蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜 作:松兄
次のビデオが再生される。それは、小鈴の友達、雪佳ちゃんに贈る、サッカー部の『サッカー選手』の、創作映画のエピソードだ。
千歌(バシム)「サッカー部で映画撮ったの!?」
曜(バシム)「なんで……?」
晴也「その疑問はもっともですが、見ていけばわかりますよ。再生します」
そして映像が再生される。
それは撫子祭と、撫子祭でのエキシビションマッチを終えて2日後だった。朝の学院の中庭で、小鈴は……………。
小鈴「景色、よし!角度、よし!録画――っとと」
小鈴はスマホを録画モードにして三脚にセット。とある動画を撮っていた。
小鈴「録画……よし。それじゃあ、あくしょん!」
小鈴『かちまっ………あぁあえっと、あたしの名前は小鈴! 蓮ノ空学院に通う一年生。特技は決まってないけど、 好きなことはチャレンジ! 頑張れば、なんだってできるって信じてる!』
カメラに向かって話しかける小鈴。それを―――、
?(ん〜………………?)
その様子を、ある人が見ていた。
小鈴 『これから見せるのは、あたしがチャレンジを成功しまくる一大ヒストリ――』
晴也「なにしてんだ?」
そこへ、晴也が声を掛ける。
小鈴「どわぁ!? は、晴也くん!?」
晴也「おう、驚かせてたら悪いな。それで……なにやってんだ?さっきから見てたけど……」
撮影中に声をかけてきた晴也に驚く小鈴。晴也は何をしていたのかを小鈴に聞く。
小鈴「え、えっと。これはね、映画を撮ろうとしてるんだ!」
晴也「ほう、映画。楽しそうなことしてるな〜」
なんと映画を撮ろうとしているという小鈴。晴也も映画は話題のとかがあるとたまに映画館で見るので興味がある。
小鈴「そ、そうかな?」
晴也「? 楽しいからやってるんじゃないのか?」
小鈴「あーいや、えっとそれは……うん。やりたいことでは、あるかな?」
晴也「そっか。良かったらカメラマンやろっか?」
晴也がカメラマンを申し出る。でも……
小鈴「ううん、大丈夫! 晴也くんも練習あるだろうし! またあとでミーティングでね!」
晴也「ん、わかった。それじゃあ、あとでな」
そして、晴也は行ってしまった。
小鈴「がんばらないと………」
― サッカー部部室 ―
そして、朝のサッカー部のミーティングの時間になり、部室では………
小鈴「ふにゅ〜………………………」
晴也「………………………頑張りすぎたな?」
吟子「小鈴、ミーティング始まるよ?」
小鈴「アイオキマス」
虚ろな目をしながら起き上がる小鈴。
小鈴「すみません。ご迷惑を」
花帆「アタシが来た時晴也くんがいたよね? その時にはすでに寝てたけど……ずっと寝てたの?」
晴也「俺が部室に来た時にはもうぐっすりでした」
何してたんだろ…………?
小鈴「ミーティングに遅れるわけにはいきませんので、体を引きずってやってまいりました。そして……気づいたら意識が」
綴理「! なるほど」
晴也「なるほどじゃないですからね!?」
さやか「そうですよ! 先輩が何を考えているのかうっすら分かりますが、遅刻しないように先にここで寝ておこうっていうのはダメですからね?」
晴也とさやか先輩が同時に綴理先輩に注意する。
綴理「さやもはるも、ボクのことよく分かってくれてる。息もピッタリ」
晴也「今の話の流れなら誰でも分かりますよ……」
さやか「ホントですよ……」
まったく…………。
瑠璃乃「体調悪いの? 今日は休んでおく?」
瑠璃乃先輩の心遣い。瑠璃乃先輩は人一倍優しいけど、その分充電切れの反動は凄まじい。
小鈴「あーいや、すみません。ちょっとやることがあって、それに追われてただけです。体調悪いとかじゃなくて」
やること………?
