蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜   作:松兄

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チャンピオンズリーグ アジャジャックス・アムステルダムvsP・X・G(パリエクスジェン)(3)― 性癖 ―

 あたしの必殺シュート。[パラダイスフラワー]がゴールに突き刺さり2点とリードを広げるアムステルダム。

 P・X・Gのボールから試合再開だ。

 

デュシャン「まずは1点ずつ、確実に返して行くぞ!」

 

P・X・G『おう!』

 

 そして、レイマールとロキがセンターサークルに立つ。

 

 

 

ピィイイイーーーっ!!!

RESTART!!!

 

 

 笛と同時にロキがボールを戻し、ボールはシャルルへ。―――そこへ、

 

クライフォート「!!」ダッ!

 

 クライフォートくんが前線からハイプレスで奪いに行く。

 

クライフォート(ここで追加点を入れて、勝負を決める!!)

 

 それを見たみんなは、

 

ヨハン「クライフォートに続け!」

 

アムステルダム『おう!』

 

 各自一気に動き、P・X・G選手にマークにつく。あたしは自由に動いてヤバいところを重点的に塞ぐ役だ。

 1人フリーにはなるが、そのくらいなら問題ない。

 

 

MATCH UP!!

クライフォート vs シャルル

 

 

シャルル「!!」

 

 シャルルはクライフォートくんとの鍔迫り合いをしながらも頭を動かして周りを見る。

 そして周辺視野から刻一刻と変わる周りの状況を次々とインプットし、

 

シャルル「そこっ!」ドッ!!

 

 シャルルからのパス。ボールは……オチャドへ。

 

花帆(だから! なんでわざわざマークの厳しい方に出すの!!)

 

 あたしがシャルルの思考回路を理解できないと、頭を抱えている間にもプレーはつづく。

 オチャドをこちらのディフェンスが囲い込む。

 

 

MATCH UP!!!

マウリッツ&ゲルト&ルート vs オチャド

 

マウリッツ「止める!」

 

ルート「取る!」

 

ゲルト「コースを塞げ!」

 

 3人の連携でプレッシング。オチャドもボールを取られないように必死にキープ。……すると、

 

オチャド「!! そこだ![レーザーフィード・S]!!」ギュゥウゥウウゥウウンッ!!

 

 一瞬の空いた隙間を狙いオチャドの左足が振り抜かれ、レーザーのような一直線の鋭いセンタリングが上がる。ターゲットは………

 

ハンセン「レイマールか!」

 

 飛んだボールはレイマールの方向へ。

 

 ――だが、

 

花帆(いや……違う!)ダッ!

 

 あたしは急いで相手の本当の狙いに対処できる位置へと走る。

 

 そして、オチャドの意図を分かっているのかいないのかは分からないが、レイマールは飛び出すとダイビングヘッド。

 

レイマール「もらったぁああっ!!」

 

 身を投げ出して跳躍したレイマール。その頭が、ボールを捉え……

 

スカッ!

 

アムステルダム『!!』

 

 そのボールは、レイマールの頭の数十センチ先を通過。

 

トラオラ「パスミスか? ……いや、ちがう!」

 

 そのまま飛んで行くボールに追いつこうとしている人影。サイドを駆け上がり、紫色のイナズマを纏って右足の一閃。

 

瑠璃乃「[真・紫電の一閃]!!」ドゴォオォオォォンッ!!!

 

 瑠璃乃ちゃんの右足から放たれたボールが、紫電を纏いながらゴールに一直線。

 

 ………けど、

 

花帆「見えてたよ!!」

 

 シュートコースに、あたしが割り込む。

 

花帆(瑠璃乃ちゃんのプレーは凄いけど、どれも理屈が分かれば説明できる。つまり瑠璃乃ちゃんは世界型のエゴタイプ。そして頭も良いから、相手の裏をかくのも得意! ――なら! ここしか無い!!)

 

瑠璃乃「!!」

 

瑠璃乃(コレも読まれてたの!?)

 

 あたしはスライディングで足を出し、シュートをブロックする。

 

 

実況『あーーっと! カホ・ヒノシタのスライディングブロックだあっ!!』

 

 

花帆「くっ!」バチぃっ!

 

 しかし、必殺技を完全にブロックするには少し威力が足りず、あたしの足を弾いて進むシュート。

 

花帆「ハンスくん止めて!」

 

ハンス「任せろ!!」バッ!

 

 威力が少し下がったシュートに両手で飛びつくハンスくん。シュートをガッチリとキャッチした。

 

実況『止めたぁああっ!! キーパー、ハンス・ドールマン。スーパーダイビングキャッチだあっ!!』

 

瑠璃乃「そんな!!」

 

 ショックを受ける瑠璃乃ちゃん。それを見ていた凛は……

 

凛(あぁ……ウゼェ……グチャグチャにぶっコワしてやる!!

 

 凛の目は、黒く淀み闇のように真っ黒になっていた。

 

花帆「!!」

 

 あたしはハンスくんが止めたことを確認。すぐに立ち上がって周りを見渡し、空いてるスペースに走る。

 

花帆「ハンスくん!」

 

 走りながらボールを要求するあたし。

 

ハンス「カホ!」ドッ!

 

 あたしのやりたい事を察知したのか、ハンスくんからのゴールキックがあたしに向かう場所に落ちてくる。

 

 

実況『ゴールキックからボールはヒノシタへ!』

 

 

烏「不味っ! 止めるぞ!」

 

 焦るP・X・G。ボールをあたしがトラップ……しようとした瞬間―――、

 

凛「お前を自由になんかさせねぇよ………!ゴゴゴゴゴゴ!!

