それは正しく悪の象徴の様なものだろう。

 

「我はやはり真の強者だったな。貴様のような戯言に惑わされなくて正しかった。まあ、そもそも聞いてなどいなかったがな。全くもってくだらぬ話よ。この世に拙僧以上の存在などいるわけがないと言うのに」

 

本多忠勝は貫かれ死体となったツバサを見下したような目で見ながらそう呟いた。もはや彼にとってツバサはそこら辺に落ちているゴミと思っているようだ。

 

「………それにしても、随分と呆気なかったな。こんなにも弱い存在だったか? もう少しやりあえると思っていたのだが――何か嫌な予感がするのう。いや、気のせいだろうこの拙僧が強すぎた故にそう思っただけ。きっと気の迷いを起こしただけよ」

 

槍に貫かれていたツバサを振り落とすように地面に捨ててから、彼はそう呟きながら険しい顔をしていた。しかし、彼は気のせいだと言い聞かせ、またいつもの顔に戻った。

 

「これで拙僧も動ける。さて、次は誰を殺し――」

 

ヒュンッ!――トスッ

 

本多忠勝の頬を掠めるように1本の矢が地面に刺さる。

 

「むっ!?何ヤツ!!」

 

彼は矢の飛んできた方へと目を向ける……すると、そこには

 

「やぁ、一時的な勝利は楽しめた?」

 

にこやかな笑みを浮かべるツバサがいた。

 

「!?」

 

忠勝はおどろき戸惑った。確かに自分はツバサを貫いた。その感触はいつも殺してきた者達と何ら変わりなく偽物というのはありえないし、何より自分の足元にその死体が転がっている。しかし目の前には殺したはずの人物がいる。ではこの死体はなんだ? それとも目の前にいる人物が偽物なのか? 一体どうなっている!――と、彼の頭の中は混乱に混乱を極め真っ白になっていた。

 

そんな彼の様子をクスクスと口元に手を当て面白そうに笑うツバサは徐々に近づきながら種明かしをする。

 

「札分身。俺の最も得意とする分身術。故にそれは偽物。俺が本物……どう?すごいでしょ! 本物だと思った? 俺を殺せたと思った? 残念でしたァ〜。本物はこうして無傷でーす! どう?怒った?怒っちゃった? クスクスクス♪ 」

 

本多忠勝の足元にあった死体はパラパラと札に戻りながら落ちていく。

 

心底楽しそうな笑みを浮かべながら笑う彼に対し、本多忠勝の心の中はあまりの怒りに憤怒していた。

 

 

「き、貴様ァァァ……一度ならず二度までも…この拙僧を馬鹿にしおって――今度こそ殺し尽くしてくれる!ただ殺すだけじゃないッ! このとある神器(セイクリッド・ギア)で造られた銃の力で貴様の体を操り、貴様を女に変え犯し、ほかの男共にも犯させ、さらに貴様の家族や仲間たちを貴様自身の手で殺させ、絶望に絶望を合わせたあと貴様をじっくりと少しずつ殺していこう! 貴様が一思いに殺してと嘆こうがそれを無視してゆっくりとその身を削ってやる!!」

 

怒り狂った忠勝は憎しみ込めた顔でツバサを睨む。

 

「ふ〜ん…あっそ、で? それが最後の遺言かい?」

 

 

だがしかし、ツバサは涼し気な顔で言う。それもそうだろう。彼にとってその言葉は日常茶飯事。こういう犯罪者ほどそんな馬鹿な事をいうのをよく知っているからだ。

 

そんな態度を見た彼はそれはもう言葉で言い表せ無いような表情でツバサを見ていた。

 

「それじゃ、行こっか――村雨」

 

『カァァァ!』

 

ツバサが呟くと同時に右腕に1匹の鴉が現れた。するとその鴉を右手で掴んだかと思った時には、既に鴉の存在はなく、あるのは右手に掴んでいる一本の日本刀だった。

 

 

「さぁ、お前の罪を数えろ」

 

ツバサは刀の切先を本多忠勝に向けながらそう呟いた。

 

「ガアアアアッ!」

 

最早人の言葉を発していない彼は槍を構えながら走り出す。同時にツバサも走り出した。

 

両者の距離はそう離れていなく、すぐにその距離は無くなった。

 

