―光輝side―
あれから時間がたった。俺達はかく別々に別れて戦場を駆け回っている。いまは椿を助けるため一直線に結界の前にきたばかりだ。
椿とリアス達がいる結界の前に老人が一人たたずんでいた
「……何してるんだ?オーディン」
そう、オーディンだ。
「ん?おぉ~、光輝か。いや、ワシはどうやってこの結界を壊して入ろうかと考えていたところじゃわい」
オーディンは考える様に頭を抱えながらそう言った。
……なるほど。確かに結構頑丈で強力な結界だな。
でも…、紫や霊夢が使うような結界よりも弱いし脆い。恐らく何らかの神器の一つなのだろうが、この程度か。
確か…、神滅具の中に『絶霧(ディメイション・ロスト)』ってやつがあったはずだがそれか?
まぁ、どんなに強力な結界や防御だろうが俺の力の前では無意味だがな。
光輝は結界に近づいた。そのまま光輝は結界の前に仁王立ちで立って、呼吸を正し始めた。
光輝は腰を落とし、左手を前に出し右手を後ろに引いた。
「はぁっ!」
光輝はその態勢のまま左手を引き右手を貫く様に突いた。
パキャァァァン!!
すると、目の前にあった結界はガラスが割れるかの様な音がなり、キラキラと空中を舞いながら砕け散った。
壊れた結界の部分に歪みの空間が出来ていて、その先に別の風景が映っていた。
「ふぅ…。こんなもんか」
光輝はやりきった様なスガスガしい顔で落ち着いていた。
「まったく…。あいかわらずのデタラメじゃな」
すると、近くにいたオーディンが嘆息するように光輝にいう。
光輝はハハッと軽く笑いながら、壊れた結界の先を指差す
「さぁ、行こうかオーディン」
「ふん、わかっとるわい。小僧」
こうしてオーディンと光輝は結界の中にへと行くのだった。
―side out―
―無side―
一方その頃……。光輝とオーディンが結界を壊している時、地球連邦軍VS旧魔王派の戦いでは旧魔王派が圧倒的な数なのに関わらず、地球連邦軍に押されていた。
「しゃぁぁ!悪魔狩りじゃぁぁぁ!!」
「よくも我々の天使(エンジェル)をぉぉぉぉ!!!」
「しぃぃにぃぃさぁぁらぁぁせぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
「オラオラオラ!どうした!旧魔王派の悪魔共!! ビビってんじゃねぇぇぞ、ゴラァァァァ!!!!!!」
「汚物は消毒だ!ヒァッハァァーーー!!!!!」
「我らが天使(エンジェル)椿様は拘束して、エロエロな事をしていいものでない!! 拘束せずに甘々な展開で恥ずかしながらも、イチャラブのエロエロ展開になるのが紳士としての行動なのだ!!
貴様らの様な糞悪魔共が触れていいお方ではないのだよ!! 恥をしれぇぇぇ!!貴様らァァァァァァ!!!!!!」
もはや本来のレーティングゲーム会場は旧魔王派の悪魔達が変人や変態と言うなの紳士達に駆逐され倒されるというなかなかカオスな現場になりかわっていた。
「くっくっくっ!さぁ、悪魔の皆様お待たせしました。我らの開発部が造った技術の結晶の数々をご覧しましょう。刮目してみよ!!我々の力を!!!!」
すると、空に空間の歪みがあらわれそこから出てきたのは数々の戦闘機と空飛ぶ戦艦だった。
『轟天号!』
『Fー22
F-24 バイパーゼロ
B-1B ランサー
F-4E改戦闘機 スーパーファントム
F/A-18A戦闘爆撃機 レガシーホーネット
F-14艦上戦闘機 トムキャット
F-15J戦闘機 イーグル
FV433 アボット
F-2A戦闘機!』
『ユーロファイター タイフーン、SU-35、「海鳥」BB-63 アイオワ級戦艦3番艦 「ミズーリ」!』
『90式戦車
120mm戦車砲
M1A2 エイブラムス戦車
M2 ブラッドレー歩兵戦闘車ースコンバッド
Su-47 (Berkut) / MULTIROLE (ベルクート)!』
『CFA-44、ファルケン、GAF-1、ASF-X、AH-88、フェンリア!』
『ガッツイーグル、ガッツウイング 1号 2号、ガッツウイングEX-J !』
『XIGファイターEX(エキサイター)
XIGファイターSS(スカイサーファー)
XIGファイターSG(スカイゲイナー)
XIGファイターST
XIGファイターGT
ピースキャリー
MLRSバイソン
GBTスティンガー!』
『テックサンダー 1号 2号 3号 4号
テックスピナー 1号 2号
テックブースター
テックライガー1号 2号
テックライガーKS-1 2 3 4』
『GUYSガンクルセイダー
GUYSガンフェニックス
ガンフェニックストライカー
GUYSガンウィンガー
