蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜   作:松兄

224 / 247
チャンピオンズリーグ FCユーヴァースvsバスタードミュンヘン(1)― 鉄壁vs鉄壁 ―

 ここはイタリアにあるFCユーヴァースの本拠地スタジアム。今日はここでチャンピオンズリーグの試合、地元イタリアのチーム、"FCユーヴァース"と、ドイツの強豪チーム。"バスタードミュンヘン"の試合が行われる。

 所属している選手のレベル的にも、拮抗した試合展開が予想されるため、チャンピオンズリーグの中でも特に注目の対戦カードであり国内外からもかなりの注目が集まっていた。

 

 ―――そしてこの対戦は、それぞれの国から蓮ノ空の元チームメイトもテレビで見ていた。

 

 

オランダ――アムステルダムクラブハウス

 

花帆(どっちが勝つかな……)

 

クライフォート(メグミ・フジシマとコスズ・カチマチ……。相当な実力だと聞いているが……)

 

 

イギリス――梢の家

 

梢(勝つのよ……慈!)

 

 

同じくイギリス――綴理の家

 

綴理(すず、めぐ……どっちもがんばれ)

 

 

イタリア――姫芽の家

 

姫芽(めぐちゃん先輩、小鈴ちゃん……アタシはどっちを応援すれば……)

 

 

 

こちらはこの試合が行われるスタジアムの観客席

 

丈二(慈先輩……小鈴……)

 

来夏(とんでもなく見ものな対戦カードだな……)

 

 

 

 

フランス―――P・X・Gクラブハウス

 

瑠璃乃(めぐちゃん、負けちゃダメだよ……)

 

瑠璃乃「って、あ〜もう! 戦いたいーー!! もうルリたちは敗退しちゃったからなぁ……」

 

烏「大沢………」

 

 

 

 

ポルトガル――FCポルトクラブハウス

 

吟子(小鈴、がんばれ――!)

 

兵太(勝てよ……!)

 

オリベイラ「元チームメイトの試合か?」

 

兵太「あ、はい」

 

レッド「メグミ・フジシマの方は名前を最近聞くな……コスズ・カチマチの方は………強いのか?」

 

吟子「めちゃくちゃ強いよ。正直秘めてた才能はアタシより断然上だった。とんでもない武器を持ってるからね」

 

兵太「まあ試合を見よう」

 

 

スペイン――大海家

 

さやか(小鈴さん……)

 

さやか「大丈夫でしょうか……」

 

晴也「心配?」

 

さやか「晴也……うん」

 

晴也「小鈴なら大丈夫だ。信じて待とう」

 

さやか「……うん!」

 

 

 

 

 ――そして場所は試合会場に戻る。

 

実況『さあ、チャンピオンズリーグ第二戦! 地元イタリア、"FCユーヴァース"vsドイツの強豪"バスタードミュンヘン"!! この試合、両チームに世界トップレベルのストライカーが居ます。どのような試合展開になるか、注目ですね!』

 

解説『そうですね! あ、両チームスターティングメンバーが発表されました!』

 

 

STARTING MEMBER!!

 

バスタードミュンヘン

 

GK       我牙丸

 

DF 氷織   慈   ハインリヒ  アレク

 

DMF    黒名    雪宮

 

OMF       ネス

 

FW   潔   カイザー  ノア

 

FCユーヴァース

 

FW    馬狼   スナッフィー

 

OMF ブルーノ  奏  ペトロニオ

 

DMF       小鈴

 

DF ロレンツォ 二子  蟻生  愛空

 

GK       ガブリエラ

 

 

実況『いや〜……それにしても、両チームにかなりの数の日本人が居ますね(苦笑)』

 

解説『そうですね! しかし、以前はやや低迷していた日本サッカーも、ここ数年で持ち直し今や世界トップレベルに返り咲きつつあります。その底力を見せられるか!』

 

実況『さあ、まもなくキックオフです!』

 

 ユーヴァースボールからのキックオフのため、センターサークルに入る馬狼と奏。

 

馬狼「おい年増(としま)、ゲームメイクは任せる……バシッ! 痛ってぇな!」

 

奏「誰が年増よ! こんな美人のお姉さんを捕まえて!」

 

馬狼「何いってんだ! あと2年で30歳のアラサーじゃねぇか!」

 

奏「それ言うな! 気にしてんだから!」

 

審判「こら! 私語は慎みなさい!」

 

 審判に怒られる2人。

 

奏「スミマセン。ったく……いくよ」

 

馬狼「ああ」

 

審判「それでは、試合を始めます!」

 

 審判が笛を咥え、片手を上に挙げる。

 

 

ピィイイイーーーッ!!!

