しばらくして三人は泣き止み、一夏と千冬たちは談話室で向かい合っていた。一夏のハンターボールとライセンスカード以外の全ての持ち物は山田先生が調べている。
「一夏、とりあえず今までどうしていたか話してもらうぞ。」
「ああ、話すよ。それよりそちらの3人は?生徒会長さんとはもう名前を知っているので。」
「そうだな。お前たち、こいつに自己紹介をしてやれ。」
「イギリス代表候補生のセシリア・オルコットですわ。わたくしの事はセシリアで構いませんわ。」
「ボクはフランス代表候補生のシャルロット・デュノア。シャルロットでいいよ。」
「ドイツの代表候補生、ラウラ・ボーデヴィッヒだ。ラウラで構わん。」
「そっか。改めて俺は織斑一夏だ。よろしく。」
一夏はお辞儀をする。
「一夏、聞いてもいいか?」
「何、千冬姉?」
「この3年間お前は何をしていたんだ?」
「ちょっと待った!」
「なんだ?」
「今何年って言った?」
「3年だ。」
その言葉を聞いて一夏は頭を抱えた。
「どうした?」
「あー。今から言うことに驚かないで欲しい。千冬姉たちは俺がいなくなって3年間だけど俺は向こうでは9年過ごしたんだ。つまり俺は22歳って事になる。」
『なっ!』
一同驚きを隠せなかった。
「まぁアインシュタインで言うところの相対性理論みたいなもんだよ。でも驚くわー。ジェントさんが言っていた仮説が当たるなんて。」
「ジェント?」
千冬が一夏の言葉が気になった。
「ああ。俺がハンターにするきっかけをくれた人。」
「ハンター?」
「あー、何処から説明したらいいだろう・・・・・・よし。まずハンターになるまでの経緯について。俺が行方不明になったのはこっちだとニュースになったの?」
「ああ。流石に束が日本政府に自分らの汚点を隠そうとする行為を見逃せずに大々的に公開した。」
「相変わらずだな束さんは。で、話は戻るけど俺が誘拐された日に千冬姉はモンド・グロッソに出ただろ。多分日本政府の一部の奴がやったことだろうけど。で、あの日に俺は本来なら死んでいるはずだったんだ。そんな時に偶然にもワームホールが発生した。」
「ワームホール?」
箒は疑問符を浮かべる。
「簡単に言うと時空の歪みによって生じる道だよ。それがたまに銀河を越えるほどの現象を起こす事だってある。俺はその時運良くある惑星に流された。たまたまプラズマギャラクシーの惑星にね。」
「プラズマギャラクシー?」
鈴は疑問符を浮かべる。
「プラズマソウルのある宇宙の事だよ。これについては後で。俺が飛ばされた惑星で偶然にも俺はその惑星を調査に来ていたジェントさんに出会った。」
一夏はジェントの写真をハンターボールに投影させる。
「前々から気になってたがそれは?」
千冬がハンターボールを指差す。
「ハンターボール。サポート用のメカと思って。俺のISと武器用のリング検査されているし。」
「そうか。だからそれだけは渡さなかったんだな。」
「ああ。後で調べてもらっても大丈夫。」
「わかった。それよりこれは宇宙人か?」
「ああ。メフィラス星人のジェントさん。プラズマギャラクシーでハンター達を収める役割をになっている七星剣の一人だ。」
「七星剣?」
ラウラが疑問符を浮かべる。
「それも後でね。俺が始めて出会った時このテレスドンが出現したんだ。」
ハンターボールはテレスドンを投影する。
「始めて出会ったこいつの恐怖よりも俺はジェントさんの剣捌きに驚いたよ。恐怖の表情を見せず、簡単にプラズマソウルを獲ったんだ。そんでジェントさんは俺をハンターステーションに招いてくれた。」
ハンターボールはハンターステーションを映し出した。
「意外に小さいな。」
「いや、結構大きいから。」
