蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜   作:松兄

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第146話:決戦! 帝国学園!!

 

 

 天馬さんからの指示で3つの必殺タクティクス習得のための練習を積んだ俺たち。

 試合までの間、全国大会にこれなかったチームで交友のある、千切のいる鹿児島の羅古捨実業、二子のいる長野の勿忘草学園、征也のいる東京の虹ヶ咲学園に頼んで練習試合をさせてもらった俺たち蓮ノ空。

 

 無事タクティクスも習得することができ、別れ際に、

 

千切「絶対優勝しろよ」

 

二子「まあ、頑張ってください」

 

征也「今度ニジガクと蓮ノ空でまた試合しような!」

 

 

 3人ともイタリア戦の時の交友が活きており、有意義な試合ができたと思う。

 

 

 ―――そして今日、いよいよ帝国学園戦当日になった。

 

 

― フットボールフロンティアスタジアム ―

 

 

 ベンチでは、既に両校の選手が準備していた。

 

天馬「雷門に辿り着くには、帝国学園を倒すしかない。絶対に勝つよ!」

 

かすみ「頑張りましょう!」

 

蓮ノ空『はい!』

 

 

 

実況『関東の名門帝国学園と、北陸の名門蓮ノ空。果たしてどのような試合になるのか!』

 

解説『帝国学園はかつては王者雷門と拮抗する実力を有し、優勝を争ってきました』

 

実況『そんな強力なチームを率いる天才少年監督、不破アリスは、どのような采配を見せてくれるのでしょうか!』

 

解説『蓮ノ空も、監督は地球を救ったアースイレブンのキャプテン松風天馬。ここまでの試合を見れば、監督としての実力も本物と言えます』

 

実況『と、言うことは、有能な監督対決ということになりますね』

 

解説『そうですね。さあ、まもなく試合が始まります!』

 

 

STARTING MEMBER!!

帝国学園

GK          陣野(男)

 

DF 安座(男) 盟帝央(男) 江流崎(男) 井野部(女)

 

DMF         殿崎(男)

 

OMF    本能寺(男)   穂村(男)

 

FW   星見沢(男 ) 霊道(男) 元屋敷(男)

 

 

蓮ノ空

FW          晴也(男)

 

OMF   泉(女)  花帆(女) 瑠璃乃(女)

 

DMF    綴理(女)   小鈴(女)

 

DF 兵太(男) さやか(女) 慈(女) 姫芽(女)

 

GK          梢(女)

 

 

元屋敷「弱そうだな。初っ端から潰していいか?」

 

穂村「アリスの指示なく勝手なことするなよ? 次やったら間違いなくただでは済まないぞ」

 

 

 

花帆「遂に帝国学園か……強そう」

 

瑠璃乃「実際強いよ…」

 

姫芽「ていうか、なんで監督はメンバー全員にいつもと違うスパイクを履かせたんだろ〜」

 

慈「たしかに。これじゃあいつもみたいにプレーできないよ……?」

 

 そう。蓮ノ空のメンバーは、全員普段の履き慣れたスパイクではなく、初めて履く慣れてないスパイクを監督から履かせられている。

 

泉「どう思う?」

 

晴也「まあ、だいたい予想はつくな」

 

 恐らくだが……。

 

梢「みんな! この試合、必ず勝つわよ!」

 

蓮ノ空『はい!』

 

 そして、センターサークルの中に俺と泉が入ろうとすると、

 

天馬「二人とも!今回は晴也と花帆が入って!」

 

晴也「?」

 

 いきなりの監督からの指示。泉と入れ替わりで花帆先輩が入る。

 

花帆先輩「なんだろうね」

 

晴也「さあ? 泉に戻せばいいんですかね?」

 

 

審判『それでは、試合を始めます!』

 

 審判が笛を咥えて右手を上に挙げる。

 

 

ピィイイイーーーッ!!!

― 試合開始!! ―

 

 

 蓮ノ空ボールから試合開始。ボールを泉に戻す。すると、帝国はいきなり前線からハイプレスを仕掛けてきた。

 

 

泉「つ! いきなりか!!」

 

星見沢「取る!」

 

 

MATCH UP!!

泉 vs 星見沢

 

 

 マッチアップする両者。お互いに必殺技だ!

