蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜   作:松兄

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第95話:姫芽の夢

 あのあとルリたちはグラウンドでパス練習の自主練をしていた。でも、そろそろ良い時間だし終わろうかな……。

 

瑠璃乃「そろそろ終わろうか?」

 

姫芽「はい〜」

 

 ルリとひめっちがボトルを置いてある場所に行き水分補給。忘れると熱中症になるかもだからね

 

姫芽「ぶふぁ〜。あま〜い生き返る〜……」

 

瑠璃乃「姫芽ちゃんは甘いの好きだねえ」

 

 水に砂糖でも入れてるのかな?

 

姫芽「糖分補給ですよ、糖分補給〜。市販の3倍、メープルシロップ入れてますからね〜!」

 

瑠璃乃「入れ過ぎだよ!!」

 

 そりゃあ甘いに決まってるよ……。

 

瑠璃乃「糖分摂りすぎて病気にならないようにね? ………よし、きょうはここまでにしよっか」

 

姫芽「はいっ。でも、よかったんですか〜?」

 

瑠璃乃 「ん? 何が?」

 

姫芽「こんなに、たっぷり練習に付き合ってもらってしまって〜」

 

 あ〜、そういうことか。

 

瑠璃乃「いっていって。ひめっちにとっては初めての文化祭だし。やっぱ楽しんでもらいたいじゃん?」

 

姫芽「げ、現代に生誕せし博愛の聖女〜……………!」

 

瑠璃乃「なんて??」

 

 何それ? なんかの異名?

 

姫芽「るりちゃんせんぱいも、アタシにやってほしいことがあったら、なーんでも言ってくださいね〜!? 他にやりたいこととか!」

 

瑠璃乃「ん………………。やりたいこと、かあ」

 

 ルリのやりたいことかぁ………。まあ―――

 

瑠璃乃「ま、へーきへーき。ルリも楽しいことだけやってるから、心配しないで。それに、これ以上なにかやるのはさすがに、キャパオーバーっしょ」

 

 出し物の準備だけでなくエキシビションマッチに向けての練習もあるしね…。

 

姫芽「食事とお風呂と睡眠時間を削れば、まだまだ余裕はありますよ〜! るりちゃんせんぱい〜、アタシ、お手伝いしますからね〜?」

 

瑠璃乃「ありがと、ひめっち。でも、ほんとにへーきだからね」

 

 そしたら、グラウンドによく聞く声が……

 

慈「あっ、お疲れルリちゃん、姫芽ちゃん。自主練?」

 

晴也「先輩も姫芽も練習です?」

 

瑠璃乃「めぐちゃん!? 勉強はいいの?」

 

 瑠璃乃先輩が慈先輩に声を掛ける。

 

慈「何とか課題は終わらせてきたから今日は解放されたよ!」

 

瑠璃乃 「お〜! 凄いめぐちゃん!」

 

 エヘン! と、胸を張る慈先輩。おお、デカい……。いやいや、

 

晴也「それで俺も自主練しようと思ったら慈先輩見つけて、じゃあいっしょにやろ? ってなってな」

 

瑠璃乃「そっか……」

 

慈「それよりルリちゃん、準備の方は大丈夫そう?」

 

瑠璃乃「うん。大変だけど大丈夫だよ」

 

慈「そっか。でも、最近成長してバッテリー増量はした感じするけど、無理だけはしないでね?」

 

瑠璃乃「うん。ありがと。……そういえば、めぐちゃん」

 

慈「ん〜?」

 

瑠璃乃 「ひめっちがルリたちのグループに合ってるって言ってた言葉、ようやくちゃんと理解できた気がするんだ。ひめっちのサッカーは、《見てる人を夢中にしたい!》っていうルリたちと同じ信念から来てると思うから。情熱ってやつ? ひめっちの活動、ほんとにいいと思う。サッカーで人の輪を繋げるって、ルリやめぐちゃんはやったことないんだもん」

 

慈「ん! 分かってくれたなら良いのだよ!! 姫芽ちゃんのおかげで、蓮ノ空サッカー部の"みらくらぱーく!"を応援してくれる人が増えて、今よりももっともっと頑張れそうな気がするんだ!」

 

 瑠璃乃先輩たちがそういうと、姫芽は感激から身体を震わせる。

 

