それでは、本編をどうぞ♪
さて…、昨日の戦いで木場がどっかに行ってしまってから、昨日の聖剣の事を考えている。
「はぁー…、謎の聖剣の詳報はいまだわからずか…。」
そう…、昨日の俺が感じた聖剣の数は6つだった。盗まれた聖剣が3つ、ゼノヴィアとイリナの持ってる2つで、最高でも5つのはずなのだ。でも、聖剣の聖なる波動は全部で6つ感じる。今は何故か感じないが、昨日からちょくちょく謎の聖剣の波動を感じる時があるのだ。だから俺は、今も駒王町を歩き回っているのだが、全くの情報がない…。俺の部隊は別の調査で今はいないのだ…。だから俺が探しているのだがぁ………、全くの収穫がゼロなのだ…。はぁ~。嫌になるなぁ~
<~♪~♪~♪>
ブブブブブ!
すると、俺のスマホが鳴り出した。誰だろう…?
<―兵藤一誠―>
あっ、イッセーからだ。
ピッ
「はい。もしも~し」
『つばさちゃん?ちょっと〇〇にあるファミレスに来てくれないか?話したいことがあるから』
話したいこと?もしかして、なにか企んでいるのでしょうか…?まぁ…とりあえず行きましょうか
「わかりました。それでは行きますね~」
『おう!じゃぁな!』
ピッ
俺は、イッセーとの電話を終えて、ファミレスに行くのだった。
―つばさside out―
――――――――――――――――――――――
―イッセーside―
俺達はいま、ゼノヴィアとイリナととある交渉をするために二人を探しに町を歩いていた。すぐ近くの駅前の道でお金をくださいと叫んでいた二人を見つけてしまった。どうも、イリナが詐欺にあい持ち金が全て無くなってしまって、お金をくれと叫んでいたらしい。二人がお腹を空いていたようで、近くのファミレスに案内して二人を奢る感じでファミレスに俺たちはいる。
そしていま…
ガツガツ、パクパク、モグモグ。
「うまい!日本の食事はうまいな!」
「うんうん!これよ!これが故郷の味なのよ!」
よほど、お腹が空いているのか二人はファミレスのメニューを全て頼み勢い良く食べている。どんだけ腹を空かしていたんだよ…
「はふぅー、ご馳走さまでした。ああ、主よ。心やさしき人間に祝福を」
胸で十字を切るイリナ。
『はうっ!!』
俺と、小猫、匙を頭痛が襲い、三人とも頭へ手を当てた。
うぐぅ…、俺達は悪魔だから目の前で十字を切られると軽くダメージを受けちまうんだぜ。
「あー、ゴメンなさい。つい十字を切ってしまったわ」
テヘペロッてするイリナ。く…可愛いなぁおい!
「それで、私達に接触した理由は?」
「単刀直入言えば、エクスカリバーの破壊に協力したい」
俺は、今回の要件を迷わずに言った。断れるかもしれないけども、木場のために絶対にこの要件を成功させないといけないんだ!
「そうだな。一本ぐらい任せてもいいだろう。破壊できるのであればね。ただし、そちらの正体がバレないようにしてくれ。こちらもそつらと関わりを持っているように上にも敵にも思われたくはない」
あっさりと許可を出した……いいのか?