「本多忠勝、お覚悟ッ!」

 

ツバサは空に飛び上がりながら刀を上段に構える。

 

それに対して本多忠勝はニヤリと笑う。槍兵相手に空中に飛び出すなど殺してくれと言っている様なもの。この勝負、拙僧の勝ちだ!と、確信した彼は槍で空中に飛んだ彼を貫こうとするが――

 

ガガっと腕を掴まれる感覚を覚える。なんだと思った彼は腕に目を向ける。するとそこには札のような物が光、まるで鎖のように光で繋がっている札が腕をグルグルと巻きついていた。そこで彼は初めて気づいた。腕だけではない、同じような物が身体中を巻きついているではないか。そして彼はもう一つ気づいた。この鎖…いや、札はそう――さっきの死体、いや、札分身の物だと。

 

そう、実際彼からは見えないが、彼の身体に巻きついた札の鎖を辿ると、先程まで札分身があった場所に着く、そしてその場には円形の中に五芒星がある陣が空中に浮かんでいた。その五芒星の陣も札で出来ておりそこから札鎖を伸ばしていたのだ。

 

そう、これこそ彼の最も得意としている札分身。その本当の姿なのである。札分身が殺さた際に発動する結界術なのだ。

 

「はあああああっ!」

 

上段に振り上げた刀を落ちてくる勢いも乗せて振り下ろす。忠勝は辛うじて動く腕で槍を刀から身を守るように盾にするが――

 

ズバンッ!!

 

槍の柄と一緒にその巨体を斬り裂いた

 

「―――お見事」

 

ドサッ

 

……と、口から血を吐きながらそう呟いて彼は倒れた。地面にも倒れた彼は起きる様子もなく、血の量と切り口から見て即死の傷だったのだろう。――しかし、彼の顔は斬られたのにも関わらず、満足そうな顔で死んでいた。

 

「…………最後の最後で、武士らしい顔で死んだんだ。皮肉だよね。君は真面目に力を付けて、真の強者たるこの日ノ本の代表でもある侍魂。その魂を色濃く受け継ぐ君なら、かの戦国最強、本多忠勝を超える大物になっていたと言うのに…………本当に、残念な人だよ」

 

ツバサは最後に黙祷をし、その場を去った。ツバサが去った後には先程までとは比べ物にならない程の静けさが残っているのだった。

 

 

――――――――――――――――――――――

 

―ツバサ side―

 

本多忠勝との戦いを終えた俺はイッセー達のいた首都のある場所へと帰ってきた。

 

「お〜い!イッセー! 平気ー?」

 

「おっすツバサちゃん! ああ、平気だぞ。そんなツバサちゃんは?」

 

「見たらわかるさ」

 

そんなくだらない事を話しながら俺は周りを見渡していた。

 

イッセー横にいたオーフィスに抱きつく龍巳。

 

何かを楽しそうに話している光輝兄さんとアザゼル。 

 

アーシアを抱きしめるアリアさん。それを眺めるレイジ兄さん。

 

白音に抱きつきじゃれている黒歌。

 

それを鬱陶しそうな顔をしながらも放そうとしない白音。

 

皆がそれぞれ会話などをはじめ、俺はゆっくりと瓦礫の上に腰を下ろした。

 

「あぁ、そうだ。まだ言ってなかったね。おかえりなさい、イッセー。それと、おつかれさま」

 

 

「ああ、ツバサちゃんこそ、おつかれ」

 

 

「うん!ありがとう!」

 

 

イッセーが笑顔で言うが、その表情に陰りがあったので訊く。

 

 

「何があったの?イッセー。曹操がなんかしてきた?」

 

 

イッセーはひとつ間をおいて、口を開いた。

 

 

「ドライグが、眠っちまって。しばらくは起きそうにないんだ」

 

 

 

そう言って籠手を見せてくる。……確かに、籠手の宝玉の光が失われている。

 

 

『これは……力を使いすぎて眠ってしまったようね。まぁ、無理をしすぎたのでしょうね』

 

俺の中にいるルーツがそう説明してくる。あれ?ルーツ起きてたの?

