ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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お気に入りが400人突破です!ありがとうございます!!m(__)m
今回のお話は、グレモリー眷属VSシトリー眷属のレーティングゲームが終わった二日後ぐらいのお話です。楽しんでもらえたら嬉しいと思います。 それではどうぞ♪


番外編 夏です! 海です!! 海水浴です!!!

 グレモリー眷属VSシトリー眷属とのレーティングゲームが終り私達は夏休み最後のお遊びをするということで、現在とある場所に向かっています。そのとある場所というのは―――――

 

「海だぁーーーーー!!!!!!」

 

 イッセーが物凄い大声で浜辺に立ち海に向かって叫んでいました。

 

 そう、そのとある場所とは海の事なのです!更に現在私達がいる場所というとは、私の実家…結城家が保有する無人島なのですよ♪ 今回頑張ったご褒美ということで、リアスさん達グレモリー眷属と、ソーナさん達シトリー眷属の皆さんでこの無人島にレイジ兄さまが特別に招待しました。

 

「このような所に連れてきてもらい、ありがとうございます。レイジさん」

 

「私達も連れてきてくださり、ありがとうございました。レイジさん」

 

「ははは、喜んでもらえて何よりだ!お前達を連れてきたかいがあるってもんだぜ」

 

 私の隣でレイジ兄さまにたいしてお礼をいっている、リアスさんとソーナさん。

 

 実はこの無人島は、結城家というよりレイジ兄さまの私有地なのです。 私達結城家の兄弟姉妹には、お祖父様から各一人ひとりに 無人島をくださりました。大きさは一番大きな無人島でも精々オーストラリアの程度の大きさです。因みに此処は私がもらいました。最初はただの岩だけの荒れ地でしたが、私の『大自然を操る程度の能力』を使い自然を作り、私が保護した動物達を野放しにして、生物としての自然に近いものを作りました。基本的に次元の境界をいじり更にかなり強固な結界を張ったので他の世界と拒絶しまったく新たな世界として作りました。簡単に言うと“幻想郷”みたいなものですよ。

 

 因みに此処は3番目に大きな無人島です。淡路島の3分の2位の大きさですね。

 

「部長!早く海に泳ぎにいきましょう!」

 

 私が思いにふけっているとイッセーがリアスさんに叫んでいました。よほど泳ぎに行きたいみたいですね。

 

「わかったわ。あなた達は先にいきなさい。私達は着替えてくるから」

 

「サジ、私達も着替えてくるのであなたも着替えてきなさい」

 

「了解です部長!」

 

「わかりました、会長!行くぞ兵藤!!」

 

「おう!急いで着替えるか!!」

 

「「うおおおおお!!!」」

 

ドドドドドドド……

 

 イッセーと匙の二人は物凄いダッシュで走っていきもう見えなくなりました。

 

「元気だなぁ…あいつら。あと、女子更衣室はそこにある建物だからな。そこを使ってくれ。中に大きめのシャワー室もあるから好きに使ってくれよな」

 

レイジ兄さまが指差す所には、大きな建物があった。大きさ的には海の家よりも少し大きな建物だった。あんな大きなもの作る必要あったのかな?

 

「あれは、うちの部隊の女子達の為に作ったから大きめなんだ。だから気にしないでくれよ」

 

すると、レイジ兄さまが私を見ながらそう言った。

 

「え?何故考えてることがわかったのです?」

 

「お前は顔みてりゃ大体わかるさ」

 

「そうなのですか…。なんだかプライベートの侵害な気がしますよ」

 

「はははは!心の中を見れるお前に言われたくないな!」

 

「それもそうですね」

 

「んじゃ着替えてくっからお前も着替えろよ。皆行っちまったぞ?」

 

そう言うレイジ兄さまの言う通りもう女性陣は誰ひとりいませんでした。

 

「心配及びません。だって―――」

 

バッ!

 

「もう水着は来ていますので♪」

 

 私は服を一瞬で脱ぎ上に投げ落ちてきたのをキャッチした。

 

「はは、やっぱり着こんでいやがったか。それにしても似合ってるぜ?つばきちゃん」

 

 私の水着は今は女の子なので勿論ビキニです。色は水色、下はヒラヒラミニスカートの様なタイプになっています。

 

「ありがとうございます♪それでは私は先にいってきまぁ~す♪」

 

そして、そのまま海の方えと走り出した。

 

 バッシャァァァン

 

「あは♪冷たいです~♪」

 

 私は暫く泳いでいると男性陣と女性陣が集まってきました。

 

「あら?ツバキちゃん早いわね。それに水着とっても似合っているわよ」

 