箒が言った言葉を一夏は否定し、ハンターボールにテレスドンと比較するように映像を映し出す。テレスドンの背に対しハンターステーションは約100倍ほどの高さ、横幅は50倍ほどである。
「なっ!」
「正直この大きさを知ったとき俺も驚いたよ。ここに招かれた時、俺は他のハンターたちの注目の的だった。ハンターステーションで俺はジェントさんに聞かれたんだ。プラズマソウルについて、プラズマギャラクシーについて、出身惑星について。ジェントさんは俺にプラズマギャラクシーについて話してくれた。そしてジェントさんは俺が元の宇宙に帰れるのには時間が掛かるといってくれた。」
「ちょっと待て!」
「どうしたんだ、ラウラ?」
「宇宙なら一つに繋がっていないのか?銀河は別にあるとしても同じ宇宙だろ。」
ラウラの言葉に一同頷いた。その時談話室に山田先生が入ってきた。
「失礼します、織斑先生。」
「あれ?アンタあの時の・・・・・」
「お久しぶりです。私は山田真耶と言います。先日は助けていただきありがとうございました。今度お礼させてください。」
「いや、あれでいいから。」
「でもあれじゃあ・・・」
「いいんだって。それにただ偶然あそこにいただけなんだから。」
山田先生と一夏が話しているところを千冬が中断させる。
「う、うん!すまないが話の続きを。」
「あ、ゴメン。でも先に山田さんの方を。」
「すみません。織斑先生、これを先程調べてみましたがISは未登録のコアです。それどころか地球で作られた物ではありません。」
「まあジェントさんとチブル星人が作ったもんだし。」
「それと武器の方は正直言って地球の科学力を超えています。」
「いや、科学だけじゃないから。色々な宇宙人の特性に合った武器があるんだよ。で、さっきの銀河の話になるけど銀河ってのは簡単に言うと一つじゃないんだ。ハンターボール。」
ハンターボールは宇宙を映し出す。千冬たちの目に映るのはまるで植物の根の様に繋がっている宇宙。交わっている宇宙。交わっていない宇宙。何処から始まったのか分からないほど複雑に入り乱れていた。
「これでもほんの一部。ジェントさん曰く〈この広い宇宙の一角で生き残ると言うことは奇跡〉ってね。」
一同その言葉に共感した。
「ジェントさんの勧めで俺はハンターになった。その証がこれ。」
一夏はライセンスカードを見せる。
「これに自分のチームが獲得したガネーが貯金されるんだ。」
「チームを組むんですの?」
セシリアが質問をする
「ああ。怪獣ハンティングは三人一組。例外で四人組んだ時があったけど。三人だと何かと効率がいい時がある。大抵はフリーのハンターがその場しのぎで組むけどかなりの確率で死ぬ。」
『死ぬ!』
「怪獣ハンティングは危ないからな。けどガルムさん曰く〈プロの仕事は獲物を獲り、生きて帰る事〉ってね。」
「ガルム?」
鈴が疑問を持つ。
「それも後で。ここまで大雑把に話したから今度はプラズマソウルについて話すよ。まず皆に聞きたいけどエネルギーとは何?」
「エネルギーって・・・・・・・色々あるぞ。」
箒の言葉に一同頷く。
「そう。火なら熱や光、風なら風力、動くなら運動、停止なら位置など様々だ。けど純粋なエネルギーの塊がある。それがプラズマソウルだ。ちょっと失礼。」
一夏は武器用のリングを手に取るとアタッシュケースを手に取り、中を見せる。そこには拳ほどの大きさの赤、青、黄、緑、白、オレンジ、黒のプラズマソウルがあった。
「これがプラズマソウル。純粋なエネルギーの塊。これでも100ガネーだ。」
「一夏、ちょっといい?」
「なんだシャルロット?」
「さっきからガネーって言っているけどそのガネーはいくらなの?」
「日本円で1ガネー1,000円。」
『はいっ!』
千冬たちは驚きを隠せなかった。
「あ、言い忘れてたけどこれ一塊が100ガネーだから。」
