蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜 作:松兄
俺の針の穴を通すような絶妙なコントロールを持った、百生さんの必殺シュートとの
そんな俺を、先輩たちや同級生たちがジッと見ていた。
梢「は、晴也くん、いくらなんでも巧すぎないかしら……? もしかして、誰か有名な選手のもとでプレーしてた過去があるの?」
まあ、そのくらいは思うか。一応後で何らかの誤解が生まれないように、今のうちに話しておいたほうが良いかな?
晴也「そうですね、お教えします。俺の実力の秘密……それを教えるには、まず俺の名前を思い出してもらわねばなりません。」
姫芽「名前? 晴也くんでしょ?」
他のみんなも頷き、首を傾げる姫芽。
晴也「晴也って呼び方が定着したっぽいけど、苗字は覚えてる?」
慈「えっと、大海……だったっけ? 違った?」
梢「いえ、たしかそう言ってたわ」
晴也「正解です。言った回数少ないのに覚えてましたね」
慈「よっしゃ正解!」
ガッツポーズする慈先輩。
晴也「えっと、じゃあ丈二先輩、尊敬してるサッカー選手は誰って言ってましたっけ? 剣城さんじゃないほう」
丈二「竜太さんだな。最強のエースストライカー。俺も散々ビデオ見たなぁ……」
しみじみと後方腕組する丈二先輩。本当に好きなんですね。
晴也「じゃあ、竜太さんの苗字は?」
丈二「えっと、『大海』竜太………は?」
固まる丈二先輩。他の皆も気付いたのか、みんな固まってしまった。
晴也「姫芽とソジには編入時のクラスの自己紹介の時に言ったよな? 俺には兄と姉がいて、姉は今イタリアのセリエAでプレーしてるって」
梢「ま、まさか………」
あの、伝説と言われる大海家の長女が、イタリアの1部リーグで現在プレーしていることは、日本でサッカーをしている女の子は知らない者は居ないほど有名な話だった。
晴也「そのまさかです」
俺は、次の言葉を発する。
晴也「大海竜太は俺の実の父親なんですよ」
騒然となるメンバー。『あの大海家の人間だったのか!?』と、口々に慌てる。
慈「じゃあ、私達が全国決勝で負けた雷門の大海涼太が、晴也くんのお兄さん!?」
晴也「はい。そうですね。因みに俺が言った"倒したい相手"って言うのは兄ちゃんのことです」
花帆「えっ、兄弟なのに倒したいの?」
日野下先輩が俺に聞いてくる。不仲なのかと思ってるのかな?
晴也「言っておきますけど兄弟仲は良好ですよ?」
さやか「ならなんで……」
晴也「……昔約束したんですよ。俺が高校生になったら兄ちゃんは3年生。最後の1年に俺と兄弟で全国大会で全力で勝負しようって。でも、その約束を果たすのには全国に出れるくらいの強い仲間が必要。だから雷門に次いで準優勝した蓮ノ空に来たんです。どううせやるならぶっ倒して完全勝利したいし! ――何より、あの決勝戦のあとの皆さんの目は死んでませんでしたから」
その頃には、もう落ち着きをみんな取り戻し始めていた。
綴理「おお〜」
梢「私たちの気持ちが伝わって、こうして仲間になりたいと思ってくれたのね」
慈「嬉しいこと言ってくれるじゃん!」
瑠璃乃「晴也くんは、兄弟対決して勝ちたいから蓮ノ空に来てくれたんだね」
晴也「簡単に言うとそうです。雷門も立ちふさがる他のチームも全部ぶっ潰して蓮ノ空で全国優勝したいんです! あの決勝の時、テレビに映った皆さんの目が諦めてたら、俺は準優勝校でも蓮ノ空には来てませんでしたね」
それを聞いた乙宗先輩は「ふふっ」と笑い、
梢「じゃあ、厳しい練習をしないとね?」
晴也「はい!!」
そんな俺に、百生さんや徒町さん、日野下先輩やソジが集まって色々聞いてくる。その様子を、
綴理「………………」
梢「綴理、私たちがしっかりしないとね」
綴理「……うん」
慈「めぐちゃんたちのサッカーが人の心を動かしたなんて嬉しいよね〜♪」
乙宗先輩はクスッと笑い、
梢「そうね。その通りだわ」
蓮ノ大三角の3人は、後輩たちを優しい顔で見守っていた。
―――すると、桜咲先輩が……
丈二「なぁ? お前竜太さんの息子ってことは、〈
やはりそこは気になるよな。
晴也「いや、使えませんよ? 兄ちゃんも使えないし。けど、それぞれ違う能力を持ってます」
来夏「違う能力?」
晴也「まず、兄ちゃんが持ってるのは〈
みんなが頷く。藤島先輩は『私達それにやられたんだよ! ムカツク〜!』と荒ぶっておられる。
晴也「対して俺は〈
兵太「"インサイト"?」
晴也「簡単に言うと、相手と対面したときや相手が技を使った時にその相手を見て狙われたくない場所、オーラの密度が薄い必殺技の弱点箇所を瞬時に見破ってそこを突くことができるんです。さっきのシュートも、村野先輩のブロックと夕霧先輩のブロックの間に、ボール1個分のスペースが空いてたのを見破ってそこにフルパワーで撃ちました」
それを聞いた先輩や同級生たちは呆気にとられる。
さやか「たしかに、さっきは一番撃ってほしくなかった所にピンポイントで撃たれてしまいました」
綴理「ボクも…あの1点だけは距離的にカバーしきれなかったところだった」
梢「私はまさかあのディフェンスをノーブロックで抜けてくるとは思わなくて反応が遅れたわ……」
晴也「で、他に聞きたいことはありますかね」
みんなは首をふる。聞きたいことは聞けた感じかな?