さやか「こないだのテストの補習とかですか?」
小鈴「あ〜いや、勉強関係じゃないんです。その、映画を撮ろうとしてただけなんですけど……」
花帆「映画! え、すごいね! なんでなんで!?」
映画を撮ると聞いて花帆先輩は目をキラキラさせる。『楽しそう!』とか考えてるんだろうな………。
小鈴「た、大したことじゃないんですけど。ちょっと事情がありまして」
花帆「……………あれ、もしかしてあまり聞かれたくなかった?」
小鈴「そういうわけじゃないんですけど! でもミーティング前に徒町が時間取りすぎてるような気がしてまして!」
さやか「それでも、あなたが突っ伏してたら気になるものなんですよ。さ、そういうわけじゃないなら話しちゃいましょうね」
さやか先輩が諭さとして話を進める。
小鈴「え、は、はい。わかりました! 実は……その、昔の友達から久しぶりに連絡がきたんです」
瑠璃乃「お、幼馴染だね?」
小鈴「中学からは別々ですし、やり取りもそんなに頻繁じゃなかったんですけど。でも、徒町にとっては、チャレンジを教えてくれた大事な友だちなんです」
へぇ。そんな友達がいたんだな………。
綴理「すずに、チャレンジ。じゃあ、すずがお世話になりました」
綴理先輩が頭を下げる。いや、今言ってもしょうがないと思う
小鈴「は、はい。お世話になりました。でもその子が……自分はもうチャレンジを……夢を諦めるって言ってて。映画監督になるっていう、昔からの夢を――」
そして小鈴はスマホのメッセージ画面を見せて来る
花帆「『小鈴、久し振り。この間のスプリング杯見たよ? 小鈴が名門と呼ばれる学校で大活躍できる選手になるほど頑張っているのが分かって、とっても嬉しいわ。昔から転んでもすぐ起き上がって頑張るあなたは―――』」
兵太「いい手紙じゃん」
綴理「ん」
小鈴「わ、わー! そ、その辺は良いんです! もっと下、もっと下なんです!」
花帆「もっと下……『家族と、外国にいくことにしたの。新天地で新しい夢を探すね』」
ふむ?
姫芽「外国に行くことが、夢を諦めることになるの?」
小鈴「その子……
丈二「なるほど……それは確かに諦めてるな。去年までの俺みたいだ」
みんなが桜咲先輩を見る。小鈴は話を続ける。
小鈴「………雪佳ちゃんはなんというか、チャレンジに全部成功する徒町というか、なんでもできて完璧で、そういうとこはさやか先輩に似てて」
さやか「あ……似てますかね??」
戸惑うさやか先輩に、小鈴はコクリと頷く。
小鈴「徒町がチャレンジをするようになったのも雪佳ちゃんのおかげというか。そんな雪佳ちゃんが、締めるって選択をしたのが、徒町にとっては…………」
なるほど………。
小鈴「だから! 徒町、頑張ろうと思ってるんです。徒町がなにかで頑張るところを映画に撮って、雪佳ちゃんに届けたい。諦めないでほしいって、その気持ちを届けたいんです!」
瑠璃乃「ん、いいじゃん! その子が夢を諦めるほど、家族の手伝いが凄い大変なのかもしんないけど…………小鈴ちゃんは、その子が頑張ってたのが好きだったんだもんね。なんか分かる気がするな」
瑠璃乃先輩は慈先輩を見る。その話を聞いたときには部員全員慈先輩を見ていた。
みんなから見られた慈先輩は少し顔を赤くし