「ゼノヴィア、相手はイッセーくんとはいえ悪魔なのよ?」
「正直言って、私達だけでは聖剣三本とコカビエルの戦闘は辛い」
「それはわかるわ!!でも・・・」
どうも、イリナは協力はしたくない様な顔をしているな。
「最低でも私達は三本のエクスカリバーを破壊して逃げ帰ればいい。私達のエクスカリバーが奪われるぐらいなら、自らの手で破壊すればいい。
それに、奥の手を使ったとしても、無事に任務を終える事はゼロに等しいしな」
「それでも、私達は覚悟を決めてこの国に来たはずよ!」
「上にも任務遂行して来いといわれたが、自己犠牲に等しい」
「それこそ、信徒の本懐じゃないの」
「気が変わったのさ。私の信仰は柔軟でね、いつでもベストな形で動き出す」
「前から思っていたけど、信仰心が微妙におかしいわ!!」
「否定はしない。 だが、任務を遂行して無事帰る事が本当の信仰と信じる。 生きて、これからも主のために戦う。違うか?」
「違わないわ、でも・・・・」
「だからこそ、悪魔の力は借りない。代わりにドラゴンの力を借りる。上も"ドラゴン"の力を借りるなとは言っていない」
はは…なるほどな、悪魔の力を借りるのではなくて、ドラゴンの力を借りる…か。
「ありがとう。それと、あと二人この事を伝えたい奴がいるんだけどいいか?」
「二人か?まぁ、多いい事にに越したことはないからな。いいぞ」
「サンキュー」
プルループルルー
ピッ
『はい。もしもーし』
「つばさちゃん?ちょっと〇〇にあるファミレスに来てくれないか?話したいことがあるか」
『わかりました。それでは行きますね~』
「おう!じゃぁな!」
うし!つばさちゃんはなんとか大丈夫だな。あとは木場か…。電話出てくれるといいんだけどな~
―イッセーside out―
―つばさside―
さてさて、やっとファミレスに着きましたよ。流石に遠かった…。やっぱりファミレスのあるところの反対側の方にいたせいですごくここまで来るのに時間がかかってしまいいましたね。イッセーは怒っていないでしょうか…
「おー!つばさちゃん、こっちこっち!」
はいると、イッセーが叫んで読んでいた。こんな場所で大声を出さないでくださいよ…。恥ずかしいな~
とりあえずイッセーのいた席にいくと、そこにイッセー、小猫、匙、ゼノヴィア、イリナ、そして木場がいた。なにこのメンバー…?
「遅くなってごめんね…、まった?」
「大丈夫だよ、いまから調度話をするところだったからね」
「そうですか。なら話と言うのはなんですか?」
「それは…」
ざっくり言うと、聖剣を破壊するのを手伝うから協力してと言うことだそうです…。
「いいですよ?俺は、別にね。てか、元々俺もこの聖剣を敵さんから奪い返すのをするつもりでしたしね~」
だってさぁ~、ミカエルさんが頭を下げてまで地球連邦軍にお願いしたんだぜ?これを断るなんてできるわけないじゃん
「そうだったのか?なら話が早いな、ありがとうつばさちゃん」
「………話は分かったよ。正直言うと、エクスカリバー使いに破壊を承認されるのは遺憾だけどね」
木場は嘆息しながらコーヒーに口をつけていた。やっぱり不機嫌だね…
「随分な言い様だな。そちらが『はぐれ』だったら、問答無用で斬り捨てているところだ」
共同戦線前なのに一触即発の空気になってしまっている。止めてよね…そんなこと…
「やはり、"聖剣計画"の事で恨みを持っているのね?エクスカリバーと教会に・・・」
「当然だよ」
「でもね、木場くん。あの計画のおかげで聖剣使いの研究は飛躍的に伸びたわ。
だからこそ、私やゼノヴィアみたいに聖剣と呼応出来る使い手が誕生したの。」
「だからと言って、計画失敗と断じて被験者のほぼ全員を始末するのが許されると思っているのか?」
木場はイリナに憎悪の眼差しを向ける。確かに、神に仕える信徒が非道過ぎる"聖剣計画"を野放しにしたのはいけなかったよね~
「その事件は、私達の間でも最大級に嫌悪されたものだ。処分を決定した当時の責任者は信仰に問題があるとされて異端の烙印を押された。今では堕天使側の住人だ。」
「堕天使側に?その者の名は?」
「バルパー・ガリレイ。"皆殺しの大司教"と呼ばれた男だ」
