ハイスクールD×D~最強男の娘の転生物語~   作:三元新

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10話 旧魔王派VS地球連邦軍 後編

―イッセーside―

 

俺達グレモリー眷属は光輝さんと別れて、ディオドラのいる神殿に向かって走っていた。

 

「おい!お前ら!!」

 

すると、また別の声が聞こえてきた。そこに目を向けると、いたのはレイジさんとアリアさんだった。

 

「すまんな。今回ツバキとアーシアの救出のために、お前らの護衛をすることにしたから此方にきたんだ。さっき、光輝とすれ違って三人ほど助っ人を連れてきたけどな」

 

すると、光輝さんの後ろからさっきのアルトリアって金髪の人と、一緒にいたフードを被った人達が合計で三人いた。

 

「また会いましたね。これからよろしくお願いいたします。ツバキ様を助けるために」

 

「えぇ、こちらこそよろしくお願いするわ。アルトリア」

 

部長とアルトリアさんが握手をした。

 

「ほら、お前ら急ぐぞ?時間が無いんだからな」

 

俺達はレイジさんに急がされ慌ててアーシアとツバキちゃんの救出に向かうのだった。

 

 

 

 

俺達は、目的地の神殿についた。神殿のなかは広大な空間だ。大きな空間がずっと続いていく感で広間に巨大な柱が並ぶぐらいで他に目立ったものはない。

 

神殿を抜けるとさらに前方に新たな神殿が現れ、そこを目指した。それを三度繰り返すと、神殿の中に入ったとき……気配を感じた。

 

俺達は足を止めて、一斉にかまえる。

 

前方から現れたのは――フードを深く被ったローブ姿の小柄な人影が十名ほど。

 

『やー、リアス・グレモリーとその眷属と地球連邦軍のみんな』

 

神殿中にディオドラの声が響きわたる。

 

『ハハハ、辺りを見渡しても僕は見つからないよ。僕はこのずっと先の神殿でキミたちを待っているからね。さぁ、遊ぼう。中止になったレーティングゲームの代わりだ。ルールはお互いの駒を出し合って、試合をしていくんだ。一度使った駒は僕のところへ来るまで二度と使えない。あとは好きにしていいんじゃないかな。第一試合、僕は「兵士(ポーン)」八名と「戦車(ルーク)」二名を出す。ちなみにその「兵士(ポーン)」たちは皆すでに「女王(クイーン)」に昇格しているよ。ハハハ、いきなり「女王(クイーン)」八名だけれど、それでもいいよね?何せ、リアス・グレモリーは強力な眷属を持っていることで有名な若手なのだから』

 

……女王八名って、相手にならねぇ……。

 

「……良いわ。あなた達の戯れ事に付き合ってあげる。私の眷属がどれ程のものか、刻み込んであげるわ」

 

そして、部長は俺達の方を見る。

 

「こちらは、イッセー、ギャスパー、小猫、ゼノヴィアを出すわ。呼ばれたメンバーは集合よ」

 

俺達は部長の作戦を聞いて、相手に向かい合い戦闘体勢にはいった。

 

「アーシアを返してもらう。

 私は……友と呼べる者を持っていなかった。

 そんなものが無くても生きていけると思っていたからだ。 神の愛さえあれば生きていける、と」

 

ゼノヴィアは頷きデュランダルを解放し、アスカロンと二刀流の構えをしてディオドラの『戦車』2人と対峙する。

 

「そんな私にも分け隔て無く接してくれる者達が出来た。特にアーシアはいつも私にも微笑んでくれていた。 この私と……“友達”だと言ってくれたんだ!」

 

『戦車』2人の攻撃をかわしながら、ゼノヴィアは憂いに満ちた瞳を見せる。

 

「私は最初に出会った時、アーシアに酷い事を言った。魔女だ、異端だと。

 でも、それでも、アーシアは何事も無かった様に私に話し掛けてくれた。

 それでも“友達”だと言ってくれたんだ!だから助ける!私の親友を!アーシアを!私は助けるんだ!」

 

デュランダルから吐き出される波動が『戦車』2人を薙ぎ払い弾き飛ばす。

ゼノヴィアはデュランダルを天高く振り上げて涙混じりに叫んだ。

 

「だから!だから頼む!デュランダル!私に応えてくれ!

