蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜   作:松兄

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 今年もご愛読よろしくお願いします。 


 では、始まります!!


第136話:逆襲よろしく

 

 

 インターハイ中部・北陸地区予選、準決勝もいよいよ佳境に差し掛かる。蓮ノ空と東風異国館の試合、最初こそ東風異国館が圧倒的なフィジカルで圧倒していた。――だが、その風向きは変わりつつあった。

 

 シュウゥウウ………

 

 ノーマルシュートではあるが途轍もない衝撃を受けたマルティノの腕。摩擦なのか、キーパーグローブからプスプスと焦げ臭い匂いがする。

 

マルティノ(くっ、腕が………)

 

 

実況『止めたあっ! マルティノ・レオーネ、安定した守り!』

 

 

マルティノ「行けっ!」ブンッ!

 

 ボールを味方に投げるマルティノ。

 

マルティノ(つ、さっきゴールポストにぶつけたダメージもあるし、コレだけ必殺技を使わされると体力もキツイな……)

 

 

 ――さて、マルティノから投げられたボールは山之内へ。ドリブルで攻め上がる。

 

山之内「くそ! 絶対に勝つ!」

 

瑠璃乃「行かせないよっ!!」

 

 

MATCH UP!!

瑠璃乃 vs 山之内

 

 

 

 瑠璃乃先輩が止めに入る。

 

 

山之内「退けぇっ! [ナイアガラフォール]!!」

 

 山之内の背後に、ナイアガラの滝が現れる。圧倒的な水量で、瑠璃乃先輩を押し流しにかかる。

 

瑠璃乃「ルリ一人じゃあふっ飛ばされるけど、一人じゃないんだよ!」

 

 

瑠璃乃先輩の背後には、

 

 

慈「るりちゃん!行くよ!」

 

姫芽「るりちゃん先輩!」

 

 ――瞬間、巨大な山が迫り上がった。

 

瑠璃乃&慈&姫芽「「「[蓮ノ山フォール・V4]!!」」」

 

 山之内の保持(キープ)するボールに向けて、三人の超高度からの飛び蹴りが炸裂。ボールを弾き飛ばした。

 

バチィイィイインッ!!

 

東風異国館『なっ!!???』

 

 こぼれ球は………

 

小鈴「ここです!!」バシィッ!!

 

 ボールの飛ぶ位置を的確に読んだ小鈴。運を掴んだ。

 

 

実況『ここでこぼれ球を抑えたのは蓮ノ空! ビッグチャンス!!』

 

 

 

マリベル「くっ!」

 

 ここで急いでマリベルが止めに行く。

 

 

MATCH UP!!

小鈴 vs マリベル

 

 

小鈴「つ! 騎士部さん!」パスッ!

 

 ここで小鈴はパスアウト。

 

騎士部「つ!?」

 

 仲間ではあるが、蓮ノ空のメンバーからパスが来るとは思わなかったのか驚く騎士部さん。

 

小鈴「持ち込んでください!!」

 

 小鈴の力強い言葉。

 元いた学校の違いなど関係ない。

 今は仲間として、ただ"勝利"という同じ目的のためにフィールドに立っている。

 

 小鈴は―――、そんな当たり前のことを誰よりも理解していた。

 

 そしてそれは、相手にしても小鈴の目を見ただけで分かった。

 

騎士部「っ! 分かった!!」ダッ!

 

 頷きドリブルで攻め上がる騎士部さん。サイドを駆け上がる。

 

チャウ「やらせるかっ!!」

 

 止めに入る東風異国館ディフェンス。

 

 

MATCH UP!!

騎士部 vs チャウ

 

 

 

騎士部「このボール、絶対に繋ぐ! タクティクス!〈サイドラインスピア〉!!」

 

 ――すると、フィールドの左右両サイドに縦一直線の地上絵(ジオグリフ)が現れた。

 

騎士部「ふっ!」ギュンッ!!

 

チャウ「早い!!」

 

 騎士部さんは今まで見たことの無いスピードでサイドを駆け上がり、振り切った。

 

晴也(なるほど、あの絵の中に居るとスピードが上がるのか………)

 

 晴也がその様子を見ながら、タクティクスの効果をそう分析する。

 

 

騎士部「桜咲さん!」パス!

 

 騎士部さんは、丈二先輩にパス!

 

丈二「つ!」

 

騎士部「………」コクッ

 

丈二「つ! よっしゃ!」

 

 瑞河のメンバーを"仲間"と意識し始める丈二先輩。〈サイドラインスピア〉の効果を受けて爆速で攻め上がる。ロベルトとジュディが急いで止めに行く。

 

 

MATCH UP!!

丈二 vs ロベルト&ジュディ

 

ロベルト「これ以上やらせてたまるか!」

 

ジュディ「取る!」

 

丈二(来たな………)

 

丈二「晴也!」パスッ!

 

 ここで丈二は晴也にパス。中へと折り返されたボール。絶好のポイントに走り込んでいた晴也は、直撃蹴弾(ダイレクトシュート)の体勢。

 

晴也「行けっ!」

 

 晴也が足を振り下ろした。

 

 ―――だが、

 

カイ「させるカっ!!」ガッ!