仇敵の名前を聞いた木場の目に決意みたいな物が生まれた。
聖剣計画の当事者、目標が分かっただけでも、木場にとっては大きな前進である事は間違いないようだな。
「僕も情報を提供した方が良いようだね。
先日、エクスカリバーを持った者に襲撃されて、その際、神父を1人殺害していたよ。
やられたのはそちらの者だろうね」
すると、どういう訳か木場が先に接触をしていたと話をした。なるほど、少しは協力する気ではいるようだね。
「フリード・セルゼン、この名に覚えは?」
確か、アーシアの件で完全に敵対している白髪神父だった。あの時は油断してたところを思いっきり蹴り飛ばしてあげたけど、人間にしては頑丈だったな~。あ…いや…、こうに兄さんがいたわ…。
「フリード・セルゼン、元ヴァチカン法王庁直属のエクソシスト。13歳でエクソシストとなった天才で悪魔や魔獣を次々と滅していく功績は大きかったわ」
イリナがフリードの経歴を言うと、ゼノヴィアが続けて言う。
「だが奴はあまりにやり過ぎた。同胞すらも手にかけたのだからね。フリードには信仰心なんてものは最初から無かった。あったのはバケモノへの敵対意識と殺意、そして、異常なまでの戦闘執着。異端にかけられるのも時間の問題だった」
確かに、悪魔どころか人間や天使までも殺害してしまいそうな狂気神父だしね。悪魔等を異常なまでに殺すと言う執着心が見られたし、あの男は殺すのに快楽をもった一番面倒な感じがしたからね~。
「フリードは奪った聖剣を使って同胞を手にかけていたのか。あの時、処理班が始末できなかったツケが私達が払うとはな・・・」
忌々しそうに言うゼノヴィア、無理もないよ、戦う事で喜びを感じる様な男だからな……。
「とりあえず、エクスカリバー破壊の共同戦線といこう」
ゼノヴィアはペンを取り出して、メモ用紙に連絡先を書き記す。
「何かあったらそこへ連絡をくれ」
「サンキュー。なら、俺達の携帯番号も教えておこう。常備しているからな」
「イッセーくんのケータイ番号はおばさまからいただいているわ」
「マジかよ、母さん!勝手な事を!」
「あははは!どんまいイッセー。あ、そうそう!これは俺の連絡先ね~」
俺も自分の連絡先を記したメモを渡した。用意してて良かった。
「ありがとう。ではこれで私達は失礼するよ。あと、ご飯ありがとう」
「それじゃ~バイバイ。イッセーくん。ご飯奢ってくれてありがとうね~!」
そう言った二人はファミレスから出ていってしまった。へ~、イッセーは奢ってあげたんだ~、やッさしぃ~
「……イッセーくん。どうして、こんなことを?」
「ま、仲間だしな。それに俺は前にも助けられてるわけだから、今回は俺の番かなって」
イッセーは迷わずにすぐに木場の質問に答えた。
「……祐斗先輩。私は、先輩がいなくなるのは……寂しいです……お手伝いしますから、だから……いなくならないで」
小猫も木場に言った。少し寂しげに表情を崩しながらも、祐斗の袖を掴み離そうとしない。これには祐斗もとっさに突き放せなかったのか、苦笑いする。
「ははは。まいったね。小猫ちゃんにそんなこと言われたら、僕も無視できないよ。今回は皆の好意に甘えさせてもらおうかな
みんなのおかげで真の敵もわかったしね。でも、やるからには絶対に壊す!」
あっ、いつもの笑顔に戻ってきたようですね。その表情を見て、小猫も安堵したのか、小さく微笑んだ。か…可愛いい
「よし! 俺らエクスカリバー破壊団結成だ! がんばっていこうぜ!そして、奪われたエクスカリバーとフリードの野郎をぶっ飛ばそうぜ!!」
気合の入った声を上げるイッセー。
「……あの、俺も?」
俺たち三人がイッセーのあとに続いて手を突き出そうとしたそのとき、匙が聞いてきた。
「つーか、結構俺って蚊帳の外なんだけどさ……。結局、木場とエクスカリバーが関係あるんだ?わけがわからないんだが」
なるほど、匙は祐斗の事情を知らずにここまで連れて来られたのかな?可愛そうに…
「………少し話そうか」
木場は自分の過去を語った。
カトリック教会が秘密裏に計画した"聖剣計画"。
集められたのは剣に関する才能と神器を所有した少年少女は来る日も来る日も非人道的な実験ばかり、自由を奪われ、"人間"として扱われず、木場たち幼い子供達の"生"すらも無い。