 アーシアがいなくなったら、私は嫌だ!アーシアを失ったら私は……!

 お願いだ!私に!私に友達を救う力を貸してくれッ!デュランダァァァァァァァルッ!」

 

ゼノヴィアに応える様にデュランダルは聖なるオーラを何杯にも膨れ上がらせた。

ゼノヴィアの周囲はデュランダルの聖なるオーラだけでヒビ割れていく。

 

「私はデュランダルをうまく抑える事なんて出来ないと最近になって理解した。

 木場の様に静寂な波動を漂わせる様になるには長期間かかるかもしれない。

 ならば、今は突き進めば良い。デュランダルの凄まじい切れ味と破壊力を増大させる事にしたんだ」

 

ゼノヴィアが宙でデュランダルとアスカロンをクロスさせる。

デュランダルの波動がアスカロンにも流れ、二本の聖剣は莫大なオーラを発生させる。

 

「さあ、いこう!デュランダル!アスカロン!私の親友を助けるために!私の想いに応えてくれぇぇぇぇぇっ!」

 

デュランダルとアスカロンが光の柱を迸らせ、ゼノヴィア光の大刀と化し振り下ろした。

2つの聖なる波動が津波と化し、『戦車』2人を全て飲み込む。

神殿が大きく揺れ、収まると柱や壁は丸ごと崩壊しており、ゼノヴィアと対峙していた敵全て消滅していた。

 

「ゼノヴィア、よくやった!後は俺達に任せろ!プロモーション発動!」

 

俺はは女王へと昇格し、小猫ちゃんは猫又モードへとなる。

 

『Boost!!Explosion!!』

 

更にブーステッド・ギアで倍加した魔力を脳に集中させる

 

「いくぞぉぉぉ!!!」

 

俺達はそのあと敵を全て全滅させて、全員縄で縛ってその先を更に進むことにした。

 

 

 

 

 

 

俺達は順調にディオドラの眷属を倒していって、残りのディオドラの≪騎士≫2人がいるであろう神殿に足を踏み入れた。

だが、そこには見覚えのある人影が視界に映り込む。

 

「ん~?その声は、忘れられないねぇ。おひさ~」

 

「フリード・セルゼン!」

 

「てめぇは、フリード!」

 

「貴様、まだ生きてたのか」

 

アーシアの一件とエクスカリバー強奪事件の一件で敵対した白髪神父フリード・セルゼンだった。

ヴァーリに回収されて以来だ。

 

「言ったっしょ?イエスイエスイエス、僕ちんしぶといからキッチリキッカリしっかりちゃっかり生きてござんすよ?」

 

「……ディオドラの≪騎士≫は何処にいるのかしら?」

 

部長が聞くとフリードはニヤケながら口をもごもごし始める。

いきなりペッと何かを吐き出した、それは人の指だった。

 

「ああ、俺さまが食ったよ」

 

「何言ってんだ?こいつ、食った……?」

 

はっ?いったい何をいってんだよこいつ

 

「…………あなた、人間を止めたわね…」

 

部長が怒気を含んだ声で言う。

 

「ヒャハハハハハハハハハハハハハッハハハハハッ!!てめえらに殴り倒されたあと、ヴァーリのクソ野郎に回収されてなぁぁぁぁぁぁあっ!腐れアザゼルにリストラ食らってよぉぉぉおおっ!」

 

ボコッ!ぐにゅりっ!

 

異様な音を立てながらフリードの体の各所が不気味に盛り上がりだす!!神父の服を突き破り、角や羽が生えていき、全体が大きく隆起する。腕や足も何倍も膨れあがっていく。

 

「行き場無くした俺を拾ったのが『禍の団(カオス・ブリゲード)』の連中さ!奴ら、俺に力をくれるっていうから何事かと思えばよぉぉおおおおっ!!きゅはははははっはははっ!!合成獣(キメラ)だとよっ!ふははははははははっははははっはっ!!」

 

いろいろな生き物を混ぜたような、一切の統合性を見せていない形で形成されていくフリードの身体。『禍の団(カオス・ブリゲード)』に改造されたみたいだ。うっ!なんだこれ、酷すぎる!

