IS学園の学年別トーナメントが終わったとしても代表候補生や生徒は放課後のアリーナで訓練を行う。
ある人はモンド・グロッソで優勝したいがため。
ある人は将来IS関連の企業に入りたいため。
ある人は自分の実力を上げたいがため。
様々な思いを抱き訓練をする。自主練や先生から教えてもらう生徒もいるが例外もある。
「ガトリングショット!」
一夏は第一アリーナのグラウンドで一夏はハンティングアーマーIを展開しエレクトロガトリング砲を手に山田先生に向けて撃っていた。
「くっ!」
ラファール・リヴァイヴを身に纏っている山田先生はガトリングショットを必死に避ける。
「なら!」
一夏は武装をクロスショットに変えると浮遊し、横に移動する。
「ショット!ショット!ショット!」
一夏は山田先生に向け放つ。山田先生は急降下しビームを回避したかと思ったがビームは山田先生を追ってくる。
「くっ!」
山田先生はチャフグレネードをビームの方に向け投げる。チャフによってビームは山田先生に当たる前に拡散する。
「そこっ!」
一夏が山田先生に向けクロスランチャーを放った。山田先生は避けきれず地面に堕ちた。
「大丈夫ですかー?」
「だ、大丈夫です。すみません織斑君。」
一夏はまだ先生の元まで下り、手を差し出す。山田先生はその手を取り立ち上がる。
「チャフはよかったですよ。でもやっぱり肉弾戦のときの癖が出てます。センサーを活用して投擲してください。爆発を利用して加速するのもいいですよ。」
「さ、参考になります!」
実戦経験豊富な一夏に教えを請うのは何も山田先生だけではない。先日のゴーレム襲撃事件を境に時間に余裕のある教師達は一夏に戦闘訓練を頼んでくる。一夏は断りもせずそれを受ける。
「すみません、訓練に付き合ってもらって。」
「いいですって。俺だって訓練になりますよ。どんな攻め方をしたらいいのかとかどんな技を繰り出したら効率よく倒せるかとかって。」
「そ、そこまで考えるんですね。」
「ええ。ハンティングだと効率的に、且つ生存率を高めるための方法を即座に考えないといけません。ガルムさんは一時ガネーを稼ぐために無茶なハンティングを行ってましたけど。」
「確かガルムさんって人は策略家でしたよね?どうしてなんですか?」
「それはこの映像を後でお見せします。今日はもう終わりにしましょう。」
「そうですね。ありがとうございました。」
「いいえ。」
一夏はお辞儀をする山田先生にお辞儀をして応えた。
一夏はピットに戻るとハンティングアーマーIを解除する。
「大分絞ったわね~。あそこまでするなんてもしかして一夏君ってS?」
「・・・・・・・いきなり現れないで下さいよ、楯無さん。」
一夏が後ろを振り向くとそこには待機状態のミステリアス・レディを手にした楯無の姿があった。
「いいじゃない。そ・れ・よ・り☆さっきの映像私達も見ていいかな~?」
「・・・・・・・どうせ皆に一斉メールをしてるんでしょ?」
「アッタリー☆いやー、分かってくれるっていいねー。」
「どこぞの新喜劇が行った家政婦ネタを思い出しますよ。あれ俺結構好きですけど。」
「そういうわけで楽しみにしてるねー。」
楯無はそう言うとそこから去って行った。
「・・・・・・相変わらず嵐のような人だな。」
一夏のキングジョーハンティング上映会が終わり一夏は自室のベッドで寝転がり『イカルス星人異次元郵便局』から来たデータを見ていた。
「今度はレイキュバスハンティング・・・・・相変わらずのやり方だな~。」
一夏は送られてきた映像を見て呟いていた。映像にはラッシュハンターズから送られて来た映像などがあった。そんな時一夏の部屋に異次元の穴が開いた。
「どうも~。イカルス星人異次元郵便局だイカ。」
制服姿のイカルス星人が入って来る。
「お疲れ様です。再就職した職場はどんな感じですか?」
「そうイカね。前と比べてあっちこっちに移動するから肉体労働が大変だけど自分の能力をイカせるイカ。」
「前は闇の支配者さんのところでしたっけ?」
「そうイカ。でも給料もらえなかったイカ。あっ!それより宅配便を届けにきたのを忘れていたイカ。はいこれ。」
「あ、ガネゴンさんに頼んでおいたメンテナンスアイテム。いやー、早く来てくれてよかったー。」
「でも気をつけるイカよ。あいつは何かと問題のある商品を送りつけてくるイカ。」
「そん時は俺が整備をするから問題無いよ。」
一夏は苦笑いする。
イカルス星人が帰ると一夏は荷物を開き整備道具に異常が無いか確認する。
「問題は・・・・・・無し。天変地異の前触れか?」
一夏がそう呟いた瞬間あることを思い出した、一夏はブレスレッドからある画像を見る。
「なあ、ジャック・・・・・・・・・・・お前は・・・・・・生きているのか?」
そこには、一夏とは別の地球人のハンターの姿が映っていた。彼の名はジャック。一夏と同じハンターである。