「あらあら、とても可愛いですわ。」

 

「……ツバキ先輩、可愛いです。……胸が大きいです羨ましいです(ボソ」

 

「ツバキさん!とっても似合ってますよ!スゴく可愛いです!!」

 

「確かに可愛いな。それにおっぱいも大きいな」

 

「ツバキさんはやっぱり女の子になっても違和感がありませんね。むしろ男の子って言う方が違和感がありますね」

 

「確かにそうですね。会長。ここまで似合っていては男に戻っても着れると思います」

 

「さっすがツバキにゃ! どんな服でも可愛いくなっちゃうにゃん。 カメラもってきてよかったにゃん(ボソ」

 

「流石ツバキ様ですね。水着がとってもお似合いです! …………このままお持ち帰りできないでしょうか(ボソ」

 

「部長、皆!それにツバキちゃんもビキニありがとうございます!!」

 

「会長!ありがとうございます!!」

 

「流石、ツバキちゃん。水着が似合って綺麗だよ」

 

「ツバキ先輩、似合いすぎてドキドキします」

 

 みんな私の事を褒めすぎです。そんなに褒められると、恥ずかしいじゃないですか/// ただ、少し悪寒がしましたけど気のせいでしょうか?……気のせいですよね。

 そして、イッセーと匙は予測通り鼻血をだしてとてもにやけています。

 それに、リアスさん達もそれぞれにあった色と水着を着ているのでとても可愛くて似合ってますよ。

 

「おう、みんな集まってるな。お?みんな水着が似合ってるじゃないか。特に女性陣は綺麗だぜ」

 

 声が聞こえた方をみるとそこにはレイジ兄さまがいました。

 

 鍛えぬかれた体に、膝まである長さの水着と上から半袖のジャージを着ていて、前を全開にしていた。

 

 ハッキリいって元々イケメンでカッコよくて、調度いい鍛えぬかれた筋肉をしていて、更に水着が似合いすぎて、見惚れてドキドキしている自分がいました。

 周りをみると、男子女子問わずみんな見惚れていました。女性陣なんか顔が赤くなっていました。あと木場にギャスパーも………。

 

「ん?どうしたみんな。そんなに固まって」

 

 レイジ兄さまが首を傾げながらそう言いました。

 

「それは、貴方がカッコいいですからよ」

 

 すると、また別の人の声が聞こえたのでレイジ兄さまの後ろを見ると、アリア姉さまがいました。

 

 アーシアとは真逆で身長もスタイルもリアスさん並みにあってとても似合ってます。といいますか、なんだか少しエロく感じます。ちなみに、水着はビキニタイプで色は白色でした。

 

「まぁ…いいや。さて、今日は一日休みだ! パァーっと遊んで羽を伸ばせよ! んじゃ、解散だ!!」

 

『わぁぁぁぁぁ♪』

 

 レイジ兄さまの合図にみんなは各々に別れて遊びだした。

 

「そ~れっ!」

 

「きゃ!やりましたね~。えい!」

 

「ゃん♪アーシア冷たいわよ~♪」

 

ゼノヴィア、アーシア、レイナーレが浅瀬で水の掛け合いっこをやっていたり。

 

「兵藤一誠!彼処にいる木場の所まで泳いで勝負だ!!」

 

「おっしゃ!勝った方が負けたやつに何でも好きな命令を一つできる賭けな!絶対勝ってやるぜ!」

 

「はん!それはどうかな?俺は泳ぎは得意中の得意だ。お前なんかに負けるかよ!!」

 

「俺だって泳ぎは得意だ!こっちだって負けるか!!」

 

「では、位置について…よ~い――ドンっ!」

 

『うおりゃぁぁぁああ!!!!!!』

 

イッセーと匙が100メートル離れた場所に浮いている木場の所まで競争していたり。それを、コウモリになって審判しているギャスパー。

 

「白音~!お姉ちゃんが日焼け止めクリームを塗ってあげるにゃん。だからこっちに来るにゃん」

 

「遠慮します。そんなワキワキとイヤらしい動きしながら近づかないでください。穢れてしまいます」

 

「酷いにゃ!? てか、最近お姉ちゃんにたいして毒舌が酷くなってないかにゃん!?」

 

「気のせいです」

 

黒歌と白音がなかつつまじく(?)遊んでいたり。

 

「リアス!あのときのテニスの勝負の決着をしますわよ!」

 

「望むところよソーナ!いくわよ朱乃!!」

 

「はい、部長」

 

「こっちも行きますよ。椿姫」

 

「はい。会長」

 