彼らは、ただ生きて"神"に愛される事を信じていたのに、待っていたのが・・・"処分"という残酷な結末だった。その処分は毒ガスを使ってゆっくりと苦しみながら殺すという、残虐な殺し方だった。
でも、その処分をされているなか木場だけは逃がそうとその名も無き子供達は頑張って大人達に楯突いた。そして、木場は逃げるなか毒ガスの毒により逃げていた途中の森の中で力尽きてしまい、近くを通ったリアスさんに命を助けてもらったという。
「僕は同志たちの無念を晴らす為に、彼らの死を無駄にしない為に、エクスカリバーよりも強いと言う事を証明しなくてはいけないんだ。」
そうか…、やっぱり木場はそんな風に思っているんだね…。確かにあの事件はレイジ兄さんの調べた調査書を見る限りでもヘドがでるぐらい怒り狂ってしまうようなやつでした。でも…、本当にその子供達はあなたに復讐を望んでいるのでしょうか…?少なくとも俺は思ってないと思うんですがね…。
すると、すすり泣く声が聞こえたのでその声の元を辿ると、匙だった。匙は顔を涙と鼻水で顔をグチャグチャにしていた。
「木場ぁ!辛かっただろう!きつかっただろう!畜生!この世には神も仏もいないのかよぉぉぉ!俺はぁぁぁぁ、非常にお前に同情している!」
匙は物凄い大声で涙を流しながら叫んでいた。ふぅ…、人避けと防音の結界を張っていて良かったぁ…。
「良し!俺も覚悟を決めたぜ!!会長のお叱りも後でしっかりと受けてやる!!
正直イケメンのお前のことがちょっといけすかなかったが、そういうことなら話は別だ!! 全面的に協力するぜ!! だからお前も救ってくれたリアス先輩を裏切るな!!」
おぉ~、まるでイッセーみたいに熱いところがある奴ですね~!
「よし、良い機会だ!!実は俺にはある目標があるんだ!!
それは……!ソーナ会長とできちゃった結婚することだ!!」
匙は突然自信満々に話し出した。だが、祐斗、小猫の視線が冷たくなったのは言うまでもない。
でも、一誠は同志を見つけたのか、涙を流していた。
「匙!!聞け!!俺の目標は部長の乳を揉み、吸う事だ!!」
変態の似た者同士…
「お、お前、解っているのか!?上級悪魔のご主人様のお乳に触れることが、どれほど大きな目標かということを!!?」
「いや、できる!!実際、俺は部長の胸を揉んだ事がある!!」
匙は驚愕の眼差しで、震えているイッセーの手を見つめていた。
警察呼んでいいかな…?あ…、地球連邦軍も一応警察だったわ。
「な、なんだと!?そんな事が可能なのか!?嘘じゃないよな!?」
「嘘じゃない…、確かに今は遠い目標だが、諦めなければ必ず叶うんだよ!!だから、匙も諦めなければ必ずその夢は叶うんだ!」
「そうか…、諦めずに頑張ればいいんだな!」
「そうだぜ!」
今この二人の間に、同志、戦友、いや…、もっと深い絆が生まれたんだろうな。語っているのは物凄く最低な目標だけどね…。
「………あはは」
祐斗は乾いた笑い。
「………やっばり最低です」
小猫ちゃんは冷めたジト目ではいていた。
「死にやがれです…。変態ども…。」
俺はあの使い魔の森事件で二人が俺のあの恥ずかしい姿を見て興奮していた事は知っているので、本気で思った事を口にしたのだった。
はぁ~……、本当に大丈夫何だろうか…?このメンバーで…………。心配だなぁ~………
――――――――――――――――――――――
俺達は今、町を歩いている。昨日のファミレスで聖剣破壊団を結成したあと、ゼノヴィアから悪魔が着ても大丈夫な神父の服とシスターの服をもらい、それを顔が隠れるまで深く被っている。
そして、その状態でフリードを探しているのだ。
「………今日も収穫はなし、か」
破壊団を結成してから、数日が過ぎた。でも、未だにフリードを見つけていない。
「なぁ、一誠…、そろそろ部長たち気づいているんじゃないかな?最近会長がなにかを探ってるんだよ…」
「あぁ、こっちも部長がなにかを探ってるんだよ…、俺達の行動が気づかれるのは時間の問題だろうな」
そんな事を話していた時、木場は歩みを止めた。ビシビシと感じる殺意………。来ましたか…!