慈「…………ま、まあ、言いたいことは分かる。その子にも事情があるのかもしんないけど……小鈴ちゃんの知ってるその子は、楽しそうだったんでしょ?」
小鈴「はい、誰よりも!」
慈「ん、なら良いと思う」
花帆「よし、じゃあ手伝うよ小鈴ちゃん!」
来夏「そうだね!」
果林(バシム)「なるほど。コレで映画を撮ることになったのね」
果南(バシム)「いいねこう言うの! 『友情!』って感じがするよ!」
四季(バシム)「…………」コクリ
映像に戻り、画面の中。
俺達がそう言うと、小鈴は申し訳無さそうな顔をし、
小鈴「えっ!? で、でもさっきも言いましたけど、これは徒町の問題で。それにインターハイ地区予選のための練習だってありますし……みんなに迷惑はかけられませんから」
梢「そう…………?」
花帆「え、全然手伝うよ!?」
小鈴「気持ちは嬉しいです! でもどのみち、雪佳ちゃんが外国に発つまで、あんまり時間がないんです。だからやっぱり、そこまで皆さんに迷惑はかけられません。それに、サッカー部のメンバーとしても、徒町が一番練習頑張らなきゃダメですから。足を引っ張るのは最小限にしたくて」
綴理「………? 引っ張られたことはないけど」
丈二「本当にいいのか?」
小鈴「ああうーん………はい」
晴也「…………まあ、小鈴の気持ちも分かる気はするんだけどな。俺達に何かできることがあったら、いつでも言えよ?」
小鈴「はい! みなさん本当にありがとうございます! 練習ももちろん、頑張ります! 強化月間!!」
梢「…………分かりました。それじゃあ、今日の練習を始めましょう!」
そして、今日も1日が始まる。あれから時間がすぎ、放課後の練習を終えた小鈴は映画の撮影のために蓮ノ湖にやって来ていた。辺りはすっかり夕暮れ時だ。
小鈴「よおし……やるぞやるぞやるぞおー。映画のテーマは……そう。『チャレンジは楽しい!』」
まずは映画のテーマを明確にする小鈴。
小鈴「これまでの全部が間違っていたなんて思ってほしくない。だって、チャレンジは楽しいものなんだ。サッカー部で徒町が頑張れてるのだって、そのおかげなんだから。この映画が完成すれば、きっと雪佳ちゃんも思い出してくれるはず……!」
小鈴はスマホを撮影モードにして三脚にセット。録画カメラを湖に向ける。
小鈴「スマホセット良し。ひとまず、チャレンジに成功するところを撮ろう!まずはやっぱり最初の成功……湖渡り!」
そして、小鈴は晴也と出会う前、サッカー部に入るキッカケとなったチャレンジをするために以前使った筏に乗り、適当な木をオール代わりにして湖に出る
小鈴「うおおおおおおっ!!!」
◇
◆
◇
◆
◇
◆
姫芽「お、やってるやってる〜」
吟子「なんで湖………………………」
晴也「危ねぇな………」
晴也と吟子、姫芽がハラハラしながら小鈴を見てると、
小鈴「うぉおおおおおおっ!……おおっ!?」
ドボーン!!
転覆した小鈴。
小鈴「おぼぼぼぼぼぼぼ」
吟子&姫芽&晴也 「「「小鈴(ちゃ〜〜ん)!!」」」
晴也「ふたりとも悪いコレ持ってくれ!!」
俺はふたりにスマホと財布を投げて靴を脱ぐ。
吟子「っ! う、うん!!」
晴也「世話の焼けるっ!!」ドボーン!!!