 

「ヒャハハハハハハッ!ところで知ってたかい?ディオドラ・アスタロトの趣味をさ。これが素敵にイカレてて聞くだけで胸がドキドキだぜ!」

 

唐突にフリードはディオドラの話しをしだした。

 

「ディオドラの女の趣味さ。あのお坊ちゃん、大した好みでさー、教会に通じた女が好みなんだって!そ、シスターとかそういうのさ!」

 

シスター……って、アーシアの事か!? 俺たちは顔を見合わせる……すると、一緒にいたアリアさんの瞳が鬼のように変貌していくのが見て取れた。

 

…………や…やべぇ…。怖い((((;゜Д゜)))

 

フリードは大きな口の端を上げながら続ける。

 

「しかも狙う相手は熱心な信者や教会の本部になじみが深い女ばかりだ。俺さまの言ってることわかるー?さっき倒してきた眷属悪魔の女たちは元信者ばかりなんだよ!自分の屋敷にかこっている女どももおんなじ!ぜーんぶ、元は有名なシスターや各地の聖女さま方なんだぜ!ヒャハハハ!マジで趣味良いよなぁぁっ!悪魔のお坊ちゃんが教会の女を誘惑して手籠めにしてんだからよ!いやはや、だからこそさ、悪魔でもあるのか!!熱心な聖女さまを言葉巧みに超絶うまいことやって堕とすんだからさ!まさに悪魔のささやきだ!!」

 

フリードは哄笑を上げながら続ける。

 

「アーシアちゃんが教会から追放されるシナリオを書いたのは、元をただせばディオドラ・アスタロトなんだぜ~。シナリオはこうだ。ある日、シスターとセッ〇スするのが大好きなとある悪魔の坊ちゃんは、チョー好みの美少女聖女さまを見つけました。会ったその日からエッチしたくてたまりません。でも、教会から連れだすにはちょいと骨が折れそうと判断して、他の方法で彼女を自分のものにする作戦にしました。……聖女さまはとてもとてもおやさしい娘さんです。神器(セイクリッドギア)に詳しい者から『あの聖女さまは悪魔をも治す神器(セイクリッドギア)を持っているぞ』というアドバイスをもらいました。そこに目をつけた坊ちゃんは作戦を立てました。『ケガをした僕を治すところを他の聖職者に見つかれば聖女さまは教会から追放されるかも☆』と!傷痕が多少残ってもエッチできりゃバッチリOK!それがお坊ちゃんの生きる道!」

 

ゆらゆらと長い髪が波立っているアリアさん。憤怒の形相で激情を抑え込んでいるのがものすごくわかる……そして、隣にいるレイジさんなんか顔を真っ青にしていた。……レイジさん、その気持ちスゴくわかります。なんせ俺達も震えていますから!

 

そんな俺達をよそにフリードはお構いなく、トドメとばかりに言った。

 

「信じていた教会から追放され、神を信じられなくなって人生を狂わせられたら、簡単に僕のもとに来るだろうと!……ヒャハハハハ!聖女さまの苦しみも坊ちゃんにとっては最高のスパイスなのさ!!

 更に、今回あの『慈愛の聖女』こと、シスター・ツバキもあの坊っちゃんにとってはアーシア以上のオモチャです。あのシスターだけはどのシスターたちよりも徹底的に心身を破壊し弄び、そして犯し尽くす。彼女だけは永遠に僕のオモチャにするんだと張り切っていたね~。――まぁ、どうせ約束なんて守るつもりもないみたいだから? 今ごろ楽しんでいるんじゃないかなぁ~?ヒャハハハハ!

 さ・ら・に?シスター・ツバキちゃんは、坊っちゃん一人だけじゃなく大勢で沢山の男共に囲まれながら心が壊れるまでひたすら犯し尽くすんだとよ!!……ま、心が壊れようが何一つ変わらない運命だけどなぁ!!ヒャハハハハ!!

