蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜 作:松兄
相手のシュートをパンチングで弾いたアムステルダムキーパー、ハンス・ドールマン。
こぼれ球を花帆が抑えてそのまま前線のベルラン・トラオラに送るが相手のディフェンダー、ピエール・ゴダンのタックルで弾き飛ばされてボールは外に出てしまった。
凛は……
凛(くそ、あの女……良い所に居やがって……)
凛は悪態を付きながらフィールドを見る。
凛(いや、違うな……運だけはどうにもならねぇ。アイツが備えてた場所に、たまたま降ってきただけだ。それにあのポジション……アイツは一番ヤバい場所を塞いでた。俺がもっと早く気づいてれば良かっただけの話だ……)
実況『さあ! アムステルダムのスローインから試合再開です!』
アムステルダムのスローイン。投げるのは花帆。――だが、
花帆(うわ、投げる所無いじゃん……)チッ
投げようにも味方選手を相手がきっちりとマークしており、投げるところが無い。
花帆は小さく舌打ちして心のなかで悪態をついた。
――すると、
ルート「こっちだ!」
ここで逆サイドのクリスマンくんが寄ってきてボールを要求。相手がマークにつく前に素早く投げる。
花帆「ナイス! クリスマンくん!」シュッ!
投げられたボールは放物線を描いてクリスマンくんへ。
――だが、
凛「読めてんだよ……!!」
凛がすぐに奪いに来る。
ルート「っ!カイザー!」パスッ!!
クリスマンくんは
実況『ここでボールは前線のゲルト・カイザーへ!』
ゲルト「貰った!」バッ!
カイザーくんがヘディングで叩き込もうと跳躍する。
ミゲル「させるかっ!」ガッ!!
ゲルト「あっ!」
実況『おーーっと! ここでP・X・Gディフェンダー、ミゲル・アーロンが競り合いでクリア! ボールはそのままオチャドへ!』
オチャド「よし、速攻だ!」
オチャドからのパスワークで一気に速攻を仕掛けてくるP・X・G。
あたしはあたりを見渡して味方と相手の位置を把握。思考し、一番ヤバいところを塞ぎに向かう。
実況『P・X・Gの速攻! パスを回して攻め上がる! ボールは再びオチャドへ!』
オチャド「そこだっ!」パスッ
ルート「くっ!」
デュシャン「ナイス! 凛!」
オチャドからのパスを、デュシャンは凛へと浮き球で
実況『おっと! ここでボールはリン・イトシ! アムステルダムピンチだーーっ!!』
凛「くたばれ………」
凛はボレーシュートの体勢。―――そこへ、
花帆「蹴る前に奪う!」ガッ!
凛「!?」
あたしが寸前で身体を入れてボールをカットした。
実況『ここでヒノシタだぁあぁああぁぁっ!! リン・イトシのシュート直前にカット!P・X・Gの攻めは不発!』
瑠璃乃「ウソでしょ!?」
シャルル「ほにゃ〜……。あの女の子、良い目と
ボールを奪ったあたし。辺りの状況を見渡し、周辺視野から察知してすぐにパスを出す。
ハンセン「こっちだ!」
花帆「お願いします!」パスっ!
すぐにボールをフリーのハンセンさんに逃がす。――が、
ハンセン(! さっさとマーク外さんかあいつら!)イラッ
どいつもこいつも、攻撃陣が中々相手のマークを外せずにいた。――すると、
ロキ「取る!」
ロキが素早くプレスをかけてくる。が、
ヨハン「こっち!」
ヨハンくんがいち早く
すかさずハンセンさんからのヨハンくんへのロングパス。
ハンセン「行けぇっ!」ドッ!!
実況『ここでスター・ハンセンからの大きなロングフィード! ボールは弧を描いて前線のヨハン・レンセンブリンクへ!』
ヨハン「よし!」トンッ!
トラップするヨハンくん。そこに、あたしがパスをカットした瞬間事態を察知して戻っていた瑠璃乃ちゃんが止めに入る。
MATCH UP!!
ヨハン vs 瑠璃乃
瑠璃乃「行かせねーし!」
ヨハン「っ!」
咄嗟のことでヨハンくんの足が止まる。その隙を、瑠璃乃ちゃんは見逃さない!
瑠璃乃「甘い!」ガッ!