晴也はそのまま湖に飛び込み、泳いで小鈴を救出に向かった。
果林(バシム)「ストップストップ! 危険すぎるわよ!」
果南(バシム)「水の怖さ分かってないの!?」
小鈴「あ、あはは……」
晴也「続きです」
小鈴「あ、ありがとう晴也くん……」ブルブル
救出された小鈴は寒さで震えている。
晴也「いや、危なすぎるって! いくら夏でも、水は冷たいんだぞ? お前俺と出会う前こんな事してたのか!? なにやってんだ!」 ブルッ
かくいう俺も少し寒い…………。
小鈴「ご、ごめん……晴也くんの服まで濡らしてしまって……」
晴也「それはぜんぜんいいけど! 洗って乾かせば良いだけだし!」
姫芽「お〜。ずぶ濡れでも全然いいっていうのが、晴也くんの良いとこだよね〜」
晴也「そこ! からかわない! さっさと着替えるぞ。風邪ひかないうちに。俺は寮に戻るから戻ってくるまでに着替えておけよ!」
小鈴「う、うん。ごめん、ありがとう」
晴也「まったく……」
そして俺は吟子から財布とスマホを受け取り靴を持って寮に走って戻る。
吟子「これで映画になるの?」
姫芽「そもそも録画は、と……ん?あー」
姫芽の微妙な声に心配になる小鈴
小鈴「え、もしかして撮れてなかった!? 何度も場所変えて頑張ったんだけど!」
姫芽「撮れてはいるけど〜」
小鈴が撮れた画像を見ると、
小鈴「わ、ボケが酷すぎて何も見えない」
吟子「映画にしようっていうのに、この画質じゃ厳しいんじゃないの……………?」
小鈴「ぐうう………じゃあもっと近くで、肩に乗せるとか」
吟子「ブレが酷そうだし、そもそも一緒に沈んだらどうするのよ。スマホ壊れるよ?」
吟子の正論パンチに小鈴は"ハッ!"とする。
小鈴「はー………吟子ちゃんはそういうとこ、すぐ気づいて凄いなあ」
吟子「こ、このくらい普通でしょ!」
小鈴「徒町だったら、やっちゃってたから」
姫芽「まあまあ、素直に誉め言葉は受け取っておこうよ。 マネジメントの天才〜」
吟子「だから、素直に受け取るには持ち上げすぎなの! もう、晴也くんが戻って来るまでに着替えたほうが良いんじゃないの? 怒られるよ?」
姫芽「そだね〜」
小鈴「じゃあ着替えちゃいます………」
そして、小鈴はふたりから借りたタオルで体と髪を拭き、持ってきた着替えに着替える。
吟子「それで? 実際、その映画の進捗はいかほどなの?」
小鈴「いや、まだ、全然」
吟子「友だちが行っちゃう日までに、間に合いそうなの?」
小鈴「ヤバイデス」
固まる小鈴。
小鈴「うおー、全然だめだー!!」
姫芽「小鈴ちゃんのやりたいことは叶ってほしいと思ってるけど〜、映画って大変じゃん? もちっと分かりやすく、ビデオメッセージとかに変えたら?」
小鈴「どーしても、映画が良くて。映画を、完成させたくて」
晴也「その子が、映画監督目指してたからか?」
吟子「あっ、晴也くん……………」
ここで、晴也が戻ってきた。
小鈴「あっ、いえ。それもそうなんだけど。映画は初めてやったチャレンジなんだ」
小鈴は自分の過去を語り始める。
小鈴「徒町は、家でも全然ダメダメで。小学校の頃、1回勝手に漁の手伝いしようとして大怪我しかけて、それ以来お人形みたいなものだったんだ。学校でも、人と比べて長所なんてひとつもなくて……」
小鈴「同じクラスだった雪佳ちゃんは徒町と真逆で、なんでもできて。凄いなって思ってたんだけど、雪佳ちゃんが言ってくれたんだ。『小鈴はいつも、へこたれなくて凄い』 って」
吟子「まあ、それはすごくそう思う」
晴也「俺も………」
小鈴「えへへ、ありがとう。雪佳ちゃんに言われた時はピンとこなかったんですけど、何かチャレンジしてみないって誘われて。目の前に居たのが映画監督目指してる雪佳ちゃんだったから、つい映画撮ろうって言ったんです」
なるほどな……。
晴也「それで最初のチャレンジが映画ってことか」
