長女転生〜ルーデウスみたいに本気出す! 作:モモンガ様を見守り隊
なんか老デウスと、ロキシーで拮抗してて面白い…どっちも物語の構成は考えてるんで皆さんの見たい方に投票してくださればと思っております。
もう前書き思い浮かばないんでそろそろやめます、それではドウゾ!
…目を覚ます。
n回目の見なれない天井…
「…ふわぁ〜よく寝た…」と硬い地面に横たわり固くなった身体を伸びでほぐす。
横を見れば、アイツも寝ていた。
一人だけ簡易ベットで…
いや、別にいいんだけどね?勿論、俺らは奴隷だしさ、立場もわきまえてるつもりだよ?
…たださ、ベット1つあんなら、もう1つ用意しろや、ボケナスが…
…ってか、ここに来てだいたい一週間ぐらいかな?うん…なんにもない、え?近衛は何してんの?無能かよ、一週間だぞ?
「そろそろ助けにこいや…」
心の底からの呟きに応えるかの如く、誰かがこの牢に近づく気配を感じた。
警戒しつつアイツを守るように立ち回る。
流石に抵抗出来ねぇヤツを前に差し出すような腐った心はまだ持ってないつもりだしな…
「おい、ガキ!お前の番だぞ!」と鉄格子を蹴りそう怒鳴る男
…どっちに言ってんだ?
そう思い男を見ると、目が合ってしまった。
「…チッ!お前でいいか、はやくこい!」と腕を引っ張られた。その時、目が覚めたばかりのパックスと目が合う。
しかし、パックスはすぐに顔を逸らした。
…まぁ、別に期待なんてしてなかったからいいか…
牢を出て、歩く…歩く、歩きまくる…どんだけ地下にいたんだよ…
やっと階段地獄から開放されたと思ったら、少し歩いて、前世のサーカスみたいなとこに出された。
…なんか段々理解してきたぞ…
俺を見世物にしようとしてんな…
ライオンとか出てくんのかな?
「さて、本日最後のお楽しみ!毎度恒例の魔物VS奴隷の一騎討ち!」とめちゃくちゃ悪質な娯楽が始まった。
もちろん楽しむのは見てる側だが…
出てきたのは五匹のアサルトドッグ…
…うん?一騎討ちってなんだ?
しかも武器は貰えなかった…いや、くれよ!だいたいこういうのってある程度戦えないと盛り上がらねぇだろうが!?
まぁ、これぐらいなら殴り殺せるか?
いけるかなぁ…いや、土で剣作るか…
…うん?魔術ありじゃね?なら切る必要もないじゃん!ハハハ、やはり魔術!魔術は全てを解決する!
コチラに容赦なく走って噛み殺そうとしてくる二匹をストーンキャノンでぐっちゃぐちゃにしてやった。
所詮この世は弱肉強食…弱ければ死ぬのみ!
とバーサーカーみたいな事を考えていると、客席の方でブーイングが起こる。
…なんだよ、お前らがこの状況でも同じことしただろ?
すると実況が少し焦りながら
「ご、ご安心を…まだほんの余興です!これよりターミネートボアを投入いたします!」
うーんこの…いや、やめとこう…にしても、よくまぁ七歳児にこんなこと出来んな…
「お客様の声にお応えして、さらにもう一体追加させていただきます!」
…ぐう畜スギィ…
アサルトドッグとあわせてB級だったか?
おまいらさ…人の心とかないんか?
ターミネートボアがこちらを値踏みするかのように見てくる。
こちらだって相手の一挙手一投足見逃さないようジッと見つめる。
先に動いたのはターミネートボアだった。
「ゴァ」とだけ呟き2匹のアサルトドッグを動かした。
土魔術で作り出した剣で1体を切り、もう一体は風魔術で押し潰す。
…ッ!
ゾワッとする気配に土魔術で高台を作り出しハイポジをとりつつ後ろからの攻撃を回避する。
落ち着いて振り返るとそこにはターミネートボアがいた。
…あ、忘れてた…二匹目もいたんだったっけか…
…まぁ、ここから見下ろしてッ狙撃!するかねぇ…
そんなことを考えていたが、高すぎて手を出せなくなった俺にターミネートボアは、地面を砕いて岩を作り出し、投げつけてきた。
…あいつら結構、頭良くね?
こっわ…当たりそう!?
顔の横を岩が抜ける。
くぅ〜、怖ぇー!!
そう考えつつも、ストーンキャノンを一体に向けて集中的に撃つ。
威力だけは高いストーンキャノンに頭を吹き飛ばされ一体倒すことに成功した。
よし、まずは1体目!そう思っていたが後ろからとてつもない速さで岩が迫ってきていた。
…ッ!