更なる一夏の言葉に一同開いた口が塞がらない。
「プラズマソウルは純度が高ければ高いほどエネルギー量は多く、そして硬い。実際ずっと使い続けたブレードでも欠ける程しか取れなかったから。」
一夏は笑うが正直千冬たちは笑えなかった。
「じゃあここまでで聞きたい事は?」
「はい。」
「なんですか山田さん?」
「えっと・・・・・先程からジェントさんやガルムさんと言った人が出てきたのですがそっちの宇宙には他にもいるのですか?その・・・・・宇宙人が。」
「ええ。ハンターボール、ちょっとアレを。」
ハンターボールは一夏が今まで出会ってきたハンター達を見せる。
「ラッシュハンターズを。」
ハンターボールはラッシュハンターズだけを出す。
「鳥の様な頭をしたのがガッツガンナーのガルムさん。百発百中の射撃の腕を持っていて射撃はこの人から、オレンジの髪をしているのはマグママスターのマグナさん。この人は無茶苦茶な事をするけど腕はいい。ただ作戦をよく壊す。最後にバルタンバトラーのバレルさん。この人は戦いの基礎を教えてくれた。まぁ、この人たちの下で一緒に修行していたらバレルさんみたいに空飛べるようになったり、陰分身出来るようになったり、ガルムさんみたいに分身出来たり、マグナさんみたいにバーサクできるようになったけど。」
「アンタ人間を超えているじゃない。」
「生物学上は人間だから大丈夫。」
鈴が的をいた事を言うが一夏は正論で否定をする。だが少しずれていると一同思った。
「一夏、分身と陰分身の違いとバーサクについて話してもらえるかな?」
「あいよ。」
シャルロットの問いに一夏は答える。
「まぁ口で説明するより行為で示したほうがいいな。」
一夏は身体を光らせ分身する。
「分身てのはガッツ星人の持つ能力。二人以上になるのは無理。これは挟み込んで敵を倒す戦術として使える。だがその代わりに片方が傷を受けると一人に戻った時に後からダメージ喰らうけど。」
一夏は一人に戻ると今度は5人ほどに陰分身する。
「陰分身はバルタン星人が持つ技の一つ。陰分身は一人が喰らうと全ての陰分身に共通してダメージが伝わる。敵をかく乱したりするのに適していたりあの時のツインサイクロンソーサーのような技が出来る。でも大きい技になると体力が激しく消耗するのが欠点。」
一夏は元に戻る。
「最後にバーサク。これはマグマ星人の一部の人だけが使える技で一時的な身体能力の向上がある。でも体力は大きく削れてその使用後の運動性は格段と落ちる。」
「な、なるほど。」
箒は納得する。
「じゃあ次はブルーチームだな。ハンターボール。」
ハンターボールはブルーチームを映し出した。
「青い髪のマグマ星人がチェーンマグマのフッグさん。チェーンの使い方はこの人が一番長けているからこの人にチェーンによる防御と攻撃を習った。ガッツウォッチャーのシーズさんはどんな敵も計算すれば勝てるって言って策士家。二丁のレーザーガンを匠に使う人だよ。メトロン星人のウィップさんは鞭攻撃が得意だけどちょっとチームには教えていない事がある。」
「教えていない事?」
ラウラが疑問に持つ。
「ギルドガードの一人って事を隠している事。」
「ギルドガード?」
「ハンター全員が全うな方法をするわけじゃない。と言っても横取りはよくあるけど不正かルール違反をしていたらギルドガードが異次元監獄に収監する。ギルドガードはハンティングの番人。七人いるんだけど俺が知っているのは二人だけ。それ以上は知るつもり無いし。」
「成程。」
「次はダダチームを。」
ハンターボールはダダチームを映し出す。
「一夏、いくつか言ってもいいか?」
「なんだ箒?」
「顔が同じに見えるのと身体が変なのは気のせいか?」