ヨハン「あっ!」
ボールは弾かれてシャルルに渡る。
シャルル「あはっ、天邪鬼参上♪」
シャルルがドリブルを仕掛けてくる。そこへクリスマンくんが止めに入る。
ルート「
シャルル「おっと!」
シャルルがいったん止まる。そこへ、
凛「寄越せ!」
凛がボールを受け取ろうと走ってくる。
花帆(やばっ!)
花帆「警戒!」
あたしは急いで辺りを見渡す。この配置……最悪はロキ。一番無いのはレイマールだね!
あたしは急いでロキの予想シュートポイントに向かう。
花帆(来たところを刈り取る!)
―――だが、
シャルル「あは、凛! その
ルート「あっ!?」
花帆(凛を囮にしてドリブル突破!?)
凛「チッ!」
クリスマンくんを抜いたシャルル。あたしが止めに入る。
花帆「まだ! 読めてるよ天邪鬼くん!」
あたしがディフェンスに入り、シャルルと対峙する。
シャルル「いいね、お日さま少女。でもワンテンポ……
花帆(その体勢からアウトにかけてのクロス!?)
花帆「嘘……」
シャルルのエっグい軌道の
花帆(はあ! レイマール!? 密集地帯に居るのになんで!!)
あたしが焦っていると、また
花帆(一体何なのあの
レイマール「ったく、あの悪癖どうにかなんねえのか……」
呆れ顔のレイマールは、
レイマール「くらえっ!!」ドゴォオォオオォンッ!!
レイマールの
クライフォート「ハンス! 止めろ!!」
ハンス「うぉおおっ! 身体の何処かに当たってくれぇっ!」
ハンスくんは身体を大の字にしてシュートに身を投げ出す。
バチぃっ!
ハンスくんの左腕に当たったボールは弾かれる。弾かれたボールは―――、烏に渡る。
烏「おっしゃ行くでボケこらアホんだらぁ……!!」
烏は飛んできたボールをトラップするとドリブルで攻め上がってくる。っていうか口悪いねあの人……。
ヨハン「行かせるか!」
MATCH UP!!!
ヨハン vs 烏
ヨハンくんが失敗を取り返そうとすぐに前線からハイプレスをかける。粘り強くディフェンスし、抜かれないように気をつけるが、
烏「!」バッ!
烏は一気にスピードを上げて突破する。ヨハンくんも
烏「つ!」バチッ!
烏も腕を巧く使ってその腕を弾く。そのまま突破された。
花帆(! 腕の使い方巧いね……なら!)
ここであたしがディフェンスに行く。
MATCH UP!!!
花帆 vs 烏
烏「止められるもんなら止めてみぃや!」
烏の腕を絡めたゴリゴリの肉弾戦。男と女じゃ体格差あるから有効な戦法だろうね。――けど!
花帆「フィジカルで負けても、しぶとさじゃあ負けないよ!」ガッ!
烏「! 何やと!?」
あたしのスライディングを躱して烏が飛び出した瞬間、低姿勢のまま反転して足の後ろ側でタックル。二段構えのディフェンスだ!
実況『あーーっと、カホ・ヒノシタ! 1度目を躱されても2度目で仕留める、2段構えディフェンスでカラスを止めたぁっ!』
凛「ちっ! 役立たずが!」
花帆「よし!」
ボールを奪ったあたしは、そのままドリブルを仕掛ける。すると相手のキャプテンのデュシャンと、ディフェンスのピエール・ゴダンが2人がかりで止めに入る。
デュシャン「さっきのようには行かんぞ!」
ピエール「止める!」
デュシャンが向かってくる。ドリブルはデュシャン、パスはピエールがケアするつもりだね。
―――けど、
花帆(このゴール前25メートルは、あたしの
ここであたしは必殺シュートの体勢に入る。両足でのバックヒールで上を通してデュシャンのタックルをターンで躱すと、落ちてきたボールに反転ソバットキック!
花帆「[絶・ハイ・スティンガーショット]!!」ドギャルルルルルルルッ!!!
凄まじい回転がかけられ、ジャイロ効果により貫通力と速度を両立したシュートが飛んでいく。
ピエール「っ!うわあっ!」
ピエールはなんとか反応して足を伸ばすが、あまりの貫通力に弾き飛ばされる。
ラッジ「! 止める!」
相手キーパーも必殺技の体勢。背後に警官隊が使うような鋼の盾が並び、それがすき間なく横一列に並ぶ。
ラッジ「[真・セーフティプロテクト]!!」ガガァアァアアァァッ!!!
