反省はぜったいしていない。
“──あれ、シャーレに戻ってきて、それからどうしたっけ……”
確か、外がいつもより暑くて、ノノミと一緒にシャーレに戻って来た後、水分補給と言って水をコップで出してくれた事は覚えているんだけど……やはり、そこからの記憶が曖昧だ。
多分今、俺はソファーで寝ている体勢だと思うんだけど……
ああ、でもすごく眠い……
幸い、五徹していた甲斐があって今日の仕事は終わっているから、このまま寝落ちしちゃっても問題ないのが幸いか。
ああ、でもノノミがせっかく来てくれているのに、眠るのは申し訳ないな。でも……
“──あれ、ヌイグルミがある?”
ふと横を見ると、“大きなピンク色のヌイグルミ”が近くにあった。
わあ、抱き枕に丁度良さそうな大きさだ。
……あれ? 前にもこんなヌイグルミがあった様な?
むう、はっきりと思い出せない……
“……おいでー、こっちおいでー”
「──っ♡」
まあ良いや、とヌイグルミにこっちに来る様に手を広げる。
すると、ヌイグルミはソファーに寝ている俺の横に来る様に、一緒に寝て来た。
俺に対して、背中を向けている形だ。
おお、お利口さんなヌイグルミだ。
けど、これだとヌイグルミが落ちちゃいそう。
“……よい、しょっと”
「──っ!!」
ヌイグルミの背中から抱きついて、自分の体の真上に来る様に乗せて、一緒に上を向いた。
おお、そこそこ丁度良い重さを感じる。
これなら、ヌイグルミがソファーから落ちる事はないね、と安心していた。
さて、それじゃあグッスリ寝よう。
……んー、でもちょっと肌寒いかな?
シャーレの外は暑かったけど、室内はクーラーが効いているから、寝ると逆にちょっと寒くなっちゃいそう。
“……うーん、何か被さるもの……”
そう思って、眠いながらも横に手を伸ばして、何かないかとゴソゴソと探す。
すると、“そこそこ大きな布”の様なものを見つけた。あ、あった。
そう思って、その布を出来る限り広げて、“ヌイグルミごと被さる様に”広げた。
「──っ!?」
……その布は、殆どヌイグルミの上半身を被さるだけで終わった。
俺の体までは、殆ど届いていない。
……まあ良いや。これならヌイグルミだけは風邪を引かないし。
そう寝ぼけた頭で判断し、改めて寝る体制に入っていった。
ヌイグルミのお腹に片手を、もう片方の手をヌイグルミの顔あたりに来る様に、布の上から抱き締めて。
「──っ♡! ──っ♡」
おお、このヌイグルミ“呼吸”もするのか。おもしろーい。
ヌイグルミのお腹側を触っていると、膨らんだり、萎んだりしていた。
いや、ただ俺の呼吸に合わせて膨らんだお腹で、ヌイグルミが動いているだけかな?
まあ、どっちでも良いや。
そう思って、ヌイグルミのお腹をリズムよく押しこむ。
呼吸に合わせて、息を吸って、吐くタイミングで。
「──っ♡♡! ──っ♡♡♡」
うん、ヌイグルミの体温も暖かくてちょうど良い。心地よく眠れそう。
そう思って、俺の意識はだんだん遠のいて──
☆★☆
──時は少し遡り。
<シャーレ>
「“いやー、ノノミありがとう。買い出し付き合ってくれて”」
「いえいえー、当番なので当然ですよー☆」
私は先生と一緒に、シャーレの備品で足りなくなったものを一気に補充する為に買い出しに行って来ました。
荷物が多かったので、私は大丈夫なのですけど、先生がクタクタそうですー。
「それより先生、大丈夫ですかー? 大分お疲れの様ですけど」
「“いやー、外も暑かったしね。スーツとシャツがビシャビシャだ”」
「そうですかー? 私はそんなでもなかったですけど……」
「“ああそっか、アビドスはもっと暑そうだから慣れてるんだね……”」
「はいー! 元気いっぱいですー☆」
私はこの気温でもへっちゃらですけど、先生はそうでもないようですー。
……もしかして、また徹夜とかしちゃって体力落ちちゃってるんでしょうか?
むうー。
「先生、おやすみなさった方がいいんじゃないでしょうか? 今日はもう珍しくお仕事全部終わりましたよねー」
「“うん、そうだね。でもせっかくノノミが来てくれているのに、寝るわけにはいかないよ”」
「先生……嬉しいですー☆ そういう事言ってくださって」
うわあ、先生本当に嬉しい事言ってくれてますー!
ついそれに甘えてしまいそうになりますが……けどここは、“心を鬼”にしませんと。
「でも先生ー? 先生のお体も大事なのですから、今日は遠慮なく寝ちゃって大丈夫ですよー」
「“そっか……ありがとう、ノノミ。じゃあせっかくだからそれに甘えちゃおうかな”」
「はいー☆ 膝枕でも致しますかー?」
「“うーん、魅力的な提案だけど、汗も書いてるから今は辞めておくよ。先にシャワー浴びてくるね”」
「あ、それでしたら“お水”持って来ますねー。シャワーやお風呂入る前は、水分補給をちゃんと致しませんと」
「“そうだね、ありがとう。お願い出来るかな? ”」
「了解ですー☆」
そう言って、私は流し台に向かっていって、コップに“液体”を注いでいって──
☆★☆
「“…………あー……?”」
「──というわけで、“先生にお酒を飲ませちゃいました”〜☆」
「何がという訳なのさノノミちゃ────んッ!?!??」
急にノノミちゃんからシャーレに来てくださいって簡潔なモモトークが来たと思ったら、既に先生にお酒を飲ませていたよ!?