「うんにゃ。ダダの一族は顔が同じなのが特徴的。でも格式や番号で上下関係が決まっている。自身の身体を改造する事をいとわないけど、中身はいい人たちだから。」
「よく知っているな。」
「交流あるから。」
『え゛!』
一同驚きのあまり変な声を上げる。
「前にダダAさんが瓦礫の下敷きになりそうになった時に俺が助けたんだ。その日以来俺とダダさんたちは『ダダのカーテン』を乗り越えて交流したんだ。」
『『ダダのカーテン』?』
「そ。ダダの一族は他人と親しくなろうとしない。分りやすく例えると海外の大学で日本人だけが固まるような現象だ。」
一夏の例えが分りやすくすぐに納得する一同。
「ダダAさんは腕のアームで様々なビームを打てる。ダダBさんはメガバスターの威力と強化義足の踏ん張りと機動性を組み合わせて戦う。ダダCさんはリミッターを解除すると身体全体を強化し自慢のマッスルボディーで敵を叩く。この人たちは本当に強いよ。そして全員頭がいい。次はグローザー星系人について。」
ハンターボールはグローサー星系人を映し出す。
「この人たちの持つ共通の能力は氷。能力の使い様によっては強いよ。ほら、あの時の氷の槍に氷の盾、トンファーにアローを出したでしょ。」
「ああ、あの時の武器ね。」
楯無は思い出す。
「グランザーさんはブリザードシールドと自身の能力で作り出す絶対零度のへビィランサーで敵を倒す。」
「アタシの双天牙月が凍りついたのはそのせいね。」
「そ。でも俺は氷の能力を持っていないから盾を槍に変える以外ないんだけど。次にグロウランさんは『凍伐のグロウラン』と呼ばれていて冷気を纏った氷の矢を連射が出来る遠距離に特化したハンター。グロールさんは両腕に付けているトンファー状の武器、『ストレッジハンマー』を扱う。これも絶対零度の冷気を纏っていてこの人に凍りつけにされた後にこの人の豪腕で叩かれれば粉々になってしまう。」
その瞬間千冬たちは自身が氷付けにされて粉々になる姿を想像した。
「大丈夫。見た目は恐いけど内身は優しいから。」
「そうなのか?」
ラウラは心配になり疑う。
「ああ。次はデスレ星雲人を。」
ハンターボールはデスレ星雲人を映し出す。
「デスレ星雲人はグローザー星系人と違って炎を操る宇宙人。デフレイムさんはこの大剣、インフェルノソードを操るハンター。知力と体力を兼ね備えたハンター。黒骨の死神の異名を持つデスレードさんは他のデスレ星雲人と違って超金属メタルボーンを身に纏ったハンター。けど俊敏な動きとデスレファイヤーアローを使い遠距離からの攻撃と接近戦を得意とするハンター。デスラルじいちゃんは銃鉄鋼のブラックスチールボーンで身を固めているけどデスレステッキの魔力で重い体を補っている。この人は鉄の魔術師も異名を持っている。次は・・・・・バルキー星人だな。」
ハンターボールはバルキー星人を投影する。
「バルキー星人の大半は卑怯な戦法や相手と寸分狂わない擬態能力を持っているけどこのラースさんはフェアプレイにこだわるハンターでさっきの二つを自身で禁じていることから『フェアプレイバルキー』ってあだ名が付いている。グーガーさんはバルキーボウガンを武器としていて通常の矢だけでなくグレネードや火炎弾なんかの臨機応変な運用をしている。けどこれのせいでユミザムシャーさんからは嫌われているけど。」
「ユミザムシャー?」
山田先生が疑問に持つ。
「ああ、それは後で。ギルバさんはバルキーツインソードを使うハンターで昔は盾を使っていたと聞いたけど本人曰く『攻撃は最大の防御』と思い至ってこの戦いスタイルになった。この人の高速の双剣さばきはどんな敵にも反撃の隙を与えない。」
「でも防御も戦いでは大事だね。」
「本人が聞いたら容赦なく戦って納得させてくると思うぞ、シャルロット。じゃあ次はチブル星人だな。」