「上だ!」
匙が叫んだ、全員上を見上げると神父が長剣を振り下ろしながら降ってきた。
「神父の一団にご加護あれってね!」
ギィィィィィン―――!!
木場が素早く魔剣を取り出して、フリードの一撃を防いだ。流石だね。
「フリード!」
「その声はイッセーくんかい?へぇぇ!これは珍妙な再開劇でござんすなね!どうだい?ドラゴンパワーはアップはしたかい?そろそろ殺していい?」
すると、フリードがイッセーに向かって走ってきた
「伸びろ、ラインよ!」
匙の手の甲にはデフォルト化されたトカゲの顔らしきものが装着されていてそいつの口からベロが伸びフリード目掛けて飛んでいく。ん…?あれからドラゴンの気配が微かにする…。何だろう?
「うぜぇっス!」
聖剣で薙ぎ払おうとするがトカゲのベロは軌道を変え下に落ちフリードの右足に巻きついた。
フリードは斬ろうとするが実体がないかのようにすり抜けた。
「そいつはちょっとやそっとじゃ斬れないぜ。木場!これでそいつは逃げらねねぇ!存分にやっちまえ!」
「ありがたい!」
へぇ~…、便利な奴だなぁ。たぶん能力はあれだけじゃないんだろうね
木場は二刀の魔剣を作りフリードを攻め立てていた
「チッ!『光喰剣(ホーリー・イレイザー)』だけじゃないってか!もしかして『魔剣創造(ソード・バース)』でございますか!わーお、レア神器を持っているとはなかなか罪なお方ですこと!だが、俺様の持ってるエクスカリバーちゃんはそんじょそこらの魔剣くんでは」
ガキィィン!
「相手になりませんぜ!!」
破砕音を立てて、木場の魔剣が二刀とも砕け散る。ヤバイです!くそ…こうなったら!
「小猫ちゃん!例のあれをやってください!!」
「……ッ!わかりました」
小猫ちゃんは俺の言うことがわかってイッセーのもとに走った。そして、小猫ちゃんは無言で頷きイッセーを持ち上げる
「………イッセー先輩。祐斗先輩を頼みます」
小猫ちゃんはそのままイッセーを木場に向かって豪快に投げた
「うおおおおおっ!?小猫ちゃぁぁぁぁぁん!つばさちゃぁぁぁん!俺は便利アイテムじゃないんだよぉぉぉッ!」
イッセーが力を溜めてそれを小猫ちゃんが投げるという、俺がイッセーに内緒で小猫ちゃんと考えた作戦DAZE☆
頑張ってね、イッセー!
「くそっ、こうなったらしょうがねぇ!木場ぁぁぁぁぁ! 譲渡すっからなぁぁぁ!」
「うわっ! イッセーくん!?」
イッセーが祐斗に飛びつき、神器を発動させた。
『Transfer!!』
音声が発せられ、祐斗に力が流れ込んでいく。よし…!作戦成功です!
「……もらった以上は使うしかない!『魔剣創造』ッッ!」
周囲一帯に刃が咲き乱れ、あらゆるところから魔刃が出現する。
「チィィィ!」
舌打ちをしながらもフリードは自身に向かってくる魔剣を横薙ぎに破壊していく。だが、木場のだした魔剣は四方八方からフリードに飛んでいく。
「うっは!これはおもしろいサーカス芸だね!でもでも、俺さまスピード勝負なら負けないんだよぉぉぉッ!この腐れ悪魔がぁぁぁ!」
キン!キィン!キィィィン!