 

『ええ、ごめんなさいね。この戦いで力を貸せなくて』

 

大丈夫だよ。ルーツのおかげでイッセーも助けられたし、俺も魂状態だけだったのに、次元の狭間で無事だったしね。

 

『……ありがとう、つーくん』

 

俺はルーツにどういたしまして、と言いながらイッセーをチラッと見た。

 

すると、先程よりもいっそう暗い表情をしているイッセー。

 

 

「どうした?」

 

 

俺の問いに、イッセーは深刻な表情で…、

 

 

 

「曹操は倒したんだけど…中間テスト、どうしよう……」

 

 

 

そう言ったイッセーに…俺は……、

 

 

 

「……えぇ」

 

 

心底、心の底から呆れた様な声がでてしまった。

 

 

「そんなことって、俺は結構悩んでんだ!」

 

 

ブスッとするイッセーを見ながら言う。

 

 

「中間か…。確かにしんどいけどそうでも無いでしょ?悪魔スペックな君なら記憶力もアップしてるし、散々悪魔の勉強してるから短期間の記憶なら余裕でしょう。幸い悪魔は夜型だし1週間不眠だったとしても平気だよ?肉体面では、ね」

 

 

 

その言葉に、「マジ?」というような表情のイッセー。

 

 

 

「それに中間なんて、いつもの授業中しっかり聞いていれば予習程度で点数は取れるさ。少なくても赤点はないよ。……まぁ、授業をちゃんと聞いてたらの話だけど」

 

 

 

俺は腰を上げるながらイッセーに言う。イッセーは絶望したかのような顔をしながら沈んでいた。ズーンと効果音が付きそうな背中だ。

 

俺はそんなイッセーをチラッと見つつ、前方に広がる破壊された建築物や路面などを背景に、皆が疲れを見せずに会話をしているのを見て…戦闘が終わったのを再確認できた。

 

「……やっと、終わったんだねぇ」

 

さて、帰りますか!

 

 ――――――――――――――――――――――

 

 

冥界での一騒動から幾日か経ったあと、俺はイッセーにお呼ばれしてイッセーの家のリビングである事態を聞かされる。

 

 

 

「そ、総督を更迭された!?マジっスか!?ええええええええええええええっ!!」

 

 

 

内容はアザゼルが総督を辞職したということだ。それは昨日のうちに光輝兄さんを通して聞かされていたので対して驚かない。

 

 

理由は多々あれど、一番の決め手となったのはオーフィスをイッセーたちに会わせた件のようだ。

 

まぁ、仕方が無いよね。是非もないね。

 

 

そんなアザゼルは耳をほじりながら嘆息する。

 

 

「うるせぇな。仕方ねぇだろ。うるさい連中に黙ってオーフィスなんざをここに引き連れて来たんだからな」

 

 

「じゃ、じゃあ、いまのアザゼルの肩書きは……?」

 

 

 

イッセーがそう聞くと「うーん」と首をひねるアザゼル。

 

 

 

「三大勢力の重要拠点のひとつであるこの地域の監督ってところか。グリゴリでの役割は特別技術顧問だな」

 

 

 

監督で技術顧問。あんまり変わらな――いや、いままで以上に自由になったと……はっ!それって凄くダメじゃないか?! こんなの自由にしたらアウトだよ!

 

 

「……総督から、監督」

 

 

 

俺は一人内心で戦慄している中、白音がぼそりとそうつぶやく。

 

 

 

「ま、そういうことだ。グリゴリの総督はシェムハザがなったよ。副総督はバラキエル。あー、さっぱりした!ああいう堅苦しい役職はあいつらみたいな頭の堅い連中がお似合いだ。俺はこれで自分の趣味に没頭できる」

 

などと、浮かれていたアザゼルだが、書類を三通取りだす。

 

 

「先日の中級悪魔昇格試験なんだが、先ほど合否が発表された。忙しいサーゼクスの代わりに俺が代理で告げる」

 

 

事前連絡なく、いきなり合否の発表とな……イッセーは慌てていた。

 

 

「まず、木場祐奈。合格!おめでとう、今日から中級悪魔だ。正式な授与式は後日連絡があるだろう。とりあえず、書類の面だ」

 

 

 

「ありがとうございます。謹んでお受け致します」

 

 

 