リアスさんとソーナさん、朱乃さんと椿姫さんが、リアスさん&朱乃さんVSソーナさん&椿姫さんに別れてビーチバレーをやっていたりします。

 

 ちなみに、私は何処にいるのかというと―――

 

 ブクブクブク……

 

「やっぱり綺麗ですね~。色鮮やかなお魚さんがいっぱいいますよ。さすが熱帯魚ですね~。とっても綺麗です~」

 

 海中に潜っています。 ちなみに、私は永琳の能力『ありとあらゆる薬を作る程度の能力』を使い、無限酸素玉を作ってのみました。

 

 これは、文字通り一度飲むと無限に酸素が出て息つぎをしなくても海中で長時間の活動ができるのです。効果は、一年間は持ちます。ですが、普通の人なら流石に体力が持ちませんのでそんなにも潜れませんが、私は能力で体温調節もできるので関係ありませんけどね~。 あと、牙獣変化で海竜種の力を使えば永遠に海に潜る事も出来ますけどね。

 

「そろそろ、あがりますか」

 

 ブクブクブク……… ザバァァン!!

 

「ぷはぁ~♪ ふぅ~楽しかったぁ~♪ うん?なんだか陸の方が騒がしそうですね」

 

 私はドラゴンマスターのモードになり視力と聴力を上げて陸の方をみました。そこでみた光景は………

 

『イッセーェ…、オイル塗ってくれないかしら?』

 

『ま、マジですか!?喜んで塗らせてもらいます!』

 

『匙先輩…、オイル…塗ってくれますか?』

 

『匙くん、オイル塗ってくれる?』

 

『え…?ちょ、えぇ?ど…どうなってんだよ!?…てかマジですか!?』

 

 日焼け止めオイルの塗りあいという、エッチな展開になっていました。そして、暫く見ていたらイッセーの所はリアスさんの体オイルを塗っていたらアーシアとゼノヴィアが乱入して、大変な事になっていたり。匙の所は悪ふざけした生徒会の二人が少しエッチな事をして会長にバレて、会長と副会長の二人に匙も合わせて三人が正座させられ説教をされているという、なんともカオスな光景が広げられていました。

 

「私は暫くしてから戻るとしますか…」

 

こうして、私はもう少し潜る事となりました。

 

 ちなみにこのカオスな状況はレイジ兄さまとアリア姉さまが来て止めるまで続いてしまいました。

 

「よぉーし!もうすぐお昼だが、折角だし現地で調達するか。ちなみに野菜と肉類は既にこっちで用意してるから、心配しなくていいぞ? あとは、魚介類だけだ。この海には数千種類の魚達が泳いでいる。ここの無人島は栄養が豊富みたいでな、やたらと魚が集まってくるんだ。しかし、魚も多ければそれを食べに来るサメ等の危険な生き物もいるから気をつけろよ~」

 

『はい!』

 

 私達はいっせいに海に潜りました。ちなみに皆さんには無限酸素玉を飲ませているので長時間の活動が可能ですよ。

 

 暫く潜っていると、目の前に大漁の魚の群れが現れました。

 

「よし!水中なら私のステージなのですよ!」

 

私はコピー能力で獣類の力を使うときは、通称・牙獣変化と称しています。

 

「牙獣変化!モード『白海竜・ラギアクルス』!」

 

 私は光に一瞬包まれたあと、私の身体には頭には二本の角に、腰にはラギアクルスの真っ白な細い尻尾が生えて、髪の毛は白くなりました。

 更に爪は伸びて、眼はドラゴンの様な縦に切れた金色の眼をしていました。口は歯が鋭くなって八重歯が更に鋭くなっていました。

 

「がおーー♪」

 

 私は大きめの網をもって一気に魚の群れに突っ込みました。 捕まえた魚の量は50匹でした。因みに食べれない量は、家にもって帰るので多めに取りました。普段はこんなにも乱獲しませんよ? 自然は大切ですからね♪そして私はスキマにその網ごと魚をいれました

 

 更に暫く泳いで色々な魚を取っていた私は、いつのまにか魚の量が100を越えていました。 少し取りすぎちゃいましたね。魚さん達…ご免なさい。それと海の神様、こんなにもくださりありがとうございます。大切に確りと食べさせてもらいます。

 

 私は感謝をしたあと陸へと戻っていきました。

 

「はふぅー……。いっぱいとれました~」

 

 私は牙獣変化を解除せずに戻って参りました。

 

「おう。ごくろうさん。……って牙獣変化してるじゃないか。それにしても、相変わらずカッコいいよりも綺麗が勝ってるな。」

 

「うぅ~…。いつかは、カッコいいって言わせたいです」

 