なんでそれを自信満々に伝えてくるの!? ねえ!?
「いえ〜。先生お疲れの様でしたので、これは無理に休ませないと、と思って。こっそり持って来たお酒を飲ませて、寝てもらおうと思っただけなんですー」
「色々突っ込みどころあるんだけどさ、ノノミちゃん。まずお酒こっそり持って来てる点と、寝かせる為に飲ませる必要無いよね……?」
「そうですねー。ついでに、あわよくば私を襲ってもらおうと思っていたんですけど、上手くいきませんね〜☆」
「やっぱりノノミちゃんも狙っていたの、それ!?」
シロコちゃんに続いて、ノノミちゃんまで!! しかも確信犯的な行動で!
まだうっかり飲ませちゃったセリカちゃんの方が理由としてはマシだよ!!
「シロコちゃんから聞いていましたけど、やっぱりホシノ先輩以外には先生手を出さないんですねー」
「う、うへー。そうらしいんだよね。……ところでノノミちゃん? シロコちゃんから聞いていたって、何を、どこまで……?」
「え? 先生にお酒を飲ませたけど、シロコちゃんは襲われなかったって所までしか聞いてませんけどー?」
「そ、そっかー……」
「……もしかして、それ以外に何かありました?」
「い、いやあ? 全然?」
「ふ〜ん……☆」
い、いやあ。よかった、シロコちゃんの時のアレは流石にノノミちゃんに伝わって無かったみたい。
シロコちゃん、隠してくれてありがとう〜。正直途中からおじさんの記憶も無かったけど。
お、お腹を撫でられただけで、なんて他の人に知られたく無いよ〜。
──セリカちゃんには別の事知られちゃったけど、うん、もう、どうしようもないし……
それはともかく、ノノミちゃんも怪しんではいる様だけど、上手くごまかせてよかった……
「それはそれとして、先生どうしよう……今ソファーで寝ちゃってるよね?」
「そうですねー。スーツの上着を脱いで、シャツだけで横になってぐっすりですー」
「んー、じゃあこのまま寝かせておいてあげたほうがいいんじゃないかなー?」
「それなんですけど、ホシノ先輩ー」
「んー?」
「どうぞ〜☆」
「……え、何が?」
「──さあ、どうぞ先生に遠慮無く抱きついちゃってくださーい〜☆」
「やらないよ!?」
何言っちゃってるのノノミちゃん!?
そんないつも、おじさんが先生に抱きついちゃってる様な事言って……!?
しかも酔っている先生でしょ!? もう近づかないよ、後輩の前で!?
「あれ〜? 抱きつかないんですか?」
「や、やらないし! 急に何言ってるのノノミちゃん!?」
「私に手を出さないなら、ホシノ先輩には手を出すのかどうか確認したくてー」
「シロコちゃんと同じ事言っちゃってる!? それもう確かめて──」
「──はい? 確かめて?」
「い、いや、なんでも、無いよ……?」
「ふーん……それじゃあ、先輩が抱きついちゃっても問題は無いですよねー?」
「い、いや……というかノノミちゃん、何か企んでない?」
「ん〜? 企んで無いですよ〜☆」
う、嘘だ! いつもおじさんが先生と近づこうとしちゃってると、わざとらしく声をかけてちょっと牽制入れてくるノノミちゃんが、わざわざ自分からおじさんを先生に近づかせようと画策してくるなんて!!
絶対裏があってもおかしく無いって!
「い、いやほらさ、先生酔っぱらっちゃってるし……」
「けど先生、ほとんど寝ちゃってますよー? 添い寝する位なら問題ないんじゃ無いですかー?」
「“…………スー……”」
「……そ、そうかな?」
ノノミちゃんのその言葉に、少し、少しだけ気持ちが揺れた。
た、確かにいつもは意識のはっきりしていない先生に、お、お腹を撫でられたり、せ、背中トントンされちゃったりしていたけど……
けど、今回見たいにほぼ寝ている先生だったら、それほど弄られる事も無い……?
「ほらー。横になって先生と一緒に寝ちゃいましょうー? ホシノ先輩、いっつも昼寝しちゃってるじゃ無いですかー」
「……で、でも……」
「ほらー……先生と一緒にお昼寝、凄く気持ちいいですよー……☆ 大丈夫です、一緒にお昼寝だけならおかしく無いですよー……」
「……う、うへえ。そ、そうだよね。おかしく無いよね……」
ノノミちゃんに、耳元で囁く様な声で私は揺れた。
そ、そうだよね。一緒にお昼寝するだけだもんね……
「ほらー、先生待ってるから行っちゃいましょうー?」
「う、うん……」
そう言ってノノミちゃんに背中を押されて、ソファーに寝ている先生のところに向かっていった。
……明らかに誘導されている感はあったけど、それでも先生と一緒にお昼寝、という言葉は抗えない誘惑があった。
「う、うへえ……来てしまった」
「“…………スー、スー……”」
……そうして、先生の寝ているソファーの前まで来てしまった。
先生は、横になって寝ている。確かにいつもと違って、完全に寝ちゃっていそうだ。
「ほらー、今のうちにー」
「う、うん……」
「“…………スー、スー……うー、ん? ”」
「「っ!?」」
すると、先生が少しだけを目を開けてこっちを見た!?