― KICK OFF(試合開始)!!! ―

 

 ユーヴァースのキックオフから試合開始。ボールは一度戻されて小鈴へ。

 

小鈴「よし……」トンッ

 

 小鈴は一度トラップして落ち着けて周りを見る。

 

小鈴(全員きっちりマークしてるなぁ……うわ、潔さんいい位置にいる……コレはパスは厳しいね……)

 

 小鈴はドリブルで攻め上がる。そこへ新世代世界11傑(ワールドベストイレブン)の1人でありFW。ミヒャエル・カイザーが止めに行く。

 

ミヒャエル「こんなちんちくりんに抜かれる俺じゃねぇ……」

 

 

 

MATCH UP!!

小鈴 vs ミヒャエル

 

 

 

 ミヒャエルが向かってくる。―――しかし、

 

小鈴「抜きます!」

 

小鈴は右足で巧みにボールを引き戻す。そこにカイザーがスライディングタックル。

 

ミヒャエル「死ねぇっ!!」

 

小鈴「甘い!」

 

 しかし小鈴は引き戻したボールを軸足の裏を通して同じく後ろに通した右足で前に押し出す。

 スライディングタックルを躱し、そのまま抜け出した。

 

ネス「なっ! カイザーが!?」

 

 驚くネス。

 

慈(アレは伝説のフェイント技、ホーカス・ポーカス!? 小鈴ちゃんマスターしてたの!?)

 

小鈴「そこっ!」ドッ!!

 

雪宮「来た!」

 

 カイザーを躱した小鈴はパス。飛んだボールはペトロニオと雪宮が競り合い(スクランブル)だ。

 

雪宮「取るっ!」ガッ!ガッ!

 

ペトロニオ「………」

 

 ―――試合前、

 

 

小鈴「相手の雪宮さんは恐らく無意識のうちに激しい接触プレーを避ける傾向があります。堂々と接触覚悟で行けば相手を引き気味にできると思います」

 

ペトロニオ「うぉぉぉおおおっ!!」ドガッ!!

 

雪宮(つ! 激しい接触! ボクは目へのダメージはリスクがデカすぎるのに!)

 

 さすがにまだ試合始まって1分くらい。こんなところで交代になるわけには行かないと心の中で無意識に思ってしまった雪宮。ペトロニオがボールを奪う。

 

雪宮「しまっ!」

 

潔「つ! 何やってんだ!」ダッ!!

 

 急いで守備を固めるバスタードミュンヘン。

 

 

慈「まずいね、止めるよ。ハインリヒ、アレク!」

 

 ハインリヒとアレクがペトロニオのディフェンスへ。2対1を仕掛けてボール奪取を狙う。

 

 

MATCH UP!!

ハインリヒ&アレク vs ペトロニオ

 

 

ペトロニオ「言っておくが―――」トンッ!

 

ペトロニオはパスアウト。

 

小鈴「ナイスです!」パシッ

 

ハインリヒ「カチマチ!?」 

 

アレク「動きを読まれ――、」

 

ペトロニオ「ウチの"piccolo diavolo(小さな悪魔)"はそう簡単には止まらないよ」

 

小鈴「そこっ!」ドッ!!

 

 小鈴からの鋭い"無減速供給弾(ノーダウンクロス)"。蹴られたパスは、スピードと勢いを落とさずに前線へ。

 

奏「ナイス!」パシッ!!

 

 ボールは奏へ。そこに慈が止めに入る。

 

慈「止める!!」

 

 

MATCH UP!!

慈 vs 奏

 

 

奏「私は止められないよ!」ビュンッ!!!

 

 奏の洗練されたテクニック。慈は一瞬の隙を突かれて気づいた時には、突破されていた。

 

潔「全員抜かれた………っ!」ダッ!

 

ミヒャエル「チッ!!」ダッ!!