姫芽「まぁ、聞きたいことができたら改めて聞くよ〜」
小鈴「そうですね!」
晴也「うん。いつでも答えるよ」
――すると、百生さんがじゃあ早速と言わんばかりに質問してくる。
吟子「あの、晴也くんってどんな練習を普段からやってるん?」
百生さんが聞いてくる。
晴也「ん〜と、毎朝と夕方に最低15キロは走ってたかな? 体力づくりに。あとは基本のリフティングの練習は家に室内でできる部屋があったから欠かさずやってたし。因みに悪天候の日はランニングマシン使ったりしてたかな?」
吟子「なるほど……」
梢「基礎練習を疎かにせずに積み重ねてたのね。エライわ」
梢先輩はニッコリだ。
晴也「あとは食事をしっかりと摂って睡眠もしっかりとして、飯が少ないと思ったらプロテイン飲んだりしてた。それも立派な身体づくりだし……」
梢「そう、あのシュートの精度はそれらの努力の賜物なのね……」
花帆「凄い………」
晴也「大海家は才能だけでやってるって思われるかもしれませんけど、全員人一倍努力してますよ? 才能でやってた時期が大きいのは爺ちゃんですね」
慈「あ~龍也さんの話は有名だしね……」
すると、
梢「晴也くん、今度練習メニュー一緒に考えてくれないかしら? あとは戦術とかも。普段は私とさやかさんで詰めてるんだけど……」
晴也「良いんですか? そんな大事なこと新入生が関わって……」
さやか「はい。大丈夫です。むしろこちらも勉強になる話を聞かせてもらえるかもと楽しみです」
責任重大だな……。
そして、
梢「さあ、話はそろそろ終わりにして練習再開するわよ!!」
蓮ノ空サッカー部『はい!!』
そしてその後はメンバーを半分に分けてカラーコーンで20メートル四方の四角形を2つ作ってその中にそれぞれ分けたグループが入り、その中で更にグループを攻めと守りに分けて鳥籠をした。
因みに攻め側は四角形の中なら自由に動いてパスを貰ったり出しす(時にはドリブルでボールを動かすことも許されている)。をした。
その後は乙宗先輩のキーパー練習。必殺シュート持ちみんなはそれぞれ必殺シュートを放つ。
技が無い人はできる限りコーナーを狙ってシュートを撃つ。
さやか「行きます! [シルバーウルフレジェンド・G4]!! ウルァアァアアアッ!!」
吹雪さんよろしく、吠える村野先輩。オオカミの遠吠えから、深紅の月をバックに銀狼が吠える。
落ち着いたイメージがある村野先輩とのギャップで少し驚いてしまう。
梢「[絶・ゴッドハンド]!! ハァアァアアアッ!」ガシィイイイッ!!
乙宗先輩の[ゴッドハンド]。虹色のヴェールを纏った、気合・努力・根性で生み出した巨大な青い右手が、村野先輩の[シルバーウルフレジェンド]を受け止める。
技の強さ自体は互角だ。
―――だが、
シュゥウウゥウウウッ!!
乙宗先輩の単純な身体能力、"素の力"が上回り、ボールは手の中に収まった。
さやか「止められましたか……。さすが梢先輩」
梢「さやかさんこそ! シュートに磨きがかかってるわね! 次!」
次は日野下先輩。ボールを宙に蹴り上げて、真夏の太陽のような輝くボールに三連撃の蹴りを叩き込む。
花帆「行きます! [サンライズブリッツ・G4]!! 喰らぇえぇえええっ!!」ドガアァアッ!!
日野下先輩の渾身の一撃。このシュートはコーナーギリギリを狙っており、[ゴッドハンド]では恐らく止められない。
梢「!! [ダイヤモンドパンチ]!! ハァッ!」
バチィイイッ!!