姫芽「はわわわわ………。かの"みらくらぱーく!"に加入させてもらった以上、おふたりのお役に立ちたいですからね〜。まだまだ力不足だと思いますが、それでも、"みらくらぱーく!"の、サッカー部のチームの一員として〜!」

 

 ルリたちの顔に、笑顔が浮かんだ………。

 

 

― 校庭 ―

 

 晴也くんとめぐちゃんと分かれたルリたちは校庭のベンチに座って話していた。

 

瑠璃乃「あれ? そういえばひめっちって、今は昔の仲間とは連絡とったりしてるの?」

 

姫芽「あ、はい〜。今でもたまに昔サッカーしてて出会った友達と話くらいならしますけど〜、そのぐらいですね〜。いちばん長く組んでたグループは解散しちゃってまして」

 

姫芽「みんな、とてもいい人でした。お互いに言いたいことを言い合って、遠慮なんてぜんぜんしなくて。ケンカもいっぱいしましたけど、だからこそみんな本気で。仲間! って感じで」

 

瑠璃乃「仲間……。そっか。サッカー以外でもそういう人がいたんだね。でも、それはどうして解散しちゃったの? もしかして揉めたとか?」

 

姫芽「あ、揉めたとかじゃないですから〜。みんな、それぞれ他にやりたいことを見つけたんです。ユースに入った人もいれば、新しいスポーツにチャレンジしにいった人、志望校に進学した人もいたりして。ただ……当時のアタシは、ちょっとだけ途方に暮れちやってました。やっぱりみんなとやるサッカー好きだったので……」

 

瑠璃乃 「そうなんだ………」

 

姫芽「中学生の時、どの高校受けようか悩んでた時に、 そんなときにアタシは"みらぱ!"に出会いました」

 

瑠璃乃 「ルリたちに?」

 

姫芽「はい。たまたま目に入った試合映像で、目が釘付けになりました。見るものを引きつける華麗なプレー。いつでも楽しそうに、夢中でサッカーしてた"みらくらぱーく!"は、それをアタシに教えてくれたんです。だったら――。アタシ、サッカー大好きだから〜、サッカー、すっごく面白いんだよって、世界中に広めたいな〜!」

 

姫芽「アタシ、サッカーのおかげでこんなに幸せだから〜……この気持ちを、みんなにも届けたい〜。アタシのぜんぶを使って、恩返しするんだ〜! 大好きなサッカーで、"世界中を夢中に"!」

 

瑠璃乃「!!」

 

姫芽「それがアタシの、新しい夢になりました〜。今は1人のサッカー選手として、叶えたい夢です」

 

瑠璃乃「………………ふふっ」

 

 ルリの顔は、今たぶん笑顔になってる。

 

瑠璃乃 「ひめっちやっぱり、"みらくらぱーく!"に向いてると思うな」

 

姫芽「え〜!? 嬉しい〜!」

 

瑠璃乃「あと少し、撫子祭まで全速力でがんばろーね!」

 

姫芽「うおおおおおお〜!!」

 

瑠璃乃「えっ、なになに!?」

 

姫芽「アタシ、燃えてきましたああああ! 帰って速攻戦術組んだり必殺技考えたくなってきたんですけど! いいですかね!? いいですよね!?」

 

瑠璃乃「お、おう。バーサーカーモードのひめっち……………。う、うん、がんばって」

 

姫芽「はいそれじゃあこれで失礼します! 失礼します! 失礼しますね! るりちゃんせんぱいも寮までの帰り道お気をつけて! それでは! 失礼します!」

 

姫芽「おぅりゃりゃ〜! とおりゃりゃあああ〜〜!!」

 

 ひめっちはめぐちゃんの作った歌、『ド!ド!ド!』の歌詞を口ずさみながらダッシュで帰って行った。

 

瑠璃乃「わ〜………ふふっ。向いてるなぁ〜、"みらくらぱーく!"」

 

 

― つづく ―




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  • 出会い〜練習試合(石川光晴館)
  • スプリング杯編(全3試合)
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  • コラボ回(二つの世界のサッカー)
  • 日常回(原作ひめるり回〜proof回)
  • インターハイ編(予選〜全国大会決勝)
  • クロニクル編
  • プロ編(花帆vs瑠璃乃)
  • プロ編(慈vs小鈴)
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