長女転生〜ルーデウスみたいに本気出す! 作:モモンガ様を見守り隊
転生者2人が初手で子供に来るって相当、怖いだろうし、自分よりも大人びた子に理詰めで来られるのって父親としてはやりにくいものがあると思うので、パウロには人生ハードモードでも長生きして欲しいと常々思ってます。
そんなパウロに試練をひとつまみ!
それでは、どうぞ!
「ダメだ…」そう俺は告げる。
ルーデウスですら頭っから否定したいんだ…ましてもっと幼いレイラをシーローンに送るなんて出来ない。
だから聡明で偉大な父の俺はあえてルーデウスと違い心の底から諦めてもらうよう無理難題をふっかけた。
…しかし、それが最善ではなく最悪の選択をしたことを俺は深く後悔した。
レイラは天才だ。それも俺がこの歳で!と驚いていたルディよりも。
だが、レイラはまだ子供だ。ルーデウスと違って。いや、ルディだって子供のはずなんだが、なんだかたまに自分よりも歳を重ねた大人と話してるみたいに感じる。
おかげで父親としての威厳なんてあってないようなもんになっちまってるんだよなぁ…
いや、そんなことはどうでもいいんだが、ルーデウスはなんでかわからんが精神が成熟している。しかし、レイラはいまいち言動が幼い…それ自体はいいことなんだが、どうしてもルディと比べちまう…
まぁ、そういうわけでこっちとしてはレイラ自身に行くことを諦めて貰いたかったのだが…最近メキメキと剣術の力を伸ばしている。
これってもしかしなくても俺のせいだよな…?そこまでか…そんなにロキシーちゃんに会いたいのか…
たしかにレイラからすれば姉のような存在にまた会える機会を棒に振りたくないんだろうな。「ねぇね」って呼んで、ロキシーちゃんの後ろをトコトコと歩いてたのも可愛かったなぁ…
いや、今も変わらず可愛いんだがな。そんな可愛い娘にこんな無理難題をふっかけて血のにじむような鍛錬をさせてる俺はダメなオヤジなのかもしれないな…
「はぁ、どうしたら良かったのやら…」と独りごちる。
「何か悩み事?」とゼニスがやってくる。
「ああ、レイラのことでな…」と言うと、ゼニスも思うところがあったのか
「そうね、あの子、あの後からいつ見ても鍛錬ばっかしてるのよ。同年代の友達もシルフィちゃんしかいないみたいだし…」と日頃から心配してたのか次々とレイラの話題を出してくる。
「…まぁ、でも、健やかに育ってくれれば俺はそれでいいんだがな…」
「ええ、そうね。このお腹の中の子も、リーリャの子もレイラもルーデウスもみーんな健やかに育ってくれればそれでいいわよね。」と慣れたはずの笑みを向けられてドキッとしてしまった。
全く、俺にはもったいない女だよ…いや、それどころか俺にはもったいない家族だな…はぁ、俺ってば結構、いや相当恵まれてんだな…
…でも、レイラに最近負けそうになってんのどうしようかなぁ…
「はぁ、仕方ない、あいつに頼むか…」
「うん?誰のこと?」とゼニスが聞いてくる。
「あいつだよ、あいつ、ギレーヌだ」
「まぁ!ギレーヌに会えるの?」と久しぶりに黒狼のメンバーに会えるからか目をキラキラさせて嬉しそうにしていた。
「ああ、この間ルーデウスの仕事の斡旋の件、あれでギレーヌが迎えに来るって返信が来たからな。」
さてと、これでどうにかなればいいが…
〜数ヶ月後〜
うん、ルーデウスは何とかなった。いや、でも、結構危なかったが…
あれがまだ、子供で身体が出来上がってなく、さらに経験も少ない状態ときた、こりゃ将来は名のある冒険者にでもなりそうだな、と我が息子ながら恐ろしく感じつつもそれ以上に誇らしく感じていた。
さて、問題は…と目を今も尚、戦っているギレーヌの方に向ける。
あのギレーヌと本気ではないとしても互角にやり合ってるのを見て俺は悟った。これは不味すぎると…このまま行けばあの筋肉ダルマ…じゃなかった、あのギレーヌもレイラのことを認めて、レイラの味方をするだろう…あのアホは強さこそが正義という単細胞だからな…
しかし、いくら考えても答えは出ず、結局少し本気を出したギレーヌの一太刀でレイラは呆気なく吹き飛ばされた。
「うわぁーん!圧倒的にリーチが足りない!」とレイラが悔しそうに言う。
「…そんなものは成長すればどうとでもなる。それよりも、随分と強いな…お前はいくつだ?」
「えっと…5歳です!」
「そうか…その歳で私とやり合える戦士は初めてだ。」
…おいおい、辞めてくれって、レイラにそんなこと言ったら…
「お父さま!聞きましたか!?戦士だって!私もう、戦士だって!」
くぅ〜、どうする!?どうすればこの状況を打開できる!?