 そう言いながら私は牙獣変化を解除してみんなが帰ってくるのを待ちました。 暫くしてみんなが帰ってきたので各成果を報告しました。因みに私が断トツの一番です。二番目はソーナさんでした。やはり水中では能力上ソーナさんが有利でしたね。

 

「さて、この豪華な食べ物達を使ってバーベキューといきますか! みんなはくつろいでろ、俺とアリアが特別に腕を振る舞ってやるぜ! 」

 

 そう言ったレイジ兄さまはアリア姉さまと一緒に作業にはいりました。私は手伝いましょうか…と言いましたが断られてしまいました。他の皆様も同様です。

 

 私やリアスさん達はレイジ兄さまが作業している少し離れた場所でのんびりと休憩をしていました。流石に泳ぎ疲れたのでちょっとしんどいです。

 

「流石に泳ぎ疲れたね」

 

「そうですね~。」

 

私とリアスさんがゆっくりしていると、朱乃さんが近づいてきた

 

「今日のツバキちゃんは凄かったですわ。特にあの魚の量は。どうやってあんなに量を?」

 

「それはですね、勿論能力を使ったのもありますが、そもそも私のもっとも得意な戦闘は水中戦なのですよ。ですので水中では私のステージなのです」

 

「そうだったのですか。だからあんなに沢山」

 

「そうなのですよ。実際もっと捕れましたが流石にあれ以上捕るのはいけませんので彼処までで止めました」

 

「そうですか。本当にスゴいですわ」

 

「えへへ。それほどでもありませんよ」

 

 バシャァァァン!!

 

 私と朱乃さんとで他愛ないお喋りをしていると突然何かが海中から出てきた。その海中から出てきたのは――――――

 

「……え?た…タコ!?」

 

 リアスさんが叫んだ。そうタコです。ですが、普通のタコではありません。何故なら―――――

 

「で…デカぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」

 

 イッセーが今日一番の叫び声を上げました。そう、でかいのです。それもかなり……。ざっとみて10mほどありますね。

 

「みっ、みんな!一斉に魔力を放って攻撃するわよ!」

 

『はい!』

 

 ズガガガガガガガガガ

 

 リアスさんの合図と共に一斉に魔力を放出したが、巨大タコは全て足で弾かれてしまいました。

 

『えぇっ!?』

 

 みんなは同時に驚いていました。勿論私もです。私の撃った雷属性の魔力弾も綺麗に弾かれました。

 

 キュピィーン!!

 

 シュバッ!

 

『きゃあぁぁぁぁぁああ!!!』

 

 巨大タコの目が光った(気がする)たと思ったら、巨大タコは私達を捕まえてきました。それも女性陣だけ……

 

 ニュルニュルニュル

 

「うぅん…ちょっ!何処を触ってるのよ!!」

 

「あらあら、はしたないですわ」

 

「……くっ!…屈辱です」

 

「ニュ…ニュルニュルしますぅ~!」

 

「…ん……ぁん…こいつ!離れろ!!」

 

「ひぃん!……ちょっ!おっぱいをそんなに揉むにゃぁぁぁぁ!!」

 

「やぁ……ぅん…あぁぁん!」

 

「ぅん…くぅ! なかなか力が強いですね」

 

「ぅあ…か…会長ぉ~!」

 

 みんな女性陣は物凄くエッチな事になっていました。

 

「ぐふぉ…!ぶ…部長、エロいです」

 

「会長!いま助けます!!」ドバドバドバ……

 

 イッセーと匙は鼻血をだして満身創痍状態でした。

 

「くっ!離れろ!!」

 

「いやぁぁん!引っ張らないでくださいぃぃぃ!!」

 

 何故か木場にギャスパーも二人一緒に捕まっていました。

 

 そして、私は………

 

 ニュルニュルニュルニュルニュルニュル……

 

「ぅん…にゃ!?ど、何処を触ってるのですか!!……ぁん……ダ、ダメですぅ~…」

 

 女性陣の中で一番大変なめにあっていました…。

 

ニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュルニュル

 

「……ひっ!……ゃあん…みゃぁ!……ちょ!水着をずらさないでくだ―――」

 

 ニュポン!ちゅぅぅぅぅぅ…

 

「ひにゃああぁぁぁぁぁぁあああ!?//////」

 

 いきなり水着を上にずらされたと思えば、タコの吸盤に胸を吸われてしまいました。

 

「……ひぅ…ひゃん!……ゃぁ…す、吸わないでぇ~……ッ!!」

 

『ブホォヮッ!!』ドシャッ!!……

 

 少し近くで何かふいて二人の倒れる音が聴こえた………

 

 ニュルニュルニュル………

 

「ひん…やぁ……だ…誰か……助けてぇぇぇ!!!!!!」

 

 ドンッ!!