 そんな坊っちゃんはシスターを最底辺まで堕ちたところを掬い上げて、犯す!!心身共に犯す!!それが坊っちゃんの最大で最高のお楽しみなのでした!いままでそうして教会の女を堕して自分のものにしたのです!それはこれからも変わりません!坊っちゃん――ディオドラ・アスタロトくんは教会信者の女の子を抱くのが大好きな悪魔さんなのでした!ヒャハハハハハッ!」

 

ブツンッ!!

 

何が切れる音がした。――俺達?……いや、俺達もそうだが、それ以上に怒っている人達がいた。―――そう、レイジさん達だ。

 

『……死ね』

 

ドスの効いた声で揃えて言うレイジさん達。

 

ズドドドドドド!! ズシャシャシャシャシャ!!

 

レイジさんとアリアさんが剣と日本刀で突きを……。アルトリアさんとフードの人二人が細い剣と大剣と剣の様な槍でフリードをバラバラにし切り裂いた。

 

「…………は?」

 

フリードは訳のわからないと言ったような顔をしていた。それはそうだ。なんせ一瞬のうちに体をバラバラにされて、残っているのは首から上だけなのだから。

 

「あなたは、私の妹達を屈辱しました。よって貴方たちに与えるものは――死、あるのみ。…………消えろ、屑が…」

 

「あまり調子に乗るなよ?雑魚が…。これ以上…俺を怒らせないでくれ…。この空間ごと斬っちまいそうだからよぉ。

とりあえず、てめぇは死んでろ…」

 

「あまり私達を怒らせないでください。ただの化け物風情が――我らが主に触れることすら烏滸がましいこと………とっとと失せなさい。」

 

「おまえはやり過ぎたんだよ…。欲が強すぎると身を滅ぼすって事を知ることだな。――まぁ、もう無いがな」

 

「………貴様は俺達を怒らせた。敗因は…ただ、それだけだ」

 

それぞれ物凄い殺気とドスの効いた声で首だけのフリードに言っていた。

 

アリアさんとレイジさんが武器を持ってフリードの目上に立った。

 

「――んだよ、それ。強すぎんだろ……」

 

ザシュッ!!

 

そのまま、フリードに刀と剣を突き刺した。そして、フリードは砂となって消え失せたのだった。

 

「――終わった…か。……よし、さぁみんな!先へと進もう。ディオドラまでもうすぐだ」

 

『はい!』

 

ディオドラアスタロト!! お前を…絶対に……絶対に許さねぇぞ! 絶対てめぇをぶったおしにいくからな!!

 

―side out―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―ツバキside―

 

…………………………うぅ…んぅ…。

 

「……あ…れ…?……ここ…どこ?……どうして…私が…ここ、に?」

 

いったい……私は何を?……たしか、私はディオドラ・アスタロトの情報を集めるため潜入し、ずっと監視して調査していた。……でも、そんなある時ディオドラ・アスタロトが旧魔王派の幹部の一人シャルバ・ベルゼブブと接触。そして交渉と色んな話をしてたんだっけ?……そのあと、私はこの情報を送り届けて、帰ろうとしたら……後ろから誰かにやられて、気絶した…と………。

 

「…………はぁ、やってしまったみたい」

 

あはは…。ほんと、何時も油断大敵って言ってる自分が一番油断してたなんて…。部下に示しがつかないよ~。はぁ…どうしよう。

 

「……ん。取れないな…。何なのよこの鎖は…。変な感じがするし、なんだかムズムズする。」

 

しっかし、私はいま何処に…………………………………うん?……アー…シア?