フリードは『天閃の聖剣』の力を使って全ての魔剣を破壊してしまった。もぅ…しぶといですね、まったく…
「俺さまのエクスカリバーは『天閃の聖剣』!速度だけなら、負けないんだよッッ!」
フリードのもつ聖剣の切っ先がブレだし、ついに消え去った!そして周囲の魔剣をすべて破壊したフリードが木場に向かって斬りかかろうとしたが
「やらせるかよ!」
匙がトカゲのベロを使ってフリードの体勢を崩した。同時トカゲのベロが淡い光を放ち始める。それは、フリードから匙のほうへ流れていた
「………これは!クッソ!俺っちの力を吸収するのかよ!」
「へっ!どうだ!これが俺の神器!『黒い龍脈(アブソーブション・ライン)』だ!こいつに繋がれた以上、おまえさんの力は俺の神器に吸収され続ける!そう、ぶっ倒れるまでな!」
へぇ…!便利な奴だね。でも、相手にしたらめんどくさそうだけども、たぶん吸える量も決まっているだろうし、今は驚異はないですね。
「木場!文句言ってられない!とりあえず、そいつを倒せ!エクスカリバー問題はその次でいいだろう!こいつ、マジで危ねぇ!こうして敵対しているだけで危ない気をビシビシ感じるしよ!このまま放置してたんじゃ、俺や会長にまで害がありそうだ!俺の神器で力を吸収して弱らせるから、一気に叩け!」
確かに匙の言う通りあいつは危ないこの場で始末した方がいいでしょうね。木場は複雑な表情をしたが匙の提案に乗った。
「…………不本意だけど、ここでキミを始末するのには同意する。奪われたエクスカリバーはあと二本ある。そちらの使い手に期待させてもらうよ」」
「ハッ!他の使い手さんより俺さまのほうが強いんだぜ?いいんかい?俺を殺したら満足できる聖剣バトルはなくなるぜ?」
うーん…。まだフリードの余裕が気になります…。それに近くに聖剣のオーラを感じるので仲間がいるのでしょうか?
ヒュンッ!
「ふん…」
キャィン!
あぶないあぶない…。危うく当たるところでしたよ。光の弾ですかね?さっきのわ…
「「うぉぉぉお!!」」
すると、突然二人の男が近くの茂みから出てきた。二人の男の手には残りの聖剣がにぎかれていた。
「二人の相手はこの俺ですよ!!」
キャィィィン
俺は、両手に妖刀をとりだした。右手に妖刀“村雨”、左手に妖刀“村正”をとりだした。
ギギギギギギ…
ふぅ…なんとか間に合ったね…。
「ほう、『魔剣創造』か?使い手の技量によって無類の強さを発揮する神器だ」
すると、突然、第三者からの声が届いた。見れば、神父の格好をしたじいさんだ。
「……バルパーのじいさんか」
なに?あいつが、そうなのか?やっぱり、今回の一件と繋がってたのですね……。
「フリード。何をしている」
「いやねぇ、このトカゲのベロが邪魔で逃げられねぇんスよ!」
「ふん。聖剣の使い方がまだ不十分ではないか。おまえに渡した『因子』をもっと有効活用してくれたまえ。体に流れる聖なる因子を聖剣に込めろ。そうすれば斬れ味は増す」
「へいへい!」
すると、今度はいともあっさり切断される。 しまった!
「じゃぁ…、さようなら!魔剣使いくん!」
すると、フリードは木場に向かって『天閃の聖剣』を降り下ろした。ヤバイ!!木場!
「ぐ……!」
「ヒャッハァァァ!!死ねぇぇぇ!!」
「木場ぁぁぁ!!」
ビュンッ!!
ガキャァァァァァン!!
「なんですと!?」
すると、フリードの剣を突然誰かがきて、受け止めた。そして、それを止めた人物は………
「よう…、つばさ。久しぶりだな!元気にしてたか?」
そこには、レイジ兄さんがいた…。
今回に初めて主人公のもう一人のお兄さんが登場しました!
さて、次回はどんな展開になるのやら…。乞うご期待ください♪