あ、あれ!? 起きちゃった!? 先生起きちゃった!?
「そ、そういえば、お酒飲んで寝ちゃった時って、睡眠が浅くなるとか聞いたことがある様な〜」
「ダメじゃん!?」
ノノミちゃんの小声で言った豆知識に、おじさんも小声でツッコミを入れる。
こんな近くに来ただけで起きちゃうなんて、本当にダメじゃん!
「もう! じゃあ一緒に寝るのは諦めて、離れたほうがいいって!」
「むう、仕方ないですねー……」
そうして、おじさん達は先生から離れようと背を向け──
「“……おいでー、こっちおいでー”」
「──っ♡」
──後ろから、先生のそんな声が聞こえて来た。
腕を広げながら、優しく、そんな声で。
──気が付いたら、“私”は先生の腕の中に居た。
「……ホシノ先輩〜?」
「っは!?」
し、しまったあ!? 先生のあの声を聞いたら、いつの間に!?
え、本当にどうやって? 私記憶ないよ!? さっき離れようとしたのに、どうして先生の腕の中にいるの!? ねえ!?
「今、自分から先生の腕に中に入って行きましたよね〜」
「う、うへえ……!?」
え、マジで? 本気で自覚なかったんだけど!?
こ、これは……これは本気で不味いかもしれない。
私、思った以上に先生に逆らえない様にされちゃってる……!?
「だ、大丈夫……このまま先生が寝てくれるなら、それだけで何事も無く……!」
「“……よい、しょっと”」
「──っ!!」
次の瞬間には、抱きしめられた先生によって、体を90度横に転がって、先生の上に乗っかって天井を見上げる様な体制になっていた。
私の体の下に、先生がいる様な形だ。
「わあっ☆ ホシノ先輩、先生をベッド代わりにしちゃってますねー」
「そ、そんなつもりはないよ!」
「“…………スー、スー”」
「っあ……♡」
あ、この体制……耳元に先生の呼吸が聞こえて来ちゃう。
スーッ……スーッ……って、リズムよく心地いい声が聞こえて来ちゃってる。
それが凄く気分が良くて、本当にこのまま寝ちゃいそう。
そうだ……このまま一緒に眠るだけなら、今までみたいにはならないし、本当に問題無い……
「“……うーん、何か被さるもの……”」
「──っ!?」
そう思っていたら、寝ぼけている先生に“何かを被された”。
私の顔半分まで覆う様に、布状なものを。
「あー、スーツですね。先生の上着を、毛布代わりに掛けられちゃってますねー☆」
「うえっ!?」
スーツ!? これ先生のスーツなの!?
た、確かによく見えないけど、いつも先生の着ていたやつだったような……
──あ、匂いがする。先生の、匂い。
「先生、汗かいちゃってましたからねー。既に乾いてるでしょうけど、匂い濃く残っちゃってるかも〜?」
「──っ!!」
そのことに気づいちゃって、つい少しだけ鼻から呼吸してしまっていた。
先生の匂いが、凄く濃い匂いが、入ってくる……!
「──あ〜。ホシノ先輩、私ちょっと思いついたことがあるので、少し席外しますね〜」
「の、ノノミちゃん!?」
そう言って、ノノミちゃんは本当にこの部屋から出ていっちゃった。
この場にいるのは、私と先生だけ……
「“…………スー、スー……”」
「……♡」
だ、大丈夫。ただ一緒に寝ているだけだし。
先生も、いつもと違って完全に寝に入っちゃってるし。
私も、ちょっと呼吸がし辛いけど、寝るだけなら問題ないし……
そう思って、私はそのまま先生と一緒に眠ることにした。
先生が体の下にいるという状況で、簡単に寝られる訳は無いけれど。
けど、これ以上何も無いなら別にいいよね……
そう安心して、目を瞑り……
──私、本当に学習しないなって、後で結局思い返す結果となっていた。
☆★☆
「“…………スー……ハー…………”」
スー……ハー……
「……♡」
「“…………スー……ハー…………”」
スー……ハー……
「……♡♡」
「“…………スー……ハー…………”」
スー……ハー……
「……♡♡♡」
──ああ、やっぱこれ、ダメだあ♡
あれからずっと、先生に口元抑えられて、鼻からスーツ越しに呼吸するしか出来なかった。
けど、その度に先生の匂いを嗅いじゃって、呼吸の度に気持ち良くなってくる……♡
それに、耳元から先生の呼吸の音がしてくるのもとても良い。
こっちはこっちで、心地いいリズムで優しい音が耳から入ってくるのが、とてもリラックス出来る。
耳からの音でリラックスして、鼻からの匂いで体の感度を高められて、と相反する状態を同時に受けている状態で、どうにかなりそうだった。
「(そ、れに……やっぱり、お腹……♡)」
やっぱり、お腹の方も抑えられているのが良くなかった。
シロコちゃんの時よりは、上の方を抑えられていて、女の子の大事なところを直接押されてる訳じゃ無い。
ただただ、呼吸の度にお腹が少し膨らんで、息を吐く時縮んでいく際、そっと乗せられた手に押されてるだけだった。
言ってしまえば、ただそっと抑えられているだけの刺激。
あの時みたいに、グイッグイっと押されているわけでもなく、直接刺激されてるわけでも無いから、強い刺激じゃ無い。
