蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜   作:松兄

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第93話:先輩の気持ち

― 瑠璃乃Side ―

 

 翌日の昼休み、ルリは部室でこずこず先輩と綴理パイセンと話していた、

 

梢「へえ。それで"みらくらぱーく!"は、サッカー教室を開くことになったのね」

 

綴理「大丈夫? めぐが閉じ込められてるのに、ふたりだけで……手伝えることとか、あるかな?」

 

 綴理パイセンがルリに手伝おうか? と、気遣ってくれる。

 

瑠璃乃「あ、いえいえ! お気遣いアリアリっす! でも、ルリたちでなんとかやれると思いますので!」

 

 ルリがぴしっと敬礼すると、こずこず先輩が優しい笑顔を浮かべた。

 

梢「そうね、瑠璃乃さんはしっかりしているわ。要領もよくて、段取りだって。1年生とも、すぐに馴染んでいたものね。あなたはどう?綴理。もう2か月経つけど、1年生とは、うまくやれている?」

 

 こずパイセンの言葉に、綴理パイセンは、

 

綴理「さやが楽しそうだから、きっと大丈夫じゃないかな。あ、ひめとはこないだ、ドリブル勝負したよ」

 

瑠璃乃「え!? 勝負したんですか!?」

 

 ルリは驚いてしまう。結果どうだったんだろ……

 

綴理「うん。ドリブルではボク負けちゃったけど、パス勝負では勝ったよ。でも楽しかった〜。なんか、パスの巧さはもう既にプロレベルなんじゃ!? って言われちゃった」

 

 それぞれの得意分野で勝ったり負けたりだったみたいだね。楽しかったなら良いか……。

 

瑠璃乃「確かに綴理先輩、パスメッチャうまいからなぁ……!」

 

綴理「サッカーじゃないけど、ぎんにはこの間購買のおいしいアイスをオススメしたんだ。ひんやりしたものが好きなんだって」

 

梢「あら、そう…………。私は知らなかったけれど……」

 

 梢先輩が少し嫉妬したような目線を向ける。

 

 ドンマイ! こずパイセン!

 

梢「なにかしら。私ももっと、隙を晒したほうがいいのかしら」

 

綴理「目の前に寝転がって、おなかだして、にゃーんって」

 

梢「やるわけないでしょう!」

 

 可愛いだろうけどこずパイセンの威厳無くなるヨ……。

 

綴理「そう言えば、この間さやとはるがいっしょに出かけたっていってた」

 

梢「私も桜咲くんから聞いたわね。晴也くんはデートだという自覚無かったらしいけど」

 

 さやかちゃん、不憫すぎるよ………。

 

綴理「でも、こずも1年生と話してないわけじゃないよね? よく見かけるよ。がんばってる」

 

梢「がんばっているとあなたに見抜かれている時点で、若干失敗している気がしないでもないのだけれど……。まあ……綴理や瑠璃乃さんのように、遠慮なく付き合える先輩としての姿にも、憧れがないわけじゃないけれど。でも、いいのよ。私には私の立場や役割があるとわかっているから」

 

綴理「今度1年生に、こずのかわいいところを伝えておこうか?」

 

 綴理先輩がとんでもない事をいう。それただの公開処刑じゃん!!

 

梢「どこからそんな悪魔のような発想が出てきたの!? 慈? 慈のせい?」

 

 こずパイセンが焦る。

 

瑠璃乃「あ、いや、でもいちおーうまくやってるんで! そこは、ご心配なく!」

 

 ルリがそう言うと、綴理先輩が、

 

綴理「そういえばるり、最近またちょっとバッテリー大きくなった?」

 

瑠璃乃「え? そうですか?」

 

綴理「水筒から、お弁当箱ぐらいになってる」

 

梢「確かに、言われてみれば。少なくとも部室のダンボールはあまり使わなくなったわね」

 

 こずパイセンはルリの充電段ボール、通称"ぼっちハウス"に目をやる。

 

瑠璃乃「そっか〜。後輩ができて、みんなとの距離感ってヤツが。ちょーっとずつわかってきたのかもかも!」

 

 ルリ、ちゃんと成長してたんだ……。

 

瑠璃乃「カリフォルニアに行ったときは、メチャメチャ『しゅぎょー!』って感じでしたけど。今は、毎日ちゃんと楽しいですよ! ひめっちやみんなにも、イロイロと支えてもらってるので!」

 

梢「それは本当によかったわ。2年生は初めての後輩ができて、去年までとは大きく環境が変わって。特にあなたは、花帆やさやかさん、来夏さんに丈二くんの相談に乗ることも多いでしょうから。もし、抱えきれなくなったときは、いつでも言ってちょうだいね。私でも、もちろん慈や、綴理でも構わないから」

 

綴理「いっぱい聞くよ〜」

 

瑠璃乃「あはは、そのときはお願いしゃっす!」

 

 笑い合う人ルリたち。すると―――、

 

ガチャ!

