蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜   作:松兄

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第156話:決勝戦 キックオフ!

 

 

ピィイイイーーーッ!!!

― KICK OFF(試合開始)!!! ―

 

 

 長かったインターハイ決勝までの道のりも、いよいよ最後。雷門のキックオフから試合開始だ。

 

 

月影「今回は久々に楽しめそうだな」

 

星村「どっからでもかかってきなさい!」

 

 

 ボールを一度月影に戻すと、月影は星村にパスを出す。

 

月影「星村!!」パス!

 

 こちらの選手の隙間を転がり、ボールは星村へ。綴理先輩が止めに入る。

 

綴理「とめる!」

 

 

MATCH UP!!

綴理 vs 星村

 

 

実況『両者睨み合ったぁ!』

 

 

星村「っと」

 

 星村は左右にステップしながら綴理先輩の隙を伺う。しかし、綴理先輩は一向に隙を見せない。

 

星村(つ! やるね…)

 

 すると、

 

海老原「こっちだ!」バッ!

 

 海老原がソジのマークを動き出し(オフ・ザ・ボール)から振りはらい、ボールを要求する。

 

星村「頼んだよ!」パス!

 

実況『おっと、パスを選択!ボールは海老原に!』

 

 ここで星村はパスアウト。綴理先輩を躱して勝負を逃げる。

 

海老原「よし……」

 

 ボールを受け取った海老原はゴールを見る。しかし、さやか先輩がシュートコースに入ってきていた。

 

さやか「慈先輩! 他の人お願いします!」

 

慈「りょーかい!」

 

 FWを抑える蓮ノ空DF陣。

 

海老原(うわ、巧……なら!)

 

海老原「キャプテン!」パス

 

 ここでボールは山なりの軌道でやや後方(マイナス)気味に中の月影へ。フリーでボールが渡る。

 

月影「決める!」

 

 月影がシュート体勢に入ると、背に黒い鱗を持つ竜王が現れる。そして竜のブレスとともに、渾身のシュートを振り抜いた。

 

月影「[バハムートクラッシュ・G2]!!」ドゴォオォオォオオオンッ!!

 

 

 月影の必殺シュート。梢先輩に迫る。

 

 

実況『必殺シュートの破壊力! 防ぎきれるか!!』

 

梢「とめる!!」

 

 梢先輩は[ゴッドハンド]を右手に圧縮。硬質化させてボールに掴みかかった。

 

梢「[極・ダイヤモンドハンド]!!」バチィイィイインッ!!

 

シュルルルル

 

雷門『!!???』

 

 梢先輩は、シュートを軽々と止めてみせた。

 

 

実況『止めたぁ! ナイスセーブだ!』

 

月影「マジか!?」

 

梢「頼んだわよ!」ドッ!

 

 驚く雷門を余所に梢先輩のゴールキック。ボールは瑠璃乃先輩へ。

 

瑠璃乃「よし…!」ダッ!

 

 攻め上がる瑠璃乃先輩。そこへ、

 

赤袖「行かせないですよ」

 

実況『両者マッチアップ! 出方を伺います!』

 

 

MATCH UP!!

瑠璃乃 vs 赤袖

 

 

 睨み合う両者。赤袖は間髪入れずに必殺技。

 

赤袖「[ザ・ミスト・V3]!」

 

 赤袖の声と共に濃い霧が発生しようとする。

 

瑠璃乃「抜く! [雷光・V3]!!」ドギュウゥウウウンッ!!

 

赤袖「なっ!!???」

 

 しかし、霧が発生し切る前に超スピードで一気に抜き去った瑠璃乃先輩。必殺技同士のぶつかり合いは瑠璃乃先輩に軍配が上がった。

 

実況『必殺技のぶつかり合い! 大沢、華麗に突破ぁ!!』

 

 中盤を抜いてドリブルで攻め上がる。

 

天宮寺「つ! とめる!」

 

 

MATCH UP!!

