―イッセーside―
「そろそろ時間ね」
部長がそう言い、立ち上がる。
決戦日…。俺たちは深夜にオカルト研究部の部室に集まっていた。アーシアがシスター服、ゼノヴィアは例のエッチな戦闘服。他の俺たちは駆王学園夏の制服姿だ。
さっきまで光輝さんとレイジさんが応援に来ていた。
何故かお守りを持たされたのだが、理由を聞いたら『もしものためだな』と言われてはぐらかされた。それと最近椿ちゃんの姿が見えない。光輝さんに理由を聞いたら、別の仕事を任せていた見たいで、さっき帰ってきたらか直接 実家の結城家から直接VIP部屋に飛ぶらしいのでここにはいないらしい。
中央の魔法陣に集まり、転移の瞬間を待つ。
相手はディオドラ・アスタロト。現ベルゼブブを出した御家の次期当主。どんな力を使ったか知らないけど、絶大な魔力で単騎突入も可能な悪魔。
今はとにかくディオドラを倒すことだけに集中しよう。アーシアは何があっても渡さない!!
そして、魔法陣に光が走り、転送のときを迎えようとしていた――。
―side out―
―光輝side―
「……行ったか」
ここは本家にある司令室。その部屋のなかで結城家の兄弟姉妹 全員が集まっていた。
「おい、兄さん。ここからどうするんだよ。俺達もサーゼクス達がいるVIP室に行くのか?それとも何処かに隠れているのか?」
すると、レイジが光輝に聞いてきた。
「いや、隠れる必要はないだろう。意味はないからな。それよりも疑われずに俺達も一緒にいようじゃないか。その方が命令しやすくて楽だしな」
「わかった。なら他の部隊はどうするんだ?」
「それは問題ない。紫の能力と椿の“次元を操る程度の能力”を使って一種の次元魔方陣を作ったからな。簡単に言うと、次元の狭間に似た空間に待機だな」
そう光輝は説明し、レイジたちはなるほどな…と頷いていた。
「さて…、行くか」
『おう!/はい!』
こうして光輝たちは魔方陣でサーゼクス達がいるVIP室へと行くのだった。
―side out―
―無side―
ここはとある平地…。ここには何もなくあるのはただ平坦な大地だけだ。
そんな何もない場所に、2対の人形ロボットと8人のフードを被った人間らしき人物達がいた。
「お久しぶりです。皆さま方ほんとに遥々遠いい所からお集まり頂きありがとうございます。このハイドラとドラグーン。心より感謝いたします」
「えぇ、ありがとうございます。ハイドラにドラグーン。それよりもお久しぶりですね」
すると、フードを被ったひとりが喋りだした。その声は高い高音でまさしく女性の声だ。
「お久しぶりですね。――さん」
ハイドラは女性の名前を呼ぶ。しかし、我々には何故か聞こえないようだ
「えぇ、ハイドラ。それよりも我が主が捕らえられていると言うのは本当ですか?」
すると女性がハイドラに向かい合って質問する
「…………はい。私達が離れていた間に捕らえられてしまいました。……椿さまを護るのが我らの役目というのに、みすみす椿さまを敵の手に渡してしまいました…。本当にすみません」
ハイドラは女性達に向かって頭を下げた。それに続いてドラグーンも下げる。
それを見た8人の人物は其々を見たあとハイドラとドラグーンに視線を向けた
「大丈夫ですよ。それに関しては私達もいませんでしたし同罪です。あなた達が悔やむ必要も謝る必要もありませんよ」
「そうだな。それに今回ばかりは椿さまの命で動けなかったのだろ?椿さまの命なら仕方がないさ。それなのに俺達が文句をいうのはそれこそお門違いだな」
「あぁ、――の言う通り我々が口を出すことは許されない。それこそ間違いだ」
「それよりも今はやるべきことをやるべきです。椿さまを助けるための準備をね…」
「そうでござる。ハイドラ殿、ドラグーン殿。我々がいますべきことは椿さまの救出。それこそ我らのやるべきことでござるよ!」
「そうですな。我々 十勇士がなすべき事は椿さまの安全確保。それこそ椿さまの護衛をまかされた我らの役目」
「そうですわ。でなければ私達がここに皆で集結しませんわよ」
「……だな。俺達が一度に集結するなんて滅多にないことだからな」
そう言う風に8人が其々口を開いた。
それを聞いたハイドラとドラグーンの二人は更に深々と頭を下げた。
「ありがとうございます、皆様。では、あとの詳しい説明は光輝様がしますのでどうぞこちらへ…」
そう言ったハイドラは魔方陣を展開する。それに続いてドラグーンはハイドラの隣に立ち、他の8人もハイドラの魔方陣の上にたった。
そしてハイドラは全員が魔方陣の上にたった事を確認すると、魔方陣を起動させ、その場からその姿を消したのだった…。
こうして地球連邦軍の部隊は一ヶ所に集まりつつあったのだった。
そしてリアス・グレモリーVSディオドラ・アスタロトのレーティングゲームは明日の深夜3:00。日本でいう鬼門の時間。その時刻に戦いの火蓋が切って落とされる…。
レーティングゲーム開始まで残り一時間。
……刻一刻と時間が過ぎていくのだった…。