蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜   作:松兄

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第130話:スタミナ強化特訓

 

 

 個人技選手権と監督対決を終えた俺たち新生蓮ノ空サッカー部。

 監督対決は引き分け、個人技選手権では現時点でのレギュラーメンバーが決定し、いよいよ東風異国館戦に向けての特訓に入る。

 ―――なのだが、

 

 

蓮ノ空『ハァ…ハァ……くっ』

 

 俺たちは今、15分間耐久全力ダッシュ中。15分間の間全力疾走で走り続けなければならないと言う見る人が見たら正気を疑う練習をしていた。

 

小鈴「ハァ…ハァ…あっ!」ドテッ!

 

 小鈴が体力の限界が来て倒れ込む。

 

吟子「小鈴!」

 

姫芽「大丈夫〜?」

 

 2人が小鈴に駆け寄るが、

 

かすみ「二人とも続ける!この練習をこなせる事が勝利の前提条件なんだからね!」

 

吟子「でも……!」

 

 吟子が唇を噛みながら練習に戻る。天馬監督が小鈴に駆け寄り、「まだできるか?」と聞く。

 

小鈴「や、やります!」ダッ!!

 

 小鈴はなんとか根性で再び走り続ける。それを見ていた監督とコーチは……、

 

かすみ「キツイこと言いましたけど、小鈴ちゃん根性ありますね」

 

天馬「あの子のへこたれない精神は別格だよ……」

 

 

 ―――そして15分間の耐久全力ダッシュが終わり……

 

セラス「はぁ……はぁ………し、死ぬ………」

 

泉「さすがの私もキツイな………」

 

瑠璃乃「試合の前に昇天しちゃうよ……」

 

慈「はあ〜……大丈夫みんな?」

 

城壁道「あ、はい……」

 

品乃「なんとか……」

 

騎士部「はぁ…」

 

 休んで息を整えるみんな。そして休憩が3分も経たない内に次のメニュー。

 

天馬「また耐久全力ダッシュやるよ! 今度は10分間!」

 

蓮ノ空『え!?』

 

かすみ「スタート!」

 

 ヤバいと思い急いで走り出す蓮ノ空。

 

晴也(キッツい………!!)

 

さやか(これ以上は……、私でも……!!)

 

 体力オバケで定評のある2人でさえそう思う練習。こんな事を続けていたら試合までに体力がつくどころか倒れてしまいそうだ。

 

 

 そして、10分間の全力ダッシュも終了。その後で今日のボールを使った練習に移る。――が、

 

さやか「あっ!」コテッ

 

吟子「さやか先輩!?」

 

 さやか先輩がふらついて尻餅をつく。無理もねぇよ………。

 

晴也「大丈夫っすか……?」

 

さやか「はい。スミマセン、練習止めてしまって……」

 

晴也「仕方ないっすよコレは………」

 

 他のグループ見てても疲れて練習になってねぇし……。

 

 

 ―――すると、

 

かすみ「練習中断!」

 

蓮ノ空『!!』

 

 かすみさんが怒った顔で中断してみんなを集める。

 

かすみ「なんなんですかそのザマは! やる気がないんですか!」

 

 は!? 言わせておけば……!

 

晴也「あんな無茶な走り込みやらされて、立ってるだけでも褒めてほしいくらいなんですけど!!」

 

花帆「ちょっ、晴也くん!!」

 

晴也「だって……!」

 

かすみ「へぇ? いい度胸ですね。ならアナタはもう試合まで練習しなくていいです」

 

晴也「は!?」

 

 俺がかすみさんに怒りそうになると、

 

泉「悪いですけど、私も晴也の言い分に賛成です。この練習の意図だけでも教えてくれませんか……?」

 

 せめてあの無茶な走り込みの理由を教えてくれと尋ねる泉。

 

かすみ「………東風異国館戦を戦う上で、あれをこなせるだけのスタミナが必要なんです。その上でサッカーできるだけの。その作戦を、この練習の後に教えるつもりだったんですけどね……晴也くんは聞かなくていいそうなので」

 

晴也「ぐっ!」

 

 晴也は歯を食いしばりながら頭を下げる。

 

晴也「すみませんでした……練習させてください……」

 

かすみ「じゃああなたはもう一本10分間全力ダッシュしてきてください」

 

晴也「はい………」ダッ!!

 

 そう言って走りに行く晴也。

 

 

 

姫芽「大丈夫かな………」

 

梢「晴也くんなら大丈夫でしょう。私たちは続けましょう」

 

蓮ノ空『はい(うん)……』

 

 

 そして晴也は全力ダッシュを終えて戻ってきた。その後すぐに全員ミーティングルームに集められた。

 

天馬「揃ってるね」

 

綴理「うん」

 

慈「監督……あの練習をさせた理由って?」

 

天馬「取り敢えず、試合の戦い方を説明しよう。それからの方が説明しやすい」

 

 監督はパソコンを操作して東風異国館のデータを見せる。

 

天馬「まず、試合が始まったら、前半は点を取るな」

 

蓮ノ空『え!?』

 

 驚く俺たち。点を取るな……?

 

天馬「東風異国館は、その凄まじいフィジカルのおかげで凄まじい勢いで得点を積み上げて大差で勝てるチームだ。……けど、毎試合ラスト15分はその得点能力が大きく落ちる」

 

梢「………? もしかして!」

 

天馬「そう。毎回その頃には攻め続けた影響でスタミナ切れを起こしてるんだよ。だから試合が始まったら、東風異国館にはいつもの通り攻めさせろ。こちらは徹底的に守りを固めて失点を防ぎつつスタミナを温存するんだ」

 

セラス「なるほど……」

 

天馬「そしてラスト15分。相手がスタミナ切れを起こしたら一気に逆襲。この練習で走り続けることに慣れているこっちは温存したスタミナで猛攻を仕掛ける。これがラスト15分間にすべてを掛けるタクティクス、《ブースト15》だ!」

 

晴也「そのための15分間の全力ダッシュだったのか。じゃあ、おまけに走ってた10分間は、より高いレベルでプレーしたときのスタミナを余裕を持たせるため……?」

 

かすみ「そうですよ」

 

 そういう事だったのか………。

 

泉「とにかく、相手のスタミナ切れまで耐えて、そこから15分間攻撃し続けられる体力が必要ということですね」

 

天馬「分かったら試合までの間、ウォーミングアップにはあの練習を全員て行うよ。体力の無い人は試合に使えなくなるからウカウカしてるとレギュラー交代だからね」

 

蓮ノ空『はい!!』

 

 

 ―――そしてその日から練習を続け、いよいよ東風異国館戦の当日を迎えた。

 

 

― つづく ―




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