すると、乙宗先輩は[ゴッドハンド]の範囲を自分の腕に縮小して密度を極限まで上げて硬質化。
そのままシュートに跳躍して、分厚くダイヤモンドコーティングされた右手でパンチングで殴り飛ばした。
花帆「ダメかぁ〜」
梢「いや、いいシュートだったわ花帆!! そういう工夫は大事よ?」
花帆「えへへ〜♪ はい!」
そしてみんながシュートを撃っていき、俺の番。
みんなが見守る中、
梢「来なさい!!」
晴也「よし、はぁっ!!」
晴也はクラウチングスタートの構えからボールを上に蹴り上げると、自身も跳躍。しかしその両足にそれぞれ炎と水のオーラが纏わりついている。
そしてその両足でクロスする様に踵落としで蹴りを加え、そのまま一回転して両足で踵落としをもう一撃。
晴也「[
炎と水、相反する2つの属性オーラを内包したレーザーの様なシュートが梢先輩に飛んでいく。
乙宗先輩は[ゴッドハンド]を発動。そして範囲を圧縮してエネルギーの密度を極限まで高める。
梢「[ダイヤモンドハンド]!! ハァアァアアアアッッ!」ガチィイィイイッ!!
花帆「出た! 今の梢センパイの最強技!!」
梢先輩の[ダイヤモンドハンド]。しかしダイヤモンドコーティングが薄すぎて強度が明らかに足りない。―――しかし、エネルギーがぶつかる中、梢先輩は踏ん張りどちらも動かない。
―――が、
梢「うぐぅううぅううううっ!!」
乙宗先輩の額に玉の汗が浮かぶ。そして徐々に引きずられていっている。
慈「うそ!! 梢の[ダイヤモンドハンド]が!?」
そして、
バキャァアァアァアアアンッ!!
梢「きゃああぁあああっ!!」
ズバァアァアアンッ!!
乙宗先輩は弾き飛ばされてボールはゴールに叩き込まれた。
花帆「す、凄い……。あたしなんかまだ[ゴッドハンド]すら破れないのに……。必殺技でコーナーを突いて、ようやく[ダイヤモンドパンチ]を引きずり出せる程度なのに……」
丈二「俺も負けてられねぇな」
来夏「そうだね」
梢「っ、やられたわ……」
晴也「大丈夫ですか?」スッ
俺が乙宗先輩に近寄って手を差し出す。先輩は手を取って起き上がる。
梢「見てなさい! 大会までに必ず止めるわ!!」
晴也「っ! その時には俺ももっと上手くなってテクニックもパワーも上げてますよ!」
梢「臨むところよ!!」
すると他のみんなが寄ってきた。
慈「やるじゃん! 梢の本気からゴールを奪うなんて!!」
瑠璃乃「すげー! 晴也くんパネェ!」
吟子「花帆先輩、私たちも負けてられませんね」
花帆「うん! そうだね吟子ちゃん!」
小鈴「徒町も頑張らないと! ちぇすとー!!」
姫芽「うんうん。ちぇすと〜♪」
兵太「ちぇすとだな!」
姫芽「おっ、ノリ良いねソジくん」
和気あいあいとなるみんな。すると、
花帆「あ、それとあたしの事は日野下先輩じゃなくて花帆でいいよ〜?」
さやか「あ、それでしたら私も下の名前でいいです」
瑠璃乃「ルリも下の名前でお願い!」
慈「私も〜」
綴理「ボクも。苗字は呼ばなくていい」
梢「わ、私は……」
綴理「こずも仲良くなりたいって」
梢「つ、綴理!?」
丈二「俺も丈二でいい」
来夏「アタシも」
先輩方にそう言われてしまった。さすがに先輩は付けるが……
晴也「分かりました。花帆先輩! さやか先輩! 瑠璃乃先輩! 梢先輩! 慈先輩! 綴理先輩! 丈二先輩! 来夏先輩!」
先輩方『おう(はい)(うん)!』
吟子「私も下で良いよ?」
小鈴「徒町もです!」
晴也「分かった。吟子……"さん"はいる?」
吟子「どちらでもええよ」
晴也「じゃあ吟子で。あとは、小鈴!」
小鈴「はい!」
すると、部活動終了時刻のチャイムが鳴った。
綴理「あっ、こず……」
梢「ええ。じゃあ、明日は雨の予報だからトレーニング室で筋力強化やフィジカルアップトレーニングね! 1年生は片付けお願いね? 解散!!」
晴也・吟子・小鈴・姫芽・兵太『はーい!』
そしてその日の練習は終わった。
ー つづく ー
感想よろしくお願いします!!
近い内に練習試合編入れようかなと思ってます。
ぶっちゃけ本編とNEXT DREAM編どちらの方が面白い?
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本編
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NEXT DREAM
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コラボ回(キャプテン翼サンシャイン)
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コラボ回(二つの世界のサッカー)