 

氷織「我牙丸くん!来るよ!!」

 

我牙丸「マジか……あのヤバそうなの相手すんのか?」

 

 奏がバスタードミュンヘンゴールへと迫り、シュート体制に入る。

 

奏「と、見せかけて!」ドッ!!

 

潔「つ!」

 

ミヒャエル「ここでパス!?」

 

 ボールは奏から、死角から裏へと抜け出した馬狼に飛ぶ。

 

馬狼「よし。決めてやるよ!」

 

潔「させるかよっ!」

 

 飛んできたセンタリングに対して間一髪滑り込み撃つ前にカットを試みる潔。馬狼は右足のダイレクトボレー。

 

潔「させっか!」

 

 潔が足をのばす。ボールをカット……

 

馬狼「……………」トンッ!

 

潔「つ!」

 

 しかし、馬狼はここで右足の外側(アウトサイド)トラップで軽く浮かせて間を作る。潔を躱すことに成功。そして左足にボールを持ち換える。

 

馬狼「決める!」

 

 馬狼がシュートを放とうとすると、

 

氷織(潔くんが追いついたおかげでできた一瞬、逃さへん!!)

 

氷織「させへんで!」ズザァアァアアッ!!

 

 (すんで)のところで氷織のスライディングタックル。ボールを奪う。

 

馬狼「くっ!」

 

氷織「行こか……」ドッ!!

 

 氷織からのパス。ボールは黒名へ。

 

黒名「おっけおっけ!」トンッ!

 

 黒名はトラップ。そのままドリブルで攻め上がる。――すると、

 

潔「こっちだ黒名!」

 

 すぐに立ち直り前線に走る潔。黒名にパスを要求する。

 

黒名「おっけ潔! 俺とお前で突き崩す!」

 

 潔の周りを、まるで星の周りを公転する様に動き回ってパスの選択肢になり続ける黒名。

 バスタードミュンヘンの、潔&黒名の惑星ホットラインだ。

 

 

 ―――だが、

 

ロレンツォ「ダ〜メ」

 

 

MATCH UP!!

ロレンツォ vs 潔&黒名

 

 

 コチラも新世代世界11傑(ワールドベストイレブン)、DFのドン・ロレンツォが立ち塞がる。

 

黒名「ロレンツォ……!」

 

潔「構わず行くぞ!」

 

黒名「おけおけ!」

 

 2人の変幻自在のパスワーク。ロレンツォも付いて行くが、ここで抜け出される。

 

黒名「潔!」パス!

 

潔「オッケー、ナイス黒名!」

 

 ゴールまで15メートル弱。余裕で直撃蹴弾(ダイレクトシュート)射程距離(シュートレンジ)だ。

 

潔「決める!!」

 

 潔が右足を振り下ろすと、

 

二子「良くないですよ!」ガッ!

 

 二子が忍び寄っており、撃つ前に奪われる。

 

潔「なっ!」

 

黒名(まさかロレンツォは敢えて抜かせて位置を誘導したのか!?)

 

二子「術中。お仕事完了。小鈴さん!」ドッ!

 

 ここでボールは再び小鈴へ。ユーヴァースのカウンターチャンス。

 

小鈴「ナイスです二子さん! 奏さん、行ってください!」ドッ!!

 

 小鈴から奏へのロングパス。しっかりと通り、奏がドリブルで攻め上がる。

 

ハインリヒ「行かせるか!」

 

雪宮「通さない!」

 

 

 

MATCH UP!!

奏 vs ハインリヒ&雪宮

 

 

 

奏「抜いちゃうよ〜♪」

 

 奏がボールを足で踏んで構える。そしてバッ!と両手を広げると、途轍もない強風が吹き荒れる。

 雪宮とハインリヒは立っていられないほどの風に飲まれてふっ飛ばされる。

 

ハインリヒ&雪宮「「うわぁあぁああぁああっ!!?」」

 

奏「[ストームゾーン・S]! スナッフィー!」ドッ!!

 

 ここで奏はスナッフィーへとパス。スナッフィーはトラップする。

 

スナッフィー「よし、ナイスだ奏。決める!」

 

 スナッフィーはシュート体勢。思い切り左足を振り抜く!

 

アレク「させるかぁっ!!」ゴッ!!

 

スナッフィー「うおっ!?」

 

 ここで死角からアレクが飛び出してスライディングタックルでシュートブロック。

 勢い余ってスナッフィーは吹っ飛ぶ。

 

アレク「よし、ネス!」ドッ!