ハンターボールはチブル星人を映し出す。
「チブル星人は別名頭脳ハンター。でもこれを見て。」
チブル星人本体をハンターボールは映し出す。
「見ての通りチブル星人は頭脳戦に向いているけど肉弾戦には向いていない。そこで考えられたのがチブローダー。これはISにも攻撃性と運動性を持っている。もし本体が死にそうになったら緊急用の転送システムが働く。でもこのチブローダーは近接格闘に向いていない。そこで考えられたのがチブローダーストロング。射撃用の武器は無いけどパワーで敵をねじ伏せる事が出来る。次はザムシャーを。」
ハンターボールはザムシャーを映し出す。
「なんだか鎧武者のような姿をした宇宙人だな。」
「そのとおりだよ、千冬姉。この人たちの一族は絶縁体の特殊鎧を身に纏っている上に個人個人の実力が強い。ユミザムシャーさんは礼儀と礼節を重んじる求道者で弓矢による弓道を極めたザムシャー族の女性ハンター。女性のハンター自体少ないんだけどね。この人は一矢一矢を全身全霊にかけてその一矢に己の全てを尽くすという心構え、一矢絶命を身上にしている。この人が射った後の残心の姿に心を奪われるハンターもいるって話。ナギナザムシャーさんは自身の武器の大薙刀、星融と豪腕を使い絶妙な間合いを作って一気にしとめるハンター。ユミザムシャーさんのお目付け役として常に共に行動をしている。最後にノダチザムシャーさん。この人から俺は剣術を叩き込まれた。この人は七星剣の妖刀無銘を扱うハンター。」
「妖刀?」
箒が興味を持つ。
「そ。プラズマギャラクシーに七本しか存在しない剣でプラズマギャラクシー最強の剣。本来なら妖刀にとりつかれて生気を奪われるのだがこの人は基本無欲だから妖刀にとりつかれる心配は無い。他にも七星剣使いがいる。ハンターボール、頼む。」
ハンターボールはジェントとフガクを映し出す。
「七星剣・サカマシを使うババルウ星人のフガクさんは気性は荒いけど表裏の無い性格で筋金入りの実力を持つハンター。サカマシの作る風を匠に使えるハンター。メフィラス星人のジェントさんは七星剣・破軍を扱うハンター。本人はあまりハンティングはしないけど実力は本物。何度か訓練したけど一太刀浴びせるまで結構苦労した。この人と少し仲が悪いのがギルドガードのシックルさん。」
ハンターボールはシックルを映し出す。
「メフィラスデスサイズを振るって違反ハンターを取り締まるハンター。鎌の使い方はこの人に教わったけど周りからは勇気あるなって言われた。でも優しいんだよねー。あんまり人に見せないけど。この二人はかつて一度手合わせをした事があったんだけどその戦いの規模が惑星規模でジェントさんの破軍で無人の惑星を真っ二つに斬ったことがあるんだ。」
『わ、惑星一つ真っ二つ!』
「そ。」
「だが一度でいいから私も手合わせをしたいな。」
千冬がそう言うと一夏は気まずそうな顔をした。
「どうしましたか、織斑君?」
「・・・・・・・言いにくいんだけど言ってもいい?」
『どうぞ。』
「手合わせしているんだ。千冬姉はもう。」
『え?』
「俺も一応・・・・・・七星剣持ってる。」
『はい!?』
一夏は黒竜を手に取る。
「俺がこれを手にしたのはほんの・・・・・・12日くらい前だけどラストハンティングの時に俺の下に来たんだ。」
「つまり私は七星剣のひとりに負けたと?」
「いや、俺もまだ未熟者だから。向こうでは。」
「そう謙遜するな。事実お前は私を超えたのだ。」
「専用機だったら負けてたかもしれないんだけど。」
「あ~もう、いいだろう。お前は勝った。それだけだ。それよりお前はこれからどうするつもりだ?私はお前の死亡届をまだ出していないが・・・・・・」
ソファーに座り、一夏と向かい合っている千冬は尋ねる。