小鈴「うん!」
吟子「それは、うまくいったの?」
小鈴「いやもう全然ダメ。笑っちゃうくらい」
姫芽「だめだったんか〜い」
小鈴「あはは。徒町が主人公、雪佳ちゃんが監督だったんだけど、もう徒町が失敗しまくって。でもそうやって撮り直してる時に、言ってもらえたんだ。「それだよ」って」
小鈴「雪佳ちゃんもね、肝心な場所で音が撮れてなかったことがあったんだけど……普段失敗しないから余計に凹んじゃってね。そういう時、徒町は「じゃあ次」って思うだけだからさ。徒町のそういうところに元気貰えるって言ってくれたんだ」
そっか………。その子は小鈴の良さをちゃんと分かってくれてる子だったんだな。
小鈴「できた映画は散々だったし、雪佳ちゃんに言わせれば大失敗、だったんだけど……徒町にとってはいい思い出だったの。これからもたくさん、チャレンジしようって思えたくらい」
吟子「小鈴がへこまないのが、元気出た理由………」
小鈴「吟子ちゃん?」
吟子「……………小鈴が映画にこだわる理由も分かったけど、それってさ。大事なのは、小鈴が頑張ることなんじゃないの?」
小鈴「え?」
吟子「うまく言えないけど……ひとりで頑張る必要、ある?」
◇
◆
◇
◆
◇
そして、その後みんなで手伝うことになり、今年の夏合宿は海辺にある梢先輩の別荘にやってきた。
花帆「合宿の海に、帰ってきたー!! って、あれ? 晴也くん泣いてる?」
晴也「スミマセン。先輩たちから聞いた去年の話を思い出して……瑠璃乃先輩と慈先輩の件で色々あったんですもんね」
花帆「そっか。まぁ、色々あったからねぇ……。でも、今年もみんなで合宿に来れましたね。綴理センパイ!」
綴理「うん、とてもうれしい」
天馬「じゃあ、みんな。水着に着替えてこようか」
サッカー部『は〜い!』
天馬監督の声で俺達は別荘の中に入り、俺たちは着替えて浜辺に出る。
晴也&兵太((先輩たちの水着を見れるのか……。もしかして凄い役得?))
丈二(女子の水着見るのはやっぱり少し緊張というか…ドキドキするな)
そんなことを男子組思って待っていると、みんなが出てきた。
ピッ!
お客様方が映像を止める。
果南(バシム)「晴也くん〜? 変な事考えない! 君たちも!」
四季(バシム)「コレだから男は……」
晴也&兵太&丈二「「「は、はい! スミマセン!!」」」
あまりの圧にすぐさま頭を下げる俺たち。異世界とは言え、果南さんはばあちゃんだからな。もしも同じなら怒らせると不味いことになる。四季さんも分からないし。
そして、映像が再開する。
晴也「おっ、来た……な///」
3・2年生の水着も素晴らしいが、1年生の3人も中々……。って、イカンイカン……。
さやか「あっ、晴也くん……///」
晴也「……?」
来夏「凄い逞しい身体だな……」
綴理「バキバキのシックスパック……」
梢「凄い筋肉量ね……」
晴也「先輩たちだって凄いじゃないですか。鍛え上げられてて」
トレーニー女子って感じだ。
千歌(バシム)「た、確かにすごいね……//」
曜(バシム)「う、うん………//」
果林(バシム)「肉体美ね………///」
姫芽「でも凄い! 触って良い〜?」
小鈴「徒町も触ってみたいです!」
吟子「ちょっ! ふたりとも!?」
晴也「いいぞ?」
ふたりが俺の腹筋や横腹、肩、力こぶの筋肉を触り始める。すると恐る恐る吟子も触ってくる。
吟子「失礼します……。硬い……///」
姫芽「凹凸の溝が凄い……」
すると、
さやか「何をやってるんですか、みなさん?(^ω^╬ )ゴゴゴゴゴォ」
小鈴「あっ」
何故かご立腹のさやか先輩。すぐさま地面に座らされ先輩に説教される1年生たち。
果林(バシム)(あれ? こっちのさやかちゃんもしかして……)
映像に戻り、あまり長くなる前に梢先輩が止める。