 

蓮ノ空『なっ!?』

 

 しかし、ここで前線から戻っていたカイがボールを蹴り飛ばしてクリアーする。

 

晴也「ちっ!」

 

 好機(チャンス)を潰され舌打ちする晴也。弾かれたボールはジョンへ。

 

ジョン「よっしゃ行くぞ」

 

慈「くっ…厄介だね…」

 

さやか「皆さん早く戻ってください!!」

 

 今度こそ東風異国館の速攻。パスを通し、ドリブルを成功させ、そして――、

 

マリベル「カイ!!」

 

 マリベルからカイへと縦のセンタリングが上がる。

 

カイ「ヨシ……」

 

 カイがシュートの構えを取るが、

 

晴也「甘めぇっ!!」バシッ!

 

東風異国館『つ!!???』

 

 カイがボールを奪うトラップする前、空中でインターセプトする晴也。着地する前に、空中からパスを出す。

 

晴也「小鈴!!」

 

小鈴「はい!」バシッ!

 

 ボールを受け取った小鈴。ドリブルで攻め上がる。

 

キキ「くっ、行かせるかよっ!!」

 

 相手のディフェンスが止めに入る。

 

 

MATCH UP!!

小鈴 vs キキ

 

 

小鈴「甘いです! そこっ!」パス

 

小鈴はサイドへとパス。

 

キキ「そんな所誰が……!?!?」

 

姫芽「ナイス小鈴ちゃん!」トンッ

 

小鈴「姫芽ちゃんナイス!」パシッ!!

 

 オーバーラップしていた姫芽とのワン・ツーでキキを抜き去る小鈴。ペナルティエリアの中に入る。

 

小鈴(晴也くんはまだ後ろにいる……なら!)

 

小鈴「撃ちます!!」

 

 小鈴は必殺シュートの体勢に入る。構えると、ボールを前にけり、先回りし蹴り戻し、先回りし蹴りを繰り返してボールにエネルギーをチャージ。蹴られるたびに、◯と✕のエフェクトが光る。

 

小鈴「[アンサーブースト]!!」ドゴォオォオォオオッ!!

 

 小鈴の必殺シュート。ソバットキックで打ち出されたボールが一直線にゴールに迫る。

 

マルティノ「くっ![アウターワールド]!!」

 

 この試合何度目か。マルティノの周囲にサイバースペースが広がると、緑色のグリッドがボールを絡め取る。

 

 バシュウ

 

 シュートはマルティノの手の中で停止した。

 

マルティノ(つ!)

 

小鈴「あ〜、もう! 止められた……っ!」

 

マルティノ「行けっ!」

 

 マルティノからのゴールキック。ボールはスクワートへ。

 

セラス「させないっ!」

 

 セラスさんが競り合い(スクランブル)に入るが、如何せん身長が足りない。相手に20cm近く上を取られてしまう。

 

スクワート「へっ! チビが! カイ!!」トンッ!

 

 スクワートはヘディングでパス。そのボールを、

 

カイ「よっと!」

 

 カイがトラップした。

 

実況『再びカイ・吉崎にボールが渡ったあぁぁ!! 東風異国館、突き離す一撃となるでしょうか!?』

 

スクワート「頼んだぞ! カイ!!」

 

カイ「当たり前ダ! トドメを刺してやる!」

 

 カイがシュート体勢に入る。エネルギーボールが幾つも出現し、それに向けてシュート。反射反射を繰り返し、エネルギーを増幅。一気に襲い掛かる。

 

カイ「[チートブラスター]!!」

 

ドゴォオォオンッ!!

 

 カイの必殺シュート。ゴールを襲う。

 

慈「やばっ! 間に合わない!」

 

さやか「梢先輩!」

 

梢「なんとしても………止める!!」

 

 梢先輩は両手にエネルギーの塊を纏い、それを大きな円を描くように腕を下から上へと上げていき真上で合わせる。すると、千手観音の様な無数のオーラの手が出現する。

 

梢「[ムゲン・ザ・ハンド]!!」

 

 梢先輩の必殺技。オーラの手は次々と[チートブラスター]に向かって行き、そして、

 

 シュウゥウウ……

 

梢「ッ!」

 

 梢先輩は単独で[チートブラスター]を止めた。

 

東風異国館『!!???』

 

実況『と、止めたぁあぁあああっ!! 乙宗梢、単独で[チートブラスター]を止めたあっ!!』

 

スクワート「ウソだろ!?」

 

カイ「!!」

 

 驚きと焦りが入り混じる東風異国館。だが、違和感が広がったのは蓮ノ空もだった。

 

梢(何かしら? 勢いがさっきよりもまるで無かった……)

 

慈(あんなシュートだったら、めぐちゃんでも止められると思う……)

 

さやか(いったい………)

 

 疑問に思う蓮ノ空。

 

晴也「!! まさか!!」

 

 晴也が答えに思い至る。ベンチを見ると、

 

 

天馬『みんな! 予定より少し早いけど得点を解禁だ!! バンバンゴールを狙っていけ!!』

 

 

 その言葉で、みんな理解した。

 

さやか(と、言うことは……!!)

 

騎士部(コイツら……! スタミナが切れたんだ!!)

 

梢「そうと分かれば……」

 

 梢先輩がニヤリと笑う。

 

晴也「梢先輩!!」ダッ!!

 

 その瞬間、晴也は走り出した。

 

梢「晴也くん! 逆襲よろしく!!」ブンッ!!

 

晴也「つ!」パシッ!!

 

 梢先輩渾身のロングスローは晴也に渡った。

 

 

後半:28分

 

蓮ノ空 0 ー 1 東風異国館

 

― つづく ―




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