ルーデウスなら!…いや、ルディは俺がやっちまったんだった!
そこで俺にある天啓が降りてきた。
「ふ、ふはは…父さんよりも弱いギレーヌに認められて喜んでいるとはまだまだ、だぞレイラよ。」とドヤる。
ふ、これこそ尊敬される偉大な父の像だ!
「…ア”?誰が誰より弱いって…?」
不味い…
「だ…だって、(ベットの上では)全敗だろ?」
「アァ”?」と言いつつ手を腰についていた柄にのばす。
ギレーヌが剣を抜き一息に詰めてくる。
…重い、レイラやルディよりも圧倒的に…
ギレーヌに大きくなった時のレイラを重ねる。ああ、このままレイラが鍛え続けてこの筋肉ダルマみたいになったら嫌だな…いや、でもそんなレイラも可愛いんだろうな
「おい…私との戦いで考え事とは随分と強くなったもんだな、パウロ?」と鍔迫り合いにそう囁く。
…クソッ!そうだ、今は娘の将来の危機よりも俺の尊敬される父像の危機だ!
次はこちらから仕掛け、迫り合う
(気づけ!)と瞬きをする。
「どうした?目にゴミでも入ったか!?」と楽しそうな顔で聞いてくる。
(ちげぇーよ!頭まで筋肉でできてんのか!?)
次は舌を使ってレイラを指す。
「どうした?変顔ごときで私を倒せるとでも思ったか!」とさらにギラギラした目で聞いてくる。
(クッソ!コイツにそんなのが伝わるわけねぇか!仕方ねぇ、たまには本気出して勝ってやるぜ!)
この後、めちゃくちゃ負けた
「ハッ!」
「あら?アナタ、やっと起きたのね」とゼニスが俺の顔を覗き込む。
「ああ、なんで俺寝て…ああ!レイラは!?」と辺りを見渡す
「アナタ!ルディが!レイラが!」と演技口調で泣いたふりをする。
「奥さま!坊っちゃまが!お嬢様が!」と乗ったように家に入ってきた。
嫌な予感がする…
「なぁ、2人とも…レイラは行っちまったのか?」と恐る恐る聞く。
「ええ、ギレーヌとルディと一緒に馬車に乗っていったわ。」
「クソッ!今すぐ連れ帰って…!」
「ねえ、アナタ、ギレーヌが責任をもって師範をしてくれるらしいわ…」
「それがなんだ、今すぐ連れて…!」
「アナタ、でも、アナタじゃもうレイラに勝てなくなってるんでしょ?」と痛い所をついてくる。
「…ッ!だが…」
「…ギレーヌが責任をもってやってくれるのよ?」
「それに、フイットア領からシーローンまで冒険者を雇ってくれるって」
「…ほんとにそれあのギレーヌが言ったのか?」と単純な疑問を投げる
「ううん、違うわ、レイラがちゃんとそうするって…」
「そっか…レイラももう、お姉ちゃんだもんな…」
「そうね」
「このあいだまではワガママ言ってたのにな…」
「…そうね」
「大人になるのは早いな…」
「……そう、ね…」
隣を見ると、涙を流しているゼニスの顔が映る。そりゃそうだろう、お腹を痛めて産んだ子の旅立ちだったのだから…
どちらも、何も言わず、家の中が静まり返る。そんなちょっとした事でも息子たちが出ていってしまったことを実感する。
『お父さま!』
『パパ!』
ああ、お前らがいないとこんなにも静かなんだな…
そう思って、しみじみとしていると突然、
「「うえぇぇん!!!」」
…やれやれ、まだまだ静かになるのは先のようだな…そんなことを考えながらパウロの口角は自然と上がっていた。
ifルートを作ろうと思ってるのですが…優先的に作って欲しいやつありますか?
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エリスルート(誘拐事件の辺りから)
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ロキシールート(卒業試験から)
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老デウスルート(長くなる気がする…)
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シルフィルート(一緒に転移するやつ)