書類を手に取り、頭を下げる祐奈。あっ、そうそう。木場は自身の性別が女だと言うことを皆に話したよ。その事を知っていたのはリアスさんとその女王である朱乃さんだけで、それ以外のメンバーはかなり驚いていた。でも、白音はそんなに驚いていなくて、理由を聞いたら『仙術を使って知りました』だそうだ。確かに魔法で見た目だけ変えていたから仙術なら簡単にわかるよね。ちなみに木場祐斗改め木場祐奈としてグレモリー眷属に参加です。ただ、まだ直ぐにとは行かないので暫くは男で活動するみたいだけどね。

 

 

「次に朱乃。おまえも合格。中級悪魔だな。一足早くバラキエルに話したんだが、伝えた瞬間に男泣きしてたぞ」

 

 

「……もう、父さまったら。ありがとうございますわ、お受け致します」

 

 

 

赤面しながら書類を受け取る朱乃。ちなみにバラキエルさんからは既に連絡が来ていた。号泣し過ぎて何言ってるかわかんなかったけど、取り敢えず聞き取れたのはこの中級悪魔へ昇格した件だと言うことだった。

 

 

二人は無事合格。…あとはイッセーだけだね。まぁ、あまり心配してないけど。

 

 

「最後にイッセー」

 

 

「は、はい!」

 

 

緊張しているイッセー。アザゼルが間を置くので、表情がいっそう固くなっていく…。

 

それを見ながらアザゼルは言う。

 

 

「おまえも合格だ。おめでとさん、中級悪魔の赤龍帝が誕生だ」

 

 

 

「や、やったぁぁぁあああああっ!!」

 

 

 

イッセーは両手をあげて大声を張り上げる。うん。やっぱりだったね。まあ、おめでとう。イッセー。

 

 

 

「今日から俺も中級悪魔だ!やったー!マジうれしいっス!!」

 

 

 

この一瞬の表情の変化…面白い。

 

 

 

「イッセー、おめでと〜」

 

 

 

「おめでとうございます!」

 

 

 

「おめでとう!イッセー」

 

 

 

「おめでとう!イッセーくん」

 

 

 

「おめでとうございます。イッセー先輩」

 

 

 

「私がマネージャーをしたのですから、当然です!……で、でも、おめでとうございますわ」

 

 

 

俺、アーシア、ゼノヴィア、イリナ、白音、レイヴェルが合格したイッセーに賛辞を送る。

 

 

男泣きして喜ぶイッセーに、アザゼルは指を突きつける。

 

 

「ていうか、おまえはあの危機的状況から自力で戻ってこられるほどのバカ野郎だからな。おまえの復活劇はすでに上層部の上役連中の間で語り草になってるぜ?何せ、現魔王派の対立派閥は、おまえに畏怖し始めたって話だ」

 

 

「ど、どうしてですか?」

 

 そんなイッセーの言葉に俺は答える。

 

「そんなの当然でしょうがイッセー。だって君、サマエルの毒で死んだとされてたんだよ?勿論だけどそれをしってる上層部は君が死んだと思ってた。でも違った。君は帰ってきた、それも一度死んでから新たな肉体を持って生き返ってきたんだ。 君は文字通り、殺しても死なないんだぞ?こんなに怖い存在はないでしょ?サマエルの毒で死なない上にグレートレッドやルーツ、更にはオーフィスの力借りて体新調してきて、更に自力で次元の狭間から帰還しただなんてどんだけだ〜って話だよ。文字通り、ありえないなんだよ君は。本っ当におかしいよ?頭もそうだけど、いまの存在そのものが」

 

 

俺は指を刺しながらイッセーに言う。

 

 

冥界では、偶然現れたグレートレッドと共にルシファー眷属とイッセーが共闘して東側の『超獣鬼(シャバウォック)』を倒したと報道されている。イッセーがグレートレッドと合体したこと一般の悪魔には伏せられている。危機的状態だったことも知らせていないようだ。

 

俺たち地球連邦軍のほうは、イッセーの所以外の『超獣鬼(シャバウォック)』を召喚魔獣や魔術の類、そして我らが誇る全勢力を用いて、全メンバーで倒したと報道されていた。ちなみに光輝兄さんの巨大化シーンも報道されていて、それが大きな話題もうんでいる。アニメ化の話もあるらしい。

 

 

 