咄嗟に左手に持っていた剣で後ろからの攻撃に対処しようとしたが、如何せん急ごしらえで作った剣だったせいか巨大な岩の前には土くれも同然、というか土なんだが…、そして迫ってきていた岩は俺の身体では受け止め切れるはずも無く、空中に押し出され、結果として俺は無防備に落下する形になってしまった。
そして格好の獲物となった俺をヤツらが見逃すはずもなく、俺が作った高台を引き抜いて棍棒のようにして、俺目掛けて振り下ろす
…嘘だろ?
そう思った俺は風魔術で振り下ろされる棍棒の軌道の外に逃げようとするがどこかがぶつかった感触とともに、地面に叩き付けられた。
「…カハッ!」
死ぬかと思った…
そんな刹那の思考を読み取ったかのようにターミネートボアの足音が近付いてくる。
とりあえず距離をとって迎え討とうと、立ち上がろうとして違和感を感じた。
…立てない、いやそれ以前に足に力が入らない…
嫌な予感が頭をよぎる…
そんなハズない…
ちがう、ありえない…
俺の右足は岩の下敷きとなって
そこまで意識して、遅れて痛みがやってくる。
目の前が弾けた。真っ白になった脳に痛みという絵の具で殴るように塗りつぶされていく。
俺は、目から鼻から口から全身からこの痛みを逃がそうともがく。
痛い、痛い…痛い、誰か助けて!死ぬ、生きたい、死にたくない…なんで…なんで俺がこんなことに…死ぬ、嫌だ、イヤだイヤだいやだイヤダいやだ嫌だイヤダイヤダイヤだ!
「死にたく…な、い…」
身体が持ち上げられる。
掴まれていたところは最悪なことに潰されていた足の方で痛みのあまり声にならない声が喉の奥で漏れる。
「〜〜〜〜ッ!!!」
ターミネートボアは口を開け、俺を食おうと口に近づける。
そこから見える暗闇に俺は恐怖した。
喰われる…
生物としての原始的な恐怖に俺の身体は勝手に動き出した。
口に入る直前で俺はほぼ無意識に詠唱を口ずさみ火魔術をその暗黒空間に向けてぶち込んだ
口に入っていき爆発した炎は内側からターミネートボアの身体を焼く
持ち上げられていた俺は落とされ、ターミネートボアは倒れた。
「…ガハッ!」と落とされた衝撃で足がまたしても痛みだす。
脅威が去ったと息をつく暇もなくターミネートボアの死骸を乗り越え、アサルトドッグが俺の頭目掛けて牙を剥く。
咄嗟に左手で魔術を練ろうとして、ふと動かないことに気づく。
しかし、原因を見ることも出来ず、もう既に目の前まで来ている脅威に対し俺は右手を前に出した。
噛みつかれた腕のまま俺はそいつを地面に叩きつける。
偶然にもそこはターミネートボアが砕いていた岩のところでちょうどうまい具合に尖っているところに運良くそいつが刺さり、串刺しのかたちでそいつは絶命した。
「ハァ…ハァ…」
息もままならないなか脱力したままの左腕を見る。
そこには変な方向に曲がった腕がかろうじて付いていた。
またしても痛みがくるかと思いきや、そんなこともなく、ただ腕から血が流れ青紫色に腫れ上がり、所々肉が見えかけたグロ画像となってぶら下がっているだけだった。
…これがアドレナリンなのか?
そう思いつつ、極力見ないようにしながらエクスヒーリングをかける。
規制が入らないぐらいにというより、ほぼ元通りになった腕を見てほっとため息をつく。
そういえばまだ足も治してなかったな…そう思い足を見る。足は中身はぐちゃぐちゃだろうが、まだ中級治癒魔術で治せる範囲でこちらも見ないようにしつつ治していく。
綺麗な足になったのを確認して、動作に問題ないか立ち上がり、左手も後遺症がないことに深く安堵の息をつく。
落ち着いてきたため、辺りを見渡すと観客は、静まり返っていた。
すると、ある1人の男が声を上げた。
「…大銅貨5枚!」
それにつられたように次々と「銀貨3枚」だの「金貨2枚」だの聞こえた。
…ここで売られるのか?
こんなとこで魔物との殺し合いを見て楽しんでるヤツらに買われたくねぇ…ってか俺は奴隷じゃねえ!
ふつふつと湧き上がる怒りを込め睨みつけるが観客はどこ吹く風とばかりに大声で金額を提示していく。
「お、落ち着いてください!この場ではお売りすることは出来ません!」というアナウンスが入りその場は収まった。
俺はその場でボーッ突っ立っていたら、前からガチムチの男共が来た。
「…ついてこい!」と言って俺の腕を掴んできた。
「…痛いッ!」
俺は我慢の限界だと、男に向かってストーンキャノンをぶち込む。
「ッ!てめ…」ともう一人も言い終わる前に頭を弾き飛ばす。
いける!このままアイツを連れて逃げよう!そう思ったのも束の間、右手が手首の先から落ちた。
…?