──しかし、そのもどかしい刺激で、それだけで少しずつ体が昂らされているのも事実だった。
「(耳も、鼻も、お腹も……♡ こんなの、幸せすぎるよお……♡♡)」
シロコちゃんの時の様な、女の子の幸せに直結する様な刺激じゃ無い。
セリカちゃんの時の様な、ネコちゃんの幸せに到達させる様な刺激じゃ無い。
ただただ、極限的にリラックスできる状態で、ささやかな刺激が少しずつ、少しずつ溜まっていってるだけなのだ。
「(ずっと、このままでいたい……♡♡♡)」
激しい刺激じゃ、無い。
先生というゆりかごの中で、力を抜いてだらけている状態だ。
いつもとは違う感覚で、これはこれでハマりそうだった。
だから、スーツの先生の匂いから、肺が気持ち良くなる様な感覚もそれほど強くは──
「(──あ。ダメだ、意識しちゃ……♡!?)」
私の今の呼吸は、全部先生の上着越し。
つまり、先生を通してしか息を出来ない。
だから、私の中にどんどん先生の匂いが溜まっていってる。
……その事実を意識した途端、体に溜まった快感が暴走しかけた。
ポツポツ降り積もっていたそれらが、花開く様にブワッと膨れ上がり始めて来てしまった。
「(──♡!? ダメ、ダメ、ダメ……♡♡♡)」
──だって、こんなの変態じゃん。
──女の子の大事な所、強く刺激されてるわけでも無いのに、先生の匂いというだけで達しちゃうなんて、変態すぎるよ。
──そこまで堕ちたの、私?
そんな脳内の声が、響き渡った気がする。
だから、これは駄目だ。
今まで以上に、言い訳が効かなくなる。
ダメ、ダメ。意識しない様にするほど、逆に意識しちゃって匂いからの快楽がどんどん強まって──♡♡♡
「(──っ♡! そうだ、先生! 先生、お腹もっと下触って♡♡!!)」
私は、先生にお腹の下をもっと触ってもらう様に願った。
シロコちゃんの時の様に、女の子の大事な所を押してもらう事を。
そうすれば、私は女として達したって言い訳出来るから。
人として、変態の形で達したわけじゃ無いって言い訳出来るから。
……お腹を押されて達する事が出来る時点で、何かが終わってる事なんて一切今は考えられなくて。
「(動いて! 動いて♡! 先生、手動いて♡♡!!)」
私は先生のお腹がわに添えられている手を、必死に下にずらそうと力を入れていた。
けれど、無理だった。既にジンジンし始めている私の体は、キヴォトス人である筈なのに、その力を全然込められないくらい快楽に染められ、力を発揮できないでいた。
だから、ただただ先生にお腹を添えられているだけ。呼吸の度に、押されているだけ。
「(お腹からの刺激が弱いよ! これじゃあ、これじゃあ──ッッ♡♡♡)」
──焦りが、呼吸に現れる。
スーツ越しから、先生の匂いが沢山入って来る♡
肺が染められ、そこからジワジワとした感覚が高まって来る♡♡
1cm、2cm、3cm♡ 一歩一歩染め上げる様に広がっていく♡♡
来る♡ 来てる♡ ダメ、ダメ、ダメ♡♡ 今回は駄目♡♡♡ 絶対駄目♡♡♡♡
「イッ──、あ─────────♡♡」
──イッ──、て、ない……♡♡
私、今回は、達してない……ッ♡♡
今回は、変態な形でなんて、達てないよ、本当だよ……♡♡
私は、誰に言い訳するわけでもなく、そう繰り返していた。
だって、これで達したなんて変態だ。
女の子じゃなくて、ただ変態が達しただけになる。
だから私は、達して無い……っ! そう言い張るしか無かった。
……実際、シロコちゃんの時の様な、セリカちゃんの時の様な激しいものは来ていなかった。
だから、私は達して無い、その事実は正しいのだ。
「ふーっ♡……ふーっ♡」
私は落ち着こうと、必死に呼吸を繰り返す。
達し……て、無い状態だけど、粗い呼吸になっており、それがまたスーツ越しに先生の匂いが入って来る。
けれど、だんたん先生の匂いも薄れて来ていた。
これなら、染まり切ることも無い。
「(良、し……このまま、落ち着いちゃえば……♡)」
そうすれば、何事もなかったことに出来る。
この場の目撃者は、誰もいない。
ノノミちゃんが、離れていて良かった────
「──気持ちよさそうですね、ホシノ先輩〜☆」
……その声に、私は頭の血がサッと下がった。
……いつもだったら、逆に気がつかずに終わったのに。
いつもと違って、私は比較的早く、正気を取り戻してしまった。
だから、“近くに誰か来ていたこと”に今気づいてしまったのだ。
「私も、手助けして差し上げますね〜☆」
その
☆★☆
「──わあー……やっぱりホシノ先輩、すっごくトロンとしちゃってますー☆」
私は、仮眠室から“あるもの”を取って来ると、ホシノ先輩が先生の上で凄く嬉しそうな表情をしちゃってるのが見えました。
と言っても、今は目元くらいですけどー。スーツの上着で、ホシノ先輩の上半身が覆いかぶされちゃってます。
「“…………スー……ハー…………”」
スー……ハー……
「……♡♡♡」
「ふむふむ〜。呼吸に合わせて、お腹を抑えられちゃってるんですね。先生の声も聞こえて来て、とても心地良さそうですー☆」
まるでゆりかごの中で寝ている様なホシノ先輩に、私はとても羨ましい様な感情が浮かび上がって来た。