 

星見沢「[キラースライド]!」

 

泉「[真・シュバリエフラッグ]!!」

 

 いきなりの必殺技同士の激突。泉の必殺技が競り勝ち、星見沢の足元からオーラの奔流が噴き出して吹き飛ばす。

 

実況『さあ、始まりました! 両者、まずは相手の出方を伺うというところでしょうか?』

 

解説『いや、最近の帝国学園は非常にアグレッシブですからね。最初からしかけてくると思いますよ』

 

 

 すると、ベンチからアリスがサインを出した。

 

穂村「! お前たち!タクティクスだ!」

 

帝国学園『必殺タクティクス!〈不思議の森〉!!』

 

 その瞬間、フィールドに黒い霧が噴き出し、フォールドを童話の魔女が住んでいるような暗い雰囲気に変えてしまう。

 

泉「つ! なんだこれは!!」

 

 焦る泉。パスを選択する。

 

泉「綴理先輩!」

 

綴理「よし……?」

 

 しかし、この暗い霧が視界を遮り、うまくボールを視認できなかった。そして、感覚的には霧の中から突然目の前にボールが飛んできた感覚。

 

綴理「うわっ!」

 

 トラップミスしてしまう綴理先輩。それを霊道に拾われる。

 

霊道「貰った!」

 

綴理「つ! ゴメン!」

 

慈「バカ何やってんの! アタシが行く!」

 

 次は慈先輩が止めに行く。だが、突然霧が濃くなり、視界が悪い。

 

慈「つ!」

 

慈(これじゃあ不用意に動けない!)

 

 すると、これもまた感覚的には突然霧を突っ切って相手が現れた感覚。慈先輩は咄嗟の判断で必殺技を発動する。

 

慈「[真空魔スピード特化ver.・V3]!!」シュバっ!!

 

 慈先輩の脱力した構えからのクイックの鋭い蹴り一閃。空気を切り裂き真空空間が発生。ボールを吸い込み奪う。

 

霊道「ちっ!」

 

慈「あっぶな……でもこのフィールド……」

 

 ――すると、監督から指示が飛んだ。

 

天馬「慈! 花帆にパスだ!」

 

慈「分かりました! 花帆ちゃん!」

 

 慈先輩から花帆先輩へのパス。霧が濃くなり、ボールを隠してしまう。

 

花帆「つ!」

 

 そして、霧の中から突然飛んできたボールが視える。

 

花帆「つ! ホイッと!」トンッ!

 

帝国『!!???』

 

 なんと、俺たちが手こずったフィールドを物ともせずに花帆先輩はアッサリとトラップ。そのままドリブルで攻め上がる。

 

瑠璃乃「こ、こんなフィールドなのになんで……」

 

 オフェンス陣は攻め上がりながら理由を考える。

 

晴也「そうだ忘れてた!! 花帆先輩の一番得意なプレーはトラップだった!」

 

蓮ノ空『!!』

 

 みんなが思い出した。地味で忘れがちだが、花帆先輩は基本のリフティング練習を来る日も来る日も欠かさずにやっていた。故に、トラップ能力は群を抜いて高い。

 

梢「その練習の成果が、このフィールドで活かされたのね!」

 

 ならば……、

 

晴也「オフェンス!! 花帆先輩を中心にゲームを組み立てるぞ! 泉、瑠璃乃先輩、手伝ってくれ!」

 

瑠璃乃「あいあい!」

 

泉「了解だ!」

 

実況『おっと、蓮ノ空は日野下花帆を中心にした攻めに切り換えてきましたね』

 

解説『はい。それにしても、こんな視界の悪いフィールドで見事なトラップですね』

 

殿崎「止めるぞ!」

 

 晴也に対して、殿崎が止めに来る

 

 

MATCH UP!!

晴也 vs 殿崎

 

 

晴也(つ! なら!)

 

晴也「花帆先輩!」パス!

 

花帆「ありがとっ!」トンッ!

 

 花帆先輩はこれもナイストラップ。そのまま攻め上がる。

 

盟帝央「止める!」

 

 

MATCH UP!!

花帆 vs 盟帝央

 

 

 ここで盟帝央は必殺技。足元が迫り出し、巨大な要塞が現れる。

 

盟帝央「[ザ・フォート]!!」

 

ドン ドン ドン ドガァアァアアァアンッ!!