「おいおい、奴隷には、しっかり奴隷としての立場を教えこめよ〜」と千鳥足で笑いながら近寄ってくる男が1人…
しかし俺にとってそんなことよりも自身の手が切り落とされた事の方が重大だった。
震える手で落ちた右手を拾い上げ、血が吹き出し続ける手首へくっつける。
「…え、エクスヒーリング!エクスヒーリング!」と必死に治癒魔術を唱える。
幸い、切り口が鮮やかだったおかげか右手は綺麗にくっついた
「はぁ…はぁ…ッ!」
「なんだよ、お前、治癒魔術使えんのか?」と男が顔を覗き込んできた。
「じゃあ、何回でも楽しめんな!」
…な、何言ってんだ、こいつは?
「おら、さっさと治さないと細切れにしちまうぞ?」
そう言ってまた右手を落とされる。
痛みに耐えながらまた治す。
それを数回も繰り返せば辺りは血の海と化した。
「はぁ…はぁ…」
魔力も枯渇気味、血も流れた分が元に戻る訳でもないので貧血気味になった。
それに治るからって痛くない訳では無い…そして俺はそんな痛みに耐えれず、既に抵抗する気力もなくなり、その姿はもはやただ断頭台で刑を執行されるのを待つ死刑囚のようだった。
男はそれでも剣を上げる。
…もう次は無理だな
そう思いながらその時を待つ。
振り下ろされる直前、後ろから男の声がかかった。
「おい、てめぇ!うちの商品を傷つけんじゃねぇぞ!」
その声に男は剣を下ろす。
「いやいや、旦那…アンタがしっかり躾をしないから代わりに俺がやっただけじゃねぇか」とヘラヘラ笑いながらそう言う。
「てめぇ、こないだもそう言って1回殺しただろうが!」
「へへ、そんなことしたっけなァ〜?」
「…チッ、狂人が」
「まぁいい、だが、そいつは上玉だ、殺そうとすんじゃねぇそ!」
へいへい、と言ってそいつは俺の左手首に鎖を付ける。
そのままそれを引っ張って俺を牢まで連れていった。俺はそれに対し抵抗もできず引っ張られるままに歩く。
連れられた場所は、最初に入れられていた牢でなく、別の牢だった。
中には俺と同じような状態の子供が何人かいた。その中には腕がない子や目も虚ろになった子が壁に寄りかかっていた。そしてそれをお世話している太った子もいた。
…太った子だと?
奴隷なのにか?
その後ろ姿は何回か見た事のあるものだった。いや、嘘だろ?だってアイツは俺の知る限りそんな事をするやつじゃなかったはずだ
…血、出しすぎて目がおかしくなったのか?と目を擦るがどっからどう見てもアイツにしか見えない。
そして俺が牢に入るとそいつは振り返った。
「…新しいやつか?大丈夫だった…か」と俺の顔を見て気づく。
「お、オマエは…」
「あぁ、昨日ぶりか?久しぶりだな…悪いが話は明日にしてくれ…疲れてるんだ…」と覚束無い足取りで壁に寄りかかる。
パックスはなにか言いたげな顔をしていたが俺も気にする余裕がなくそのまま目をつぶった。
気付けば俺は、夢の世界に入っていた。
Side:???
「……レイラ」
痩せ細り血色も悪そうな男がそうつぶやく…
使い古された本をそれ以上にボロボロなローブにしまい、右手にはめている文字も削れて見えなくなってしまったブレスレットを撫でる。その動きはあまりにも自然で、癖として身体に染み付いていることがよく分かる。
男の足取りは重く、酷く疲れきったような動きに酔っ払いや物乞い、そしてここら一帯を縄張りにしているボス猫ですら男を相手しない。
「…」
男は黙って前を見る
「雨が…降りそうだ」
そう一言呟き男はまた黙って歩き出す。
目的がないようで、しかしそれでも止まらず歩き続けるその姿は一種の妄執さえ感じさせる。
気づけば男は消えていた。
音もなく…
静まり返った道、生暖かい風が人々に雨の襲来を告げる…男の痕跡を消して…
腕切りシーンもっとリアルに書こうか迷って、鬱作品になりそうでやめたどうも作者です!
いやー、あのままグロ描写続けてたら確実に曇らせになりそうで…ほんとに悩みました…なんかレイラのトラウマになりそうでね…
次には奴隷編終える気でいるので、次回もお楽しみに!
ifルートを作ろうと思ってるのですが…優先的に作って欲しいやつありますか?
-
エリスルート(誘拐事件の辺りから)
-
ロキシールート(卒業試験から)
-
老デウスルート(長くなる気がする…)
-
シルフィルート(一緒に転移するやつ)