臨海学校が近づくとどうしても必要になる物。それは水着だ。一夏はモノレールに乗って町に向かう。飛んだほうが早いのだがそうすると後々山田先生に怒られる。理由はなんとも馬鹿馬鹿しく、一夏のように飛べると錯覚した人たちが橋の上からジャンプしているからだ。一夏の飛んでいる光景をネットでアップされるとそれが増えるので山田先生が一夏に言った。
「光学迷彩使ったらいいんだろうけど・・・・・・ばれたらめんどいしな~。」
いちいち飛ぶのに光学迷彩を使いたくない一夏である。そんな一夏を遠くから見ている連中がいた。
「一夏はきっと戻って間もないから土地感が薄いはずだ。」
座席から顔を出して一夏を見る箒。
「ここは私達がエスコートしなければ。」
手鏡で一夏の姿を確認するセシリア。
「てかさ、なんでこんなまどろっこしいことするわけ?」
窓際で海を眺めている鈴。
「でも一夏に話しかけようにも僕たち性別が違うから選べないよね。」
苦笑いしながら言うシャルロット。
「しかし尾行と言う面での訓練になるな。」
ズレているラウラ。
「でも面白いわよねー。」
『娯楽感覚』とかかれた扇子を開く楯無。
「堂々としたいけどね。」
簪の意見が正論であった。
「・・・・・・・あいつら、なにやってんだ?」
一夏は七人の気配を感じ呆れていた。
一夏がショッピングセンターに着くと辺りを見回す。するといきなり女性が一夏に話しかけてきた。
「ちょっとそこの彼方。」
「俺?」
「彼方以外に誰がいるのよ。それよりこれ片付けて。」
「・・・・・・アンタが勝手に散らかしたんだろ。やんねーよ。」
一夏は一周回って呆れた。
「男のクセに立てつく気なの?」
「いや、そもそもアンタ女性だからってIS持ってんの?」
「そ、それは・・・・・」
「第一自分が特別扱いなんて待遇されるわけ無いでしょ。それに、ISを使えるからってアンタがが強いわけじゃない。そこ考えんかい。」
一夏の言葉に言い返せない女性はただそこに突っ立っていた。
「じゃ、頑張って。」
一夏はそういうとその場から去った。
「見事な対処だ。」
「今の方は同じ女性として恥ずかしいですわ。」
「言い返せずやられたわね。」
「臆することなく正面からぶつかったね、一夏。」
「さすがプロだな。」
「ラウラちゃん、それはハンターとしてじゃい方向よ。」
「でもすごい。」
そんなことを呟きながら尾行している七人に千冬が声をかける。
「お前たち、何をしているんだ?」
『あ・・・・・』
七人の光景を見て千冬は呆れため息を吐き、山田先生は苦笑いをしていた。
「ホントだね~。」
『・・・・・・え!』
一同の後ろから声をかけてきたのは一夏であった。
「皆尾行下手。てかなんで尾行してたわけ?」
「いやー、そっちの方が面白いと思って。」
楯無がからかうように言うと一夏は溜息を吐いた。
「子供ですか。・・・・・・・・て、よくよく考えたら年下でしたね。」
改めて言うが一夏は22歳である。
「まあ、俺は水着とちょっとした野暮用あるからこれで。」
そう言うと一夏はその場を去った。
水着を買い、あるものを買うと一夏は寮に戻った。
「さて。」
一夏は黒竜を取り出すと手入れを始めた。
「なんかいつも思うけど違和感あんだよなー。なんか半分しか無いって言うかなんていうか・・・・」
そんなことを呟きながら一夏は手入れを続ける。
プラズマギャラクシーの宇宙を飛ぶハンターステーション。マグナは珍しく書庫にいた。
「えーと、七星剣の本はっと・・・・」
マグナは七星剣に関する書物を探していた。一夏がまだラッシュハンターズとハンティングしていた頃七星剣・ナナマスを手にしたマグナはもう一度あの剣を手にしたときのために特徴を少しでも知っておこうと思い行動に移した。
もちろんこのことでガルムにからかわれたが。
「お、あった!」
マグナは本を手に取り読み進んでいく。するたとあることに気付き急いでジェントの下へ向かった。
マグナがジェントの下へ駆けつけたときにはガルムとバレルも一緒に酒を飲んでいた。
「おー、いたいた。ジェントの旦那。」
「ん?どうかしましたか、マグナ。」
「実は聞きてー事があってよー。」
「ん?ヒヨッコがジェントに聞きたいことってなんだ?どーせくだらないことだろーけどよ。」
「んなんじゃねーよ!」
マグナはガルムの発言にキレ、激怒する。
「まあまあ二人とも。それでなんなのですか?聞きたいこととは?」
「おおそうだった。この本に書かれている剣の本数何度見ても八本なんだよ。七星剣って七本しか無いんだろ?なんでだ?」
その言葉にガルムとバレルは驚く。
「ほう、最初にその資料を手にするとは思いもしませんでした。ですがいいでしょう。一夏の持つ七星剣・黒竜。アレは七星剣であって七星剣ではないのです。」
その言葉に驚愕するラッシュハンターズであった。
同時刻、地球のとある孤島。一人の男が苦しんでいた。全身の体も髪の毛も白く、右腕には赤い水晶が生え、顔の左半分に紅いヒビが入っていた。
「はぁ・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・もう・・・・・・・長くもたない・・・・・・・・・・・・一夏・・・・・・もしこの地球にいるなら俺を
――――殺してくれ。」