でも、ここは我慢。
悔しいですけど、今日のところはホシノ先輩に譲りましょう。
「……スー♡ ハー……♡♡」
「……ほうほう。ホシノ先輩、呼吸の度に気持ちよさそうです☆ 先生の匂い、そんなに良いんですかねー?」
ホシノ先輩、鼻からスーッと呼吸して、先生のスーツの匂いすっごい嗅いじゃってます。
その度に、目のトロンとした具合がどんどん深くなっていっちゃってます。
良いなあ……凄く、羨ましいです。
「……スーッ♡♡ ハーッ♡♡♡」
「あ♪ どんどん呼吸が荒くなって来ました。……もしかして、達しちゃうんですか?」
私はホシノ先輩の様子を見て、ホシノ先輩が達しちゃいそうになっている事を、本能的に理解しました。
女の子の幸せを、先生の匂いを嗅いだだけで感じちゃうんですか?
そんなの、すっごく変態的で────すっごく、気持ち良さそう♡
私は、ホシノ先輩をすっごく羨ましくなっていました。
だって、それは人間的に失格です。
性行為でアソコを触られてるわけでもなく、おっぱいを触られているわけでもなく。
女の子の大事な所に強い刺激があるわけでも無い。
ただ、ただ、匂いだけで達せられる、その変態的行為が……先生に、そこまで墜とさせられる事が、何より嬉しくて♡♡♡
女の子として……いえ、人としての自分の存在が崩れ落とされるのが、凄く深い快楽になっちゃいそうですよね♡♡♡
「……ふーッ♡♡ フーッ♡♡♡」
「あ。ホシノ先輩本当に達しちゃいそう♡」
本当に実現しちゃいそうで、見ている方も少し興奮しちゃいます。
けれどホシノ先輩、目がさっきまでのトロンとした表情だけでなく、何か怯える様な感情も含んでいる様な気がします。
もしかして、怖いんですか? 匂いだけで達しちゃうのが。人として終わっちゃいそうなのが。
そんなの勿体ないです。だって先生の手で崩されるんですよ。すっごく気持ちよくなれそうなんですよ。受け入れたほうが絶対いいです。
そう思っているのに、ホシノ先輩は──
「イッ──、あ─────────♡♡」
「──あ。達した、けど。中途半端です……」
ホシノ先輩、どう見ても達した様に見えますが、なんだか微妙な感じで終わっています。
むう……
正直、がっかりです。もっと女の子として、人として先生に完全に崩される瞬間を見たかったのに。
──しょうがないですね☆ 私が手伝って上げましょう♡
そう思って、私はホシノ先輩達に近づいた。
荒い呼吸をしているホシノ先輩に対して、気づいてもらえる様声を掛ける。
「──気持ちよさそうですね、ホシノ先輩~☆」
……あ☆ ホシノ先輩、顔色が変わりました〜。
すっごい怯えた様な表情。可愛いですねー。
でもごめんなさい。もっともっと、その表情崩しちゃいますね。
「私も、手助けして差し上げますね~☆」
「ノ、ノノミちゃん……?」
そう言って、私は“持って来た物”を取り出した。
「ジャーン! 仮眠室の枕ですー☆」
「か、仮眠室……?」
「そうです。“先生がいつも使っている”仮眠室の枕です」
「……っ!?」
わあっ。ホシノ先輩の驚いた様な表情ー。
そうですよねー。先生がいつも使っている枕なんて……どれだけ匂いが染みついちゃっているんでしょう〜。
「はーい。ホシノ先輩にプレゼントですー」
「ノ、ノノミちゃ……わぷっ!?」
ホシノ先輩の顔を、先生の枕で完全に覆っちゃいました。
呼吸はし辛いでしょうが、枕なので完全に止めてるわけでは無いから安心でしょう〜。
「……スー♡ ハー……♡♡」
「わあ。ホシノ先輩早速匂い嗅いじゃってますねー☆」
よしよし、良いんですよー。
でもこれだけじゃあ、さっきと同じで、ホシノ先輩完全には堕ちてくれなさそうです。
だから、ここからが私の作戦です。
「──ホシノ先輩。もっと深ーく、鼻から息を吸ってください。深く、深ーく……」
「──っ!?」
……私はホシノ先輩の耳元で、囁く様な声でそう喋りました。
そうです。耳元でささやきです。いわゆる、ASMRというやつですね。生音声ですが。
これでホシノ先輩を誘導させて、もっともっとグズグズに溶かしちゃいます♡
「ほーら、枕の奥底にある、先生の匂いの元。それをじっくり吸い込む様に、スーッと……」
「……ス──♡ ハ──……♡♡」
よしよし、呼吸が深くなって来ましたね。次は……
「吸った匂いが、喉を通って、首を通って、肺に行くのを感じて下さい。ほら、溜まっていくでしょう? じわじわ、じわじわと……」
「……ス──♡♡ ハ──……♡♡♡」
ああ、耳が赤くなって来ました。
恥ずかしいんですね、でもそれも考えられなくなるくらい熱中してもらいます♡
「ホシノ先輩知ってますよね。肺に入った酸素は、そこから体中に血液で運ばれていくって。先生の匂いに染められた酸素が、どんどん先輩の中に運ばれて行きますよー……」
「……ス──♡!? ハ──……♡♡♡!!」
ウフフ、驚いてる驚いてる。
だってそうですよね? 呼吸全部先生の匂いに染められているなら、それをホシノ先輩は取り込むしか無いですよね?