「ま、おまえの強者を引き寄せる力はもはや異常を通り越して、なんでもござれ状態だからな。もう、あれだ。各世界で悪さする奴らもおまえが倒せ。そうすりゃ俺もサーゼクスも光輝もツバサも楽ができる」

 

 

そう言うアザゼル…。まぁ、後始末は大変だからね。少しでも楽になれるなら嬉しいさ。

 

 

イッセーが何かを思い出したようにアザゼルに訊く。

 

 

 

「あの、先生、『禍の団(カオス・ブリゲード)』――英雄派のその後の動きはどうなんですか?」

 

 

イッセーから曹操との戦いについて聞いたが、ざっくり説明されて結果論としては、曹操にサマエルの毒を詰めた弾丸で倒したようだ。そのときに使ったものもイッセーにそっくりなフィギュアだったようだ。玩具に倒される英雄(笑)ww ちなみにこれを聞いた時爆笑したのは記憶に新しい。

 

 

「ハーデスや旧魔王派の横やりもあってか、正規メンバーの中枢がやられたからな。奴ら英雄派がおこなっていた各勢力の重要拠点への襲撃も止んだよ。それにおまえらのおかげで正規メンバーを何名か生きたまま捕らえることもできたし、いま締め上げていろいろ尋問しているところだ。曹操たち神滅具(ロンギヌス)所有者は……ろくなことにはなっていないだろうな。奴らが体に負ったものはフェニックスの涙や『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』で完治できるほど生やさしいものじゃない。ただ、天界では奴らが保有する神滅具(ロンギヌス)の消失が確認されていないため、生存しているのではないかとの見解だ」

 

 

アザゼルは息を吐きながらそう答える。

 

 

ヘラクレスとジャンヌは冥界に捕縛。ジャンヌの尋問は全面的に俺に任されていて、ある程度は自供してくれている。……正確には聖母ジャンヌ・ダルク本人のお仕置きから全力で逃れたいため知ってる事を全て話してくれているのだ。ちなみにその時の顔は半泣きでガタガタと震えていた。

 

 

「……奪われた、ってことはないのかしら?曹操たち所有者が重傷なら、強力な神滅具(ロンギヌス)を横から奪う輩が出てもおかしくないわ。あの集団は派閥が生じていて内部抗争も激しそうだもの」

 

リアスさんがそう口にする。

 

ふむふむ……そういう考え方もあるね。

 

アザゼルもリアスの意見にうなずいている。

 

 

「まあ、その線が浮かぶってことになるよな。……そうだとして、俺が考える最悪のシナリオが今後起きないことを願うばかりなんだが……」

 

 

アザゼルが険しい顔つきで何かを考えている……だが、途端に苦笑いする。

 

 

「ま、あいつらの最大の失点はおまえらに手を出したことだな。見ろ、奴らを返り討ちにしやがった。成長率が桁違いのおまえらを相手にしたのが英雄派の間違いだ。触らぬ神に祟りなしってな。あ、この場合は触らぬ悪魔に祟りなし、かな?」

 

 

「腫れ物のように言わないでくださいよ!俺たちからしてみれば襲い掛かってきたから応戦していただけです!なあ、皆!」

 

 

イッセーが皆に訊く。

 

 

「そうだな、修学旅行で襲撃してきた恨みは大きい」

 

 

「ミカエルさまのエースだもの!襲ってきたらギチョンギチョンにしちゃうわ!」

 

 

「……来たら潰す。これ、最近のグレモリーの鉄則ですから」

 

 

「私が上級悪魔になるためのポイントがあちらから来てくれているのではないかと最近思うようになりました。このメンバーで戦う分には強敵来襲が美味しいですよね」

 

 

 

…うん。本当に触らぬ悪魔に祟りなしだね、これ。

 

 

あと、天使もね。

 

 

皆の意見を聞いてアザゼルが豪快に笑う。

 

 

「さすがグレモリー眷属だ!こりゃそのうち伝説になるぞ。『奴らにケンカを売ったら生きて帰れない』――とかよ」

 

「面白そうなセリフだね。案外それ広めたらいまなら一瞬で広がるよ?」

 

「おお!いいなそれ!よし、後で広めよう!」

 

アザゼルと俺の冗談にリアスさんが嘆息する。

 

 

「私たちは怨霊や悪霊ではないのよ?変な風に言わないでちょうだい」

 

 