 

 すると、部室の扉が開いてひめっちが入って来た。

 

 

姫芽「お疲れさまです〜。お待たせしました〜。るりちゃんせんぱい、いきましょ〜」

 

瑠璃乃「あいあい〜! じゃあ先輩方、いろいろありがとうございました!」

 

梢「がんばってね、瑠璃乃さん」

 

綴理「インターハイ終わったら、また一緒に釣りいこうね〜」

 

瑠璃乃「おー! こちらこそです!」

 

 そして部室から出て、ひめっちと2人でイベントを行う場所を観に行く。

 

姫芽「せんぱい方となにをお話してたんですか〜?」

 

瑠璃乃「ん〜。ひめっちがデキる子で、ルリはすげー助かってるなあ、って」

 

姫芽「え〜? ほんとですか〜!? あ、いや、今の『ほんとですか?』は、るりちゃんせんぱいのお言葉を疑ってるというわけではなく! 嬉しかった感情表現のひとつとして!」

 

瑠璃乃「伝わってるから大丈夫だよ!?」

 

 もう………。

 

 そして、体育館に着いたルリたち。いろんな部活がそれぞれブースを設営していた。

 

姫芽「あはは……。というわけで、ここが目をつけてたブースです〜。こちらでサッカー教室を開催するのはどうかな〜って」

 

瑠璃乃「お、いいじゃん。割と広いし、入り口の近くだからみんなの通りもよさそう」

 

 立地と間取りは好条件だね。

 

姫芽「しかもすぐそばに倉庫もあって、ボールとかミニゴール借りるときにも準備がしやすいかと〜!」

 

瑠璃乃「いいね〜! ひめっちやるぅ〜!」

 

姫芽「えへえへ〜。あとは、許可取りをどうすれば、って感じなんですが〜」

 

 フムフム。ここは、先輩の出番かな!

 

瑠璃乃「そっちはルリがやっとくよ」

 

姫芽「いいんですか〜?」

 

瑠璃乃「うむ。いろいろとコツがあってだね。任せておくれ!」

 

姫芽「さっすがるりちゃんせんぱい〜。はぁ〜………。せんぱいと一緒にいると、学校でサッカー教室を開くのが、ほんとに実現できそうな気がしてきます〜………」

 

瑠璃乃「ルリは最初からそのつもりだったけど!?」

 

 やれやれ……。

 

姫芽「アタシー応、一芸入試で蓮ノ空に入った組なんですけど〜。でも、あの『蓮ノ空学院』に、まさかアタシがサッカーで入れるとは思わないじゃないですか? いや、練習は積んでたんですけど〜!」

 

瑠璃乃「それはひめっちが頑張ってきた証だからね!」

 

姫芽「しかも中に入ってみたら入ってみたで。サッカー好きだけどするのはな〜って子も多くて〜。周りの友達に布教とかがんばってるんですけど〜、でも実際やってもらう機会ってそう多くないから、だから……これは、アタシの人生でも、めちゃくちゃすごいチャンスなんです!それこそ中学生の時大会で初めて決勝に出たときのような!」

 

瑠璃乃「そこまで!?」

 

 前に聞いたけど、その時の準決勝が吟子ちゃんが居た中学だったって言ってたっけ……。

 蓮ノ空で再会してビックリしたって言ってた。

 

姫芽「はい! いずれ世界中の人にアタシの大好きなサッカーを知ってもらうために、その夢への第一歩なんです〜! な〜の〜で〜!」

 

瑠璃乃「おわわわ?」

 

 ひめっちは、厚さ数十センチありそうな紙の束を取り出した。

 

姫芽「アイディアだけは、いっぱい考えてきました〜! できないこともたくさんあるとは思いますが、でも、とにかく全力で! がんばりたいです〜!『ぜんぶやろう、やりたいことはぜんぶ!』って…………。るりちゃんせんぱいと、めぐちゃんせんぱいが、背中を押してくれましたから〜!」

 

瑠璃乃(……………………)

 

姫芽「せんぱい?」

 

瑠璃乃「……………これが、後輩をもった先輩の気持ち………」

 

姫芽「るりちゃんせんぱい?」

 

瑠璃乃「なんかこう、いいね。体の奥からぽかぽかしてくるっていうか。その笑顔を、ぜったい曇らせてやるもんか、ってきもちになるってゆーか。うん、ルリもますますやる気出てきた!!!」

 

姫芽「ほんとですか!? あ! この『ほんとですか?』は、るりちゃんせんぱいのお言葉を疑ったわけではなく――」

 

瑠璃乃「ウン! 大丈夫だから! 一緒にがんばろーね!」

 

絶対に、成功させてやる!!

 

 

― つづく ―




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  • 出会い〜練習試合(石川光晴館)
  • スプリング杯編(全3試合)
  • コラボ回(キャプテン翼サンシャイン)
  • オリジナル回(イタリア戦)
  • コラボ回(二つの世界のサッカー)
  • 日常回(原作ひめるり回〜proof回)
  • インターハイ編(予選〜全国大会決勝)
  • クロニクル編
  • プロ編(花帆vs瑠璃乃)
  • プロ編(慈vs小鈴)
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