瑠璃乃 vs 天宮寺

 

 

 しかしすかさずDFが止めに行く。

 

天宮寺(ドリブルか、パスか……)

 

 警戒する天宮寺。すると、

 

姫芽「るりちゃんせんぱい!」

 

慈「るりちゃん!」

 

天宮寺「つ!」

 

 

 ここで2人が合流。余計な判断材料を足されて迷う。

 

瑠璃乃「抜くよ!」

 

 すると瑠璃乃先輩は姫芽にパス。姫芽は慈先輩にパス。慈先輩は瑠璃乃先輩にパスと、細く何度も何度もパスを繋いで3人がかりで抜き去った。

 

 

瑠璃乃&姫芽&慈「「「[みらくらぱーく!コンビネーション・改]!!」」」

 

 

 

実況『必殺ワン・ツー! 抜き去ったぁ!!』

 

 

 

 必殺ワン・ツーで抜き去る3人。瑠璃乃先輩は中を見る。

 

 

実況『シュートチャンス! ゴールを狙うか!?』

 

 

瑠璃乃(晴也くんはマークされてる……DF向かってきてるし……お?)

 

 しかし、1人だけ相手ディフェンスの死角から抜け出していた。

 

 

瑠璃乃「そこっ!!」ドッ!!

 

 

実況『大沢、ここでパスを選択!サイドチェンジだ!』

 

 

 瑠璃乃先輩の正確無比なセンタリング。ボールは一気に逆サイドへ。

 

 

時雨「つ!?」

 

鬼門「そんなところ誰も……!?」

 

 

 しかし、1人走り込んでいた。

 

吟子「決める!!」

 

 吟子は、直撃蹴弾(ダイレクトシュート)で右足を振り上げる。そして蹴りやすい場所にピンポイントでボールが落ちてきた。

 

吟子「ふっ!!」ドゴォオォオォオオオンッ!!

 

 

 吟子の直撃蹴弾(ダイレクトシュート)。大きくうえに上がり、外側に逸れながらキーパーの守備範囲を外して枠内に向かってくる。

 

吟子「直撃無揚力(ダイレクトジャイロ)シュート!!」

 

 凄まじい勢いでゴールの角を狙うシュート。暖冬屋は急いで跳躍する。

 

 

実況『百生シュート! キーパー防げるかぁっ!!』

 

 

暖冬屋「ぐっ! [真・熱血パンチ]!!」バチィイィイインッ!

 

 流石にこんな不完全な体勢でノーマルキャッチは失点確実と踏んだのか、必殺パンチングに切り替える暖冬屋。

 

 なんとか届き、ボールを弾く。

 

 

 ―――ふわりと浮いたボールは、

 

遠野「クリアーだ!」

 

 遠野が運良く近くにおり、クリアーする。

 

 

実況『おっと、雷門ここでクリアー!』

 

 

月影「先輩ナイスです! 茉莉!」パス

 

 ここでボールは赤袖へ。ドリブルで攻めがってくる。

 

赤袖「よし、攻めますよ!」

 

 ――が、

 

晴也「温りぃな……」

 

赤袖「つ!?」

 

赤袖(奪われてからリカバリーまでの反応が早すぎる!! どれだけ考えてればこんな!!)

 

 晴也はイタリア戦で獲得した"秀才"の極限技能。《超越視界(メタビジョン)》を使い、吟子のシュートが弾かれた瞬間、この展開を察知し。反射でヤバいと思った赤袖を潰しに来ていた。

 

晴也「させるかよ…っ!」がッ!

 

 背後から晴也が追走し、腕使い(ハンドワーク)で赤袖の身体を抑えて身体接触(ボディコンタクト)

 吹き飛ばしてボールを奪う。

 

赤袖「きゃっ!」ドサッ!

 

 

 尻餅をつく赤袖。しかし笛は鳴らないため続行だ。

 

 

実況『激しいタックル! ボールを奪ったぁ!』

 

解説『少し荒っぽかったですね……』

 

 

赤袖(涼太先輩の弟…女の子に遠慮なしですか……!)

 

 

 ボールを奪い取ってドリブルで攻め上がる晴也。そこへ綴理先輩と花帆先輩が上がってきた。

 

花帆「晴也くん!」

 

綴理「ボクたちにまかせて」

 

 周囲の状況を見渡す晴也。2人に撃たせても問題ないと判断し、

 

晴也「……分かった。決めろよ!」ドッ!