「うふふ。けれど、実際襲われたらやっちゃうしかありませんわ」

 

 

朱乃は微笑みつつSの表情を見せている。いつも通りだ。

 

 

アザゼルは話を続ける。

 

 

「だがな、『禍の団(カオスブリゲード)』はまだ活動をしている。一番大きい派閥『旧魔王派』と二番めに大きい派閥『英雄派』も幹部を失い活動停止したと見ていい。三大勢力の裏切り者もある程度粛清が済んだ。だが……それでも俺たちの主張に異を唱える奴らはそこに残っている。ふたつの派閥の陰に隠れていた連中も浮上してくるはずだ」

 

 

そうだねぇ…他にも魔女の派閥もあったし、イッセー…いや、ドラゴンの強者を引き寄せる力は相当なものだからなぁ。

 

『あなたもその1人よ?ツバサ』

 

……そうでした。

 

 

アザゼルは部屋の隅に視線を送る。

 

 

 

「とりあえず、元ボスの二人がこっちにいるからな」

 

 

俺たちもアザゼルの視線の先に目を向けると――そこにはボケェーとしているオーフィスを膝の上に乗せて抱きしめている龍巳の姿がある。

 

 

イッセーと目が合ったオーフィスは言う。

 

 

「我、ドライグと友達」

 

 

「俺、ドライグじゃなくて、兵藤一誠って名前があるんだよ……。友達は俺のことを『イッセー』って呼ぶんだ」

 

 

「わかった。イッセー」

 

 

即答したオーフィス。相変わらずだよね。初めてあった時の龍巳と同じだよ。……まぁ、同じ身体だからそれもそうだろうけど

 

 

「俺の呼び方はそれでよし」

 

 

イッセーとオーフィスのやり取りを見ていてアザゼルがこう言う。

 

 

「言っておくがイッセー、おまえが将来上級悪魔になったとしてもオーフィスは眷属にはできないぞ。理由は話さなくてもわかるな?」

 

 

「はい、オーフィスはここにいないことになっているから、ですよね?」

 

 

そう、オーフィスはこの場にはいるが、世間的には龍神は龍巳しか存在しないことになっている。

 

 

曹操に奪われたオーフィスの力が、現在の『禍の団(カオスブリゲード)』にとっての「オーフィス」となっている。

 

 

更にアザゼルが続ける。

 

 

「そいつはテロリストの親玉だった奴だ。いくらこちら側に引き込めたからといって、それを冥界の連中に知られてはまずい。現にそいつの力は幾重もの封印を施して、ちょっと強すぎるドラゴン程度に留めてある。というよりも神格クラスは『悪魔の駒(イーヴィル・ピース)』の転生対象外だったはずだ。半神のヴァルキリーは可能だったようだが」

 

 

龍巳がほんのわずかずつだが、オーフィスに力を流していると本人から聞いている。ちなみに俺なら眷属にできるようだ。現にいまも龍巳と眷属契約してるしね。

 

 

「『禍の団(カオスブリゲード)』に奪われたオーフィスの力がどうなるか、それが気になるところだな」

 

 

レイジ兄さんがそう口にする。俺もそのことは気にしていた。

 

……て

 

「レイジ兄さん、いつ来てたの?」

 

「いまだ」

 

あ、そっすか…。

 

 

俺とレイジ兄さんのやり取りを見ながらアザゼルが言う。

 

 

「……それは俺を含め、事情を知っている連中のなかでも意見がわかれているな。ただ、そのまま計画が進行しているって意見だけは一致している。……どんな形になろうとも近いうちに見まみえるかもしれない。それだけは覚悟しておけ」

 

 

うなだれるイッセーだが、リアスさんは話題を切り替える。

 

 

「いつ来るかわからないものに対する備えも大事だけれど、私の当面の目的は三点。一点はギャスパーね」

 

 

リアスさんの視線がギャスパーに注がる。慌てるギャスパー。

 

 

……例の件だね。聞いた話にあったが、多分そのことを踏まえたものだろう。

 

「ツバサ、例の件だな。その事についてなんだが……」

 

「宛はあるから大丈夫。心配しないで。俺に任せてよ」

 

「そうか。なら任せる」

 

「うん、任された。」

 

 

俺とレイジ兄さんが小声で話している中、リアスさんは続けて話している。

 