花帆「よおし、そうと決まったら映画ですよ映画! ひと夏の映画体験! 楽しみだなあ!」
さやか「……そうですね。小鈴さん、さっそく映画のイメージを聞かせていただけますか?」
小鈴「全力でアイディア募集中です!」
さやか「そこからなんですね!?」
おいおい……。ある程度の打ち合わせを事前にしておけばよかったな……。
花帆「でもサッカー選手の映画ですよ、センパイ! 色々やりたいことありますよね!」
梢「サッカー選手たるもの……やっぱり、インターハイ優勝……かしらね」
瑠璃乃「王道ストーリーだ!」
丈二「でも、試合を取るにしても、それは相手がいないと無理じゃないですか?」
梢「そうなのよね…」
晴也「じゃあ、選手の練習や日常のとかを撮って、仲間との掛け合いみたいに内容にストーリー性を持たせたらどうですかね?」
小鈴「え、めっちゃいいですね! サッカー選手のライフスタイルや、仲間との絆に注目する映画!」
さやか「私たちの自信にもなりそうですかね」
慈「それもいいけど、やっぱりサッカー選手なら映画の中でもちゃんと練習してないとダメだからね! 主人公もだけど、出る選手ははみんな頑張ってなきゃ!」
吟子「映画ってことは……色んなシーンがあるんだよね」
姫芽「ライバルと切磋琢磨する、熱いバトルだね〜」
吟子「そうだね。仲間も一応レギュラーを争うライバルと言えばライバルだし。色んなシチュエーションが必要なのかなって」
天馬「確かに必要かもね。色んなシチュエーション」
吟子「これまでの練習内容とかを手直しして、また使えたら……………」
綴理「楽しみにしてるね」
ん? 綴理先輩は何言ってるんだ?
晴也「なに言ってるんです? 綴理先輩も出るんですよ?」
綴理「ボクも?」
小鈴「もちろんです!」
綴理「ボクもやることある? なら頑張る」
綴理先輩のやる気スイッチも入ったようだ。
さやか「インターハイ優勝を目指す、魅力的な高校サッカー選手の映画。様々な練習の日々を乗せる――」
瑠璃乃「ぜ、全部乗せる気!?」
さやか「できるかは分かりませんが、楽しそうだなと」
瑠璃乃「楽しそうなのは、それはそう!」
慈「…………ん、なんからしくなってきたじゃん? 上手くなるための練習をみんなでする。言葉にすればそれだけの話だね」
綴理「そう考えると、もう楽しい」
マイペースですね〜。二人とも
梢「ふふ。さて、じゃあ進めていくわよ。小鈴さんにお願いされたので、私と監督で合宿のスケジュールをまとめてきたわ」
小鈴「はい、さっそくめちゃめちゃ頼っています!」
梢「取り敢えず練習内容を考えてきたから、ドキュメンタリーで行くなら、みんなが練習してるところを撮影して編集。最後にナレーションを入れればいいと思うわ」
吟子「ぎりぎりにならないに越したことはないんですけど……。あの、梢先輩、監督。最終日の天候が少し怪しくなりそうですが、そこは大丈夫そうですか?」
梢「ええ。少なくとも最終日の夕方、雨の降り出す前には撮影を終わらせたいところね。みんな、はりきっていきましょう」
天馬「今回俺はカメラマンに専念して練習指揮は梢に任せるからよろしく頼むね」
梢「はい!」
サッカー部『おーー!』
さて、と……。
さやか「では、小鈴さん。始めましょうか!」
小鈴「あ、は、はい。とりあえず、皆さん徒町のために、本当にありがとうございます………!」
梢「大丈夫、あなたのためだけじゃないわ」
慈「そーそ。私たちは私たちのために映画を撮るの」
天馬「気にしないで。満足のいくの撮りつつ、レベルアップできるように頑張ろう」
瑠璃乃「今回撮影で使うカメラなんてさやかちゃんが……、ねえ?」
小鈴「そ、それは!?」
今回、さやか先輩が撮影機材を実家から持ってくると言っていたのでカメラなどはさやか先輩に任せたらしいのだが、そのカメラがプロが使うような、予想以上に本格的なカメラだった。