 

「アリア!!いくぞ!!!!!」

 

「はい!レイジ!!」

 

 遠くから此方に気づいたレイジ兄さまとアリア姉さまが走ってきた。

 

『ハアァァァァァァアア!!!!!!』

 

 チャキィィン!……ズババババババババババン!!!!!

 

 ドサドサドサ……

 

 レイジ兄さまとアリア姉さまの剣で足は全て切り裂かれて、捕まっていた私達はそのまま地面に落ちました。

 

「最後の仕上げだ化けダコめ!!」

 

 そう言ったレイジ兄さまは空高く舞い上がり、愛刀の『雪姫』を両手にもって力いっぱい降り下ろしました。

 

「零式秘技!! 焔落としぃぃぃ!!!!!」

 

 ズドォォォォォォォォン!!!!!!

 

 レイジ兄さまが愛刀を降り下ろした瞬間、『雪姫』から炎が巻き上がり巨大タコは綺麗に丸焼きにされてしまいました。

 

「ふぅ~……。みんな、無事だったか?」

 

 レイジ兄さまはやりきったような顔をしながら皆の安否を確認しました。

 

「よし、大丈夫そうだな。ツバキ以外は…」

 

 すると、アリア姉さまが此方に近づいて私の胸を優しく撫でながら触りました。

 

「吸われていた胸は大丈夫ですか?」

 

 アリア姉さまは心配そうな顔で聞いてきました。

 

「は、はい。さっきアーシアにも回復してもらったので吸われた跡もなく、平気ですよ」

 

「そうですか。ならよかったです」

 

 私の言葉に安心したのか“ふぅ…”と小さくため息をするアリア姉さま。

 

「本当に大丈夫か?」

 

 心配そうに聞いてくるレイジ兄さま

 

「はい。本当に大丈夫ですよ。心配ありません」

 

「そうか?ならいいんだがな…」

 

 まだ心配そうなレイジ兄さま。心配してくれるのは良いのですが、心配しすぎるのはあまり良くないのですよ…。身体にも悪いですしね

 

「まさか、こいつがこんな所に住んでいたとはな…」

 

 レイジ兄さまがそう呟いた。

 

「レイジ兄さま…、この巨大タコの事を知っているのですか?」

 

「ん?ああ、こいつの名前は『メガオクトパス』実はこいつは“妖魔”の1体だ。」

 

「妖魔の1体ですか……」

 

 まさか妖魔の1体だったなんて………私の知らない妖魔ですね。

 

「こいつの特徴は、この巨体と普通のタコと違い足が12本あることなんだ。更に体質が厄介でな…。気づいたと思うがこいつには魔力や魔法系がいっさいきかん! 効くのは斬撃のみだ。打撃や銃撃もダメージは通るには通るが、あまり効果はないな。それに、こいつの補食するものが、生物の体液…。特に人間から出てくる汗などの体液が好物といった物凄い変な妖魔だ。こいつ中には吸血鬼や狼のように血や肉を好んで食うやつもいるが、基本的に無害の奴なんだが…。ただ、何故か人間は主に女しか狙わんというエロい妖魔なんだよ。たまに男も狙うらしいが、あまりおらんな。

 取り合えず、簡単に説明すると冥界のモンスターでいうと、スライムや触手みたいな扱いだな! そいつらなんかよりも遥かに強いがな」

 

 なんですか?その変な妖魔は…。私のしってる妖魔の中で一番変な妖魔ですよ。まったく……

 

「まぁ…そういうことだ。因みにこいつはマダコが突然変異した妖魔だからな。味はかなりいい。結構栄養価も高くて食用にはバッチこいだぜ!」

 

 まぁ…、確かに妖魔の中にはこのタコのように突然変異で妖魔として扱うものもいるので食用になるものもいますが……。栄養価も高く美味しいなんて…。本当、妖魔の中で一番変な妖魔ですよ…

 

「飯も出来てるから食べようぜ!みんなお腹すいたろ?」

 

 きゅぅぅぅぅぅ……

 

 私のお腹から音が出てしまいました。

 

「……………ぁぅ///」

 

「ふっ、決まりだな。んじゃ!飯にすっか!!」

 

『はい♪』

 

 私達はみんなで捕ってきた魚に先程狩った巨体タコをバーベキューで調理しながら昼と夜に別けて食べて、夜はみんなで花火大会をやりました。

 

 こうして、私達の楽しい休日は終りを迎えるのでした。

 


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