 

「え?アーシア?アーシア!!」

 

私は回りを見渡すと、隣でアーシアがいた。何故か悲しそうな顔をしていて、目が赤く充血していた。……おそらく泣いていたのでしょう。

 

そして、そんなアーシアの目の前には………あのディオドラ・アスタロトがニコニコと笑いながらいた。

 

「おやおや。やっと気がついたみたいですね。シスター・ツバキ。待ちくたびれましたよ?」

 

胡散臭い笑みをしながらそう言うディオドラ。

 

「……なんで…、なんでアーシアがいるの?なんで泣いてるのかな?どうして、アーシアも私も鎖に繋がれているのかしら?説明してもらえない?ディオドラ・アスタロト」

 

私は睨みながら言う。だが、ディオドラはどこ吹く風というような顔をして、嘲笑うかのように私の方を見てきた。

 

「知りたいですか?なら教えてあげましょう。いま、あなたは………」

 

ディオドラは喋った。私がこの状態の理由、アーシアが捕まっている理由、いま起きている現状の説明、そしてアーシアが泣いている理由と全ての原因の理由……そう、全て。

 

「――以上が今回おきている、今の状況ですよ?」

 

「…………んな……」

 

「はい?聞こえませんね」

 

…………くそが…

 

「………ざけんな―――ふざけんなよくそが!!!なんで、なんでアーシアが苦しまきゃならないのよ!! あんたみたいな奴のせいで…どれほど、どれ程アーシアが苦しんだのかわかっているの!なにか答えなさいよ!―ディオドラ・アスタロト!!!」

 

なんで…なんで!こんな奴のせいでアーシアが苦しまきゃいけないのよ!!なんなのよ!ほんとにイライラするわ!!

 

「ふふふ、別にいいじゃないか。しょせん人間なんてそんなもの。ボクたち悪魔にとっては家畜も同然。それに女にかんしてはただの雌だ。少なくても僕はそう思っているね。それに僕の好物は信仰心が強い処女のシスターを心身ともに犯し尽くすこと…。それが僕の趣味で生き甲斐でもあるんだ。別に欲に忠実なのは本来の悪魔なのだからいいんじゃないか。―――それに幸運だろ?僕みたいな階級の上級悪魔にその処女を貰われるんだ。光栄じゃないか!だから楽しもうよ、僕と永遠に…ね」

 

ディオドラはとても気持ち悪い狂気を含んだ狂った笑みをしていた。

 

「……気持ち悪い…。あんたみたいな奴に犯されるくらいなら死んだほうが断然にましだわ」

 

ふん…、本当に気持ち悪いだけだわ

 

「ふっ…」

 

すると、ニヤリと笑いながら手を上げて――

 

バキッ!

 

「――ッぅ!」

 

「ツバキちゃん!?」

 

ディオドラが私の頬を力一杯殴ってきた。

 

それを見たアーシアが叫ぶ。

 

「てめぇ、みたいな女は大人しく俺達に腰を振っていればいいんだよ!? なにを偉そうにしてんだこのメス豚が!調子にのんじゃねぇぞ糞が!!」

 

バキッ!ドカッ!バコッ!ズガッ!

 

「ッ!あぅ!ぐっ!あがっ!」

 

「や、やめてください!もう、ツバキちゃんに乱暴しないで!!」

 

私はただディオドラに殴られ蹴られ続けた。アーシアが隣で悲痛な叫びを上げているが、私はそれを頑張って耐える。

 

……絶対に…アーシアに触れさせるもんですか!!

 

「ふぅ…ふぅ…ふぅ~………」

 

「はぁ…はぁ…はぁ………っぅ!…」

 

ディオドラは殴り疲れたのか息を荒くして突っ立っていた。痛い…口の中で血の味がする。どうやら切っちゃったみたい

 

「ふぅ……!……そうだ…いいこと思い付いた♪」

 

すると、ディオドラはまた気持ち悪い笑みを浮かべた。それも下心満載の下劣な瞳を………アーシアに向けた。

 

……まさか!?

 

「さて、早速だしアーシアの処女をいただくとしよ…「待ちなさい!!」……なんだよ」

 

私はディオドラに向かって叫ぶ。……こわい…こわいけど…。アーシアの為なら…どんなことでも耐えてみせる!………絶対にアーシアに指一本も触れさせないから!