さやか「はい。つい張り切って、お母さんからちゃんとした機材を借りてきました。もともとお姉ちゃんとわたしのフィギュアや、サッカーの試合の撮影に使っていたものを。だから……楽しみにしてたんです」
小鈴「あ……!〜〜〜っ!」
小鈴「分かりました! 全力で頼ります!! 徒町が、作りたいもののために!!」
鞠莉(バシム)「ん〜……おもったんだけどさ」
聖良(バシム)「こういうチームって、絶対結束力強いですよね……」
果南(バシム)「チームスポーツで一番大事なことだね」
果林(バシム)「さやかちゃん、立派に先輩してるわね……」
四季(バシム)(こっちの世界のさやかは大丈夫そう…)
そして、蓮ノ空サッカー部は天馬監督に撮影を任せながら練習開始。まずは砂浜を50メートルの範囲で25往復のランニングだ。
花帆「……つ、」ハァハァ
綴理「あ、暑い……クッ」
晴也(足腰にもくるな……)
そして砂浜でのランニングを終えると、別荘に備え付けのプールに移動しプールをひたすらノンストップで泳ぐ。
その距離、5キロ。先ほどのランニングで熱くなった身体には良いのかもだが、身体の内側はめちゃくちゃ暑くなっている。
瑠璃乃「…………」ガボッ!
さやか「…………」バシャバシャ
姫芽「………」バシャッバシャッ!
そして次は別荘の室内の冷房の効いた広めの部屋に移動し筋トレ。スクワットにクランチ、プランクなどで体幹を鍛える。
小鈴「…………つ!」プルプル
吟子「つ!」ググッ!
梢「………」ピシィッ
梢先輩はやたらと綺麗なフォームでやっていたが。
千歌(バシム)「うわキッツ!」
果林(バシム)「流石に私も倒れそうね……」
四季(バシム)「こっちの世界もここまでの練習してる……?」
果南(バシム)「ま、なんとかやれそうだね」
吟子「……やっぱりどの世界でも凄いですね。果南さん」
最後にランニングマシンの設定をウォーキングにして歩いてクールダウン。その頃にはみんなヘトヘトだった。
慈「つっ!ふ〜……」スタスタ
兵太(キッツ………)スタスタ
丈二(…………)スタスタ
来夏(これで今日は終わりか……)スタスタ
そして1日目の撮影が終了。さやか先輩が晩ご飯を作ってくれる……らしいのだが、
さやか「あ〜食材足りないですね」
さやか先輩の言葉に「え?」となるみんな。しかたない。
晴也「俺が買ってきますよ。近所のスーパーどこにあります?」
俺がそう言うと、
さやか「あ、私も行きますよ。欲しい食材は私がいたほうが分かりますから」
小鈴「徒町も行きます! お魚の目利きは任せてください!」
俺達3人が名乗りを上げると、
梢「ありがとう3人とも。スーパーはここの敷地を出て左に真っすぐ行けばあるわ」
晴也「分かりました。行きましょう」
そしてスーパーに向かい、小鈴の目利きで魚を買い、さやか先輩の必要な食材を買う。俺は荷物持ちだ。
そして、会計を終えて別荘までの道のりを歩いていると、
不良「待ちな兄ちゃん。いい女連れてるじゃねぇか」ニヤニヤ。
3人ほどの不良の集団が、俺たちの行く手を遮ってきた。
小鈴&さやか「「つ!」」
晴也(マズイな……………)
果南(バシム)「ちょっ! こいつらなに!?」
聖良(バシム)「まずくないですかこれ……」
四季(バシム)「………………」
《3》につづく
感想&お気に入り&評価、よろしくお願いします!
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最近読んでなくて久しぶりに
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今出てるのは一周しました
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面白くて何周かしてます