「肺から血液に……ああ、そうです。全身に運ぶために、まずは心臓に持っていかれますね。先生の酸素がホシノ先輩の心臓に溜まっていっちゃいますよー」
「────ッ♡♡♡」
私は、ホシノ先輩の胸の中心あたりをトンットンッと触ります。
ホシノ先輩の心臓が、先生に染められて行ってるのを感じさせる様に。
「ほら、心臓がドクドク、ドクドク言っちゃってます。鼓動が早くなればなるほど、どんどん先生の酸素が全身に運ばれます。肩、腕、手、指先。背中、太腿、足、足指。……そして、お腹、女の子のアソコ、──子宮。ああ、どんどん……どんどん、先生に染められていっちゃいますね♡」
「フ────ッ♡♡♡ フ────ッ♡♡♡」
ああ、ホシノ先輩すっごく興奮してる♡ でもそうなんですよ♡
今私が言ってる事、間違いじゃ無いんです♡ 全部事実なんです♡
ああ、言ってる私自身、興奮して来ちゃいました♡♡
「ああ、忘れていました。心臓から運ばれていく場所、まだ残っているでしょう? 首、喉、顔、頭……脳です。ホシノ先輩の、こうして興奮している思考も、先生が大好きーっていう感情も、全部、全部先生の酸素に染め上げられて……思考すら、ホシノ先輩のものじゃなくなっちゃってるんですよ♡♡」
「フ────ッ♡♡♡ ウウ────ッ♡♡♡」
ああ、ホシノ先輩狂ってる! 狂っちゃってる♡♡
そうですよね、自分が自分のものじゃなくなっちゃってる感覚♡
全部ぜーんぶ、先生に明け渡しちゃってる感覚♡♡
すごいですよね、気持ちいいですよね♡ 人としての自分が、全部崩れて奪われちゃってる感覚♡♡
「フ────ッ♡♡♡ フ────ッ♡♡♡」「フ────ッ♡♡♡ フ────ッ♡♡♡」
「フ────ッ♡♡♡ あぁ────ッ♡♡♡」
「ほらホシノ先輩、腕に力入っちゃってますよ♡ 駄目じゃ無いですか、だってその腕、“ホシノ先輩のものじゃない”んですよ♡ もう先生のもの♡ 先生の所有権です♡♡ だから、だらーんと力を抜いちゃいましょう♡♡」
「あ、あぁ────♡♡♡」
そういうと、ホシノ先輩先生の上着をつかんでいた力を抜いていきました。
先生の腕にしがみついていた方も、力が入らない様にだらーんと。
「ほら、足も♡ お腹も♡ 力抜かないと駄目です♡♡ 許可なく力入れちゃ駄目です♡♡ だって既に先生に染め上げられてるんですから♡♡ 頭も♡ 脳も♡♡ 思考しちゃ駄目です♡♡ 先生のことだけ、ただただ染み渡る様に先生を思い浮かべましょうね♡」
「あぁ────♡♡♡ あぁ────♡♡♡」
ああ、ホシノ先輩よだれ垂らしちゃってます♡ そうですよね、考えちゃ駄目ですよね、ボーッとしちゃいますよね♡♡
でも駄目です、よだれ拭いちゃ駄目です♡♡ 拭く腕の力すら、先生のものなのですから♡♡
「ああ、先輩!! 声、声が出ちゃってますね♡♡ 先生の許可なく、声を、喉を動かしちゃってます♡♡ 駄目です♡ 声、止めちゃわないとっ♡♡♡」
「────ッ♡!? ────ッッッ♡♡♡」
ああ、ホシノ先輩必死に声を抑えて♡
そうですよね、声出せないと辛いですよね♡♡
だって、快楽の逃げ場が♡ 染められていく自分の体の恐怖の逃げ先が、全部封じられちゃって体の中でぐるぐる止まっちゃいますもんね♡♡♡
もう一押し……! ちょっと危険ですけど……♡♡
「ああ、ホシノ先輩♡ 呼吸、呼吸もしちゃってますよね、肺も動いちゃってますよね♡!? 勝手に動かしちゃっていいんですか、先生のものなのに動かしちゃっていいんですか♡♡」
「────ッ♡!? ────かッはッ♡♡♡」
ああ、ホシノ先輩本当に呼吸止めちゃいましたッ♡♡♡
そこまで、そこまで堕ちちゃったんですね♡♡
「でも安心してください♡♡ 先生、呼吸はしても良いよって許可は出してます♡♡ ほらホシノ先輩、先生に生かしてもらってますよ♡♡ 急いで吸って、吐いて♡♡」
「ッ!! スゥウゥゥッ♡♡♡ ハァァアァァァァッ♡♡♡」
ああ良かった♡ ホシノ先輩の呼吸が戻って来た♡♡
ホシノ先輩、呼吸出来て良かったですね♡ 先生に生かされて良かったですね♡♡
「“…………スー……ハー…………”」
