蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜 作:松兄
【Link!Like!ラブライナズマイレブン!】とのコラボ回です。
これに出てくる向こうの慈ちゃんは、向こうの2章終了時の時系列になります。
興味ある方は【Link!Like!ラブライナズマイレブン!】の方もご覧ください。
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コラボ回(3):Link!Like!ラブライナズマイレブン!
ここは、また別の世界の蓮ノ空。屋上から、1人の生徒がグラウンドで練習するサッカー部を見ていた。
慈(バシム)「………………」
この少女、藤島慈。全国的にも有名なキーパーだった少女。去年の今ごろには、この蓮ノ空の正ゴールキーパーの座を先輩から奪い取っていた。
―――だが、去年の秋ごろにケガをし、大会は欠場。もうケガはとっくに完治しているのだが、そのケガのショックでイップスを患い、サッカーができなくなってしまっていた。
慈(バシム)(………………サッカーやりたいなぁ)
そう思っても、フィールドに入るとすくむ足。これではゴールを守るなど到底できない。
慈は、辛くなり屋上から出ようとする。と、
キラッ!
慈(バシム)(……?)
視界の端に、何かが光った。
慈(バシム)「なんだろ………」
慈が行ってみると、何やら複雑そうな機械が。
慈(バシム)「なんだろこれ」カンカン!
叩いてみる慈。すると、
カッ!!
突然発光する機械。慈は光に包まれた。
慈(バシム)「わっ!? 何!!」
光が晴れると、慈は同じ場所にいた。
慈(バシム)「なに? いまの………」
慈がよく分からないけどまあ良いかと校舎の中に入る。すると、すぐに異変に気づいた。
慈(バシム)(え!? 待って……? 何で蓮ノ空に男子がいるの!!)
校舎の中には、生徒と思われる男子生徒が普通にいた。だが、彼女の知る蓮ノ空は女子校だ。
―――すると、
晴也「あ、慈先輩!」
慈(バシム)「!?」
突然男子に声をかけられる慈。警戒心MAXになる。
晴也「練習始まりますよ?早くしないと梢先輩に怒られますよ?」
慈(バシム)「梢………?」
晴也「じゃ、先行くんで!」
慈(バシム)「あ、ちょっと…………」
その男子は、さっさと行ってしまった。
慈(バシム)「私のこと知ってるみたいだったけど……練習?」
慈は梢なら何か知っているかもと、久しぶりにサッカー部の部室へと向かう。
慈(バシム)「ここだ………」
部室は、慈の記憶通りの場所にあった。
慈(バシム)「梢……?」
慈「でさ、……?」
慈(バシム)「……………」
お互いを見て石のように固まる2人。
瑠璃乃「め、めぐちゃんが2人……?」
慈(バシム)「る、るりちゃん………? なんで……?」
来夏「え、どういう事?」
梢「…………え?」
綴理「めぐがふたり……」
――そこに、
天馬「みんな、始まるよ〜……!?」
監督も固まった。
そこに男子メンバーも集まり、突然現れた慈先輩に話を聞くことにする。
花帆「じゃあ、慈先輩Bの蓮ノ空は女子校なんですか?」
慈(バシム)「Bってなんだ! 私は先輩だよ!!」
慈も、あれからサッカー部のことは追っていたので、新入生の事は知っている。だが、この2人は二年生だと言う。日付が合わない。
天馬「みんな!」
丈二「監督……」
吟子「どうでした?」
天馬「やっぱり時空の乱れがついさっき観測されたって。この慈さんはパラレルワールドから来たんだ」
慈(バシム)「パラレルワールド!?」
慈「この間のヤノサちゃんのたちみたいな感じか……」
慈(バシム)(ヤノサ………?)
天馬「取り敢えずこの慈ちゃんを元の世界に戻す準備するから、しばらくゆっくりしてって?君にとっては男子がいる事と1年進んでる事を除けば知ってる蓮ノ空のはずだから」
慈(バシム)「は、はぁ………」
とんでもないことになったな…………
梢「じゃあみんな、練習のためにグラウンドに行くわよ!」
慈(バシム)「こっちの世界もサッカー部なんだね」
梢「そっちものようね。ポジションはどこなのかしら?」
慈(バシム)「ゴールキーパー、だったんだけど、ケガしてサッカー辞めたんだよね」
蓮ノ空『えっ!?』
驚くみんな。だが、驚いたのは、
小鈴「慈先輩がキーパー!?」
姫芽「こっちはDFですからねぇ………」
慈「へぇ、そっちのアタシキーパーだったんだ」
慈(バシム)「世界が違うとポジションも違うんだね……。こっちは誰がキーパーなの?」
綴理「こずだよ?」
慈(バシム)「梢が!?」
驚く向こうの慈先輩。
梢「そ、そんなに驚くことかしら?」
慈(バシム)「梢みたいな脳筋にキーパーなんかできんの!?」
梢「カッチーン! 聞き捨てならないわね!」
一気に険悪になる両者。
さやか「梢先輩、おちついて!」
瑠璃乃「そっちのめぐちゃんも挑発しないでね……!」
2人に諭されておとなしくなる両者。
慈(バシム)「そっちの蓮ノ空の実力、見せてもらおうじゃん!」
梢「望むところよ!」
そしてグラウンドに移動した俺たち。向こうの慈さんはサッカーできないので、そばで見ている。
さやか「行きますよ! [シルバーウルフレジェンド・GX]!!」ドゴォオォオォオオオンッ!!