 

花帆「!!」

 

 淀んど目をし、唾液を垂らしベロを出している凛。フィジカル任せに脇からいきなり掻っ攫われた。

 

 

実況『あーーっと! リン・イトシ、ボールを奪う!』

 

 

ロキ「! リン! こっちだ!」

 

 ロキがボールを要求する。

 

フーゴ「! させるかっ!」

 

シャルル「こっち!!」

 

凛(うるせぇよ………クソが

 

 凛はここでドリブル。単独で攻め上がってくる。

 

フーゴ「させるかよ!」

 

ハンセン「暴走か!!」

 

 

MATCH UP!!!

フーゴ&ハンセン vs 凛

 

 

 2人が止めに入る。――だが、

 

凛(まずてめぇだヒョロ男。てめぇの武器はスピード……軽いフェイントで釣って……

 

フーゴ「!!」ギュンッ!

 

凛(逆への加速でぶっ壊す!

 

ト、トンッ!

 

 スピード任せの軽いフットワークで抜き去った。

 

フーゴ「なっ!?」

 

ハンセン「舐めるな!」

 

 ベロをだしヨダレを垂らしながら途轍もなく邪悪な形相で向かってくる凛。続いてハンセンさんが止めに入る。

 

凛(来たな…フィジカル脳筋野郎。テメェは体幹がメインエンジン……得意のプレス決闘(デュエル)にのっかって(エサ)を撒く……

 

 凛は軽くハンセンさんにボールを蹴り出す。

 

ハンセン(わざと蹴り出したな!! 挑戦受けてやる!)

 

 ハンセンさんは突っ込む。すると、凛は体勢を低くしてハンセンさんの身体の下に入り込む。

 

凛(()(たけ)ぇ……回れオッサン……

 

 凛は、背中でハンセンさんをグルンと回して吹っ飛ばす。

 

重心…回転破壊(じゅうしん・フルバースト)!!

 

ハンセン「ぐあっ!?」

 

 一回転して叩きつけられるハンセンさん。

 

実況『おーーっと! 笛は無い!』

 

解説『ファールギリギリ!』

 

花帆(つ! 今のプレー、フーゴくんとハンセンさんの得意な土俵で正面から潰した!? 相手の土俵で真っ向勝負で挫く……それが凛のエゴ……! なんて歪んだ性癖、イカれてる!!)

 

花帆「! キーパー!」

 

凛「シね……ドゴォオォオォオオオォォォンッ!

 

 凛のシュート。ボールはカーブを描いてゴール右上に、

 

ハンス「それがお前のエゴかよ、歪んだ性癖してんな! 絶対に止める!!」

 

 ハンスくんの懸命のパンチング。拳がボールを捉える。

 

ハンス「ぐっ!」バチぃんっ!

 

 しかしハンスくんの手の方が弾かれてしまい、ボールは……

 

バシュゥウウウンッ!!!

 

 そのままゴールに突き刺さった。

 

凛「っ! うぁあぁあぁあああっ!!!

 

 凛が叫ぶと同時に………、

 

 

 

GOOOAL!!!

アジャジャックス・アムステルダム 2 ー 1 P・X・G

 

 

 

実況『ゴォオォオオオルッ!! リン・イトシの"ひっさつ"のシュートが決まってしまったぁ!! P・X・G、1点差に迫る!!』

 

 

 

 スタジアム中のアムステルダムサポーターからため息が、P・X・Gサポーターからは大歓声が上がる。

 

オチャド「ナイスリン!」

 

レイマール「ったく、よく決めたな……」

 

凛「うるせぇ触んな……」

 

 決めたのに不機嫌な凛。

 

凛「テメェら、全部俺に寄越せ。片っ端からぶち込んでやる」

 

瑠璃乃「だったら良い所に居ることだね」

 

烏「はっ、非凡……」

 

凛「うっせ……」

 

ロキ「………」ビキビキ

 

シャルル「いだだだだっ!! ロキ〜、アイアンクローはやめて!!」

 

デュシャン「お前ら戻れ! 前半のうちに追いつくぞ!」

 

P・X・G『おう(はい)!!』

 

 

 

 一方―――、

 

ハンス「くそ!」

 

マウリッツ「あの凛ってやつヤベェな……」

 

花帆「……………」

 

花帆(くそ! ハンスくんからのパスを要求する前、凛はあたしが走り込んだ瞬間スペースが空いてるのを見てそれを予見(キャッチ)したんだ)

 

 あたしは考える。

 

花帆(今のは、トラップする前にも周りを見るか相手の方を向きながら流すようにトラップする形で躱せたはず……あたしの失態だね)

 

 ――すると、

 

クライフォート「カホ、あまり気負うなよ? 俺が必ず点を取ってくる」

 

花帆「クライフォートくん……うん。もちろんあたしもチャンスがあれば撃つけど、得点能力はクライフォートくん程じゃないからね。お願い……」

 

クライフォート「ああ!」

 

 そして、クライフォートくんとヨハンくんがセンターサークルに入る。

 

花帆(そう言えば、凛じゃないけど、シャルルはセオリーで考えたら絶対にあり得ないコースにばかりパスを出してる……)

 

花帆「っ、もしかして!」

 

 

ピィイイイーーーっ!!!

RESTART!!!

 

 

 

 あたしが仮説を立てる中、再開のホイッスルが鳴った

 

 

前半:37分

 

アジャジャックス・アムステルダム 2 ー 1 P・X・G

 

― つづく ―




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