 

 ここでボールはネスに飛ぶ。

 

ネス「よし……カイザーは……」

 

 ネスがカイザーを見ると、二子と蟻生にガッチリとマークされている。これでパスが出せない。

 

ネス(邪魔だな………)

 

ミヒャエル「テメェら邪魔だ!」

 

蟻生「お前へのパスは俺が全てオシャに狩る!」

 

二子「ボールに触れなければ皇帝衝撃波(カイザーインパクト)は撃てませんので」

 

ミヒャエル(つ!)

 

 

 ―――こちらも試合前

 

小鈴「ネスさんは、ボールを持ったらパスは100%カイザーさん。ほかの選択肢はハナから眼中にありません。なので、ネスさんにボールが渡ったら高さの蟻生さんと読みの二子さんでガッチリとマークしてください。そうすればパスが出せなくて動きが止まったネスさんは格好の餌です」

 

 

 

 

 

ネス(世一はゴミ手。ノアに出すのもカイザーの駒として失格の気がするし……)

 

 ネスがボールをキープしながらそんな事を考えていると、

 

小鈴「そこっ! [蜘蛛の糸・A]!!」

 

ネス「なっ!? う、動けない!!」

 

 ネスの背後から忍び寄った小鈴。相手の動きを予測して蜘蛛の網を罠として地面に張り巡らせる。

 ネスはもがけばもがくほど、糸が絡まって動けず、その隙にボールをカット。そのままドリブルで攻め上がる。

 

ネス(つ!)

 

ミヒャエル「ネェエエェエエエスッ!! 何やってんだテメェエェエエエッ!!」

 

ネス「す、スミマセンカイザー!」

 

 ネスは急いで小鈴を追いかける。そして前に回り込んでディフェンス体勢。

 

 

MATCH UP!!

小鈴 vs ネス

 

 

 

ネス「ボールは返してもらう!」

 

小鈴「……………」パチンッ!

 

 すると、小鈴は突然指パッチン。すると、周囲に何体もの小鈴の分身が現れる。

 

ネス「なっ! どれが本物だ!?」

 

 そして、本体含めた分身は一斉ダッシュ! ネスを撹乱して一気に抜き去った。

 

小鈴「[デコイリリース・V3]!! ブルーノさん!」

 

 小鈴はここで今度はボールをブルーノへ。ブルーノはトラップする。

 

ブルーノ「よし……」

 

 ―――しかし、

 

潔「読めてんだよ!」

 

黒名「止めるぞ潔!」

 

 

MATCH UP!!

ブルーノ vs 潔&黒名

 

 

 ここで黒名と潔が連携して止めに入る。――だが、

 

ブルーノ「邪魔だな……」トンッ!

 

黒名「うえっ!?」

 

潔「間を通した!?」

 

 ボールは馬狼へ。

 

馬狼「よし……決める!」

 

 馬狼はシュート体勢。渾身の力で右足を振り下ろす。

 

 

ドゴォオォオォオオォォオオンッ!!

 

 馬狼のミドルシュートが、緩やかにカーブしながらゴール右上に飛んでいく。

 

――が、

 

慈「させるかっ!」バチぃっ!

 

 慈が間一髪足をぶつけてブロック。威力を削ぐ。

 

我牙丸「ナイス藤島! とめる!」ガシィッ!!

 

 我牙丸が跳躍してダイビングキャッチ! シュートを止めた。

 

慈「ナイス我牙丸!」

 

我牙丸「藤島もな。ブロックもう一本頼むぞ」

 

 

 その様子を見ていた潔とカイザーは、

 

潔(なんか変だ。止めたけど、全部見透かされてるような………)

 

ミヒャエル(ネスは俺にしかパスを出さねぇ。俺が封じられれば、ボールを持った瞬間格好のカモに成り下がる……。こんなところで弊害が……)

 

 

 

小鈴(……………作戦通りに行ってますね)

 

 

 

 

 

前半:13分

 

FCユーヴァース 0 ー 0 バスタードミュンヘン

 

 

― つづく ―




感想・評価よろしくお願いします!!

この物語を全編でどのくらいの回数読みましたか?

  • 最近読んでなくて久しぶりに
  • 今出てるのは一周しました
  • 面白くて何周かしてます
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。