GUYSガンローダー
GUYSガンブースター
GUYSガンスピンドラー!』
『スペースペンドラゴン
ゴースタードラゴン!』
『全軍出撃開始!!!!!!』
空間から出てきた戦艦・戦闘機の数はざっと一万機。戦艦以外殆どが無人機だという。
すでに時を超えたオーバーテクノロジーである。
…………もはや戦争ではなく圧倒的な武力による苛めである。
その数々の戦艦や戦闘機に圧倒され唖然とする旧魔王派の悪魔達。
そんな超未来的兵器でさえ圧倒されているのにも関わらず、更にとある部隊にも圧倒されている。旧魔王派の悪魔達。
その部隊とは勿論…………………
地球連邦軍 特殊部隊 特別調査班である。
特殊部隊は『妖怪の賢者』八雲 紫を筆頭に幻想組がフルメンバーで集結し、超未来的兵器の攻撃よりも圧倒的な攻撃で旧魔王派の悪魔達を倒して行っていた。
『スペルカード!!!!!!』
『境界「二重弾幕結界」と「博麗弾幕結界」』
『魔砲「ファイナルマスタースパーク」』
「舐めないでよね?悪魔の癖に私に勝とうなんて百年早いわよ!!」
「へっへぇーん!!やっぱり弾幕はパワーだぜ!」
霊夢と魔理沙が二人同時にスペルカードを出していた。
すると別の所ではチルノとルーミアが何かしていた。
「ルーミア!あたいたちも本気で行くよ!」
「そーなのかー。…………なら、私も久しぶりに本気でいこうかしらね?」
ごうっ!
チルノの回りに巨大な氷の柱が出来て、ルーミアは頭の飾りを取ると闇が体にまとわりついた。
すると、暫くして氷が溶け闇も晴れると、そこにいたのは、大人になったチルノとルーミアだった。
「ふふふ、あたいも久しぶりにこの姿になったわ。さぁ…最強になったあたいの力を魅せてあげる」
「えぇ…、私の本来の力をその身で味わいなさい。避けなければ痛いわよ?」
『氷符「アルティメットブリザード」』
『闇符「ダークサイドオブザムーン」と夜符「ミッドナイトバード」』
チルノのルーミアが見違えるように変身しているなか、紅魔館組も暴れていた。
「はぁ!『華符「彩光蓮華掌」』からの『彩翔「飛花落葉」』 『彩華「虹色太極拳」』セヤァァァ!!」
「貴方たち程度の力で私を倒せないわ。『火水木金土符「賢者の石」』」
「貴方たちの時はここで終わります。『咲夜の世界』
『符の壱「連続殺人ドール」』……」
「いくわよフラン。あのバカ達を殺るわ。もう運命は見えているから存分に殺るわよ!」
「えぇ!お姉さま!! あんな奴らなんかさっさと壊してツバキお姉さまを助けにいきましょ!!!」
『スペルカード!!『神槍「スピア・ザ・グングニル」』『禁忌「レーヴァテイン」』!!』
二人の吸血鬼姉妹は二本の槍を敵に投げた。
すると、フランがレミリアから離れて一枚のカードを手にだした。
「あなた達を壊してあげる♪『禁忌「フォーオブアカインド」 』!」
そのスペルカードでフランは四体に増えた。
「「「「さぁ、アソボウヨ♪」」」」
『禁忌「クランベリートラップ」』
『禁忌「カゴメカゴメ」』
『禁弾「スターボウブレイク」』
『秘弾「そして誰もいなくなるか?」』
「そして…」
『『『『QED「495年の波紋」!!!!!!』』』』
フランの渾身の大量スペカにより多くの悪魔がほふられる事となるのだった。
また、別の所では八雲 紫と西行寺幽々子がいた
『廃線「ぶらり廃駅下車の旅」』
『桜符「センスオブチェリーブロッサム」』
…………最初っからクライマックスである。
廃電車や蝶々の様な弾幕等により、5000体の旧魔王派の悪魔達がほふられた。
「あなた達は喧嘩を売る相手を間違えたようね」
八雲紫は扇で口元を隠しながらニコニコと胡散臭い笑みを浮かべていた。だが、その体からでる濃密な妖力はスゴかった。
「ほんとよ。なんでこんな事をしたの?よりにもよって私達の家族の一人でもある椿を連れ去るなんて…」
そう言う西行寺幽々子はいつもどおりニコニコ笑顔だが、妖力が黙視できるほど出ていた。
「そうね。勿論だけどあなた……」
「あなた達は……」
「「覚悟は出来ているわよね?」」
二人の瞳はただ敵をい抜く様に鋭く冷たく睨んでいた。もはや黙視で殺せるくらいに…。
悪魔達は悟った…。もう…、逃げ場は無いんだと…。
そのあと、二人のいた場所には巨大なクレーターが出来ていた。
―side out―
―イッセーside―
俺達はハイドラと8人のフードを被った人達と共に走っていた。
でも、旧魔王派の悪魔達が多すぎてなかなか前に進めなかった。
「くそっ!敵が多すぎる!!」
「えぇ…私達だけでは不利ね…。」
部長がそう言った。くそ!早くしねぇとアーシアと椿ちゃんが!!