 

花帆「うわぁっ!?」

 

 要塞からの一斉砲撃。逃げ回る花帆先輩を遂に吹き飛ばしてボールを弾く。

 ボールはサイドラインを割ってスローイン。

 

花帆「た、助かった……」

 

盟帝央「ちっ…」

 

 ――けど、

 

晴也「このフィールドに対処できるのが花帆先輩だけだとキツイな……」

 

瑠璃乃「うん。このままだとジリ貧だよ…」

 

 

 

ベンチでは、

 

セラス「なんか、帝国学園スゴイ…」

 

かすみ「迅速なタクティクスの切り換えによって、こちらにパターンを読ませない…」

 

天馬「完全に後手に回っている。コレがアリスの世界か…」

 

かすみ「天馬くん、そろそろ」

 

天馬「うん。新しいタクティクスでこちらのペースに引き込む!」

 

 ベンチから監督が指示を出す。

 

 

天馬「みんな! 〈ミルキーウェイ〉の使用を許可する。反撃だよ!」

 

晴也「つ!」

 

蓮ノ空『はい!』

 

 蓮ノ空ボールのスローインから試合再開。投げるのは瑠璃乃先輩だ。

 

瑠璃乃「晴也くん!」シュッ!

 

晴也「よし、必殺タクティクス!」

 

蓮ノ空『〈ミルキーウェイ〉!!』

 

 

 すると、フィールドにまるで天の河のような地上絵(ジオグリフ)が現れる。その輝きが、フィールドを覆っていた黒い霧を晴らしてしまう。

 

 

帝国『!!???』

 

晴也「よし、これて動ける!」

 

 攻め上がる蓮ノ空。晴也に対して江流崎が止めに入る。

 

 

MATCH UP!!

晴也 vs 江流崎

 

 

江流崎「止める! [キラースライド]!」

 

 必殺技が晴也に迫る。

 

晴也「ニヤッ 瑠璃乃先輩!」トンッ!

 

 ここで晴也は瑠璃乃先輩にパス。ボールを逃がす。

 

瑠璃乃「ナイス! 行くよ晴也くん!」

 

 晴也と瑠璃乃先輩の2人が連携して攻め上がる。ディフェンスを抜き去り、シュート体勢だ。

 

瑠璃乃「ルリたちで最強のシュートを作るよ晴也くん!」

 

晴也「いきますよ瑠璃乃先輩!」

 

 瑠璃乃先輩は足を手で掴んでしならせながら一本足で回転。そして手を離して勢いのついた足を地面に擦り付け、貯まった力を蹴る瞬間に一気に解放して渾身のシュートを蹴り飛ばす。

 

瑠璃乃「ふっ!」

 

ドゴォオォオオッ!!

 

 そして晴也に飛んだボール。晴也もタイミングを合わせて瑠璃乃と同じ事をして飛んできたボールをカウンターシュートでゴールに向けて思い切り放つ。

 

晴也&瑠璃乃「「[フルメタルファントム・V2]!!」」

 

ドゴォオォオォオオオンッ!!

 

 

 重厚な金属のような、黒銀に輝くオーラをまとったボールが、イナズマと共にゴールを強襲。襲い掛かる。

 

陣野「つ! 止める!」

 

 陣野は右手に紋章を出現させて跳躍。落下の流れで地面に右手をたたきつける。

 

陣野「[エンパイアシールド]!!」

 

 すると、地面に魔法陣が出現。その中から衝撃波の壁。しかし分厚さが段違いの壁が迫り出す。

 

 

バチィイィイインッ!!

 

 

 激突する力と力。お互いの意地の勝負だ!

 

晴也&瑠璃乃「「決まれぇええええっ!」」

 

陣野「止めるっ……!?」

 

ビキッ!

 

 しかし、衝撃波のカベには亀裂が入っていき、そして…

 

バゴォオォオオンッ!!

 

陣野「うわあっ!!」

 

 バシュウンッ!

 

 陣野を吹き飛ばして、シュートはゴールネットをぶち抜いた。

 

 

GOOOOAL!!

蓮ノ空 1 ー 0 帝国学園

 

 

実況『ゴォオォオオルッ!! 蓮ノ空先制ーーっ!!』

 

解説『凄まじい威力のシュートでしたね。あんなシュート見たことありません!』

 

 

 大歓声に包まれるスタジアム。ハイタッチする晴也と瑠璃乃先輩。

 

瑠璃乃「いえーい!」

 

晴也「やりましたね!」

 

パァンっ!

 

綴理「よしっ!」

 

慈「先制点は大きい!」

 

 

 

穂村「まさか先制されるとは……」

 

アリス「…………」

 

 

前半:14分

 

蓮ノ空 1 ー 0 帝国学園

 

― つづく ―




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