「じゃあここに入学する以外ないな。必要な金があったら俺が払うし。」
「金があるのか?」
千冬が疑問に思った。
「うん。ファイナルハンティングで有り得ないガネーが入ったから。」
「いくら入ったのだ?」
千冬の言葉に釣られ一同一夏のガネーが気になる。
「食事でちょっと使ったけど・・・・・」
一夏はライセンスカードを見せる。ライセンスカードから数字が投影される。
「えーっと、398,723,001,221.325ガネー。」
『はぁっ!』
「日本円にすると398兆723億122万1325円だから。」
「ちょっと待ちなさいよ!あんたどうやったらこんだけ稼げるのよ!」
鈴は驚きのあまり稼いだ方法を問いただす。
「さっき言ったろファイナルハンティングで入ったって。ハンターボール、スーパーブラックアースゴモラを出してくれ。」
ハンターボールはスーパーブラックアースゴモラを投影する。
「コイツのプラズマソウルは純度が高い。だからわずかな量でも大もうけになる。でもその反面純度が高いから使い慣れたブレードもこの有様だ。」
一夏はあの時のブレードを出す。ブレードは持ち手のところが傷だらけで刃は刃こぼれした上に折れていた。
「でもコイツと戦ったから黒竜を手に出来たんだけどね。」
「でもアンタ大金が手に入ったら贅沢三昧出来るんじゃないの?」
「じゃあ鈴に聞くがいきなり手元に一億円が入ったとするぞ。何に使う?」
「え!え~と・・・・・・まず借金の返済に使ってそれからは・・・・・・貯金する以外ないわね。」
「そうだろ。いきなり大金手にしたからってそう生活がガラッと変わるわけじゃないからな。で、次はどう発表するかが問題だな。」
「確かにそうね。」
楯無は一夏が言いたい事を理解していた。
「君は結果的には地球に戻ってきて篠ノ之博士が作っていないISのコアでISに乗っているわ。それに地球以外の武器に身体能力、おまけに年齢。どれを取っても発表するのは問題ね。」
「けどどの道行く先で平然と暮らすのは無理だし・・・・・・・・となるとやっぱプラズマソウル以外を発表するしかないね。」
「どうしてプラズマソウルだけを?」
「下手したらこの星にもあるかもしれないからですよ。」
「プラズマギャラクシーだけではないと?」
「プラズマキラーザウルスがばら撒いていないとも限らないから。」
「プラズマキラーザウルス?」
「全身プラズマソウルのプラズマ怪獣。コイツをハンティングする族はいませんよ。こいつをハンティングしたらハンティングポイントが一気に減りますからね。」
一夏の言葉を聞いて一同納得した。そんな時一夏がある事を思い出した。
「そういやお土産があるんだった。千冬姉と鈴のと思ったけどみんなもいる?」
「ほう。どんな物なのだ?」
千冬は一夏のお土産に興味を持つ。女性に関しては鈍感な一夏でもそこまでの気配りが出来ると感心した。
「ペンダント。」
そう言うと一夏は武器用のリングからアタッシュケースを取り出し、中身を見せるとそこには赤、青、黄、緑、白、黒、オレンジのペンダントが二つずつあった。
「どれでも好きなの選んで。」
一夏がそう言うと箒赤、セシリアと楯無は青、鈴は黄、シャルロットはオレンジ、ラウラと千冬は黒、山田先生は緑を選んだ。
「これは一体何ですの?」
「純度が高いプラズマソウル。」
『・・・・・えっ!』
セシリアの問いに一夏は躊躇なく答えた。
「向こうでいいのを考えたらプラズマソウルしか思いつかなくて。純度が高いほど綺麗だからガネゴンさんとジェントさんに頼んで譲ってもらった。その分俺が加工したけど。」
一同一夏からのプレゼントが嬉しかった。
その後、世界に大々的に報道された。
『男性IS操縦者現る!操縦者は宇宙からの帰還者!』と。