「ほら、先生の呼吸が聞こえますか♡ 先生の呼吸に合わせてだけ、ここから呼吸してもいいんですって♡♡ ほら、ゆっくり吸って、吐いてー♡♡」
「…………スーッ♡♡♡……ハーッ♡♡♡…………」
そうです、そうです♡ 先生の呼吸とピッタリです♡♡
「ほら、先生の呼吸と一緒にするのが気持ちがいい♡♡ ホシノ先輩、先生に合わせるのが気持ちがいい♡♡」
「“…………スー………………ハー…………”」
「…………スーッ♡♡♡ ハーッ♡♡♡…………」
「先生と呼吸を合わせていると、自分と先生の境界がわからなくなる♡♡♡ より先生のものになった様に感じられる♡♡♡」
「“…………スー………………ハー…………”」
「……♡♡……スーッ♡♡♡ ハーッ♡♡♡……♡♡……」
「あなたはホシノ先輩? ううん、先生のもの♡ 呼吸の度に先生に染め上げられたもの♡♡♡ だから思考もしちゃ駄目、ただ気持ちいいってことだけ受け入れないと駄目♡♡♡」
「“…………スー………………ハー…………”」
「……♡♡……スーッ♡♡♡♡♡ ハーッ♡♡♡♡♡……♡♡……」
「ほら、体の奥底を感じ取って♡♡ どんどん快楽が溜まって来ちゃっているのを♡♡ 呼吸の度に、どんどん降り積もっていたものが、ポップコーンの様に弾けるのを♡♡♡ ポンっポンっポンッ♡♡♡ 一つ、二つ、三つ、弾け飛ぶ♡♡ どんどん破裂していく数が多くなっていく♡♡ 4個、5個、6個、……10個、20個弾け飛ぶッ♡♡♡」
「ンンンンんッ♡♡♡♡ んン──────ッ♡♡♡♡♡♡」
「次は何個弾け飛ぶ♡? 100個、200個♡? 1000個♡? ──ううん、全部♡♡♡ 体中あちこちに染めわたった快楽の爆弾100万個が、全部爆発するんですって♡♡♡ あと10秒後、これが一気に爆発しちゃう♡♡♡」
「ンンンンんッ♡♡♡♡!!??」
「ほら、行きますよホシノ先輩♡ カウントダウンして上げます♡ ゼロになったら爆発します♡♡ はい、じゅーうー♡♡♡」
「ンン♡♡ ンン──ッ♡♡」
「きゅーう、はーち♡♡ ああ、快楽がどんどんコトコト煮えたぎって来ました♡♡ 全身が沸騰しちゃいそう♡♡」
「ンンう♡♡ ンンう──ッ♡♡」
「なーな、ろーく♡♡ 先生が愛おしいですよね♡ カウントダウンが進んでいく度に、どんどん先生に対して気持ちが膨らんで行きますよね♡♡♡」
「ンンあ♡♡♡ ンンうう──ッ♡♡♡」
「ごーお、よーん♡♡♡ 先生が好き♡ たまらない♡♡ そうですよね先輩♡♡♡ 先生への気持ちが溢れて来ちゃいそうですよね♡♡♡」
「あンンあ♡♡♡ あンンうう──ッ♡♡♡」
「さーん、にーい♡♡♡ あともう少し♡ あともう少しで、その快楽が爆発します♡♡♡ ホシノ先輩が我慢できない様な快楽が、ドッカーンって爆発しちゃうんです♡♡♡」
「ンンンンッ♡♡♡ ンンあうう──ッ♡♡♡」
「でも怖がらないで♡ それは凄く気持ちいいものなんです♡♡ 先生のものになったっていう証拠なんです♡♡♡ だから遠慮なく、受け入れちゃっていいんです♡♡♡ さあ、残りいっちゃいますよー♡♡♡」
「クンンンッ♡♡♡ あうううう──ッ♡♡♡」
「さあ、いーち♡♡♡♡♡」
「あっ♡♡♡ あっ♡♡♡ あっ♡♡♡ あっ♡♡♡」
「──ゼーロ♡♡♡♡♡ ぜろぜろゼロゼロゼロ、ゼーロおおおお♡♡♡♡♡♡」
「あ──あああアァぁぁぁ♡♡ っぁあぁあああああっぁあぁあああッッッッッ♡♡♡♡♡♡」
ああ────終わっちゃ、ったあ──♡
ホシノ先輩、完膚なきまでに終わっちゃいましたあ♡♡♡
先生の匂いだけで、ここまで最高の到達点にたどり着いちゃってますー♡♡♡♡♡
ああ、いいなあ♡ 気持ち良さそうで♡♡ 先生のものになって、羨ましいですう♡♡♡
私は、女の子のアソコと、私のおっぱいを服の上からずっと弄っていて、そう思っていました♡♡
ああ、私も逆の立場になりたいです……♡
「あああ、ああ────♡♡♡ あぁ──────♡♡♡♡♡」
ああ、ホシノ先輩枕を落として、すっごく、すッッッごいトロけた様な表情をしちゃってます♡
ヘイローもチカチカです♡♡♡ もうすぐ気絶しちゃいそうです♡
