蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜   作:松兄

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今回はほぼブルーロックのエピソードから持ってきました。

ではどうぞ!


第68話:FLOW(フロー)

 あのあと、俺たちは監督にミーティングルームに集められた。

 

鬼道「よし、今日のトレーニングで身体も起きてきた所だろう。次に、脳を起こす。世界と戦う上で必要な――、命の燃やし方を教えてやる」

 

慈「命の燃やし方………?」

 

美穂「なんか凄そう……」

 

 俺達が少しざわつくと、鬼道さんは「静かに」と、静かにさせる。

 

鬼道「《FLOW(フロー)》。それは人間が自らの最適経験から獲得する、精神の没頭状態。種にかかわらず、人は規模の大小関係なく何かに集中し、時間を忘れて夢中になる事がある。その行為を楽しみ、脳がワクワクしている状態――それが、《FLOW》だ」

 

 時間を忘れて夢中になる……俺には思い当たるフシは山ほどある。

 小さい頃から、蓮ノ空に入るまで……。ゲームをしている時でもあるし、サッカーをやっているときも、さまざまだが……。

 

 周りを見ると、みんなも思い当たる節があるようだ。

 

鬼道「思い出せ。お前たちが今までのサッカー人生の中で、自分の殻を破った時のことを……。そのプレーに、全てを捧げた瞬間を」

 

晴也(《FLOW》――、高校入ってからだと、函館聖泉戦の時に感じた夢中(トリップ)。あれも、《FLOW》が鍵だったとしたら………)

 

 俺が考えると、鬼道さんが続きを話す。

 

鬼道「では、いかにして《FLOW》に入るのか。最も重要な条件は、挑戦的集中である事だ」

 

さやか「挑戦的集中……?」

 

鬼道「平たく言えば、自分にとって丁度よい難易度の目標に向かうこと……」

 

 すると、ホワイトボードにチャートが映し出される。

 

鬼道「コレは《FLOW》に入るための、挑戦と能力のバランスを示したイメージだ。自分の実力に対して、挑戦が低い場合、人は夢中になれずに、"退屈"になる。逆に自分の能力に対して、挑戦が高過ぎる場合、人は成功するイメージを思い描けず、"不安"になる。要するに、"退屈"と"不安"の状況では、人は喜びを獲得できない」

 

鬼道「だからこその挑戦的集中だ。己の能力を的確に知り、明確で身の丈に合った目標に向かう。そしてその瞬間にこそ、圧倒的なパフォーマンスが発揮され、自らのレベルを更に押し上げる事ができる。傍から見たら奇跡のような物も、実は方程式がある。それが――《FLOW》だ」

 

 みんなが驚いて黙る。

 

鬼道「だが、それは簡単なことではない。情報と娯楽に溢れた今の日常は、退屈と不安を誤魔化すための無限地獄だ。――人は、簡単に夢中になれない。例えば、スマホひとつで受動的に獲得する夢中は、能動的に獲得する個人特有の夢中じゃない。そんな物は、俺はエゴとは認めない」

 

鬼道「例えば、FWならば、ゴールを決めた時……DFならば、相手の攻撃を粉砕した時、GKならば、相手の強力なシュートをねじ伏せ、MFならば、相手のディフェンスをかいくぐり点に結びつくアシストをした時のあの快感。新しい武器を手に入れた時の高ぶり」

 

鬼道「あの喜びは、その選手特有のオリジナル。アレが――エゴだ。思い出せ、お前たちのサッカー人生の中で、お前たちがいかにして進化してきたのかを」

 

晴也(そうか……函館聖泉とやった時の、あの条件が当てはまる瞬間を探して動いて、最後に俺がゴールを決めて勝ったのも――。アレももしかしたら、《FLOW》に入っていたのかもしれない……)

 

 あのゴールから、俺のパフォーマンスレベルは更に上がった気がしていた。もしかしたら、気の所為じゃなかったのかも。

 

鬼道「お前たちにとって、たとえ国の代表であろうと、Uー18イタリア代表に勝つという目標は、"退屈"か? "不安"か?」

 

晴也(いや、"夢中"になれる、挑戦だ!)

 

 日本代表としてピッチに立つんだ。それでビビるようなやつはここには居ない。

 

鬼道「ここまで言えば分かるだろう。イタリアに勝つための扉は、試合の日、ここに居る日本代表メンバーが《FLOW》に入ることで、初めて開かれる」

 

日本代表(その舞台で俺(私)は自分の《FLOW》に辿り着く……)

 

鬼道「試合の日まで、入念に準備だ。最近低迷している日本のサッカーが、再び世界に轟くプレーを、世界は待っている!」

 

日本代表(やってやる!)

 

 

― つづく ―




感想・評価宜しくお願いします!!

ぶっちゃけ本編とNEXT DREAM編どちらの方が面白い?

  • 本編
  • NEXT DREAM
  • コラボ回(キャプテン翼サンシャイン)
  • コラボ回(二つの世界のサッカー)
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