さやか先輩の強烈なシュート。梢先輩に迫る。
慈(バシム)(!! さやかちゃん、中々のシュートだね。でも、この威力なら万全の私なら止められるかな)
―――梢は、
梢「はあっ!」
ズガァアァアアンッ!!
慈(バシム)「は!?」
梢先輩は、飛んできたシュートを上から叩きつけて捻り潰した。ノーマルキャッチで地面にめり込んでいる。
梢「いいシュートよさやかさん!」
慈(バシム)(いやいや、あのシュートを技も化身も使わずにノーマルキャッチって、どんな膂力してんの!?)
若干引いてる向こうの慈先輩。
瑠璃乃「どう? めぐちゃん」
慈(バシム)「るりちゃん………別に、みんなすごいね。見てて分かるよ。私の世界とは実力が違う……現時点はね!」
瑠璃乃「ふふ」
慈(バシム)「なに?」
瑠璃乃「どの世界でも、めぐちゃんは負けず嫌いなんだな〜って、安心した」
慈(バシム)「るりちゃん……」
世界が違うとはいえ、自分の知る幼馴染と姿が重なり、向こうの慈の目が潤んだ。
慈(バシム)「つ!」
瑠璃乃「どうしたの…?」ポン
瑠璃乃先輩は、優しく向こうの慈先輩の肩を叩く。
慈(バシム)「うらやましい……。こっちの私が……。私だって、ケガさえしなければ、今ごろ……!」
慈「なんだ、その事?」
ここで、こっちの慈先輩が話しかける。
慈「ケガなら、アタシもしたよ?1年生の秋ごろにね」
慈(バシム)「! え? 私と同じ……」
慈「私もね、多分一人じゃあ乗り越えられなかった。あの頃は、一番大事な鍵になる人が居なかったから」
慈(バシム)「鍵になる人……」
向こうの慈先輩は思い当たる節があるのか、瑠璃乃先輩を見る。
瑠璃乃「るり?」
慈「そ。るりちゃんが、また私とサッカーしたいって頑張ってくれたから、それを見て、一歩踏み出す勇気が持てたから、めぐちゃんのイップスは治ったんだよ!」
慈(バシム)「………………るりちゃん」
自分の世界の、自分の最愛の幼馴染を思い出す。
慈「だから、アンタのそれが治るとしたら、もしもこっちと同じ流れだとしたら、9月。8月にるりちゃんが蓮ノ空に来て、そこから1ヶ月後。それまでに覚悟を決めることだね」
慈(バシム)「梢と綴理に手伝ってもらって、何をやっても治らなかったのに、治るのかな」
慈「そこもか……私だってそうだったよ。2人にいくら手伝ってもらっても無理だったもん。幼馴染って、偉大だね」
慈(バシム)「……………」
慈「しっかりしろ! 藤島慈!!」
慈(バシム)「な!」
慈「異世界とはいえ、アンタが私なら、絶対に大好きな物を諦めたりしないよ!! 時が来れば、必ず治る! 信じて、今は耐えんさい!」
言いたいことを全部言い切ったこちらの慈先輩。
慈(バシム)「言ってくれんじゃん!! 上等だよ! めぐちゃんにケンカ売ったこと、絶対に後悔させてやるんだから!」
笑い合う二人の慈先輩。
―――すると、
アルノ「お〜い」
晴也「あ、アルノ博士!」
アルノ「慈さんを元の世界に戻す準備ができたぞ」
瑠璃乃「そっか、めぐちゃん」
慈(バシム)「ん?」
瑠璃乃「そっちのるりが迎えに行くまで、頑張ってね」
慈(バシム)「うん。待ってる。るりちゃん……あ、そうだ。1つ話したいことがあるの」
蓮ノ空『?』
慈(バシム)「実はね………」
向こうの慈先輩は、自身の世界で暗躍するハーデストという組織について話してくれた。
もしかしたらこちらの世界でも暗躍しているかもしれないと。
梢「そんな奴らが……」
慈(バシム)「もしもめぐちゃんが復帰できたら、あなたたちにこっちのみんなの特訓相手を頼みたいの。いいかな?」
さやか「もちろんです!」
吟子「サッカーをそんなことに使う奴らを許しておけんわいね!!」
姫芽「その時には、アタシたちでそっちの皆さんを鍛えますね。めぐちゃんせんぱい〜」
晴也「じゃあ、また会う日まで!」
慈(バシム)「うん!」
そして、慈先輩は帰っていった。再会を、胸に誓って。
― つづく ―
作品を貸してくださったバシムさんには重ねてお礼申し上げます。
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