偶然ヒーラーだけのパーティが完成したら 作:継続力が足りない男
新薬実験用の素材を"変幻自在の森"に集めに来たら偶然ユニークモンスター"森の主"との戦闘に突入した。ただの"森の主"がユニークモンスター扱いはちょっと大げさだと思う。このゲームでは大抵のモンスターは一体限りのために、ほぼすべてのモンスターがユニークな物なのだがカテゴライズ的にはノーマルモンスターと分類される。じゃあユニークモンスターって何?おっと、現実逃避はここまでにしよう。
「すまんがもう一度職業を教えてもらってもいいか?」
「まったく、一回で聞きなさいわねぇ。ワタクシは踊り子(バフヒーラー*1)よ。」
そうムキムキでマッチョな漢姉さんが言った。
「まあ、仕方がないだろう。よく聞け俺は偉大なる星々を観測する占星術師(ヒーラー兼バッファー*2)だ。」
如何にも重そうなローブを着こみ、ロールプレイをこなしているおじいさんが言った。
「フン、この程度でそう驚くなこのアルカナ使い(ヒーラー?*3)が貴様の未来を見てやろう。」
こちらも如何にも重そうなローブを着こみ、ロールプレイをこなしている体格の良いおっさんが言った。何でお前らキャラ被りしているんだよ。
そして私は薬師(ヒーラー兼でバッファー*4)...ん?バランス終わってない?この四人でどうやってユニークモンスターと戦うんだよ!ふざけているのか!
とにかく以上の四人がユニークモンスターのバトルに巻き込まれた者である。
「ええと、念のために聞いとくがアタッカーがタンクだったり...する?」
「吾は運が良ければすべてこなせるぞ。」
「俺は条件さえ整ったら瞬間DPS一位の職業だから実質アタッカーだ。」
「ワタクシはアクロバティックに踊るために素早さと俊敏をあげているわ。多分回避タンクなら出来るかしら?」
「ちなみに俺は戦闘をする予定じゃなかったからバフ・デバフの薬剤数本しか持ってないよ...これ詰んでね?」
「でも~このゲームユニークモンスターはモンスターごと一回限りしか会えないから戦わないのももったいないわねぇ...」
そう、このゲームで一番困るポイントはユニークモンスターはそれぞれ一回しか出会えないからここを逃すと二度と"森の主"とは戦えない。つまり、かなりもったいないから出来れば戦って倒せなくても戦って素材を持ち帰った方が良い。
「ところで、一番火力の出る攻撃と出す条件を教えてもらってもいいか?」
「吾は戦車の正位置のアルカナを使うのが一番火力が出るぞ、後相手のHPが5%以下になれば死神の正位置のアルカナで即死させることが出来る。」
「強くない?デメリットないのか?」
「あるぞ、逆位置のアルカナを引けば問答無用で自身に効果が掛かるぞ。」
「...占星術師さんはどう?」
「俺はフィールドに惑星を設置し、連鎖超新星爆発を起こすことによって瞬間DPS一位の火力を出せる。しかし、惑星を一つ設置するたびに魔力がすべて消費されるから使うたびに魔力ポーションを飲まないとだめだ。そして、私は魔力ポーションを6本しか持っていない。」
「火力はあてにならないっと。」
「ワタクシは火力出せないわよ?踊り子に火力を期待されても困るわねえ。」
「やっぱ無理じゃね?」
このすでに詰んでいる戦いは一体どうなるのだろうか...
多分続かない。