「スキあり!!」
「やべっ!」
俺は後ろにいた悪魔に気づかず反応が遅れた。ヤバイ!殺られる!!
俺は思わず目をつむると…。
「そんなものか?兵藤一誠!!」
ドゴォン!
鈍い音とともに悪魔は吹っ飛んでいった。
そこにいたのは………
光輝さんだった。
「光輝さん!どうしてここに?」
「ふ…、そんなもんは簡単だ。テロリストがきたからな。そのため一番危険な場所にいるお前達を助けるためにきたんだ。まぁ…くる意味はあまりなさそうだったがな」
光輝さんは、そう言った。視線はフードの人達に向けられていた。
「久しぶりです。皆様」
すると、光輝さんはフードの人達に向けて頭を下げた。
えぇ!あの光輝さんが頭を下げたぁぁぁ!?
「えぇ、久しぶりですね。光輝。元気にしていましたか?」
すると、一人のフードを被った人が出てきた。声の高さ的に女性の様だ。
「はい。いつも通り元気ですよ。アルトリア様」
アルトリアと呼ばれた女性はフフっと小さく笑った。
すると、フードを取った。
金髪を頭の後ろでまとめているスゴく綺麗な女性だ。
「それにしても…、まさかわが主が囚われるとは…。とても嘆かわしいです。……まぁ、取り返せばいいだけですが…あのときみたいに」
なにか、遠い目をして懐かしむ様にしていた。
「そうでしょ?皆さん」
「おう!」
「そうですね」
「うむ」
「えぇ」
「だな」
「そうそう」
全員でそう言う。……凄い仲がよさそうだな。
「そうか……………で、何をしようとしてるんですか?オーディン様?」
光輝さんが突然消えたと思えば朱乃さんの隣に来ていた。
右手には誰かの腕を掴んでいた。
「いいではないか、年寄りの楽しみを取るでないぞ」
「はぁ…」
光輝さんは眉間に手を持っていって、嘆息していた。
「オーディンさま!どうしてここへ?」
部長が驚きながら訊いた。
オーディン様は、長い白ひげをさすりながら言う。
「うむ。話すと長くなるがのぅ、簡潔にいうと『禍の団(カオス・ブリゲード)』にゲームを乗っ取られたんじゃよ」
オーディン様の言葉に続いて光輝さんが話し出す。
「いま、運営側と各勢力の面々が協力態勢で迎え撃っている。まぁ、ディオドラが裏で旧魔王派の手を引いていたことは判明した。先日の試合での急激なパワーアップもオーフィスの『蛇』を受け取っていたからだ。だが、このままだとおまえらが危険だ。しかし、このゲームフィールドごと、強力な結界に覆われている。そこら辺の力の持ち主では突破も破壊も難しい…っていっても俺からすればなんも意味はないがな」
そう、笑いながらいう光輝さん。
「さて…、今思えば囲まれているようだ。」
光輝さんの言葉に俺達は気づいた。俺達の回りには悪魔が沢山いた。
「ふむ…、ここは俺達に任せろ。お前らはさっさとディオドラの所に行ってこい!!
そんで、あのくそやろうを俺達の分までぶっ飛ばしてこい!!」
『はい!』
俺達は光輝さんの言葉に押されはその場を走り去るのだった。
ディオドラ!首をあらって待っていろ!!
―side out―