相手の合図で鋼の盾が前に出てきてシュートをガード。あたしのシュートと激突する。相手のキーパーも必死に耐えるが、
ラッジ「ぐぅうぅううぅぅっ!!」
ビシッ!!
あまりの貫通力に、盾にはヒビが入り、そこから一気に崩壊した。
ドゴォオォオォオオオォォォンッ!!!
ラッジ「うわあっ!?」
シュートは相手ゴールへと入り……
瑠璃乃「まだだよ!」ガッ!!
花帆「!!」
ここで瑠璃乃ちゃんが戻ってシュートブロック! 足をぶつけて対抗。ボールは上に弾かれてクロスバーを超えていった。
実況『あーーっ! 決めきれなかった! アムステルダムのコーナーキックです!』
瑠璃乃「あぶねー……」
烏「ナイスや大沢!」
瑠璃乃「取られてんじゃねーし!」
花帆(チッ やるね瑠璃乃ちゃん………)
あたしは決めきれなかったことに内心舌打ち。さてと―――
花帆(コーナーキックか……)
キッカーはクリスマンくん。みんなゴール前に集まり競り合いの体勢だ。
デュシャン(
瑠璃乃(
凛(入れさせるかよ……。俺はこんなところで負けてらんねーんだ)
凛はユニフォームで唇を拭うと周りを見てポジショニングする。
相手ディフェンスもコチラの攻め方を必死に考える。当然クライフォートくんにはマークを徹底する。
ルート「行くぞ!」
ピィーッ!
笛が鳴ると同時に助走を始めるクリスマンくん。そして右足から放たれたボールはゴールからやや逃げるように中へと入ってくる。
デュシャン(この軌道……
瑠璃乃「おっけー!」
声に出さずともすぐに反応する瑠璃乃ちゃん。ヨハンくんのマークにつく。
ヨハン「っ!」トンッ!
しかし、ヨハンくんは来たボールをヘディングでマイナス方向に落とす。
――ボールは……
花帆「よし、決める!!」
あたしはシュート体勢に入る。すると――、
シャルル「素直スギぃ」
シャルルがスピードを活かしてスライディングタックル。でも、
花帆("瞬間吸収!!")ピタッ!
あたしの一番得意なプレー、トラップでボールを足の上で止めてタックルの瞬間身体を反転させてシャルルを受け流す。
シャルル「ふぇ!?」
そのままあたしはボールを叩きつけて上に上げると、跳躍してオーバーヘッドキックを放つ……瞬間、辺りが草原に変わり、ボールと太陽が重なる
花帆「[パラダイスフラワー]!!」ドゴォオォオォオオオォォォンッ!!
ボールがゴールへの弾道を引き向かっていくと、草原に次々と花が咲き誇り辺りは一面のお花畑に。
ラッジ「! 止める!」
相手も負けじと必殺技。構えると、槍のような鋭いパンチングをシュートに向けて放つ。
ラッジ「[真・スティンガー]!!」ドドドドドッ!!
ネイルガンのような、"連撃で衝撃が加わるパンチング"が、突き刺さる。
――が、
ラッジ「くっ、ぐわぁあぁああっ!!」
シュートはラッジを吹き飛ばして、ゴールに突き刺さった。
GOOOAL!!!
アジャジャックス・アムステルダム 2 ー 0 P・X・G
実況『ゴォオォオオオルッ!! なんということでしょう! 試合前の予想を覆し、アムステルダムがまさかの2点リード!!』
解説『頼む。このまま行ってくれ!!』
スタジアムは大歓声に包まれる。スタジアム中からヒノシタコールだ。
凛「!!」
ピエール「マジか………」
シャルル「やられちったぁ〜」
烏「アイツ、あんなトラップ巧いんか……」
瑠璃乃「あ〜、言ってなかったっけ……花帆ちゃんの一番得意なプレーはトラップだって」
凛「ふざけんな! そういう事は先に言え!」
瑠璃乃「ゴメンゴメン……」
デュシャン「ったく。ルリノ、お前もゴール決めて取り返してこい」
瑠璃乃「あいあい!」
デュシャン「さぁ、行くぞ!」
P・X・G『おう!』
花帆(さて、どう来るかな………)
前半:26分
アジャジャックス・アムステルダム 2 ー 0 P・X・G
― つづく ―
感想・評価宜しくお願いします!!
この物語を全編でどのくらいの回数読みましたか?
-
最近読んでなくて久しぶりに
-
今出てるのは一周しました
-
面白くて何周かしてます