 

「……アーシアに…アーシアに手を出すのなら私だけにしなさい。私は好きにしてもいい。どんな事をしてもいい。あなたの欲望のままにしてくれてもかまわない。……だから…だからアーシアだけには手を出さないで。お願い……」

 

私はそう言った。すると、ディオドラは少し笑みをみせたあと私を睨んだ。

 

「そんな程度のお願いじゃぁ~聞けないね~。もっと目上の人にお願いするときはどうするのかなぁ~?それにぃ~、ちゃんと約束してよね~。『私をあなた専用の奴隷にしてください』って。ほら、いってみなよ。じゃないと…、アーシアを襲っちゃうぞ?」

 

ディオドラは下劣な笑みをしながら私にいう。

 

…………屈辱…だけど…アーシアのため、なら…。

 

「………お願い…します。ディオドラ・アスタロト…様…。私は…、あなた、の、奴隷…に、なります…だから!……どうか、どうか!アーシアだけは手を出さないでください!!お願いいたします…ディオドラ様…」

 

私は手は鎖によって縛られているから開けないけど、頭を精一杯下げた。

 

「くく、くふふふ…あははははは!!最高だよ!!あの『慈愛の聖女』が僕の奴隷になるなんてねぇ!! あぁ、いいよ?約束は守ってあげるよ。君が僕と遊んでくれたらね…」

 

すると、ディオドラは私の頬を優しく触れるようにして触ってきた…

 

「さぁ…、いまから契りをかわそうか。君はこれから僕の物だからね。……その心が、どこまで持つのか楽しみだよ」

 

ムチュ

 

「ぅぐっ!?」

 

いきなりキスをしてきたディオドラ。

 

チュパチュパ…ニュルン!

 

「ひぅ!?」

 

キスをしてたら突然舌をいれてきた。

 

「……ちゅ…ムチュ、ジュル、レロ…ぅちゅ…」

 

「……ん…はぁ…うぶ…はぅ…ぅむ…!?」

 

そのまま長いことディープキスをされた私。そして、堪能したのかキスを止めてはなれた。

 

「はぁ…はぁ…はぁ………ぅぅ」

 

穢された………こんな……こんな奴なんかに…穢された………ぅぅ…

 

「……ふふ、じゃ~次は…」

 

ビリィィ!バリバリバリ…

 

ディオドラは魔力で作った刃で私の服を下着ごと切り裂いた。更に、腕に付いている鎖が天井の方へと伸びて腕が上に引っ張られるように上がった。そのせいで、大切な所が殆ど丸見えだ…。

 

ムニュ

 

「―――ッ」

 

ディオドラは私の胸を舐めまわすような手つきで触ってきた。

 

「さぁ…、本番はこれからだよ?……ツ・バ・キ…ちゃん?」

 

ゾワァ…!

 

ディオドラが私の耳元でそう囁く。私の肌を触れる度に言い寄れない、恐怖と不安感と絶望感が私を襲った。

 

………………怖い…怖いよぉ………誰か…だれか助けてよぉ………イヤだ…イヤだ!こんな奴なんかに、私の全てを渡したくない!!

 

……いやだ…こわい…こわいよぉ…お兄ちゃん…お姉ちゃん……お願い…助けて……………誰か…助けて―――

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!

 

突然扉が吹っ飛んだ。そのせいで煙が舞い上がる。

 

そして煙が晴れる。そこにいたのは……………

 

『ディオドラ・アスタロト!!お前を倒しに来たぞ!!お前をいまから…吹っ飛んばす!!!』

 

そう……お兄ちゃんやグレモリー眷属の仲間達だった…




やぁやぁ(*´∀`)ノお久しぶりだねみんな。やっと話がまとまったよ。それでもなんだか変な感じがするけどね…。

でも、自分で書いといてあれだけど………ディオドラマジで気持ちわる!?そんでぇ……………物凄く殺意がわくのは俺だけだろうか?………いな、俺だけじゃないはずだ!きっと同じ気持ちの同志達がいるはず!

さぁて…ディオドラ・アスタロト…。どうやって終末を迎えさせて殺ろうかねぇ…。

では、また次回。それまでバイバ~イ( ´∀`)ノミノ

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