──でも、ダーメ、です♡♡♡
「わぷっ!? ンンんっ♡♡♡ 」
はい♡ “先生の汗を拭いたタオル”です♡♡ まだ乾ききってないので、すっごい匂いですよね♡♡♡
もう一度楽しめますよね♡♡♡
「ンンンンんっ♡♡♡ アァああああっ♡♡♡」
わあ☆ ホシノ先輩、すっごく喜んじゃってます♡♡
いいですよ♡ もっともっとトロけさせちゃいます♡♡♡
すっごく、すッッッごく羨ましいですけど──
──代わりに、とろっとろに溶かし尽くして、先生に依存し尽くすようにしてあげましょう。
どこかに行っても、直ぐに先生の所に戻って来る様に。一人で行動しても、すぐに先生のところに行く様に。
──また、アビドスにすぐ戻って来れる様に。
「アァ──っ♡♡♡ んっ──♡♡♡ 」
……ホシノ先輩は、多分根本的には変わってません。先生のおかげで落ち着きましたが、また何かあったら、すぐ一人で行動してしまうでしょう。
そうなった時、アビドスのみんなで今度は止めようとするでしょうが、止め切れないかもしれません。
だから……先生という手綱を用意して、ホシノ先輩が勝手にどっか行っちゃわ無いように。またすぐ連れ戻せる様に。
……先生、ごめんなさい。私達以外にも、ホシノ先輩を引き止める鎖となってくださいね。
そのために……私は、こうやってホシノ先輩を先生のものに染め上げますから。
……だから、お願いします。
「──さあ。ホシノ先輩、まだまだ続いて行きますよー☆」
私はそう心の中で願いながら、いまだに悶えているホシノ先輩を、さらに堕とそうと手を伸ばして──
☆★☆
「“──ふわあああ。よく寝ちゃった、ごめんね。ありがとうノノミ”」
「いえいえー、いいんですよー☆」
「“ところで、ホシノもいつの間にか来てたんだね。ところで顔真っ赤だけどどうしたの? もしかして、風邪?”」
「い、いやー。私、別に問題ないよー? 本当だよー?」
「“そうなの? なら良いけど……”」
先生が起き上がって来ました。ぐっすり眠れた様で良かったですー。
ホシノ先輩は、恥ずかしそうに俯きながらなんでも無いよ、と先生に言っています。
その後、ゆっくり私の方に近づいて来て……
「ノ、ノノミちゃん……えっと、私、さっきのって……」
「フフフ、何のことでしょうー?」
「え、いや……ええー…………」
私は知らないフリをしますー。
あれだけ乱れたホシノ先輩、ほじくり返すのも可哀想でしょうし。
多分、途中から記憶ないんじゃ無いかなって思っています。あれだけよがっていたんですから。
で・もー……
「……ホシノ先輩、ホシノ先輩」
「な、何?」
「ふふ……ゼ、ロ♡」
「────っ♡♡!?」
ふふ、よしよーし。しっかり体に快楽刻めつけちゃってますねー。
当初の目標は達成出来たので、今日はこれで良いとしましょうー☆
「“あれ……スンッスンッ……あの、もしかして私、結局シャワー浴びてなかった?”」
すると、先生が自分の体を嗅ぎ始めて、そんな事をおっしゃいました。
あー、そういえばお酒飲ませちゃったから寝ちゃって浴びていませんでしたねー。
「“ご、ごめんね! すぐ浴びてくるからちょっと待っててね!”」
「べ、別に私は気にしないけどさー」
……ホシノ先輩、またおじさんが“私”になっちゃったままですね
それだけ衝撃が大きかったんでしょうか?
──それはともかく……
「……先生〜☆ その前にちょっとよろしいですか〜?」
「“ん? 何かな?”」
「……えーい☆」
私は、背中をむけていた先生に後ろから抱きつきました☆
「“っえ!? ノノミ!?”」
「ノノミちゃん!?」
「……スーっ……はーっ……♡」
ああ、これが先生の匂い……♡ すごい、本当に染まっちゃいそう……♡
「“ノ、ノノミ、胸が、当たって……!”」
「ノ、ノノミちゃん離れなよー……!」
「……はーい。すみません、ありがとうございます☆」
「“い、いや。こちらこそ……”」
「せ、ん、せ、い〜?」
うん、私も先生の濃い匂いを嗅げて、満足です。
今日のところは、これで良しとしましょう。
「っふう〜。大満足ですー☆」
私は心の底から、満ち足りた様にそう言えました。