 

「いままで他の事情が立て込んでいて静観していたけれど、あれを切っ掛けにそろそろ本格的にうかがってもいいと思ったわ」

 

 

「と、言いますと?」

 

 

イッセーの問いにリアスはうなづく。

 

 

「――ヴラディ家、いえ、ヴァンパイアの一族にコンタクトを取るわ。あのギャスパーの力はきちんと把握しなければ、ギャスパー自身――私たちにもいずれ累を及ぼすでしょうね」

 

 

「……す、すみません。ぼ、僕にそのような力があったなんてまったく知らなくて……この眼だけが問題だと思っていたものですから……」

 

 

ギャスパーが恐縮しながらそう口にしている。

 

 

ヴァンパイアかぁ……そう言えば、レミリアさん愚痴ってたなぁ。いまの吸血鬼は馬鹿ばっかだって…………アーカード卿呼ぼうかな。

 

 

「ヴァンパイアもいま内部で相当もめている。……閉鎖された世界だが、だからこそ変な事情に巻き込まれなければいいんだが」 

 

アザゼルが嘆息しながらそう言う。

 

 

「ご、ご迷惑おかけします……。で、でも……家のヒトとはあまり……」

 

 

ギャスパーが言葉をつぐんでしまう。

 

 

ギャスパーもギャスパーで複雑な事情を抱えている。

 

 

朱乃があごに指をやりながらリアスさんに言う

 

 

「ギャスパーくんのことと、あとは魔法使いかしら?」

 

 

リアスさんはうなずいて続ける。

 

 

「そうよ。そろそろ魔法使いから契約を持ちかけられる時期でもあるの」

 

 

「それって、本とかに書かれてる魔法使いとの関係性とかいうやつですか?」

 

 

イッセーが訊く。リアスさんが首を縦に振る。

 

 

「ええ、そうよ。魔法使いは悪魔を召喚して、代価と共に契約を結ぶ。私たちは必要に応じて力を貸すの。一般の人間の願いを叶えるのとはちょっと様式が違うわね。名のある悪魔が呼ばれるのが常だけれど、若手悪魔にもその話は来るわ」

 

 

「俺たちにも話が来るってことですか?」

 

 

イッセーの問いにリアスがうなずく。アザゼルが紅茶をすすると話を続ける。

 

 

「先日、魔術師の協会が全世界の魔法使いに向けて若手悪魔――おまえたちの世代に関するだいたいの評価を発表したようだ。奴らにとって若手悪魔の青田買いは早い者勝ちだ。特に評価が高いであろうグレモリー眷属は格好の的。魔王の妹たるリアスをはじめ、赤龍帝のイッセー、聖魔剣の祐奈、バラキエルの娘で雷光の巫女である朱乃、デュランダルのゼノヴィアなどなど、そうそうたるメンツだ。――大挙して契約を持ちかけられるぞ?契約する魔法使いはきちんと選定しろよ?ろくでもない奴に呼ばれたらおまえたち自身の価値を下げるだけだからな」

 

なるほどね。

 

「ああ、そうだ。ツバサ達の方にも来てたぞ?まあ、もう見てると思うが」

 

アザゼルが続けて言った。

 

「しっている。だが、残念ながら魔法使いに関しては間に合っているさ。なあ、ツバサ」

 

「そうだね。魔法に関してはナツル姉さんの部隊は皆魔法使いの人達だからいらないね。それと、俺の部隊には魔法使いもそれ以上の存在でもある魔女もいるからね。皆、かなりの腕を持った人達だからコレっぽっちも必要ないさ」

 

魔理沙やアリス、パチュリーの三人は容姿に実力共に十分だからね。彼女たち以外なんてありえないさ。それに、普段は忙しくて関わりが少ないけれど聖さんも、魔法使いとしての実力は幻想郷においても現代に置いても指折りだからね。そういうことで魔法使いはもう十分なんだよね。

 

「はは、まあ、それもそうだな。さて、話は終わりだ。解散するか」

 

そうしてイッセー家での会議は終わるのだった。




終わったー。やっとこの章終わったー。長かったぁ、実に長かった。やっと先に進めるよォ〜。

次こそ早めに新話を上げられるよう頑張らなくちゃ。

それじゃ皆様、ばいばーい!(^_^)ノシ

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