 

 晴也は2人が欲しい場所。ゴール上空へとボールを蹴り上げる。

 そして自身は保険として、弾かれた時に直接押し込める位置を相手の守備位置(ポジショニング)から察知。そこへと走る。

 

 ボールがふわりと上がってくる。

 花帆先輩と綴理先輩は走り込み、2人同時に回転しながら炎を纏って跳躍する。

 

 

綴理「いくよかほ!」

 

花帆「決める!」

 

花帆&綴理「「[ファイアトルネードDD]!!」」ドゴォオォオォオオオンッ!!

 

 

 花帆先輩と綴理先輩の、渾身の連携シュートが放たれた。

 

 

雷門『!!???』

 

 花帆先輩と綴理先輩の、息の合った連携シュート。[ファイアトルネードDD]。かつてのフィフスセクターからサッカーを解放するための革命の最終決戦で天馬と剣城が放ったシュート。

 

 当然知っている雷門は驚愕するが、止めに入る。

 

 

 

実況『出たあっ!? [ファイアトルネードDD]!!』

 

 

 

遠野「とめる! [ザ・タワー・V2]!!」バチィイィイインッ!!

 

 遠野の合図で足元から巨大な塔が迫り出し、天の雷雲から雷を落としてシュートブロック。威力は削られたものの、ぶち破られた。

 

 

バゴォオォオオンッ!!

 

 

遠野「うわぁああっ!!?」

 

暖冬屋「つ! 止める!!」

 

 暖冬屋は必殺技の体勢。右手にオーラを収束して左足を振り上げると、一気に振り下ろして踏み込み拳を突き出す。

 すると、虎のオーラと共に[ゴッドハンド]が出現し、シュートに齧り付く。

 

 

暖冬屋「[真・ゴッドハンドタイガー]!!」

 

ドゴォオォオォオオオッ!!

 

 

 激突する力。だが、暖冬屋は引き摺られていく。

 

暖冬屋「く、くそぉおおおっ!!」グググッ!!

 

綴理&花帆「「決まれぇえええっ!!」」

 

 

バチィイィィイィイイイィイインッ!!

 

暖冬屋「うおあっ!!??」

 

 

 ズドォオオオンッ!!

 

 

 そして、暖冬屋は弾き飛ばされてボールは轟音と共にゴールネットに突き刺さった。

 

 

GOOOOAL!!!

蓮ノ空 1 ー 0 雷門

 

 

実況『決まったあぁああぁあっ!! 大方の予想に反し、蓮ノ空先制ーーっ!!』

 

花帆「や、やった!!」

 

綴理「ボクたちが点を取ったんだ!!」

 

パァァァアンッ!!

 

 ハイタッチする2人。本当に嬉しそうだ。

 

さやか「なんでしょうか………去年やスプリング杯の時とは違う! 雷門の動きがハッキリと見えます!!」

 

吟子「特訓の成果ですね…!」

 

姫芽「コレは…もしかしたら、アタシたちは自分の想像以上に、強くなってたって事ですかね〜!?」

 

慈「当然でしょ。アレだけの特訓をしたんだから!!」

 

 

 

 ― 観客席 ―

 

つかさ「やった! ナイスシュート花帆ちゃん! 綴理ちゃん!」

 

さやか母「今のって、晴也くんがパスを出す場所も良かったりする?」

 

つかさ「うん。高すぎず低すぎない、いい場所だったと思う」

 

さやか父「…………」

 

 さやか先輩のお父さんは、見定めるように晴也の事をじっと見つめていた。

 

 

 

えな「やった!」

 

びわこ「油断はしないといいですけど……。スプリング杯の時も、リードしてるところから引き分けにされましたし…」

 

しいな「そうだね……」

 

沙知(みんな……もうアタシたち卒業生を遥かに超えてるねぃ……)

 

 

 

 

嵐「まさか……大海晴也以外から先制点を……」

 

鬼門「今の蓮ノ空は、ここまで手強いのか………?」

 

星村「ウソでしょ……?」

 

月影「敵の動きが過去のデータと全く違う。蓮ノ空、雷門を相当研究してるみたいだ……」

 

 

 

涼太「……………」

 

 

 

前半:13分

 

蓮ノ空 1 ー 0 雷門

 

― つづく ―




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